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病室に行くと、毎日、音楽、写真、話しかけのほか、声のテープでの聴覚刺激、ポッカレモンとキムチの味覚刺激、お父さんの表情がうつろなときはペンライトでの視覚刺激のほか、関節をマッサージしたりしている。今日は、ポッカレモンですごく酸っぱそうな顔をした。ここ数日の運動リハビリは、呼吸器離脱のためのリハビリに熱が入り、腕などの上半身が中心になっていた。2,3日ぶり?に足首を動かしてみると、右足首の拘縮が少し生じていた。いわゆる尖足というのになりかかっている。足首が90度に何とかなる程度でひどくはないけど。左足は、少し前から足の裏をくすぐるだけで動かすくらい感覚が戻っていることもあり、そんなに悪くない。足も忘れず毎日マッサージが必要。今日は、K看護師さんと一緒に歯磨き。私がうっかりしていると、お父さんに歯ブラシを持たせて少しでも刺激にしよう、と教えてくれた。前回に続き、マウスピースを使わなくても、お父さんはちゃんと口を開けてくれる。K看護師さんもいつも使わないそうだ。声かけをすごく積極的にしてくださる。
2005年11月30日
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お父さん、誕生日おめでとう!夫の誕生日だというのに、突然ネットにつながらなくなって日記を書くのが遅れてしまった。PCが悪いのかケーブルネットの不具合なのか、システムが複雑なので何が原因か調べるのに時間がかかる。我が家では自宅でも翻訳の仕事をしていることもあり、夫のPCと私のPCがありLANで接続している。その接続に使うルーターの故障とわかった。日ごろはずっと我が家のシステムは夫の担当だったので、非常にあせった。ケーブルネットの説明書はみつかったが、ルーターの説明書が見つからず、まだ問題が解消していない。今日はノート型パソコンで非常接続してネットに何とかアクセス。仕事でメールもヘビーに使っているので、このままではとても不便だ。ノートは日ごろは長女が使っている程度で、メモリ増設をしていないのでレスポンスが遅くてやたら時間がかかる。何とか早く復旧しないと日記を書くのも仕事をするのもたいへん。我が家では5人の家族それぞれの誕生日に必ずろうそくを立てたケーキを囲んでハッピーバースデーを歌う。いつからはじめたのかもう忘れてしまったけど、子供たちとのささやかな楽しいイベント。ここ数年は、私の帰りが遅いので夫から携帯に「早く帰ってこないと先にみんなでケーキ食べてしまうでー」と電話が入ることも多かった。今年のお父さんの誕生日は本人がいないので、2日前の日曜日にチョコケーキを買ってきて(いつものように「お父さん、おたんじょうびおめでとう」と書いたプレートをつけてもらい)ろうそくを立て、みんなでハッピーバースデーを歌った。カセットに録音して誕生日の今日、病室でお父さんに聞いてもらった。家族でただ一人、まだ病気になってから一度もお父さんに会えていない、なおちゃんの声をメインにと思ったのに、機嫌が悪くて唄に加わってくれなかったのが残念。4歳児には病気のお父さんへの思いやりより、自分のムシの居所のほうが大事なときがあるのはしかたがない。今日のCTの結果とその説明に先生が来てくださった。脳室の大きさはほとんど変わりがなく、このまま様子を見て、再度、あさってCTをとってみるとのことだった。昨日わからなかった、11とか20というのは、脳圧レベルのことで、現在の設定は20.これは、脳圧が20を超えないように設定されているという意味だそうだ。それから、今日、先生が処置時にテープをはがしたとき、夫が痛そうな顔をするので、「痛いですか?」と先生がたずねると、うんうん、とうなずくそぶりをしたそうだ。お父さん、先生の言うことがわかったんだね!それから看護師さんも今日、日中にキムチの味覚刺激をしたときに、お父さんがすごくいやーな顔をした、ということを伝言してくれた。私がお父さんの様子を気にしているのを、みなさんが気にかけてくれていて教えてくださる。ありがとうございます!夕食(流動食)を少し吐いてしまったけれど、それ以外は今日のお父さんの様子は変わったことはなし。また明日くるね、といって午後10時前に病室を出た。
