森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.01.21
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カテゴリ: 身近な社会問題
政府が今月20日召集の通常国会に「農業改革関連法案」を提出する。
内容としては、日本の農業の国際競争力向上を図ることを全面的に押し出している。
農業競争力強化支援法案は、アジアでの覇権をねらう中国に対抗するためあらゆる手段が考えられている。
また、高齢化が進む農家の世代交代を促すため土地改良法を改正し、高齢農家が自費負担なく農地を貸し出せるようにする。離農する高齢農家の農地を集約して国際競争に耐えうる農業生産を行うようにするという。

はたしてこのような方向で進んでもいいものか。森田理論を学んだものとして納得できない。
私は日本の農業というのは、国際競争力があるかどうかというよりも、日本が主要農産物を自給できる方向を目指しているかどうかが重要であると思っている。
この法案には食料の自給という考えは全くない。
儲かる農業、稼げる農業、外国と競争できる農業という面ばかりが取り上げられている。
力士と高校生にガチで相撲をさせようとしているようなものなのだ。


食料は基本的に工業製品などを売って、安い農産物を買って食べていけばいいではないかという安易な考え方をしている。

もし今森田先生が生きておられたら、このような考えをどう思われるか聞いてみたいと思う。
森田では自分のできることを安易に放棄して、他に依存してはならないという。
安易に依存してしまえば当面今までの苦労から解放されてほっとするかもしれない。
でもしばらく経つと生きがいを失い、心身ともに衰退して病気を誘発してしまう。
最後には生きる屍となり果ててしまう。
森田先生は、日本人の食べ物は自分たちで作る。地産地消が基本だと言われるのではなかろうか。
それが日本人として本来の進むべき道でのような気がする。

また、食料を他に依存した場合、世界的に食料不足になった場合、日本人が生命の危険にさらされるのはもちろんのこと、日本という独立国が容易に被支配国へと転落していくことを意味しているのだ。
核爆弾で脅しをかけなくてもよい。食料を餌にして日本を自由に支配できるのである。
さらに世界の人口は爆発的に増加している。将来は90億人を超えると見込まれている。

その時には、日本は中国の属国となる可能性すらある。
農産物の自給を目指していくことは、どこの国でもやっている当たり前の政策であるということが分からないのであろうか。
政府は国益、つまり大企業の代弁者としての役割を果たしている存在なのだと言ってしまえばそれまでのことであるが、残念なことである。国の方向性を見誤っているとしか思えない。





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