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先日ブログをアップしてすぐに、シリアでのデモのニュースが入ってきました。シリアのデモに関してブログの文面を修正しなければと思っておりましたが、いずれにしても仕事でシリア入りするのでその時に情報を入手しようと考えました。
昨日ダマスカス入りし、今日はアレッポ入りしています。さて、結論から言いますとシリアのデモはヨルダンと同様に金曜日の礼拝の後に行われ、今後も予定されているようです。規模的にはかなり小さかったのでこれまでは大きく取り上げられていませんが、その後昨日(20日)もデモがあり、こちらは数千人規模だったようです。祝日の明日もデモが予定されているとか…
とはいえ、現地では通常通り人々が生活し、観光も普通に行われています。今日はダマスカスからマアルーラ村、クラック・デ・シュバリエと寄り道しながら北上し、アレッポまで移動しました。

延々と続く緑の大地を眺めていると、ここが中東であることを忘れてしまいます。中東=砂漠というイメージがあるかもしれませんが、この肥沃な大地も中東が持つもう一つの顔。

シリアの今後の展望ですが、デモ自体はこれからも行われることと思います。ただそれがどの程度までかはまだ分かりません。これはヨルダンも同様。デモはこれからもあることでしょう。これまでと同様に、引き続き平和的・組織的であるなら別段問題はありません。
ただ政治的には少し微妙なのがシリア。人々は政治に関してはひたすら口をつぐみ、コメントを差し控えます。この独特の雰囲気にすぐ気付かれる方もいらっしゃることでしょう。日本ではよく「政治と宗教に関する話はタブー」と言われますが、これは単に人々の無関心さを象徴していると言えるかもしれません。ここシリアで「政治に関する話がタブー」なのは、日本とは全く違った事情から。ここでは言論の自由が保障されていないのです。
シリアという国は、多宗教・多民族国家です。人々の心根はよく、中東3国の中では一番素晴らしい国民だと思います。勤勉で器用で賢く、かつ人懐っこくて人情味あふれるシリアの人々。ただし、他民族・多宗教国家ゆえに抱える独特のチャレンジがあります。現時点では通常と変わらない時間が流れていますが、今後もし何らかの動きがありそうならすぐに情報をアップさせていただきます。
さて、私のシリア滞在はあと4日。私がこよなく愛してやまないこの地の空気をたっぷり吸って帰りたいと思います。
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