乱読・積んどく・お買い得!?

乱読・積んどく・お買い得!?

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2018.07.14
XML
​ 著者は、はこだて未来大学教授の 松原仁(まつばら ひとし) さん。
 衆議院議員の 松原仁(まつばら じん) さんとは別人です。
 人工知能やゲーム情報学を専門とし、
 2014年から16年には、第15代人工知能学会会長を務めた方。

 本著には、第3回星新一賞応募作品である
 『コンピュータが小説を書く日』が掲載されています。

 その事実を伏せ応募したところ、一次審査を通過してしまったというもの。

これが、結構面白い。
もちろん、突っ込みどころは色々あるのですが、
それは、人間が書いた作品でも普通に起こりうること。
なので、なかなかの出来と言って全く差支えのないレベルのものです。

  実際の社会は、言ってみれば
  「問題に対して、それなりに適切な答えを10分以内に出しなさい」
  という問題の連続です。
  自分単独でできようが、何かの助けを借りようが、
  答えを出すことができればよい。
  それが生きていく能力であり社会的適応能力だとすれば、


これは、今年2月に国民栄養賞を受賞した羽生善治竜王との対談で
著者の松原さんが述べた言葉。
これからの学習で重視されるのは「判断力や応用力」であって、
漢字の書き取りや英語の綴りを問う入試問題に意味はあるのかと問いかけています。

  アメリカのAI研究者であり、未来学者であるレイ・カーツワイルが提唱した

  今や多くの人に知られるようになりました。
  人間が生み出したテクノロジーが、急速に進化し、
  後戻りできないほどに人間の生活を変容させてしまう-。
  その未来の到来をカーツワイルはシンギュラリティと呼称し、
  年代を2045年と特定しています。(p.44)

この世界を現代に見出すことができるのが、囲碁・将棋の世界だと著者は言います。
確かに、囲碁も将棋も、人間はAIに太刀打ちできない状況になりました。
そこで何が起こっているのかを知り、研究することが、
今後、人間とAIが社会で共存していくために必要なのだと述べています。

  AIがフレーム問題を解くというのは
  「目の前の問題を、何の知識を用いて解くかを
   コンピュータが自力で見つけられる」ということ。
  つまり未知への状況への対応という知能本来の働きを行わなければ
  汎用的とは言えないのです。(p.131)

ここでいう「フレーム問題」というのは、
『ある行為をコンピュータにプログラムしようとした時、
「その行為によって変化しないこと」をすべて記述しようとすると
計算量が爆発的に増えてしまい、
結果としてその行為を行うことができなくなる』という問題のこと。

「必要な情報を枠(フレーム)で囲い、適切に用いる」という、
人間なら大多数の人々がなんとなくうまくやっていけることが、
現状のコンピュータにとっては、とてつもなく難しい。
その突破口として、著者は身体という物理的限界を与えることを提唱しています。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2018.07.14 16:28:01コメント(0) | コメントを書く
[コンピュータ・情報科学] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: