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(※
夢に終わったターティル(休暇)たち・その2
から続けてお読みください)
(夏用の家、別荘
)用の小さなヴィッラが点在していた。
中には石壁と鋳鉄製の門扉も美しい瀟洒なつくりのヴィッラもある。
沿道に止まっている車は、もちろんトラックや耕運機ではなく、アンタルヤ・ナンバーをつけた普通の乗用車である。
小さな村をあっというまに通り抜けると、ギョズレメジ (ギョズレメというトルコ風クレープを焼いて売る店)
のおじさんが言ったとおり、アスファルが終わって石ころ道になり、その道は森の中へ続いていった。
ここまでのあいだに「 トレベンナ
」を示す看板はひとつもなかった。次々現れる2差路のいったいどっちへ進むべきか。右か左か。登りか下りか。
「どっちなの!?」夫が焦った声で訊く。
「私だって、分かんないよ!」
あてずっぽうに進路を取っていくものの、不安は募るばかり。
「こんなことなら、村で誰かに案内役を頼めばよかった。。。」
悔やんでも、後の祭りである。
やがて道は急勾配になり、私の胸には暗い不安が押し寄せてきた。
道を間違えている可能性の方が高いのに、この後切り返しもできない隘路になったら、いったいどうすればいいんだろう?
「ねえ。もういいよ。今のうちに引き返そう」
カーブのところで道がちょうど膨らみ、Uターンするのにちょうどいいポイントだった。
夫は、ここまで無駄に車を走らせてしまった私を責めるでもなく、「じゃあ、戻るよ」といって来た道を元に戻り始めた。
来るときは道を探すのに一生懸命で、眺めを楽しむどころではなかったが、ふと目をやると、右手遠くには トレベンナのアクロポリス
と思しきテーブル状の丘が見えていた。
夫にお願いして車を止めてもらい、写真を撮った。 トレベンナ
の右手には スィヴリダー(尖山)
が、しかし反対側から見るのと違って柔らかい輪郭を見せて聳えていた。
トレベンナ遠望
スィヴリダー遠望
アッラハ・ジェザー・ヴェルディ(Allah c… 2006/08/26
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