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November 18, 2006
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カテゴリ: 大切なこと

プレッシャーで忘れてしまったが質問内容は大体こんな感じ。

「食育と河村さんは言っておられましたが、今の幼保一元化では
保育園の調理室をなくす方向で動いています。あと、松山では学校給食の
民間委託が問題になっていますが、行政が食育を放棄してませんか?
えー、あと河村さんは『平成の教育勅語(以下略)』とおっしゃっている
そうですが、説明してください。また愛国心を法律で明記するのは、
内心の自由にかかわる問題なのでおかしいんじゃないでしょうか??
最後に。大学生の立場から言わせてもらいますが、皆さん人材教育だとか、
人的資源だとかおっしゃってますけど、学生は国家や企業のための人材では
ありませんし、そのために勉強してるんじゃありません!!以上です」


 会場からは暖かい拍手。『いかん、挑戦的過ぎる!過激すぎる!!』と
思ったが、大内先生や八尋さんの分の発言・会場の良心的な教員の思い・
そして就職脅迫や『求められる人材になりなさい』攻撃に悩む全国の大学生の
ためには、これでは足りないくらいだろう(まあ、おこがましく代表する気は
無いけど)。人材育成だの人的資源だの人間を「モノ」のように、使える/
使えないで判断するおかしさ。僕はそれに非常に腹が立ったし、あまりに
酷すぎると思う。人間は資源ではなく血の通った個人のはずだ。言うまでも

あたかも自分が優秀な資源と勘違いし、自分と同じ土俵に国民を乗せて、
「資源」として使おうと言う浅ましさ。それを国家のためだの、企業の
発展のためだの、宇宙の偉大さだのと軽薄な理由付けをして、人間を
「道具」にしか見ていない彼らの発言にはっきり言ってイライラ来てしまった
のである。全てを数字に置き換えられると考えているなら、なんと寂しい
人生観なのか、なんと薄っぺらな人間観なのか。そんなのがまかり通るくらい
なら僕は人間を辞めてしまいたい!!と思った。

 ちなみに彼らの回答はこうだ。河村君「食育についてですが、保育園で
しっかりしているところもあります。学校給食は民営化しても、サーヴィスが
低下しないようにしっかり指導していきます」つまりお金のかかる食育には、
保育園次第・民間次第と言う非常に投げやりな回答!ってか回答になってない


 そして明らかに動揺したように「『平成の教育勅語』ですが、私、公式の場
では(って事は非公式の場では思ってるってことだろ!!)言った事が記憶に
無いんですが…。まあ、教育勅語の良い点『義勇公に奉じ』などは公共の精神、
また夫婦愛を大切にしなさい、兄弟で助け合いなさい、などイイコトも
書かれてある。このように良い点を見直しつつ、現行教育基本法を考えるのが

『天壌無窮の皇運を扶翼すべし』だから、それって国家や天皇のために戦う
ための公共の精神だろ!!それに『夫婦の愛』や『兄弟の助けあい』などは、
聞こえはいいが、当時の意味合いから言うとバリバリの家父長制度のことを
指している(さすが『家内』といつも呼んでるだけの事はある!!)。
河村君はそれがどう日本のマッチョな国家主義を支えていたのか知っている
のだろーか。それ以前に彼はどうやら教育勅語が国会で失効決議が出たことを
知らないらしい!おーい、だれか教えてやってくれー!!つーか、やっぱり
『平成の教育勅語』を念頭に議論を進めたいんじゃねーか!!
しかも、そのあともっととんでもない事が起こるのあった!!

 「色々な質疑が出ましたが、最後に何かありますか?」と司会。
すると、「ちょっといいですか??」と手を挙げるパンダの毛利君。
意見があるのかと思いきや、いきなり何を血迷ったのかこんな事を言い出す
ではないか!!

