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着付けを習い始めてから、美しい着物姿を見られる機会は出来るだけ逃したくない、と思うようになりました。そんな訳で、この映画も「半ば怖いもの見たさ、半ば目の保養」といった感じで観にいってきました。何が“怖いもの見たさ”かと言えば、「がんばってるけど、やっぱりトンデモ描写の日本がいっぱい」という前評判を色々と耳にしていたので…ただ、中国人女優が日本の芸者役を演じる、とか、日本の話なのに全編英語、とか、そういったことには、私は抵抗を感じなかったのですが。ハリウッド映画で、そんな例を挙げたらキリがないですものね。一例を挙げれば、あの名作「風と共に去りぬ」からして、アメリカ南部の女性を演じたのはイギリス人のヴィヴィアン・リーだったわけで…さて、「SAYURI」の話。とても丁寧に、そしてとーーーってもお金をかけて作られた映画だということはよく伝わってくるし、大きなスクリーンでチケット代を払って、まぁ損はしなかったね、というのが私たち夫婦の感想でした。しかし…そういう見方をしたらつまらないし損だから、といくら割り切ったつもりでも、やっぱり「な、な、何ですかこれは??」と目が点になってしまう場面が随所に…!冒頭、コン・リーの「ゲイシャガール」スタイルが画面に現れた瞬間、飲んでいたジンジャーエールが鼻から逆流しそうになりましたよ、私(汚い話で申し訳ありません)。主人公・さゆりの、花魁道中と“鷺娘”を足して2で割った珍妙な舞踊シーンとか…日本の伝統芸を、ちゃんと研究して表現しようとしたがゆえのことなのかもしれませんが、はっきり言って笑いをかみ殺すのが大変でした。「流れる」とか「おはん」とか「おもちゃ」とか、置き屋が舞台になった日本映画で好きな作品も数々あるだけに、やはり最後まで、どこか居心地の悪い感じを拭いきれなかったのであります。「ラスト・サムライ」を観たときにも感じたことですが、“日本の物語”だと思うと、素直に楽しむ前に気持ちがあちこちつまずいてしまうので、もうこれはこの国とはどこか遠いところ、それこそ“ナルニア国”ぐらい異次元の世界でのお話だ…ぐらいのことを念頭におかないと、純粋にストーリーに入り込めないかも?なんて思った次第です。ちなみに、わが家の夫は終映後「倍賞美津子ってまだまだ若いなぁって思ってたら、あれがミッシェル・ヨーって人だったのか…」と、大ボケ発言をつぶやいておりました。【チャン・ツィイーは「2046」でもかわいかった。…けど、やっぱり「初恋のきた道」にはかなわないと思います】
2006.01.31
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金曜日、ネットでニュースを流し読みしていたら、こんなトピックスが目に飛び込んで来ました。【ソニー さよならAIBO 娯楽用ロボット事業から撤退】ソニーは26日、業績立て直しに向けた構造改革の一環として、娯楽用ロボット事業から撤退すると発表した。既に新規開発を中止している犬型ロボット「AIBO(アイボ)」は3月末で生産を終了し、人型ロボット「QRIO(キュリオ)」の開発もやめる。(以下略、毎日新聞より)記事引用元はこちら実は、3年前、仕事を辞めて夫の赴任先での生活を始める決心をした当時、私はこのAIBOの購入を、真剣に検討したことがあります。何しろ専業主婦となるのは初めて、しかも知人のいない土地で一緒に遊ぶ相手もいない。どう考えても、家の中で過ごす時間を持て余しそうで・・・マンション暮しで、旅行によく行くわが家では、実際のペットを飼うのは難しいため、話し相手の代りにAIBOでも飼うかなー、と夫に話したら「いいんじゃない?」と二つ返事だったのです。その当時はまだ、デパートの家電売り場に行けば、最新型のAIBOがうやうやしく展示してあったと記憶しています。結局、現物を前にじっくり考えた結果、その時販売されていた最新モデルのデザインが好きになれなかったという理由で、購入を断念したのでした。あぁ、でも、心のどこかで「もっとカワイイ子が発売されたら、今度は買っちゃうかなー」なんて思いもあったので、今回のソニー撤退のニュースは残念です。以前、ホンダの二足歩行ロボット「アシモ」の最新型が発表されて、走れる上に、お客様を案内したり飲み物を出すことも出来るようになった・・・というニュースを見ました。