2005年11月29日
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今日CTをとると脳室が非常に狭くなっていたそうだ。病室に入ると先生が来られた。頭蓋骨をはずしているときと違い、脳室が狭くなって空洞ができてしまうとそこに血がたまったりして良くない状況が起きるらしい。脳圧レベルで、数値の11とか20という話を先生がしてくださったが、理解しにくかったのではっきり覚えていない。とにかく、シャント術後、髄液の流量を中程度に設定されていたが、夫には流す量が多すぎたようだ。そのため今日は20に設定したがそれではほとんど流さないくらいになるそうだ。また、明日CTをとって状態をチェックするとのこと。脳室が狭くなったため、またベッドを起こすことがお預けになってしまった。何とかリハビリを少しでも始めたいのに、なかなか前に進めない。とてももどかしい思いがする。でも、あせっちゃいけない。呼吸器離脱に役立つのではないか、と今日は、腕をゆっくり開いたり閉じたりを繰り返す運動をかれこれ40分くらい続けた。右腕、左腕を交互に。深呼吸をするとき両手を広げるように、腕を広げると横隔膜など呼吸に関係のある筋肉が動く。寝ている状態でもきっと運動になると思う。これを繰り返していると、お父さんの呼吸回数が増えた。腕を広げるだけでもちょっと、しんどいのかもしれない。お父さん、少しずつがんばろうね。今朝、石切生喜病院に電話で相談した。音楽運動療法を担当する脳外科の先生と直接お話をすることができた。夫の症状を説明すると「適用できる」とおっしゃっていただいたが、人工呼吸器から離脱していなければできないとのこと。まずはとにかく、自発呼吸が肝要。
2005年11月28日
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今日は長女と一緒に面会。久しぶりにお父さんにフルートを聞いてもらった。それから、保育園のくり組さんのお友達みんなの元気な歌声を入れてもらったテープを持参。お父さん、毎朝保育園に通ってみんなと仲良しだったもんね。早くまた、保育園に通えるようになろうね。今日は、シャントのために右側のあごから首の部分がちょっと腫れている。中にチューブが入っているので仕方がないのかもしれない。面会中、挫位で手や足を洗ってがんばったので、お父さんは少し疲れた様子。でも、右手の握力が少し出てきた。今日も手を握ってくれた。K看護師さんとお話し、お父さんのこれからの短期的目標は、呼吸器離脱と確認しあった。月曜から金曜はリハビリの先生が夕方に来られて今後はリハビリを積極的に行うことになる。理学療法士の先生にまかせておくだけではなく、呼吸筋リハビリの方法を私や長女も学んで、面会時にできるだけリハビリを行いたい。J病院は循環器関連の病気の急性期を扱う医療施設なのでリハビリは、関節の拘縮を防ぐことなどが中心らしい。脳血管障害患者と心臓病患者ばかりの病院なのだから、もう少し積極的な脳卒中患者のためのリハビリを行っていると思っていたので少しがっかりした。それにしても、呼吸筋リハビリを調べてみたけれど、ほとんどが意識がはっきりしている呼吸困難な人のためのリハビリに関する情報だった。もともと意識障害のある患者に積極的に呼吸筋トレーニングを行うこと自体が特殊なのかもしれない。夫の状態改善を待つ前に、リハビリ専門病院を探し始めようと思う。今、最も良い候補として考えられるのは、石切生喜病院。ここは意識障害のある患者に音楽運動療法を積極的に実施して画期的な成果を出している。以前ネットで調べたところでは、ここに入院希望をしている人の場合、3,4か月待ちだったらしい。また、箕面市立病院は脳血管障害の術後の患者へのリハビリを専門に行っているようだ。くも膜下出血の急性期の手術も行っている高度医療施設であり、自立までのリハビリを行っている。ウェブを見るかぎりではとても良さそう。それに私自身が娘2人を出産した病院だし、よく知っているので安心できる。音楽運動療法ができるか、もしくはそれに近いことを行ってくれたらいいのだけれど。吹田市民病院は急性期のリハビリを主力としている、と書いている。ということは、J病院と同じなのかもしれない。持ち帰り仕事がやっと仕上がった。これでとりあえず今まで引きずっていたものから開放されて楽になったので、もう明日から夜更かしはやめておこう。
2005年11月27日
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術後の初めてのCTということもあり、午前11時に先生の説明をお聞きすることになっていた。チューブがCTに映っていた。良い位置に入っているとのこと。貧血があって昨日輸血したけれど、今日は状態も良く術後の経過は良好とのことだった。今日は先生への感謝とさらなるお願いの手紙とともに、以前調べて気になっていた資料のコピーを先生にお渡しした。『遷延性意識障害からの回復例』が掲載されているサイトからの抜粋である。いずれの症例も植物状態あるいは無言無動などの状態からの回復例。日本全国のいろいろな病院で実施されている。特殊治療で発語、意志の疎通が可能となったもの、薬剤使用により、植物状態から意識の改善、手足の随意運動、命令に対する反応、字が書けるなど、大きな改善例がのせられている。音楽運動療法では劇的な改善が得られている。入院中の病院では無理でも、ここに効果がある、と書かれている抗重力、上下運動、音楽との併用を早く採り入れたい。H先生は調べてみて部長とも相談する、とおっしゃってくれた。とにかく、夫にとって今は自発呼吸がしっかり行えるようになること。口からごはんをしっかり食べれるようになって体力をつけて菌に負けない身体を取り戻すこと、そしてできるだけ早く状態が少しでも改善することが、今は一番大事だ。今の病院は急性期の病院なので状態が落ち着けば転院することになる。おそらく来年1月から春くらいの間くらいかな…。でも今の状態では、受け入れてくれる病院がかぎりなく皆無に近い。できるだけ選択肢を広げるためにも早期に夫の状態を良くしたい。H先生は、「皆さん、どこか妥協して転院先を決めておられる」と言われた。いいえ、妥協して転院先を選ぶことだけは絶対にしない。妥協するのじゃなく、その前に夫の身体を良くして、最善の方法を選べるようにする。必ず。J病院は病院の方針が優れている。国立なので保険診療を基準としていて病院側から保険外の特殊治療を勧めたりはされないが、こちらが意志を伝えれば、医師も看護師さんも真剣に対応してくれる。今の環境はたぶん夫にとって最高の環境だと思う。この貴重な時間をできるかぎり効果的に使いたい。さて、今日の面会。夫は前回と違ってもうしっかり目を開けてくれていた。次女が、最初に発見した。「お父さん、手、動かしてる! ほら!」確かに、次女がお父さんの右手を持っていて親指に触れると親指を動かす。私も手を握って「お父さん、握って!」と何度も声をかけた。お父さんは、私の顔をじっと見て、手を握り返してくれた!興奮して大きな声で何度も叫んでしまった・・・。次女も手を握るとお父さんも握りかえしてくれた。すごいよ、お父さん!えらいよ!H先生の話によると、シャント術と骨を入れると状態が改善する場合が多い、ということだった。でも、普通は1,2週間、早くて3,4日してから、ということだった。お父さん、術後1日目だよ。すごいよ、本当に。
2005年11月26日
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今朝は9時から手術へ。8時40分頃に病室に入ると、すでに説明は聴いていたけれど、再度久しぶりにお会いしたT先生からも説明してくださった。H先生もポータブルの人工呼吸器に変えたりなど、手術への移動準備を看護師さんと一緒にされているところだった。手術室へ見送ってから4階家族控え室へ移動して午後1時30分頃まで待った。前回の緊急手術のときとは違い、今回は予定していた手術で午前中ということもあり、控え室の中はほかの家族の方もたくさんいた。NCUから控え室に電話が入り、NCUへ。T先生とH先生、まだ手術室から出てきたばかりの姿で、無事終了したと教えてくださった。ありがとうございます。1回目に切った右頭部のところ、右耳の後ろ、鎖骨のところ、そして腹部、と少しずつ切開し、頭からシャントチューブを挿入して耳後ろ、首から胸、腹部へと、余分な髄液を自分の腹腔へ流すためのチューブを挿入した。今後は、磁力で流量を調節し、夫に一番あった量を設定すれば、もう髄液調節のために腰椎など外からチューブをつなぐ必要がなくなる。