おしゃれ手紙

2018.05.05
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テーマ: 読書(8637)
カテゴリ: 読書


大坂天満の呉服商、五鈴屋の六代目店主の女房となった主人公、幸。
三兄弟に嫁す、という数奇な運命を受け容れた彼女に、お家さんの富久は五鈴屋の将来を託して息を引き取った。
「女名前禁止」の掟のある大坂で、幸は、夫・智蔵の理解のもと、奉公人らと心をひとつにして商いを広げていく。
だが、そんな幸たちの前に新たな試練が待ち受けていた。
果たして幸は、そして五鈴屋は、あきない戦国時代を勝ち進んでいくことができるのか。
話題沸騰の大人気シリーズ待望の第五弾!
あきない世傳(せいでん)金と銀 (1)
あきない世傳(せいでん)金と銀 (2)
あきない世傳(せいでん)金と銀 (3)
あきない世傳(せいでん)金と銀 (4)


気になる部分を書きぬいた。
●は、私のコメント。
「・・・宜しおますな・・・(略)」
と月行事が一同を見回す。
・・・二十人ほどがいっせいに帯に挟んでいた扇子を手にとった。
そして、各々が、それを開いて自分の前に置いた。
・・・。
閉じたままの扇子は、心が動かないことを表す。


●「イエス、ノー」だけでなく、どの程度イエスなのかまであらわすこの評決の仕方は、スマートだと思う。
門前の茶屋が昆布を油で揚げているのか、香ばしい匂いが周囲に漂い始めた。

●昔から昆布を使っていたので、出汁をとった後の昆布を油で揚げて食べるというのは、やってみたい。
「文遣い(ふみづかい)やのうて、飛脚なんか?」
・・・
通常、文は文遣いに託す。
少しばかり刻(とき)はかかるが、手渡ししてくれるし、安価で使い勝手が良いのだ。
「わざわざ飛脚便を立てるて、そない大層な。」

●手紙は、飛脚が届けるものだとばかり思っていた。
商家は浮沈が多いため、大坂には「合力(ごうりょく)」という独特の親族扶養制度がある。
即ち、食べられなくなった者に対して、その親類縁者が、米なり銀なり相当の扶持を与えたり(扶持方合力)、

後者の引取合力の義務のある者を中には、姉婿も含まれる。
そのため、仮に智蔵からの申し出がなくても、結の方から引取を訴えることもできる。
合力は、それほどまでに強力な決まりだった。

●合力をいう言葉を初めて聞いた。
死産や生まれて間もない赤子が亡くなった場合、速やかに神仏のもとへ返すために弔いはせず、荼毘にも付さず、


●乳幼児死亡率が高く、多くの赤子がなくなった時代、「7歳までは神のうち」といわれていた。
絹織は呉服商、木綿は太物(ふともの)商が扱う。

●同じ反物でも絹と木綿は別々のお店で扱うことをこのシリーズで知った。

これで最後かと思いきや、まだまだ続くので楽しみだ。

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Last updated  2018.05.14 23:57:22
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