南トルコ・アンタルヤの12ヶ月*** 地中海は今日も青し

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2005/02/25
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●5日目

4日目に続き、セメントの上にガイドラインとなる材木を打ちつけ、それに沿って木枠を立てていく作業。
木枠の基本は、5本の材木を横に繋ぎ合わせたものである。
それ以外に、使いまわし用として、短く切った材木を金属の枠で挟み込んだ既製の板がある。

材木の長さをはかり、釘で打ったり、繋げた後でまた鋸で切ったりと、意外に手間がかかる。
私の立ち会う2時間半ほどの間に、あまりはかばかしい進展は見られなかった。


●6日目

続けて木枠づくり。

結構、木枠が進んだなあと見ていると、おもむろに既製の板を外しだした。
どうやら、高さ、長さの調整がうまくいかないらしい。

それも無理はないだろう。土地の高さが、ここでは3つのレベルで構成されているので、いきおい木枠づくりも複雑になってくるのだ。
表通りに面した建物は、雨水除けのために、道路高より20cm前後高くなる。
庭のレベルは、オリジナル通りに、道路高より1m強下にさがる。
さらに、水道管の位置する面は、道路高からは2.3mほど下になる。

それでも前日に比べると、木枠で覆われた部分が増えているのが歴然であろう。


●7日目

現場に着いたときには、木枠の内側に、機械油?かなにかを塗っているところだった。
コンクリートを流し込み、乾いた後で木枠を外す際、外しやすいのだという。なるほど、型の内側に溶かしバターや植物油を塗る、ケーキと同じ要領である。

その作業が済んでいる部分には、鉄筋を組み合わせて作った梁を置くことができる。


私は、例によってあちらに立ってみたり、こちらに立ってみたりしながら、建物の出来上がりを想像して愉しんでいたのだが、ふと振り返ったときに、あわやという場面を目にした。
ローマ時代の水道管は、いたずらされたり、壊れたりすることを避けるため、木の板で保護し、その上から何もないかのように土砂や瓦礫が載せてあったのだが、まさにその上から、ひとりの人足が鉄筋を打ち込んでいたのだ。
「ちょっと待って!その下には水道管があるのよ!」
少し離れたところにいた現場監督も駆けよって来て、慌てて声を掛ける。
「言っただろう?水道管のこと。


途中まで打ち込まれた鉄筋を抜く。すでに20cmばかり奥まで打ち込まれていたようだ。中に2cmくらいの厚みの板が入れてあるので大丈夫とは思うが、とにかくヒヤッとする一件だった。
夫は「長く居ても仕方ない。1日1回チェックするだけでいいから」というが、こんなことが起こるのだから、そうそう放っておくわけにもいかないのだ。

現場監督が新たな請求明細を持ってきた。それを見て、また頭が痛くなる。明日までにウン百YTL(1YTLは約86円)、それとは別に、遅くとも月曜までにウン百YTLだと!
木枠作りと、鉄筋の梁づくりが終われば、コンクリートの充填が待っているが、支払いが終わらないと、コンクリートも流せない。
トルコでは、予算が足りなくなって、途中で建築を中止した建物がゴロゴロしているが、このように前払い式の現金決済なので、無理もないなあと思う。
私たちも、そうはならないことを祈りたい。


●8日目

本日分の支払いのため両替所に寄り、手持ちのUSドルをトルコリラに換える。
このところ、1ドルが1.29台なので、痛い。いくつか回って、レートの一番良い両替所を選ぶが、1.291まで落ちていた(涙)。(←アンタルヤは、イスタンブールに比べると、随分悪い)

建築家のオフィスに立ち寄って、工事責任者にお金を渡した後、現場に着く。
昨日から随分と進展したようだ。
さもありなん。今日は全部で7~8人もの職人、人足たちが忙しく立ち働いている。来週初めには、コンクリートの充填を予定しているので、追い込みというところだろう。
木枠はほとんど完成。鉄筋の方も、一部を残して、かなり組み上がっている。

それらを確認し、現場監督に今週分の職人たちの日当を計算してもらうと、私は銀行に向かうため、一足早く現場を離れた。

来週は、基礎工事第1段階のハイライト、土台へのコンクリートの充填作業が待っている。
夫の帰国も2週間後に決まった。
それまでの間、現場での立ち会い作業をきっちりと務めていこうと思う。






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最終更新日  2005/11/03 05:38:27 AM
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