「さっきの学生さんに逆に質問したいんですけど、『国家や企業のために
勉強するんじゃない』とおっしゃってましたが、じゃあ何のために
勉強するんですか??」


出たー!対案主義!!いきなり質問されるとビックリするじゃないか!
気持ちの準備も出来てないぞ!!しかも壇上からカヨワイ大学生に逆質問なんて
せこすぎる!舐められすぎてる!!しかもアンタ、パンダじゃなくて実は
ダークホースかよ!!とか思いつつ

「いやー、何のためって、今社会では『役に立つものが良い』『役に立たない
物はいらない』って風潮が非常に強いですが、それはおかしいと思います。
それと同じで安易に勉強に意味とか目的を求めるのもどうかと…。うーん、
強いて言うなら自分のためと言うか、自分の好奇心を満たすためですかね」


平常を装いつつ心臓バクバクの僕。確実に3年は寿命が縮まったじゃないか!!
コラッ!毛利!僕の人生返せ!!と思ったが、彼は止まらない。
ノンストップ毛利。

「自分のためですか?今勉強ができるのは、親のお陰だったり、国の税金が
使われている大学だったりする訳でしょう?その感謝の気持ちとかは
無いんですか??」


 感謝の気持ちは確かに、ある。しかし、

それとそれに報いる勉強とは別問題だ。僕は一度も親のために勉強した事も、
先生のために勉強した事も、ましてや国家のために勉強した事も無い。
これじゃー自己責任論と同じだろーが!!税金の札束で顔を叩かれ
『黙って言う事を聞け!』というメンタリティが見え隠れしている。
人間の存在と同じで『今の社会』で『役に立つ』勉強だけが勉強ではない
はずだし、日々、権利を奪われている僕たちの『主体性の回復』こそが、
勉強することの一つの意味であり、民主主義や主権在民の意味だと思う。


しかし、悪の4兄弟は「こんな不適格学生に税金を使って教育するのは
やっぱけしからん!」とか「こーゆう厄介な変人が出てくるから
基本法は変えるべきだ!」とか絶対に思ったはずだ!!しかも毛利くんの
発言にいちいち拍手する人々(脂ぎった管理職)。彼らも僕のような人間が
ウザイのだろう。しかし、ここで負けるわけにはいかない。

 小心者の僕は気が動転して、あまり覚えて無いのだが、多分

「いや、感謝の気持ちはありますよ。それに、結果的に国家や企業に役立つ
人間になるかもしれませんけど、でもそう言う意識は全く持ってません。
そーゆう『目的』は個人の自由だし感謝とは別物でしょう」


みたいなことを言ったと思う!しかししつこく食い下がる毛利君!
しかも『初めて非国民を見た!!』って顔をしてるじゃないか!
どうやら僕の存在や発言が信じられないらしい!僕はお前をよっぽど
信じられなくなったぞ!!会場の雰囲気に飲まれて、言いたいことの半分も
言えず具体的な反論を上手く展開出来なかったことが、僕はかなり悔しかった
(と言いつつ、十分言いたい放題に見えたかもしらんけど)。これから
もっと勉強して奴らを叩き潰す必要があると決意を新たにした瞬間だった!!

 そして、最後に悪の4兄弟パネリストからの最後の意見。そこでまたしても
毛利がとんでもない事を言い出してしまった!!あまりの怒りに血圧が300
くらい上がった気がするので、細かな事は忘れたが大体の要約はこうだ。

「これからはヒトゲノムの解析が進んで、個人個人の適性や能力が明らかになる
時代がやってくるでしょう。だからみんな一律に型にはめて同じ教育をするの
では無しに、『個性』(出たっ!!)に見合った教育をする必要があります」


この宇宙レヴェルの発言には会場から大ブーイング!!「そう言うのって
差別って言うんじゃないですか!!」「ふざけんな!!」などなど。
司会のお姉さまの「不規則発言は止めてください!」警告にも、あまりの
暴言具合に一切無視でヤジが殺到。ちなみに大内先生は毛利をこれから
『空飛ぶ優性思想』と呼ぶそうだ。僕は『ゲノム毛利』と芸人風に呼んでやろう
と思う!あ、それか毛利的優性・新自由主義思想のことを今度から
『ネオ・モウリベラリズム』と呼ぶことにしよう!!(舌を噛みそうなくらい
言いにくい!!)それにしても、いつかヤツを社会的に血祭りにあげて
やらねばならない!!

 最後に。このタウンミーティングに参加した意義を考えてみたい。
『でも結局お上はやりたいよーに進めるんでしょ?反対したって
意味無いんじゃない?』と思う人も多いだろう。それに安直に「意義」と
言うものを求める時点でネオリベに毒されている気がしないでも無いが、
これからの教育を構想する上で、やはり何が起こっているのか考える事が
必要だと思う。それにそれなりの収穫はあった!!

 まず第一の収穫は、保守王国愛媛でも、反対する人がこんなに多い事に
奴らはビックリしただろう!「つくる会教科書採択」や「松山子ども
(健全)育成条例」の採択、日教組や全教の教職員組合組織率全国最低の
この「愛媛」で、ここまでヤジや反対意見が出るとは思って無かったはずだ!!
それが例え県外の人間からのものであっても、教育基本法「改正」についての
注目がここまで来ているとは予想してなかったと思う。辺鄙な場所でわざわざ
開催し、教育委員会が動員を掛けたと言うのに、8割方の反対意見・不規則な
ゲリラ的ヤジ・大学生の問題発言などなど、相当の衝撃を受けて帰ったに
違いない!!

 第二は、愛媛の教員自身の口から出た発言に見られるように、
「この集会自身も県教育委員会から動員掛けられて来た人がたくさん居ますが、
それだけで、10条違反だと思います!!」と言うものすごく的確な批判が
出た事に、かなりの意味があると思う。「長いモノには巻かれろ」的な教員が
多く、また現場で不満があるにも拘らず声を挙げられない教員は、彼の勇気ある
発言で「これから頑張ろう」と思ったことだろう。つまり、相手方が用意した
空間で逆にこちらの連帯が生まれつつあると言う事だ。それは現場の教員に
留まらず、京都のカラス団、心の教育はいらない市民会議や福岡の八尋さんと、
僕たち学生・松山の市民運動の人々との交流も、である。

確かに状況は厳しい。それにあくまで個人的な意見だが、僕は
現行教育基本法も完全な法では無いと思う。しかし、声を挙げること、
行動を起こす事による意思表示は『茶色の朝(大月書店)』に描かれた
「俺」や「シャルリー」を願う国家権力の体現者(=河村・鳥居・北城・毛利
の悪の4兄弟など)にとって明らかな脅威(非国民)になりつつあると思う。
同じ土俵に立って組織VS組織、権力VS権力で正面からぶつかって闘えば
負けは目に見えている。だから、僕のようなフツーの学生(だよね?)や
フツーの市民が草の根から反対運動を起こしていく、反対の声を挙げていく、
そう言う発想の枠自体を壊すことのできる僕たち自身の力を信じるしかないと
思う。「硬直した組織よりも、草の根はもっと出来る事があるぞ!!」
「少なくとも僕は役に立たない人間になるぞ!!」「(彼らから見て)
非国民でなーにが悪い!!」「無駄なことが大好きだ!いとおしい!!」
と言う開き直りにも似た考えとしたたかな行動力で、これからも「僕たち」の
『教育』を「国家」に渡さないように意思表示を続けるしかない!!と
改めて思った一日だった。


※この話は概ねノンフィクションですが、あくまで僕の主観的体験記ですので、
あしからず☆

●ちなみに5月26日付の愛媛新聞にタウンミーティングの記事が載っており、
そこで「会場では質問に立った大学生から『学生は国や企業のための人材では
ない』と宣言が壇上に向かってなされ、注目を集める一幕もあった」とか
載ってました。うーん、過激すぎる。





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最終更新日  November 18, 2006 08:17:47 AM
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