また、前回の発症直後に脳圧が上がって脳が死んでしまうのを防ぐために、はずしたままにしていた頭蓋骨の一部を、レジンという樹脂でかたどって作り、骨形成を行った。今後の可能性としては、シャントチューブにしても骨にしても異物を入れたことによる、細菌などが原因で炎症を起こしたりすることだ。シャント手術施術後、3か月後にそういうことが発生してくる、という例もこれまでにあったそうだ。もちろん、手術では細心の注意を払って行なったが、完全に遮断してしまうことが不可能に近いので、施術例の1割くらいにそれが発生する。その場合は、一度入れたチューブあるいは骨をいったん抜去し、再度入れ直す手術をすることになる。そんなことをしなくていいように祈る。病室で夫と面会。今は、頭部切開をしたため、出血したものなどを外へ出すためのドレナージ(外へ排出させるためのチューブ)が頭部から出ているが、それも術後しばらくして抜くことになる。あいかわらず呼吸器のほか、心電図や脈拍計測のためのコードがたくさん身体につけられている。これらがとれるように、身体を治していかなくちゃ。麻酔は抜けているはずだが、あいかわらずお父さんは眠っている。でも今日は手術後すぐで疲れていると思うので、そのままゆっくり寝かせてあげたい。土曜は、午前11時からCTをとるので先生のお話を訊きに行く。
2005年11月25日
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今夜は、手術前日。面会に行くとしばらくしてH先生が病室に来てくださった。特に変わったこともなく、状態は良好なので明日は予定通り手術はできるだろう、とのこと。最終的な判断は、当日朝になる。人工呼吸器のSIMV(強制換気)は祝日前からまた4回から6回に逆戻り。夜中に無呼吸になってアラームが頻繁になるので、手術前にあまり身体に負担をかけないほうがいい、ということでと説明してくださった。今日はW看護師さんと一緒に歯磨きした。意識障害のある患者さんの場合、歯磨きに協力してくれないので口を広げた状態にしておく樹脂のマウスピースのようなものを使う。夫もしばらくこれを使っていたけれど、先日、看護師さんの口を開けてという指示にお父さんが従ってくれた、という話もあったので、なしでやらせてもらった。最初は少し咬んでいたけれど、「お父さん、歯磨きだから口を開けて」と何度かいうと、口を開けて歯を磨かせてくれた。マウスピースはなしできれいに歯磨き完了。吸引カテーテルで流す水を吸引するのを初めてやってみた。すすぎ水がのどの奥に入っていかないか心配だったけど、うまくいったみたい。今日はすすぎ水がイソジンの希釈液だったけど、お父さんはもう味が結構分かるので、水のほうがいいだろうな、と思う。
2005年11月24日
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今日も一人で面会。長女は大阪府高校音楽会で終日外出。妹たち2人は母のところでお留守番。面会時は夫は少し眠そうだった。調子が悪いときはあまり無理しない。でも、足のマッサージ、音楽、味覚刺激、聴覚刺激はかかさない。左足の感覚は今日も良く、足の裏をくすぐると足を引くし、寝ている状態で足の方は見にくいのにこちらを見てくれる。今日は、S看護師さんと一緒に夫の手や足を洗った。あったかいお湯に手をつけるとびっくりしたようにさっと引いた。それから、今日は看護師さんとたくさんお話ができて良かった。私が夫の意識回復のためのプログラムを作ってから、病院側でも夫のための特別プログラムを作ってくれている。本当にありがたいことだが、実際にはマンパワーが足りない、急患が入るなど、緊急性の高い処置に時間がとられてプログラムどおりに実施できていないこともあるので、目的をはっきりさせて内容を見直していこう、という話だった。大賛成です。看護師さんの無理な負担になって欲しくない。夫にもっとも良いと思える効果的な内容で、できるだけ負担の少ない方法でお願いできたら、と思う。病院では思いつかなかったが、今一番大事なのは身体を起こすことと、呼吸筋のリハビリだと思う。シャント手術が金曜なので、その後、病状が安定したら、90度のギャッジアップの回数を増やせないか、頼んでみよう。そして、呼吸筋リハビリの方法を教えてもらって私も面会時にしてよいか確認しよう。また、意識刺激プランについてもっと積極的に意見を言えるよう考えておこうと思う。S看護師さん、ありがとうございます。いつも積極的にいろいろお話してくださる、しかもとても家族の身になってくださっているのが、とてもありがたいです。夫は、NCUのCチームにお世話になっていて今日は看護プログラムのことでナースでミーティングをされたとのこと。そういうことを教えていただけると、こちらからもお話がしやすくなります。
