《櫻井ジャーナル》

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2010.04.12
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 アフガニスタンの南部で11日、NATO軍が民間人のバスを銃撃し、少なくとも4名の客が殺され、18名が負傷するという事件を起こした。アフガニスタンでNATO/アメリカ軍が続けている市民虐殺の一コマと言えばそれまでだが、このようなことを繰り返していては市民から信頼されるはずはなく、タリバーンに勝利できるはずもない。占領軍が地元のレジスタンスに苦しむという構図が、ますます明確になってきた。

 昨年5月にファラ州でアメリカ軍のFー18やB1が500ポンド爆弾や2000ポンド爆弾で空爆し、多くの市民を殺害するという出来事があった。ハミド・カルザイ政権は147名、アメリカ軍は26名、別の調査では86名が犠牲になったとしている。当初、アメリカ軍はタリバーンが殺害したとしていたが、途中で隠しきれないとあきらめたのか、26名の市民を殺したと主張を変えている。

 このときの様子を撮影した映像を「内部告発サイト」のWikiLeaksが公開する準備を進めていると報道されている。まだフィルムは公開されていないが、タリバーンとの戦闘に巻き込まれたとするアメリカ軍側の弁明と違い、戦闘はなく、普通に道を歩いている人々に攻撃を加えたことがわかるという。

 こうした話が出ると、「戦争とはそういうものだ」と利いた風な言い方をする人たちが現れる。確かに、戦争にはそうした虐殺がつきものだが、だからこそ、戦争に反対しなければならない。「戦争とはそういうものだ」と開き直る人の多くは戦争に反対しない。人殺しに文句を言うなということだろう。

 人を殺すことを肯定するならば、人に殺されることも受け入れなければならず、2001年9月11日の航空機などによる攻撃をとやかく言うべきではない、ということになる。この攻撃を誰が計画し、実行したのかは明確でないが、誰がやったにしろ、殺人を肯定するならば、自分が殺人の被害者になることも肯定しなければならない。

 日本にしろ、アメリカにしろ、ヨーロッパにしろ、少なくとも恒常的な戦場ではない場所で生活している人々の中には、アメリカ軍が「テロリスト」と戦争していると思っている人がいる。少なからぬ人がそうしたシナリオを望んでいる。そうしたシナリオを広めるため、政治家を手なずけ、メディアにカネを払い、「ジャーナリスト」も雇ってきたはずだ。そうしたシナリオを崩壊させるような情報を広められることを権力者は許さない。実際、WikiLeaksは当局の監視下にあり、ボランティアのひとりは警察に21時間、拘留されたという。





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最終更新日  2010.04.13 03:10:37


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