《櫻井ジャーナル》

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2013.05.01
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 言うまでもなく、核戦争の主役は潜水艦である。世界有数の核弾頭保有国と信じられている イスラエルはドイツからドルフィン級の潜水艦を1998年から導入、今年中に5隻目が就役

 核弾頭を搭載でき、射程距離1500キロのポップアイ・ターボSLCM(潜水艦発射巡航ミサイル)を発射できる潜水艦で、イラン攻撃を念頭においているとも言われている。イランが核武装したなら、この潜水艦も使いにくくなるが、今なら実際に発射しなくても脅しに使える。イスラエルにとって目障りなのはロシアだけ。

 中東/北アフリカの支配体制を1980年代、ロナルド・レーガン政権の時代から作り替えようとしていたのはイスラエルとアメリカのネオコン(親イスラエル派)。最も強く敵視していたのはイラクのサダム・フセイン体制。フセインはCIA人脈だが、イスラエルから見ると邪魔な存在だった。

 ジョージ・H・W・ブッシュ政権は 1991年 にアメリカ軍をイラクを攻撃させたが、フセイン体制を破壊しない。そこで、ネオコンはシリア、イラン、イラクを攻撃する計画を立てていたという。これはウェズリー・クラーク元欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)最高司令官の証言。また、2001年9月11日から6週間後の時点で、ネオコンは イラク、イラン、シリア、リビア、レバノン、ソマリア、スーダンを攻撃予定国リストに載せていた とも彼は語った。2003年3月にアメリカとイギリスを中心とする軍隊が再びイラクを先制攻撃、フセイン体制を倒すことになる。

 1970年代の後半から、アメリカはイスラエルやサウジアラビアと手を組み、パキスタンの協力を得てイスラム武装勢力を組織、戦闘員を訓練し、資金や武器を提供してきた。そのデータベースが「アル・カイダ(基地)」。こうしたプロジェクトの中心人物がズビグネフ・ブレジンスキーだということは、本ブログで何度か書いた通りだ。この時の敵はソ連軍だった。

 2000年代の半ばになると、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアのグループは秘密工作を始動させる。調査ジャーナリストの シーモア・ハーシュ

 イスラエルは中東を戦乱に巻き込もうとしていたわけだが、それと並行する形でドイツから潜水艦を手に入れていたわけである。そして現在、シリアでは激しい戦闘が続き、町は破壊され、多くの人が殺された。反政府軍の大半が狂信的な宗教勢力やサウジアラビアなどに雇われた傭兵だということは本ブログで書いてきた通り。最近では ニューヨーク・タイムズ紙 もこの事実を認めている。2007年にハーシュが書いた通りだとも言える。

 現在、イスラエルやサウジアラビアもシリアの体制を転覆させようと必死だが、同じようにイギリスやフランスも直接的な軍事介入を実現しようとしている。ロシアの存在を考えると、アメリカも巻き込みたいと考えているようで、その突破口として「化学兵器」を使おうとしている。

 イスラエル軍の白リン弾やアメリカ軍の劣化ウラン弾などには触れず、シリア政府軍が化学兵器を使ったと宣伝しているのだが、その主張も根拠がないに等しい。反政府軍は体制転覆後のリビアで化学兵器を手に入れたと言われているのだが、そうしたことも無視している。

 イスラエル・ロビー、イギリス、フランス、サウジアラビアなどからの圧力を受けているであろうアメリカのバラク・オバマ大統領は、この化学兵器が使われたことは認めたものの、 いつ、どのように、誰が使ったかがわからない と発言、シリアへの直接的な軍事介入には否定的な姿勢を崩していない。





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最終更新日  2013.05.02 01:33:26


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