2005年11月23日
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ここのところ、仕事を毎日家に持ってかえるものの、なかなか進まない。夫の不在で家事と育児の負担がのしかかっている。10月15日の夫の入院以来、毎日職場を早く出ていてスタッフも不便を感じていたり相談したいときに私がいないこともたくさんあるだろうに、黙ってカバーしてくれている。とても辛かったときに私と娘たちのために夕食用にとお弁当を作って会社に持ってきてくれた人がいた。こんなときの思いやりが本当に涙がでるほど嬉しい。心理学を勉強させていただいている日本メンタルヘルス協会の仲間たちは皆祈ってくれている。事情をメールで話し、アロマのことをたずねたら、たくさんの人が動いてくれた。岐阜の実家からも手作りのお総菜が届く。近くに住む私の母も保育園が休みの休日の面会のときは、三女を預かり、週1,2回私のいない平日の昼間に来て洗濯物をたたみ、たまった洗い物をかたづけ、おもちゃが散らかった部屋を片づけてくれている。たくさんの人に助けられていることを忘れてはいけない。今日また夫の進歩に興奮して喜んでくれる、あの元気な看護師さんが昼間の様子を病室まで話にきてくれた。身体を起こしてベッド上にテーブルを出し、少年野球の記念写真たてを置き、娘たちのお父さんへのメッセージや唄を入れたテープを聴いたそうだ。それから、また夜中から明け方までしっかり?起きていて、朝は爆睡していたらしい。お父さんたらー。看護師さんの、ぬけるような笑顔に元気づけられる。きっとお父さんも同じこと感じてると思う。この数日、お父さんの足の裏をくすぐっている。足の裏をくすぐると左足は反応する。痛みじゃなく、くすぐったいという繊細な感覚が戻ってきている。今日は、QUEENのCD持参。"I was born to love you."やイチローや松井のCMソングも入っている(曲名は忘れた)。あまりに何度も家でかけていたので、4歳の三女まで英語の唄を歌えるくらいだ。
2005年11月22日
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H先生が、夫が昨日指示に従えたことを私の面会中にわざわざ言いにきてくださった。今日は帰宅するとお風呂に入っていた次女がドアを開けて、「お母さん、今日、お父さん、ちゃっぴー(自分のこと)が『目をばちばちして』と言ったら、してくれて、『もう1回して』と言ったら、またしてくれてん。それから、『口をあけて』って言ったら、口もあけてくれた」と教えてくれた。お父さんの進歩を家族みんなが喜んでいる。いや、訂正。家族だけじゃなく、看護師さんも先生もすごく喜んでくれている。
2005年11月21日
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今日は、長女が風邪気味で少々ダウン、次女はソフトの試合に行って疲れ気味で病院はパス・・ということで私一人で面会に行った。私も疲れがたまりつつあるせいか、身体が重いのと、昨日、一昨日と面会時に体位交換の手伝いやおむつ換えの手伝いをしたときに慣れないことで変なところに力が入ったのか、腰が痛い。J病院のNCUの面会時間は、午後3時~3時30分と決められている。日曜日はいつもこの午後3時に合わせて面会に行き、延長許可をもらっているので午後5時頃まで病室にいる。娘たちのデジタル写真の画像データを義父に送り、カラープリントを頼んでいたのが届いていたので、これを病室に飾るために台紙に貼って持っていった。NCUのドアを開けて看護師さんが名前を呼んでくれる。私は一番最後だった。