ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Apr 14, 2007
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「評決のとき」

 今日は、ピアノのセス氏と一緒にソナタK377を軽く合わせてみました。上手い人が弾けばすごく映える曲に違いないというのが正直な感想。悔しいけれど、自分としては特に1楽章の三連符の弾き方とかスタッカートの運弓に気を遣うあまり、曲を楽しむ余裕がありませんでした。

K380 と同じく、この曲のハイライトは短調の2楽章。シチリアーノの変奏も出てきて、同じ調の ニ短調カルテット を髣髴とさせます。

 終楽章(3楽章)は、なんともはっきりしない不思議な曲。ピアノ協奏曲のよう。バイオリンパートは別になくてもいいというか、むしろないほうがうまくいくかも(笑)。

*****

 モーツァルトのバイオリンソナタは今までもいろいろ弾いてみたけれど、このへんでついに「主役はバイオリンではなく、あくまでピアノである」ことを潔く認めるときが来たようです。
 実際、この曲も含め、作曲家自身が「バイオリン伴奏付きのピアノソナタ」と明言しているのも多いらしい。



k377

 別にどっちが主役かなんて野暮なことで悩まず、両者の長所を活かして楽しんで演奏すべきとは思うけれど、特にこのK377の場合はピアノが主役だと痛感しました。

 モーツァルトのバイオリンソナタなんてどれも同じと思いきや、やっぱり曲の個性を発見するのは面白いわけでして。





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最終更新日  Apr 18, 2007 10:18:27 AM
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