乱読・積んどく・お買い得!?

乱読・積んどく・お買い得!?

PR

×

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2025.01.20
XML
カテゴリ: 社会・政治・時事

 著者は、千葉大学大学院人文科学研究院の山田圭一教授。
 本著は、千葉大学で行われた2回の講義資料をもとに書かれたもので、
 タイトル通り「哲学」の視点から「フェイクニュース」について考える一冊。

 まず、序章で「フェイクニュースとは何か」について考えてから、
 第1章で「他人の言っていることを信じてもよいのか」
 第2章で「うわさは信じてもよいものか」について考えていきます。
 そして、第3章では「どの専門家を信じればよいのか」
 第4章では「マスメディアはネットよりも信じられるのか」について考えたうえで、

 終章「真偽への関心は失われていくのか」を考え、締めくくっています。

   ***

  そして、うわさの伝達において「恐ろしい」「悲しい」「許しがたい」等々、
  伝え手が抱いた感情を付け加えることで、そのうわさはニュートラルな事実としてではなく、
  不快なものとして、恐るべきものとして伝えられていく。
  単に「ある事件が起こった」ことではなく、
  「許しがたい事件が起こった」ことが伝えられることになり、
  ここでの事実の共有は感情の共有と一体となる。
  そして感情の共有に重きが置かれれば置かれるほど、それと反比例して、
  その情報が事実かどうかを吟味するという認識的な規範は働きにくくなっていく。(p.75)

これは、第2章「うわさは信じてもよいものか」の一文。

特にネット上で見られる、膨大な数の感情的で過激なコメントには驚かされるばかり。
感情的になればなるほど、事実かどうかは二の次になっていくことがよく分かります。

  この点で、判断を委ねるべき場面で判断を委ねるべき相手に
  きちんと判断を委ねることができる人こそが
  知的に謙虚さという徳を持っている人であり、

  本当の意味で知的に自立している人だと言えるだろう。 (p.113)

これは、第3章「どの専門家を信じればよいのか」の一文。
本著の中でも、私の心の中に深く沁みこんできた一節です。
常に「謙虚」であること、そして「委ねるべき相手」を見極めること。
心がけていきたいと思います。

  われわれはやらせや捏造が発覚したニュースに接すると
  「だから、マスコミは信用できない」と考えてしまいがちだが、
  そのような過度な一般化は活用できるメディアの範囲を不必要に狭めてしまうことになる。
  あるいは「新聞の書いていることは信用できない」とか
  「テレビの言っていることは信用できない」と言いたくなるが、
  そこをもっと細かくみていくことで
  「▲▲新聞は信用できない」「□□新聞の△△という記者の記事は信用できない」
  「××テレビの○○という番組は信用できない」
  「○○という番組のコメンテーターである△△氏は信用できない」といった具合に、
  よりきめ細かい評価が可能となる。
  さらに「○○が伝える医療についての内容は信用できないが、
  経済についての内容はおおむね信用できる」のように話題ごとに細分化して評価することで、
  該当メディアのすべてを切り捨てることなく、
  活用できる部分を可能な限り残していくこともできる。(p.131)

これは、第4章「マスメディアはネットよりも信じられるのか」の一文。
これには、もう頷くしかありません。
この姿勢なしに、「委ねるべき場面で、委ねるべき相手に。きちんと判断を委ねる」ことなど
決してできないでしょう。

  たとえば、われわれは偶然の一致を偶然の一致で済まさずそこに意味を見出す傾向性をもち、
  偶然起こった出来事に何らかの意図を読み込む傾向性を持つ。(中略)
  しかし少なくとも、陰謀論に陥る心理的傾向性は
  多かれ少なかれ誰でももっているのだと自覚したうえで、
  自分がいま信じていることはもしかしたらそのようなプロセスに対する
  最低限の知的自律性を確保することはできる。(p.164)

これは、第5章「陰謀論を信じてはいけないのか」の一文。
「最低限の知的自律性を確保すること」は、情報を受け取る側にとって必須事項。
ヒトには「偶然起こった出来事に何らかの意図を読み込む傾向性」があるからこそ、
深読みしすぎて、真相から離れていくこともありうるのだと自戒せねばなりませんね。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2025.01.20 19:33:12 コメントを書く
[社会・政治・時事] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: