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「耐震診断」は、売る側の営業ツール。
●メール顧問会員のKさん(40代)
(相談:ライフプランニング)
マイホーム取得を検討しています。
メールをいただきました。
※は、私の厳しい声。
( 真に消費者側に立てば、厳しいコメントに・・ )
こんにちは、Kです。
記事を拝見しました。
アドバイスありがとうございます。
厳しいアドバイスを頂き、
内覧前に気が引き締まりました。
※2009/11/25・・の記事参照。
「雨漏りがある中古住宅の購入シミュレーション。」
周囲の状況はとても良く、
なんとか話を進められないかと思える物件でした。
物件案内に当たって、
不動産屋が耐震診断を行っており、
現状と補強計画の説明を聞きました。
(診断結果、補強計画資料を添付します。)
※見ました。いいかげんな代物・・です。 (^^ゞ
補強計画の中に基礎の補強が無かったので、
理由を確認しました。
説明では、耐震補強では、
無筋基礎=基礎補強では無いとの事、
耐震以外のデメリットとして、
無筋基礎の場合、地盤の影響を受けやすいが、
40年近く経過して基礎にクラック等の
異常が無かったので、
地盤が安定していると思われ、
今後も地盤による影響は無いと思われるので
基礎補強は行わないという事でした。
※説明になっていません。
なんとか消費者をだまそうとしているだけ。
話を進める上で検討しなければいけないのが、
建替えにするか補強リフォームにするかですが、
建替えは資金面から難しいかと考えています。
補強リフォームに関しては、
基礎補強の事が気になりますが、
リフォームで住み続ける方法は無いでしょうか?
※基礎補強を除いても、業者が提案している
程度のリフォームでは済みません。
住宅取得シミュレーションは、
建替えを視野に入れた計画と
補強リフォームで取得する計画を
シミュレートして頂けないでしょうか。
建物としては、
もっと条件の良い物件もありましたが、
立地条件で二の足を踏んでいました。
この物件は、
建物の不利を上回る立地条件の良さがあり、
前向きに検討を進めたいと思える物です。
建替えにしろ補強リフォームにしろ、
何とかこの物件で話を進めるための方法を
ご指導願います。
「耐震診断」は使い方次第で、恐ろしい道具に・・。
Kさんは、( 他の消費者でも同じですが )
「耐震診断」の書類を受け取って、
「繊細で立派な裏づけ資料をもらった♪」
・・と感じていることでしょう。
なんのことはない・・販売促進のための
資料に過ぎないんですが・・。
■「耐震診断」書類で販売促進のカラクリ
大きく2部構成になっています。
1 現状の耐震診断
2 補強計画をした耐震診断
そのカラクリは、まず・・1で、
建物の劣化の度合いを 軽く
診断します。
担当者のサジ加減でどうにでもなります。
「どこも、ほとんど傷んでいませんよ~。」
※Kさんが示された「耐震診断」
( Kさんは8ページを見てください )
「劣化度による低減係数」のページで、
この中古住宅の各部位の劣化度を
診断しています。
なんと!・・ひどいものです。
劣化があるのは、「浴室のタイル」のみで、
あとのすべての部位には劣化無し!
・・としています。意図的にも、ほどがある!
結果の「低減係数」が・・0.91です。
メチャクチャ古い家なのに、高い数値です。
これだけ古い家なら、0.7とかの低い数値に
なるのが当たり前・・です。
次に・・1の数値を元に、補強計画を作ります。
1の数値(意図的な数値)が基準
なので、
補強対策はわずかなことだけで済み、
少ない金額で済む、・・ように見えます。
「たった数十万円の補強で、頑丈な家になる♪」
・・と、消費者は勘ちがいをします。
※Kさんが示された「補強計画」
( Kさんは2ページの上部を見てください )
1で意図的に得られた高い数値0.91を
基準に構造評価の計算が行なわれています。
その結果、ちょっと手を加えるだけで、
1階、2階、ともに「一応倒壊しない」・・という
結論が導かれています。
1の意図的な数値ではなく、まともな
それであれば、「倒壊しない」レベルにする
ためには、大きなコストがかかることになります。
繊細でもっともらしい・・立派な資料です。
「んじゃ、買う方向で検討しよう!」・・に、なります。
不動産屋さんは、仲介手数料ゲット!に前進・・です。
さらに・・「診断書」を作った人は、自分の責任に
ならないよう、逃げ道を用意しています。
「実際の倒壊の可能性及び、補強の必要性の
判断については、 この結果のみで判断する
のではなく
、必ず『精密診断法』の診断結果を
元に、総合的な判断を行なってください。」
おいおい ・・です。
「無料相談」があてにならないのと同じです。
「無料診断」も、まったくあてになりません。
少額のリフォームで済むように見せて
まず売買契約!
その後・・じっくり検討していくと、
あっちにもこっちにもお金がかかることに・・。
売ってしまったもん勝ち・・です。
Kさんが購入を検討している中古住宅は、
建ててから38年も経っています。
当然、基礎コンクリートには鉄筋が入っていません。
耐震性という意味では致命的です。
他にも・・現在の住宅と比べて劣る部分が
かなりあることが想像できます。
断熱材が入っていない。
サッシは1枚ガラス。
水廻り設備は致命的。(全部交換?)
まともに住めるようにリフォームするための
見積りをしてみると・・だいたいは、
建替えた方がいいや・・ということになります。
残念ながら・・昭和55年以前に造られた
大部分の日本の家は、レベルが低いものです。
リフォームで長く住めるような家は、
基本的に存在しない・・と考えましょう。
Kさんは、
この物件の立地が大変気に入っているようです。
・・であれば、中古住宅としての購入ではなく、
土地として購入~建替え・・と割り切りたいところです。
もちろん、ご自身の家計状況から
それが可能かどうか? ・・検証が必要です。
今日は一日・・事務所に出られませんでした。
不幸があって、( 伯父 )
一日中・・そちらに行っていました。
盛岡から車で2時間弱のところ・・です。
初めて・・真夜中にブログを書きました。
《 消費者の方へ 》 保険には加入するな!借金はするな!
経費は払うな! 目を覚ませ!
「家計の常識を疑え!」参照。
《 顧問会員希望の方へ 》 まず、「顧問会員って何?」を
熟読して内容を確認下さい。連絡・申込先
fpst@axel.ocn.ne.jp
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