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2026年09月28日
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カテゴリ: 情報的生活行為



【中古】 宮本常一 伝書鳩のように STANDARD BOOKS/宮本常一(著者) ​
読了。

以下引用→p40と、p41

 さて、私は石を切る音に心をひかれてその方へあるいて行ったのであるが、-中略―一通りの挨拶をして、私は石の積み方やどのあたりまで仕事をしにいっているのかというようなことを聞いてみた。
「金がほしうてやる仕事だが、決してよい仕事ではない。ことに冬、川の中でやる仕事など泣くにも泣けぬつらい事がある。子供には石工はさせたくないと思う。しかし自分は生涯それで暮らしたい。田舎を歩いていて何もないような田の岸などに見事な石の積み方をしてあるのを見ると、ほんとに心を打たれることがある。こんなところに、こんなりっぱな石垣を築いた人は、どんなつもりでこんなに心をこめた仕事をしたのだろう、と思ってみる。たかが、田の畔の石垣ではないか、またそれを見てくれるのも村の者だけではないか」
 そんなに思うことがあるという。が同時に、
「石垣積みは仕事をしているときは、やはりいい仕事をしたくなる。突き上げてしまえばそれきりその村と縁のきれることは多い。たまにその村を通りあわせたとき、あの石垣は私が築いたのだと思うと、ほこらしい気持ちになる。また他の石積みが来て、ほかの家の他の畔を築くときも、われわれがよい仕事をしておけば、いい加減な仕事はできなくなる。まえに来た人がザツな仕事をしておくと、こちらもついザツな仕事をするようになる。また親方どり請負仕事なら経費の関係で手をぬくこともあるが、気持ちのよいものではない。大きな雨が降ったときなど、くずれはしないだろうかと夜もねられぬことが多い。やっぱりいい仕事をしておくのがよい。おれのやった仕事が、少々の水でくずれるものかという自信が、雨の降るときにはわいてくるものだ。結局いい仕事をしておけば、後から来るものもその気持ちをうけついでよい仕事をしてくれるものだ」
 それが実は石積みの本音であろうと思った。おそらく一人一人の石工の中にそんな気持ちがあるに違いない。わたしはそれから石垣を注意して見るようになったのである。



本の世界にも同窓会があれば、こういう経験をするかもしれない。(あ、ココ知ってる!)
この文章は、
内田先生の
「修行論」に引用されていたと思う。
昔読んだ。
私も以来、石垣に注意するようになった。
あのう積み、(あのうは、穴太)というのだと思うが、結構、行けてるので、
そういうのを、お城とか大邸宅ので発見するのでなく、
目立たぬ農家なんだけど裏道にはこれ、とかあると、、感激するのだ。

宮本常一の本、
​
忘れられた日本人 (岩波文庫 青164-1) [ 宮本 常一 ]
読了後、
上の本と、
「周防大島町発の写真集」を、図書館で借り足した。

数字だけでは、歴史は語れぬ、と思うがどうか。





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最終更新日  2026年09月28日 05時39分50秒
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