《櫻井ジャーナル》

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2010.06.24
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 参議院選挙が24日に公示され、投票日は7月11日が予定されている。一方、アメリカも今年は中間選挙の年。政治どころでない議員も少なくないだろう。

 ところで、アメリカの議員にとって、イスラエルは特別な存在らしい。イスラエルはアメリカの「戦略的パートナー」であり、「伝統的」にイスラエル側に立ってきたのだと主張する議員もいる。

 確かに、両国のあり方は似ている。その成り立ちを考えると、殺戮を繰り返すことで先住民を排除し、土地を奪い、さらに周辺を侵略することで国の基盤を築いてきた。似たもの同士、「パートナー」になるのは当然かもしれない。

 そのイスラエルは現在、苦境にある。直接的な軍事攻撃だけでなく、兵糧攻めで苦しむガザの人々を助ける目的で組織された支援船団をイスラエルの特殊部隊が公海上で襲撃、少なくとも9名を殺しているが、こうした行為を批判する人の声はインターネットを通じて広がっている。犠牲者の何人かは「処刑」された可能性が高いことはすでに本コラムでも指摘した通りだ。

 支援船を襲撃する前から、イスラエルを批判する声は国際的に高まっていた。その切っ掛けは2008年12月から1月にかけて実行された軍事侵攻だ。

 もっとも、「建国」の前からイスラエル軍はパレスチナ人の殺戮を繰り返してきた。しかし、1980年代に入るとイスラエルの「防衛装置」が徐々に機能しなくなり、1982年にレバノンのパレスチナ難民キャンプ、サブラとシャティーラで数百名とも3000名とも言われる難民をファランジスタ党と共同で殺害した際には大きな問題になった。

 サブラとシャティーラの虐殺では、それまで「親イスラエル派」だったイギリスの労働党もイスラエルから距離を置くようになる。この方針転換を元に戻したのがイスラエルから資金を受け取っていたトニー・ブレアが率いる「ニューレーバー」だ。イスラエルの逆襲が功を奏したとも言えるだろう。ちなみに、アメリカの親イスラエル派はネオコン。日本には、ニューレーバーを真似しようとした政治家が存在する。

 その後、イスラエルを批判する声は小さくなるが、2009年から再び大きくなる。封印されていた批判が吹き出したとも言える。その切っ掛けになった出来事がイスラエル軍のガザ侵攻だった。国際情勢の変化を無視して2008年12月27日にイスラエル軍が50機以上の戦闘機と攻撃用ヘリを投入してガザを空爆、年明け早々の1月3日に地上軍が侵攻している。

 その際、イスラエル軍は白リン弾を住民を殺す目的で発射し、化学兵器の使用だとも批判された。しかも、戦闘とは関係のないUNRWA(国連難民救済事業機関)の施設、学校、救急車、病院、メディアを攻撃し、1300名以上を殺害したとされている。



 さて、こうした中、支援船襲撃で苦境に陥ったイスラエルを助けるためにアメリカでは超党派の議員が立ち上がった。イスラエル政府の主張をそのまま繰り返している議員たちは、イスラエルを支援するようにバラク・オバマ大統領の求める書簡を送っている。

 その書簡を作成したのは民主党のハリー・リード上院議員や共和党のミッチ・マッコーネル上院議員。署名した議員はリチャード・ダーバン、ジョン・キル、チャールズ・シュマー、ジョン・トゥーン、パリー・マーリ、レイマー・アレキサンダー、ロバート・メネンデス、ジョン・コーニンなど85名に達する。つまり、87名がイスラエル軍の公海上での支援船襲撃を支持すると宣言したことになる。そんな国に歴代日本政府の大半は忠誠を誓ってきた。自主独立の道を歩もうとした政権は沈没している。菅直人政権は・・・どうやら、アメリカの忠実な僕のようだ。





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最終更新日  2010.06.25 02:42:08


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