NHKでは、実際に記者が、会社の受付でアシモの挨拶を受けたり、応接室に案内されたりしていましたが、ロボットを前に、ペコペコ丁寧にお辞儀してしまう記者さんの姿がとっても可愛かった・・・あぁ、その気持ちわかるなぁ!と思ったものです。人の心を持たない機械だ・・・と頭ではわかっていても、お辞儀をされたら、それと同じくらい頭を下げないではいられない、という感覚。万物の中に魂の存在を信じる、日本人のDNAに伝わるアミニズムの精神ということなのでしょうか。それに、何しろ「鉄腕アトム」と「ドラえもん」を生んだ国ですからね(笑)話を犬に戻せば、少子化とペットブームの時代、日本では今、赤ちゃんの人数より犬の数の方が多いのだそうです。不妊治療に長年取り組んでいる友人と食事をしていたとき、ポツリと「うちでもそろそろ、犬でも飼おうかな。可愛がる対象を手元に置いておくと、母性本能が目覚めて子どもが出来るってことがあるんだって」と、言われたことがありました。未熟な私は、その彼女のつぶやきに返す言葉を見つけられないまま、黙って目の前のお皿を見つめていたように記憶しているのですが、今でも時々、犬を連れた夫婦を見かけると彼女の言葉が脳裏によぎります。【生まれて初めて『犬が飼いたい』と思ったのは、このアニメを見たとき】
2006.01.29
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ライブドアを巡る騒動の渦中で、那覇のホテルで命を落としたキーパーソン。その死に関しては、『自殺と見られる』という報道が最初からされていましたが、今日の新聞で「野口“怪死”と堀江の“闇”~本当に自殺なのか」という、週刊誌の見出しがデカデカと広告に載っていました。さて、真相はどうなのでしょうか。もし、報じられているのとは別の真実があったのだとしたら、それが明らかにされる日がいつか来るでしょうか?話は変わりますが・・・今回の、堀江社長の逮捕劇のように、検察の一斉捜査の映像をテレビで見ると、どうしても脳裏に「マルサの女」の音楽がBGMで流れてしまう。つい最近、WOWOWが伊丹十三の監督作品を連続放映していました。私は、伊丹氏の初期の作品はかなり好きなのですが、中でも「マルサの女」は何度見ても面白い!「タンポポ」と並んで、お気に入りの邦画です。でも、続編ということで作られた「マルサの女2」は、好きじゃない・・・いや、はっきり言って大嫌いです。その原因を考えてみると。「マルサ」では、脱税という罪を犯す者(山崎努がすごくいい味!)との対決において、きっちりと結末を迎える“勧善懲悪”のストーリーがある。対して、バブル景気の中で地上げや、新興宗教や、政治家と裏社会のつながりを描いた「マルサ2」では、映画の終わりにカタルシスは用意されていません。主人公の亮子は結局、金網ごしに、自らが戦いを挑んだ“巨悪”を歯軋りしながらにらみつけるだけで物語が終わってしまうのです。「マルサ2」では、政治家の思惑で地上げ行為に加担していたヤクザが、事態が悪化した途端、トカゲのしっぽ切りのように人知れず殺されていく場面が出て来ます。今朝の新聞の見出しを見て、何ともやりきれないそのシーンを思い出してしまいました。【「マルサの女」に出てくる携帯電話は、あの懐かしい(?)“ショルダーバッグ型”!】相変わらず、眉をしかめたくなるニュースが続く今日この頃。ただ、私はこうも思うのです。世論の反対を押し切って輸入に踏み切った牛肉に、いきなり背骨がくっついていたら。笑顔で選挙を一緒に戦った男が、実は法を犯して稼いでいたことがわかったら。「アチャー!」と頭を抱えたあとは「なかったことにしてしまえないか」と考えるのが、人の世の常だと思うのです。ヒューザーの社長が言ったという「(耐震構造偽装は)地震が起きたら、それで倒れたということにすればいいじゃないか」という発言なんて、まさにそういう発想ですよね。でも、なかったことには、ならなかった。ちゃんと、表に出てきた・・・それだけは、よかったと思わなければいけないな、と。何を隠そう、この発想は敬愛する美輪明宏サマの受け売りなのであります。以前「みんな、今の世の中問題だらけだと嘆くけれど、問題が隠れたままにならないで、ちゃんと明るみに出されるんだからまだマシなんですよ」ということを話されていて、なるほどなぁと思ったのでした。後は、一人ひとりが「きちんと知る」ための努力を惜しまないこと、なんですよね。
2006.01.26
