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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2010.12.30
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カテゴリ: 社会・政治・時事

 チラチラッと最初の方を眺めただけで、
 本棚に放置してあったものを取り出して読んでみたもの。
 しかし、本著は本当にスゴイ一冊であった。

 本著が、文庫本という形で発行されたのは、1983年10月25日。
 それ以前に、単行本として発行されたのは、1977年の4月である。
 三十年以上も昔に書かれた書籍ということになるが、
 そこに書かれている内容は、全く古さを感じさせないものであった。

まず、塚本虎二氏の『日本人の親切』に掲載された随想への、著者のコメントが興味深い。

ヒヨコにお湯を飲ませたという話で、結果ヒヨコを死なせてしまうというものである。
さらに、若い母親が、保育器の中の自分の赤ん坊に、寒かろうと懐炉を入れる話が続く。

そして、この母親も結局、過失致死罪で法廷に立つことになってしまう。
どちらも、全くの善意に基づく親切だが、
こんな善意が通ったら、命がいくつあっても足らない、
だから、こんな善意は通らない方がよい、と著者は言う。

ところが、それに対して反論が起こるのだ。
それは「善意で懐炉を入れても赤ん坊が死なない保育器を作らない社会が悪い」というもの。

  教育ママは「学歴なきがゆえに……」と見た夫を子どもに乗り移らせ、
  子どもというヒヨコの口に「教育的配合飼料」をむりやりつめこみ、
  学校という保育器に懐炉を入れに行く。そして、それで何か事故が起これば

  『保育器=社会や学校制度』が悪い」ということになる。(p.40)

とても三十年以上前の記述とは思えないほど、現在の状況も酷似している。
モンスター・ペアレントという言葉は、最近でこそあまり使わないようになったが、
もちろん、そういう傾向の言動をとる保護者は、まだまだ存在し続けているわけで、
社会や学校は、そういった期待に応えるべきだと信じている人たちも多い。



さて、本著は日本や日本人というものを理解する上で、たいへん重要な一冊である。
そして、そこに書かれている内容は多岐に渡り、簡単に語り尽くせるものではない。
それでも、それをある程度簡潔にまとめたものを読もうとするのなら、
次の著者による「あとがき」に書かれた文章が最適であろう。

  本書で私は(中略)、日本に潜在する伝統的発想と心的秩序、
  それに基づく潜在的体制の探究を試みたわけである。
  表題を「『空気』の研究」としたのは、探究は「空気」にはじまり、
  結局また「空気」にもどり、「空気」が全編に通ずる主題だったからである。
  「空気支配」の歴史は、いつごろから始まったのであろうか?
  もちろんその根は臨在感的把握そのものにあったのだが、
  猛威を振い出したのはおそらく近代化進行期で、
  徳川時代と明治初期には、少なくとも指導者には
  「空気」に支配されることを「恥」とする一面があったと思われる。
  (中略)
  ところが昭和期に入るとともに「空気」の拘束力はしだいに強くなり、
  いつしか「その場の空気」「あの時代の空気」を、
  一種の不可抗力的拘束と考えるようになり、
  同時にそれに拘束されたことの証明が、個人の責任を免除するとさえ考えられるに至った。
  現代でも抵抗がないわけではない。
  だが、「水を差す」という通常性的空気排除の原則は結局、
  同根の別作用による空気の転移であっても抵抗ではない。
  従って別「空気」への転移への抵抗が、現「空気」の維持・持続の強要という形で表われ、
  それが逆に空気支配の正当性を生むという悪循環を招来した。
  従って今では空気への抵抗そのものが罪悪視されるに至っている。(P.221)  





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Last updated  2010.12.30 18:16:06 コメントを書く
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