森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.09.09
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今日は心理学で説明されている「ポスト・トラウマティック・グロウス・モデル」(心的外傷後成長モデル)を取り上げてみました。

これは、非常に困難な、あるいは心的外傷となるような出来事を経験した後に、個人が経験するポジティブな心理的変化を指します。
単に「立ち直る」というだけではなく、トラウマを経験するよりも、より高いレベルの心理的機能や意味のある変化を経験することを言います。
つまり、辛い経験を乗り越える過程で、以前にはなかった新しい強さや洞察、価値観などを獲得するという考え方です。
「雨降って地固まる」という言葉がありますが、困難や試練を乗り越えることで、新しい能力を獲得して、一回り大きな自分に成長していくということです。
テレビ番組で「逆転人生」というのがありましたが、一旦どん底に落ちた人が、奇跡の急回復を遂げるというイメージです。

これは神経症のアリ地獄に落ちた人や生きづらさを抱えた人が、森田理論学習と学習仲間に支えられて、神経症を克服し、その段階にとどまらず、神経質性格を活かした人生観を確立することと言い換えることができます。

森田理論学習は生活の発見会が出している「森田理論学習の要点」に従って学習すればよいでしょう。
その他森田の書籍は様々ありますから、自分に合う本を1~2冊くらい読めば概要が分かります。

自助グループに参加する意味は、認識の誤りは自分では分かりませんが、他の参加者の話を聞いていると分かるようになります。
また学習を深耕することができます。
それと治った人の話を聞いたり、森田理論を生活の中に活用・応用している人の話が参考になります。
森田のよさは「するめ」のようなもので、噛めば噛むほど味が出てくるものです。
ですから最低1年、できれば3年間続けることをお勧めしています。
ともすれば孤立しがちな人にとっては、人間関係を広げることにもなります。

一つ注意点があります。
どん底に落ちたときにその事実や現状を正しく認識するということです。
ともすれば、自分の運命を呪い、親や他人のせいにしてしまいます。
現実逃避、自暴自棄、他責の念、自己憐憫といった感情や思考のサイクルによって、精神的、物理的な行動力がさらに削がれていくことになります。
そんなことをすれば、どん底の下にさらに二番底、三番底が口を開けて待っていたということになります。

事実や現状を否定しないで、素直に認めて受け入れることが大前提となります。
むずかしいことですが、事実に反発していると逆転人生の展望が開けてくることはありません。





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Last updated  2025.09.09 06:34:56
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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