森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.05.11
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カテゴリ: 行動のポイント
イチローは試合がある日は、始まるまでの行動を小川の流れのようによどみなくこなしているという。カレーを食べて車で家を出て球場に入る。時間どおりである。専用のトレーニング機器を使ってのストレッチなど。徐々にモチベーションを高めてゆく。ウェイティグサークルからバッターボックスに入るまでの歩数は毎回一定だという。構えに入るまでのしぐさもいつも同じ。イチロー独特のバット高く構えるしぐさも一緒。すべての動作をゆっくりとしたリズムで丁寧にこなしてゆく。このバッティングに入るまでの綿密な儀式は、彼の日常生活にまで及んでいるという。

森田先生はダンスのリズムを研究されていました。リズムには強弱があります。森田理論では緊張と弛緩といいます。すべての動作は緊張と弛緩の繰り返しだととらえていたのです。緊張しっぱなし、弛緩しっぱなしで偏ると行動は自由がきかなくなり、いびつになり問題が発生します。緊張状態と弛緩状態をリズム感よく調整して、バランスのとれた行動にしてゆくという事を考えられていました。
神経症に陥った人はリズム感がなくなります。躍動感がなくなります。歌を唄ったり、体を自由自在に動かすことがなくなります。それは症状一点に注意を集中して、常時過度の緊張状態にあります。交感神経が過度に刺激されて、緊張状態を持続しています。これは長続きしないだけではなく、ストレスをため込み自分の心身を痛めつけているのです。

神経症が回復することは、リズム感を取り戻すことです。生活のメリハリを取り戻すことです。そのためには日常生活を規則正しく回転させていくことです。特に家にばかりいる主婦、定年後の人は意識して取り組まないと、いつも弛緩した状態になりやすいと思います。ここで森田の「休息は仕事の中止ではなく、仕事の転換にある」という言葉を思い出してみてください。ある仕事に飽きた時、疲労がたまった時は弛緩状態にあります。意識してなすべき事を転換していけばまた緊張感を持った状態に転換できます。臨床心理士の岩田真理さんは30分ごとに家事や仕事を変えてみることを提唱されています。なかなかいいアイデアだと思います。緊張と弛緩のバランスを考えた生活態度をぜひ身につけてゆきましょう。





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Last updated  2013.05.11 08:10:59
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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