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子どもの頃、新しい本を買ってもらえることになると、出来るだけ分厚い本を選んでいたものでした。すぐに読み終わってしまわないように、少しでも長いあいだ、物語の世界に浸っていられるように・・・2時間16分、というこの映画の上映時間は、久しぶりにそんな感覚を呼び覚まされました。限られた空間で、様々なストーリーが同時進行で繰り広げられるドラマを、そのスタイルをとった映画にちなんで「グランド・ホテル」形式、と呼ぶ・・・というのは、映画好きには知られている話です。三谷幸喜の監督最新作は、まさにその「グランド・ホテル形式でホテルのお話を描く」映画。ちなみに、映画に登場するホテル“アバンティ”のスイートルームの各部屋の名前は、「グランド・ホテル」に出演した俳優陣にちなんで名づけられている、という設定になっています。大晦日から元旦へ、誰もがたった1秒で「リセットボタン」を押せる一夜。そんな中、老舗のホテルで『一生に一度の体験』を味わい、生きたいように生きていけばいいんだ、という思いに至る、何人もの「彼」「彼女」の物語が描かれていくわけです。どれだけの物語が連なっていくのか?そして、どんな大団円が待っているのか?早く終わりを知りたいような、いつまでも見続けていたいような。まるで、頁をめくってもめくっても、次から次へ新しいお話がつながっていく本のようだと思ったのでした。まぁ何といっても三谷脚本なので、笑いの要素はセリフの小ネタから、役者さんたちの反則スレスレ(?)の荒業まで、途切れることなく敷き詰められて“さぁ、いくらでも拾い上げてください”と言わんがばかり。ワンシーンワンカットで、長回しで撮影されているせいか、役者さん達の演技のテンションが高くて、ほんと、楽しませていただきました。私は、あまり事前情報を仕入れないまま鑑賞したので「えっ、この人も出てたの?」「えっ、この人こんな役なの?」と、驚くこともしばしば。大河ドラマ「新選組!」に出演していた人も何名か登場しています。これからご覧になる方のために全容は伏せますが、オダギリジョーがあの役柄、あのスタイル・・もう、驚愕でした。(観た方には、わかっていただけますよね?)また、しばらくテレビでお見かけすることがなかった梶原善さんが、絶妙な存在感で登場したのはうれしかった。そして・・・以前「笑いの大学」を観たときにもしみじみ思ったことですが、並み居るスター俳優の競演の中で「役所広司って、上手いなぁーー!!」と、心底、感服しました。ホテルの副支配人という、サーヴィスのためなら“お客さまの僕”に徹しなければいけない職業に就いている人でも、制服と営業用の表情の下には、夢も過去もあるフツーの人の姿が隠れているのですよね。たとえ、本人でさえそんなこと、ふだんは忘れていたとしても・・・そういう表と裏の“裂け目”に、本人自らが足を取られてジタバタ、オロオロするところの可笑しさ。これをさすがの演技力で表現していたと思います。粗探しをしてああだ、こうだと批評するのは簡単ですが、単純に「生きることって悪くないなぁー」って観る側に思わせてくれる、血も流れず誰も死なないこんな映画も、やっぱりいいよね。と、素直に思ってしまったのでした。【サウンドトラック担当は、古畑任三郎でおなじみの本間勇輔さん】
2006.01.22
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つい先日、電車の中で「ど素人が読む株の本」(ちょっとうろ覚えですが)という本を熱心に読んでいる、若い男の人を見かけました。去年から、仕事の傍ら、インターネットの株取引に熱をあげる知人がちらほらと出始めたりしたこともあり、個人投資家が増えているんだなぁということを実感していました。会社の昼休みに、携帯から簡単に儲けを弾き出すことも可能なわけですから、そりゃあ一度おいしい思いをしたらなかなかやめられないだろう、とも思います。たとえ、あの「バブル崩壊」の苦い教訓があったとしても、世間が浮ついていくときの雰囲気というのは、こんなものなのかなぁ・・・と思っていました。私自身は、性格的に勝負ごとに向かないから・・・と、無縁のものと決めていた株の世界。同様に、夫もまったく興味がないので、今回の「ライブドア・ショック」は、単純に「事件」として傍観していました。それでも、朝のニュースで突然、ホリエモンの会見中継が差し込まれたときには仰天。市場に大きな影響が出ることは火を見るより明らかだったのに、どうして週の初めに捜査、なんてことになったのかも、素人の私から見ると不思議なのですが。ひとつの企業グループにまつわる出来事で、ここまで大きな結果が呼び起こされるというのが、いかにも“右へならえ”の国民性が出たというか・・・情報を大量に入手できるブログやネットが、冷静な判断をするためのツールというよりは、パニックを引き起こす材料になってしまっているのかな、という感じもします。一億総ヒステリー、みたいな・・・これは、結構怖いことですよね。それにしても。リスキーな経営手法で急速に拡大していた会社で、違法行為の疑いがあった・・・と言われれば「さもありなん」とも、思うのです。でも、東証の取引停止、あれはどう考えてもマズイというか、イカンでしょう!はっきり言って、日本の国力を世界から疑われるのでは・・・私としては、こちらの方がよっぽど「ショック」だった出来事でありました。「株式会社の始まりは、実は東インド会社なんです」・・・当時、慶応大学の教授だった竹中平蔵先生。この本は、私が持っている唯一の(笑)経済の本ですが、何度読み直しても「へぇー」とうなづける一冊です。「投資っていうのは消費と対抗するもので、将来の価値を生み出すってことですよね。投資っていうのは物事を作り出すことにすごく関与してるんですね。」“ダンゴ三兄弟”“ピタゴラスイッチ”でおなじみ、佐藤雅彦さんの聞き手としてのコメントも、秀逸。何かというと本棚から取り出して、復習したくなる一冊です。
2006.01.19
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体調も何とか回復したので、着付けのお稽古へ行って来ました。今年初めてのお稽古ということで、ご挨拶のあと、先生から「では、今年の抱負を皆さんに、一言ずつ語っていただきましょうか」・・・と、思いがけないお言葉が。ほ、抱負といきなり言われても・・・この先生、元は小学校の教員をしておられた方で、仕事のかたわら着付けの勉強と資格取得をされ、引退後のセカンドライフに、自宅でお稽古をつけていらっしゃいます。そのせいか、長年教壇に立っていたオーラがあるとでもいいましょうか・・・大のおとな揃いの着付け教室でも、子どもに帰って「ハーイ、先生」と生徒たちに言わせてしまう力をお持ちなのですね。そんな訳で、みんな素直に年頭の抱負を述べ、お稽古が始まりました。私は、去年始めた念願のお茶と着付けを、やめないで続けることがまず目標です、とお話ししました。その後、おしゃべりの話題の中心は、終わったばかりの成人の日。先生や上級の生徒さんたちは、皆さん、地元の美容院の「助っ人要員」として、朝の4時(!!)から新成人の振袖の着付けに大奮闘だったそうです。そのすさまじい(失礼)レポートを伺って、成人の日はスーツで出席、もちろん自前の振袖など持たなかった私は「へぇー、へぇー」とうなづくばかり・・・やはり、土地柄なのか、成人の日には振袖を作って、嫁入り道具には箪笥と晴れ着を・・・という習慣がまだまだ残っている感じなんですね。お稽古に関しては、先生が「何でも貸してあげるから、無理に買うことはありません」とおっしゃるご厚意に甘え、下着と足袋以外はすべてお借りして習っている私。しかし、だんだん着物に慣れてくると、やっぱり、自分の着物を自分で着たい、という欲求が頭をもたげてきます。というのも、今は、着物って本当に安く買えるんですよね。これは、興味を持ってよくよく見てみるまでは気づかなかったことなのですが・・・もちろん「ピンキリ」の世界であることは間違いないですが、ちょっとした店でスカート1枚買うお金で、仕立て上がりの着物・帯・下駄までセットで買えてしまうわけで。練習用とわりきって、こだわらなければそれで十分じゃないか・・・と、現在、物欲の虜になっている私です。(いったんタガがはずれたら、あれもこれも・・・になりそうでちょっと怖い)ところで、実は着物を持っていないことで得をしていることもあります。お稽古では、皆さん持参の着物で着付けをされている訳ですが、私は先生のお着物をその都度お借りしています。それが、いかにも練習用というのではなく、とってもきれいな着物が週変わりで出てくるのですよ♪今回貸していただいたのは、先生が「これ着て、先週大阪へ文楽を見に行ってきたのよ」と出してくださった、少しくすんだレモンイエローのお着物。よく見ると、うぐいす色の糸で、裾まわりに肩口に・・・点々と「鳥獣戯画」に出てくるウサギさん達が刺繍してあるのです。あまりの可愛らしさに、着るより眺めていたい!と思ってしまいました。周囲の生徒さんからも「サリィさん、いつもきれいなの着られていいわねぇ」と、羨望の声が・・・「それ、みんな手刺繍なのよ」と先生がさりげなくおっしゃったこの1枚、お値段にしていかほど・・・などとはしたないことは聞けませんでしたが、着物を「持つ楽しみ」の究極はこの職人芸を纏うことかぁ、とため息。でも、着付けの腕が未熟なため、どうも“ピシッ!”と美しい姿にはなりませんでした。せっかくの逸品もこれではねぇ。やっぱり、しばらくの間は「持たぬ楽しみ」が私には分相応かもしれません。20000円以内で買える着物セット。たとえばこんな感じです。Designed by unamama
