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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2009.07.14
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カテゴリ: 文芸

 そして、幕が下りた後、
 この作品では描かれることのなかった未来でも、
 二つの物語は、決して接合しなかっただろう。

 「私」は「私」として、車の中で目覚める。
 そして、しばらくたってから、
 失ったものを取り戻せなかった、元のままの自分に気づく。
 その時、ボブ・ディランはまだ唄いつづけているだろうか。

たまりに呑みこまれていく「影」を見送った「僕」は、

とにかく、森の中の生活は始まるだろう。
でもその時、「僕」のそばには、彼女が一緒にいるのだろうか。

   ***

  「信じなさい」と彼女は言った。
  「これはみんな過ぎていくことなのよ。
   悪いことはかさなるものかもしれないけれど、
   いつかは終わることなのよ。
   永遠につづくことじゃないわ。」(p.39)

これは、老博士を救うため、暗闇の中を突き進んでいるとき、
太ったピンクの娘が「僕」に言った言葉。
そう、時は流れる……はず。


   人間は時間を拡大して不死に至るのではなく、
   時間を分解して不死に至るのだということをですよ。」(p.127)

これは、老博士が「私」に言った言葉。
しかし、これだけでは分かりにくい。
この少し前に、同じく老博士による、こういう言葉がちゃんとある。


   正確には不死ではなくとも、限りなく不死に近いのです。
   永遠の生です。」

これが「世界の終わり」なのか。

  「まず心の問題だ。
   君は俺にこの街には戦いも憎しみも欲望もないと言った。
   それはそれで立派だ。
   俺だって元気があれば拍手したいくらいのもんさ。
   しかし戦いや憎しみがないということは
   つまりその逆もないということでもある。
   それは喜びであり、至福であり、愛情だ。
   絶望があり幻滅があり哀しみがあればこそ、そこに喜びが生まれるんだ。
   絶望のない至福なんてものはどこにもない。
   それが俺の言う自然と言うことさ。
   それからもちろん愛情のことがある。
   君のいうその図書館の女の子のことにしてもそうだ。
   君はたしかに彼女を愛しているかもしれない。
   しかしその気持はどこにも辿りつかない。
   何故ならそれは彼女に心というものがないからだ。
   心のない人間はただの歩く幻にすぎない。
   そんなものを手に入れることにいったいどんな意味があるっていうんだ?
   そんな永遠の生を君は求めているのかい?
   君自身もそんな幻になりたいのか?
   俺がここで死ねば君も連中の仲間入りをして
   永遠にこの街を出ることはできなくなってしまうんだぜ。」(p.219)

街にとどまろうとする「僕」を、街から一緒に脱出しようと説得する「影」の言葉。
この物語の全てが凝縮された言葉。
でも最後に、「僕」は街にとどまることを選択する。
「僕」自身が作り出した「世界の終わり」に。
「僕」はその世界のどこかに希望を見出したのだろうか?





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Last updated  2009.07.14 23:49:03 コメントを書く
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