TOKKOの　詩的な生活

道

　　　　　　　そんな年になったのかと　　　　　　　耳元に自分の声を聞きながら　　　　　　　通り過ぎた日を振り返る　　　　　　　何をしたとかしなかったとか　　　　　　　そういうことじゃないだろう　　　　　　　自分なりにコツコツと重ねた日々を　　　　　　　立ち止まり振り返れば　　　　　　　乾いた大地が広がっている　　　　　　　これが自分の歩いてきた道　　　　　　　砂埃を体にまとい　　　　　　　目を細めてただ真直ぐに　　　　　　　　　　　　　　そんな年でもないだろうと　　　　　　　苦笑いでごまかしながら　　　　　　　帰らない日を振り返る　　　　　　　あれでよかったとか悪かったとか　　　　　　　そういうことじゃないだろう　　　　　　　自分なりに正直に暮らした日々を　　　　　　　立ち止まり振り返れば　　　　　　　夜空に星が広がっている　　　　　　　これが自分の過ごした世界　　　　　　　過ぎた時間は眠りの中で　　　　　　　闇に光を投げ続ける　　　　　　　そんなこともあったんだと　　　　　　　涙も笑いも憎しみさえも　　　　　　　すべて許して懐かしむ　　　　　　　ここまで歩いてきたことだけで　　　　　　　それだけでいいじゃないか　　　　　　　自分で自分を慰め　　　　　　　靴紐を結びなおす　　　　　　　これから先の道すがら　　　　　　　小さな花を咲かそうか　　　　　　　光の虹をつくろうか　　　　　　　茜色の夕日に向かって　　　　　　　大地に足跡を残しながら　　　　　　　歩き続ける