2006.01.17
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一時はどうなることかと思った胃腸風邪の症状も一段落し、熱も下がってだいぶ回復してきました。(ご心配いただいた皆様、本当にありがとうございました)ただ、食欲はまだほとんどなく、お粥とかスープとか、とにかく消化の良さそうなものを少しずつ口に運んでいます。実は私、小学校の低学年ぐらいまではいわゆる「虚弱児」で、一年を通してとにかくよく病気をしていました。季節が移れば風邪をひく、外に食事に行けば自家中毒を起こす、遠出に連れて行けば乗り物酔いで真っ青・・・大事にされればなおさら免疫がつかないという悪循環もあったでしょうが、今にして思えば、親にとってはほとほと育て甲斐がない子どもだったと思います。まったく、手をかけました。キッチンにリンゴがひとつ残っていたので、あの頃、具合が悪くなると必ず母が作ってくれたおやつを作ってみました。<リンゴの病人食>材料:リンゴ(1個) 水甘味を加えるもの(砂糖・ジャム・はちみつなど、あるもので)白ワインレシピ:皮を剥いたリンゴをスライスし、厚手の鍋に入れてかぶるほどの水を加え、弱火にかける。(今日は、家にあったレモンマーマレードを小さじ1程度と、白ワインを大さじ1加えてみました)ふたをしてじっくり煮て、リンゴが透きとおり柔らかくなれば出来上がり。要するに、リンゴジャムの作りかけみたいな、あるいはアップルパイの中身みたいなものですが・・・温かいうちに、ほんのり甘い煮汁ごとフゥフゥといただくと、体調の悪いときでもお腹に入ります。皮をむいたサツマイモを輪切りにして一緒に煮ても、美味しいデザートです。こちら、楽天のお店で扱っている、小さな銅製のジャム用鍋。「リンゴ1個でササッとジャムをつくる」のに、ちょうど手頃な大きさなんですって。発想がユニークですよね。【matfershop限定商品】マトファーフランス製ミニ・ジャムボール(銅 製)こちらのお店のページで、“リンゴ1個分ジャム”の詳しいレシピを見ることが出来ます。美味しいパンを買ってきたときに、出来立てのジャムを作って添えていただくなんていうのも、ステキですよね。・・・あれ?何だか、食欲復活しているかも、私・・・(笑)
2006.01.14
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七草粥から鏡開きまでの間に、とんでもないウィルスを家に持ち込まれてしまいました。もう3日ほど、すさまじい胃腸風邪の症状でダウン中です。日記の更新もコメントへのお返事も出来ないまま数日が経過しております・・・。「あれ?おかしいな?」と、お腹の具合がヘンなことに気づいたのが、火曜日の深夜、もう日付も変わろうという頃。その日の夕食は、食欲旺盛で元気にいただいたのですが・・・まんじりともせず一夜明けて、もう翌日にはどんな食べ物も受け付けない症状になっていました。詳しい描写は、あまり上品な話ではないので差し控えますけれど。這うようにして近所の胃腸科医院まで15分歩いて行った頃には、脱水症状を起こしかけていたんだと思います。何しろ、水を飲んでも気分が悪くなってくるのです。不謹慎ながら、箱根駅伝で脱水症状を起こした気の毒な選手に、わが身を重ねてしまいました・・・すぐに点滴をしてもらい、症状は何とか治まりましたが、お医者様の話によれば、今この胃腸風邪(感染性胃腸炎)はすごく流行っているのだそうです。インフルエンザにばかり気を取られていましたが、盲点でした。皆様も、どうぞお気をつけて・・・私は、昨夜から何とか、少しずつお粥を口にすることが出来るようになりました。ほんとに、この自分に再び“お腹が空く日”が訪れるのか?と思いましたが。この週末もしっかり休養を取って、早く元気になりたいと思っています。ただ何となく納得いかないのは、この病気の感染源について。実は、連休初日にわが家の夫が、「何となく体中が痛いなぁ。熱っぽい感じだなぁ」と、一日ゴロゴロしていた日がありました。その後、症状は重くなることもなく、翌日には普通に出歩いていたのですが、お医者様のお診立てでは「あぁ、じゃあ元はご主人から来たんでしょう。ただ、体力がある人の場合、ウィルスに感染してもそんなに症状が出ないものなんですよ。で、奥さんのところへ来てイッキにドカンと、ね」・・・何だか、とっても損したような気分になってしまう私は、心の狭い人間なのでしょうか・・・?あぁ愛薄き妻よ。まぁ、何はともあれ「失って知る健康のありがたみ」をかみ締めております。
