森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2024.05.05
XML
カテゴリ: 行動のポイント
日常生活にはコントロールできるものとコントロールできないものがあります。

コントロールできないものは次のようなものがあります。
・自然に沸き起こってきた様々な感情
・神経質性格、容姿、能力、境遇など
・他人を自分の意のままに操ること
・現実に目の前で起きた事件、自然災害、経済の変動など

コントロールできるものはどんなものがあるでしょうか。
・コントロールできることとできないことをきちんと区別するということ
・目の前の現実に対応して必要なときに必要な行動をとるということ
・様々な感情や事実をそのまま受け入れるということ
・良い悪い、正しい間違いなどの是非善悪の価値評価をしないということ

・どうすることもできない出来事を素直に受け入れるということ

コントロールできないものはあるがままに受け入れて、コントロールが可能なものには積極的に取り組むことが大切です。
ところが現実ではそれがあべこべになっている人がいます。

神経症で苦しんでいるときはまさにこれが当てはまります。
どうしてこのようなことが起きてしまうのでしょうか。

コントロールできないものは、上から下目線で、よいか悪いとか、正しいとか間違っているとか、正義か悪かなどの価値判断をしています。
自分の立ち位置を雲の上のようなところに置いて、現実や現状を自分の物差しを使って厳しく裁いているのです。
この場合は積極的に行動していないので努力は必要としません。
観念優先で行動がおろそかになり、消極的な生き方になります。

コントロールできるものは、積極的に行動することですから、エネルギーを消費します。努力することが必要不可欠です。ある意味苦しいです。
しかし、この方向を目指すと、問題や課題に果敢に挑戦する積極的な生き方になります。本来の人間の生き方になります。

そのために行動することを躊躇して、気分に流されて、静観するほうを選んでしまう。

玉野井幹雄氏は、「積極的な生き方をする人」は、善いものをさらに増やそうと努力しますが、「消極的な考え方をする人」は、善いものを積極的に増やそうとしないで、悪いものを減らすことによって、結果的に善い状態になろうとしていると言われています。
(いかにして悩みを解決するか 玉野井幹雄 自費出版 252ページ)

森田理論は神経症的な不安、恐怖、違和感、不快感はコントロール不可能なものだと言われています。
それらは、あるがままに受け入れて、コントロールできるものに積極的に取り組みましょうと教えてくれています。

そのためには、規則正しい生活習慣を確立して、頭であれこれ考えなくても、すっと体が動いていく状態を作り上げることが肝心だと思います。
大きな目標を目指す場合も、この基本を無視していると、ザルで水を掬うようなことになってしまいますので注意したいものです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.06.04 10:23:15
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

森田生涯

森田生涯

Calendar

Comments

森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: