本研究の目的は、MCRの頻度および認知症リスクとの関連を報告することである。17カ国の22コホートから、認知症および認知障害のない60歳以上の成人2万6,802例のデータを収集し、MCRに関する併合解析を行った。また、4件の前向きコホート試験から、ベースラインのMini-Mental State Examination(MMSE)スコアが25以上の、認知症を認めない4,812例のデータを収集し、認知障害(MMSEスコアが4ポイント以上低下)発症リスクおよびMCRに関連する認知症リスクについて、交絡因子補正後Coxモデルを用いて検討した。