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ツアーコンサルタントとして活動している私の仕事には、時にアテンドとしての仕事も含まれます。アテンドはガイドとは異なります。ヨルダン及びシリアでは、外国人はガイドになることができません。ガイドになることができるのは、ヨルダンではヨルダン人、シリアではシリア人に限られます。外国人がガイドになるには、現地のアラブと結婚するしかないのです。
そんな話は鼻からお断りですから、ガイドになるなどということは考えたことがありません。ただ、日本人のアテンドさんを手配してほしいというご要望・ご相談はいただきます。そんな時はガイドになれないことをご了承いただいたうえで、英語ガイドの通訳を兼ねたアテンドを承諾することがあります。
さて私は日本人ですから、日本人のお客様のお気持ちは手に取るように分かります。ところが困ったことに、ドライバーであるアラブやガイドであるアラブの気持ちも手に取るように分かるのです。現地で暮らすうちに、アラブ流のメンタリティにすっかり慣れ、それが愛しくも思えるようになってしまった今日この頃…。そんなわけで、サンドウィッチの構図が出来上がります。
日本人のお客様とアラブとの間で板挟み。あくまでお客様優先ではありますが、アラブをフォローすることもしばしば。これが口で言うほど簡単なことではありません。
日本人といってもお客様のタイプは千差万別。アテンドの仕事はまずお客様を理解することから。お客様のことが理解できると、どこで何が問題になるか予測できます。
お客様を理解したら、今度はアラブとの橋渡し。「飴と鞭」でアラブをうまく動かさねばなりません。私の力だけでは足りない時もあるので、旅行会社にうまく入ってもらう必要がある時もあります。幸い、現在取引している旅行会社のマネージャは非常に物分かりがよい人で、私を全面的に信頼してくれているので「すべてナオコの言う通りにするように」という指示を与えてくれています。
そんなこんなのアテンド業務。ドライバーやガイドによっても個性が異なりますので、私はあまり口出ししないように、彼らの個性がうまく出るようにフォローを心がけています。正直、サンドウィッチの構図は時につらく、アテンド自体は「向いてないな~」と思うこともあります。ドライバーやガイドは「Ms Naoko」「Ms Naoko」と慕ってくれますが、「失敗すんなよ」と私は内心きりきりしています。
そんなわけで、実はアテンドの要請にはほとんどお応えしていません。そもそもツアーコンサルタントの仕事は、ご旅行のアドバイスやホテル・お車のお手配がメインなので…。アテンドはお断りすることがほとんどですが、緊急性がある場合や「どうしても!!」という強いご要望があるときには、同行させていただいています。
「日本人アテンド小話」では、アテンド業務で気付いた”よもやま話”を綴っていきたいと思っています。
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