迦陵頻伽─ことだまのこゑ─

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2026.08.24
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テーマ: イベント(1487)
カテゴリ: 浮世見聞記
さいたま新都心のGMO ARENA saitamaで、「行方不明展」を觀る。



行方不明になると云ふ現象が起こるとしたら、人はどのやうに振る舞ふのだらうか──

と云ふ、興味深くもわかるやうなわからないやうな主題を、フィクションによる四つの現象に分けてどうも不可解な解説を加へたもので、いづれも「行方不明となった痕跡は殘されてゐるが、その痕跡の元となったものはこの世に存在してゐない(ハズの)ものである……」と云った點で共通しており、このあたりに理解の鍵があるやうだ。


(※會場内撮影可)

さうしたなかで、唯一わたしにも經験のあるのが、「行ったことはないのに懐かしさを感じる場所」(Backrooms/Liminal Space)で、かつて大阪に移住した時、その後七年を過ごすことになるその町にはこのとき初めてやって来たにもかかはらず、幼少期の生活を思い出させるやうな懐かしい感覺に包まれたのだ。



ちなみにこれは、『真偽不明──記憶の行方不明』とここでは云ふらしい。

ちなみにこの大阪で暮らしてゐた時代、ひとりの大先輩が口癖のやうに「ああ、消えてしまひたい……」と自虐的に呟いてゐた。

だがその大先輩は幸ひ現在も、仕事場でおのれの職分を全うしてゐるやうだ。

そもそも行方不明とは、永遠に誰からも氣付かれることなく全てを消し去ることで成し遂げられるものであり、痕跡を殘すなどして人に氣が付かれたら、それは失敗なのである──







ちゃんと存在してゐる。

そこで姿を見なくなったのは、

もうその場所が存在する価値も無くなったからだ。





そのために私は、身元も、所在も、出所も、真偽も、すべての痕跡を、殘して行く……。





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最終更新日  2026.08.24 21:05:24
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