2006.01.13
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鼻をかむふりをしてティッシュで目頭を押さえ、感動の余韻に浸っていたらなんと「男はつらいよ」が始まるとは・・・NHK-BS、無粋なんだか粋なんだか、よくわからない番組表づくりであります。結局、そのまま寅さんに大笑いさせていただきましたが。「正月時代劇」として放映された、一昨年の大河ドラマ「新選組!」のスピンオフ。今回は「新選組!!」と「!」が二倍になりました。とはいえ、お正月の放映では見られず、やっとこの日のBSの放送で見ることが出来たのでした。わが家では、二人して大河ドラマをきっかけに、しばらくの間幕末ものが「マイブーム」でした。今回のドラマで、「土方歳三の死」が描かれることで、このブームにも本当の「一区切り」がつくような、そんな感慨がありました。蝦夷に新天地を求め、函館に五稜郭を作った榎本武揚と共に、官軍との戦いを続けていた土方・・・その最期の一日が、榎本と、陸軍奉行の大鳥圭介(あの、京唄子さんの相方の芸名はこの人が元ネタなんでしょうか?)との行き詰る会話劇を山場に描かれていきます。大河のときは、SMAPの草薙君が榎本役としてカメオ出演していたと思いますが、正直(そのままの配役じゃなくてよかった)と思ってしまったのは事実(笑)片岡愛之助さんを、この重要な役どころに持ってこようというのは、いったい誰のアイディアだったんでしょう?彼の端正なたたずまいと、何よりも“声の良さ”が最大限に活かされた、すばらしい配役だったと思います。(なお、この愛之助さん、素顔はそうでもないのですが、歌舞伎の化粧をすると、そのお顔が若かりし頃の仁左衛門そっくり!でも、血のつながりはないはずなのだけど・・・ちなみに、仁左衛門の兄・秀太郎の“芸養子”さんに当たります)大河をまったく見ていなかった人でも、十分長編歴史ドラマとして楽しめる密度の濃いドラマになっていたと思いますが、やはり、あの大河に熱中していた人にはたまらない「ツボ」が各所に用意されていました。主要メンバー総出演の回想シーンもそうだし、亡き近藤局長と新選組に寄せる、土方の熱い思いの数々も。本当は、池田屋以来の古参メンバー“だけ”を集めて思いを託す、なんてことは、組織を率いるリーダーとしてはやってはいけないことなんであります。でも、心血を注いで作った組織が滅び行く運命が逃れられないとなったら、それも仕方がないことなのかも・・・(逆に、これから作られていく組織でそういうことを思いっきりやったのが、明治政府における薩長閥ということなんでしょうか)しかし、三谷幸喜はやっぱり上手い脚本家です。「(ここで降伏したら)死んだ近藤さんに何て詫びたらいいんですか!」という土方に、佐藤B作演じる永井尚志が答えたセリフが「ごめんなさいでいいじゃあないか」。すごいですよね。ちょっと吹き出しながらも、この一言が出た場面が一番、泣けました。それにしても、一番最初にこのドラマを見たとき、一番ビックリさせられたのが“主題曲”でした。えっ歌が入るの・・・?という感じで。しかも、その歌詞は聴けば聴くほど、新選組の「終わり」の姿を暗示させるようなものではありませんか。大河ドラマが最終回を迎えたとき、私はブログで「あれは、三谷さんが近藤勇に捧げた鎮魂歌だったのかも」と書いたのですが、今回のドラマのエンディングでこの歌が流れると、当然ながら“土方の歌”としても、十二分に通用するのですね。耳に馴染んだあの曲、あれ?今回は使われないのかしら・・・と思って見ていた分、ドラマが終わりに近づき、土方の死が逃れられぬ運命になったときに、主題曲のモチーフがすっと流れ始め・・・それだけでまた、涙腺の蛇口が全開になってしまいましたよ、私は(笑)ほんと、心にくい演出でしたね。ラストシーン、土方に託された彼の肖像写真を胸に、北海道の大地を多摩へ向かって駆け抜けていく少年の後ろ姿・・・「終わり」は「始まり」である、というメッセージを画面から強くにじませたこのエンディング、とっても爽快でした。二年以上にわたり、楽しませてくれてありがとう!という思いです。【過去の関連日記へ】「燃えよ剣」を読んだ。「竜馬がゆく」を読んだ。「新選組!」最終回に泣く
2006.01.08
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お正月に三日連続のスペシャルとして放映された、「古畑任三郎 ファイナル」。今朝のテレビで、大リーグのイチロー選手がゲスト出演した回が、27%の高視聴率だったことを報じていました。今回のスペシャル、とても楽しみにしていたのに、忙しさに紛れて一話・二話は録画したまま。シリーズの完結篇となる昨夜の放送だけは、リアルタイムで観ることが出来ました。冒頭、おなじみのスタイルでスポットライトを浴びて独演する「古畑警部補」を見て、まっさきに思ったのが(あぁ、年を取った・・・)ということ。もちろん、実際の年齢を考えたら、あの端正な佇まいをキープされているのはすごいですが。ちょっと横道にそれまして。実は、私は田村正和がきらいではない…むしろ大好きで(笑)昔から、この人が出ているドラマはついつい見てしまうのでした。コメディも面白いけれど、本来の持ち味である「色男」ぶりを発揮した恋愛ドラマも好き。ン十年も前の作品ですが、浅丘ルリ子と不倫する役柄で出ていた「土曜・日曜・月曜」とか、大貫妙子の主題歌が素敵な「夏に恋する女たち」とか。未だにラストシーンを覚えているドラマです。あまりにマイナー過ぎて、人に話してもわかってもらえた試しがないですが。『それ、見てた!』という奇特な(?)方がいらしたら、ぜひぜひお知らせください。話を「古畑」に戻します。最終回の犯人役、松嶋菜々子が演じる殺人犯の職業は、テレビドラマの人気脚本家。三谷幸喜、最後は犯人に自分の姿を投影・・・?と思ったりもしましたが、脚本家が犯人になったのはこれが初めてではないですね。以前、加藤治子がゲストの回で、彼女が演じたのも脚本家でした。あの回のラストはなかなかよかったなぁ。昨日のドラマの「謎とき」は、多くの方が途中でピンと来たんじゃないかと思いますが、と言ってドラマの魅力が褪せるわけではなく。「古畑ー」のセルフパロディ「ブルガリ三四郎」の主演・小日向文世さんの怪演に大爆笑し、緊張感みなぎる演技に引き込まれ、ラストシーンでしみじみとした余韻に浸り…十分に楽しませてもらいました。【このドラマにおける、音楽とオープニング・エンディングの持つ効果は計り知れないと見るたびに思う】…一番最初は「警部補 古畑任三郎」っていう題名だったかと思うのですが。いつの間に名前だけのタイトルになったのかしら…私、「土ワイ」とか「火サス」といった類は全くと言っていいほど見ないのですが、昨年末に放映されたNHK「名探偵 赤富士鷹」もなかなか面白かったし(アガサ・クリスティの原作を、昭和初期の日本を舞台にドラマ化するという着想がすごい)、今夜放映された横溝正史の「女王蜂」もなかなかの力作でした。まぁ、金田一耕助は、若かりし頃の石坂浩二が最強!という信念は変わりませんが…(こちらの方です。映画版は沖雅也も岸恵子もよかったなぁ)稲垣吾郎版の金田一は、時々「ノッポさん」に見えました(笑)殺人事件で明け暮れた年末年始ですが、ドラマの中のフィクションならいいですよね。明日からの三連休も冷え込むようで、また雪が降るかも?という予報。とりあえず、録画してある「古畑」二作を、楽しみに見るつもりです。皆様、楽しい連休をお過ごしください。
2006.01.06
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昨日、小泉首相が伊勢神宮へ参拝に訪れた様子をテレビで見ました。伊勢神宮は、私の大好きな場所。二十年に一度の「式年遷宮」に向けて、様々な行事が今後続々と行われるそうで、ぜひ今年も訪れたいと思っています。広い境内を歩いていると、高く伸びた神宮杉の木立から、何ともいえない清浄なアロマが漂うのがわかるような気がして・・・明治神宮といい、伊勢神宮といい、緑深い神域というのは、穏やかな波動で訪れる人にエネルギーを与えてくれるように思うのです。・・・ということが、今日の本題ではなく。私の目をテレビ画面に釘付けにしたのは、首相につき従う同行者の中にいた、猪口邦子大臣。