《櫻井ジャーナル》

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2012.12.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 自民党の安倍晋三が総理大臣に選出された。2割弱の選挙民から支持されたにすぎないのだが、とにかく総選挙で圧倒的多数の議席を確保した自民党の総裁が選ばれた。「危機突破内閣」と自称、経済優先で「日本経済再生本部」を設置するのだという。

 どのような「危機」をどのように「突破」するのか、誰にとっての「経済再生」なのかを言わなければ話にならないのだが、そこは口をつぐんで語らない。というより、語れない。何しろ、支配システムが崩壊するという危機を乗り越え、大企業/富裕層に富が集中する仕組みを強化し、TPPで国家としての権利を放棄、アメリカ支配層の命令に従う仕組みに国を作り替えるということだから。

 現在、国際的な問題になっているのはオフショア市場/タックス・ヘイブン。本ブログでは何度も書いていることだが、ロンドンを中心とするオフショア市場のネットワークが1970年代から整備され、多国籍企業や大富豪、あるいは犯罪組織は資産を隠し、課税から逃れ、マネーロンダリングにも利用することが可能になった。

 大企業の負担が重いかのように印象づけるため、日本の政府やマスコミは表面的な税率を強調してきたのだが、抜け穴が多く、実際の負担は軽い。そこにオフショア市場/タックス・ヘイブンの問題が加わり、庶民の貧困化は急速に進んで日本社会の死滅は時間の問題になっている。

 富裕層の負担増を口にするなら、まず抜け穴を塞ぎ、オフショア市場/タックス・ヘイブンに対する規制を強化する手段を考える必要があるのだが、安倍政権にそんな意志はないだろう。それどころか、消費税率を引き上げて庶民からさらに搾り取ろうとしている。

 歴史を振り返ると、欧米は他国を侵略、富を奪うことで豊かになってきた。かつてスメドレー・バトラー米海兵隊少将が言ったように、戦争とは押し込み強盗。だから戦争は止められない。社会的な強者が富を独占する資本主義経済の矛盾を解消するためにも戦争することになるのだ。

 単に奪うだけでなく、奪い続けるシステムとして考えられたのが植民地。ところが、第2次世界大戦以降は植民地の自立が進み、露骨な再植民地化が難しい状況。そこで操り人形を使うことになる。

 典型的な操り人形として、かつては王制をでっち上げたり、民主化が進んでいる国では軍事クーデターで独裁政権を樹立させたりしていたが、1980年代から「反テロリズム」や「民主化」といった看板を掲げるようになった。そうした名目でターゲット国を揺さぶり、利権を奪うわけだ。そうした中、組織されたのがイスラム武装勢力である。

 このイスラム武装勢力、1980年代は「自由の戦士」と呼ばれ、ソ連が消滅してからは「テロリスト」に変身、そして少し前には「アラブの春」の守護神として扱われていたが、実態はサウジアラビアやカタールのような湾岸の独裁産油国に雇われた傭兵。湾岸産油国の背後にはイギリス、フランス、アメリカといった国が存在している。そうした構図の中、リビアでは体制が倒され、シリアでは軍事侵攻が続き、次のターゲットとしてイランが狙われている。1990年代の初頭にアメリカのネオコン(親イスラエル派)が描いた計画通りだ。



 元特殊部隊員にしろ、イスラム武装勢力にしろ、当然のことながら対価を支払う必要がある。ところが、最近では対価を支払わずにすむ傭兵が出現しようとしている。集団的自衛権という名目で自衛隊をアメリカ軍の傭兵にしようというのだ。そうした動きに日本ではマスコミも拍手喝采している。





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最終更新日  2012.12.27 22:52:06


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