就任式の際の「ドラえもんドレス」に仰天して、そのことに触れた過去の日記で「着物にしておけば間違いないのに」と述べたのですが、まさにこの日、猪口さんは和服姿で神宮にお出ましだったのです。我が意を得たり、と思ってマジマジと拝見したのですが。・・・正直、そんなにステキじゃなかった・・・何がいけないのか、お召しになっている着物だって帯だって、素人目にも(高級品なんだろうなぁ)とわかるものでしたが。帯の位置などの、微妙な着こなしのせいなのか?直角に「ガバァッ!」とお辞儀する、あまりおしとやかとはいえない身のこなしのせいか?小泉チルドレンで言えば、この年末年始、片山さつき・佐藤ゆかり両議員の着物姿も拝見したのですけど、同様に、素直に「いいなぁ」とは思えませんでした。なんて言うか、私には「白人女性が浅草の土産物店ではおってみた」着物姿に見えるのですよ。英語に堪能な方々だからってことはないでしょうが。と、言いたい放題の後でわが身を振り返ってみると・・・。うーん、着物姿の「ステキ」って、一体どこにその秘訣があるのだろう。この年になると、洋服選びには自分の好みや、似合うものが(ひたすら投資してきた分だけ)何となくわかってくるものですが、着物の世界に足を踏み入れた私にとっては、まだまだ先は長いです。「人を指差すときは、人差し指が一本相手を向いているほかに、三本の指が自分の方を向いている。相手のことをとやかく言う前に、自分はどうなのかを三倍考えなさい」と教えてくれた、小学校の担任の先生の言葉を思い出しました。まずは、今年も着付けのお稽古、がんばります。【楽天も、着物の初売り福袋がたくさん】【着物ならではのヘアアクセサリーにも、いつか挑戦したい】和花 かんざし
2006.01.05
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あけましておめでとうございます。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。年末年始、あわただしい帰省のスケジュールをこなして、やっと自宅に戻りました。あっという間の休日だったように思います。暮れからお正月にかけての忙しさが一段落した後に、よく働いた女たちがホッと一息つける頃、それが「女正月」・・・というのは、向田邦子さんのドラマで覚えた言葉ですが。ほんと、台所仕事がついて回る限り、お正月もそれなりに女手は忙しくさせられるものです。でも、どんなに洗うお皿の枚数が増えても、久しぶりに大勢が集まる楽しさは、年の初めの醍醐味ですね。夜空に浮かぶ山下公園の氷川丸。(携帯のカメラで少々ピンボケですが・・・) designed by hana 昨日、NHK(教育)で「アザー・ファイナル」という映画を放映していました。この作品を、私は公開時に映画館で観ているのですが、まさか地上波のテレビで見られるとは思いもよらなかった、それほどマイナーな作品です。2002年、日韓ワールドカップが開催されていたまさにその時、あるオランダ人青年の発案から生まれた「サッカーの世界最弱国を決める試合」の準備が進められていた・・・カリブ海に浮かぶ英領モントセラトと、ヒマラヤの山間の国ブータン。FIFAランキングの最下位と、最下位から二番目の地位にあるこの二カ国が、横浜でドイツとブラジルの決勝戦が行われたまさにその日に、対決したのです。「アザー・ファイナル(もう一つの決勝戦)」とは、そういう意味。試合会場ともなったブータンは、小さな国ですが、国王自ら「GNP」(国民総生産)ではなく「GNH」(国民総幸福)を追求しよう・・・という、すばらしい国策を掲げている、素敵な国です。映画の中で登場した、ブータンの外務大臣の「残念ながら勝敗ばかりが取り沙汰されるのがスポーツの現状です。 しかし私にとって競争や闘争の側面よりもはるかに重要と思えるのは、スポーツから生まれる理解や友情なのです。 ワールドカップというだけで楽しいのではない。スポーツが喜びなのです。 最下位であろうとそれは変わりません。」という、非常に深みを持つコメントは、4年に一度のワールドカップイヤー、そしてトリノ五輪を控えたこの年の始まりに、耳を傾ける価値のある言葉だと思いました。2006年、今年はいったいどんな一年間になるでしょうか。出来ることなら、うれしいことや楽しいことで心が沸き立つ日々でありたいですね。
2006.01.04
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