そして名前を呼ぶと、看護師さんがすごく興奮して嬉しそうに昨夜の夫の様子を教えてくれた。昨夜11時頃、いつもはもっと早い時間なのだけれど、急患が入った忙しさでその時間帯に夜の歯磨きをしたとき、「○○さーん、歯磨きするので口を開けてください」と言うと、夫が口を大きく開けてくれたそうです。指示に反応できたのは初めて!この看護師さん、すごく明るくて元気な人。夜は病棟に看護師さんが3名しかいないそうですが、夜中に狂喜して大きな声を出したので、もう一人の看護師さんも飛んできて、一緒に喜んでくれたそうです。そのあと口をすすぐときも何だか自分ですすげそうな勢いだったとか。今朝、主治医のH先生が来られたときに、看護師さんが嬉しそうにこのことを報告すると、偶然じゃないか、と疑われたそうです。看護師さんが絶対にしっかりと指示に従ってくれた、と主張し、その場で今度は、先生が「○○さん、目を閉じてみて」と言うと、本当に目をしっかりとじたので、先生も納得。「これは、奥さんが喜ぶなあ」と言われたそうです。はいー、とっても嬉しいです。今朝から担当の看護師さんのときには、なかなか言うことを聞いてくれないそうです。もともと夜型の夫なので、夜に意識がはっきりするのかも。でも、看護師さんの活気とか笑顔とか、夫も感じとっているのかもしれない。私の面会時は、指示には従ってくれなかったものの、コップで口をすすぐ練習をすると、「お父さん、水で口をすすぐよー!」と口にコップをつけると、コップから水を上手に口に含んだ。夫の進歩に喜々として、るんるんしながら持っていった写真を壁に貼ったり、つり下げたりしている間、夫は写真や私の動きをしっかり見ていたよ。口から食事をとることも近いかも。看護師さんも練習でできるようになる、と言ってくれた。夫と対面してると、やっぱりあまりのはっきりした表情と私を見つめる目に、「お父さん分かってるよね!」と思える。まだまだ調子が不安定で、分かったり、分からなかったりなんだろう。いいよ、いいよ。明日からまた、強制換気の回数を6回から4回に減らしていく、と先生も言ってくださったらしい。数日前は、私がそのことを口にすると「これまで何度も裏切られてるからなー」と言っておられたんだけど。これから腕を広げて呼吸筋を鍛えたりするリハビリも始めるとのこと。お父さんの回復が楽しみ。くも膜下出血なんかに負けないぞ!
2005年11月20日
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脳卒中で闘病中のお父さまを持つ方が、日記をネット上で書いておられたのを見つけたのが、夫が突然倒れてまもなくのことでした。人一倍元気でバランスのとれた食生活、お酒はまったく飲まず、毎週末、少年野球のコーチをしていた夫が、くも膜下出血で突然、生死をさまよう状況になった。動揺と混乱で分けがわからない自分の気持ちを何とか落ち着けなければ、と思った。これから夫がどうなるのか、まったくわからない。そんなときにとにかく同じ病気についての情報が欲しかった。知ることで頭の中が整理できると思った。そして見つけたのが、夫のちょうど1年前、昨年の10月15日にお父さまが脳卒中で倒れられた方の日記だった。彼の日記には、1年分のその後の治療の経過、ご家族の様子、転院、アメリカなどの貴重な情報源など、さまざまなことが書かれていた。もちろん、夫が同じような経過をたどるわけではない。でもとても気持ちが落ち着いた。同じように病気と闘っておられる人がたくさんいる。医者には教えてもらえない、たくさんのことを聞くことができた。私にとってこの日記を書くことは、夫の状態をできるかぎり正確に理解し、家族としてできる最大最善のことを遅れることなくやっていくために大切なこと。今日は、次女と私とで面会に行った。次女は中学で使っているリコーダーで「となりのトトロ」を吹いた。お父さん、わかっているかな?それからフレーバー歯磨きが届いたので早速持っていった。この歯磨きを販売している会社では、医師や薬剤師の方が商品を開発している。アレルギーに悩む子供や口臭で病院に通う人のために、というのが目的で作られたのが始まりだそうだ。11種類のフレーバーを選んで購入した。看護師さんが使いやすいように、今日は、引き出しにカリフォルニアオレンジとコーラの2つを入れておいた。コーラは結構人気がある、とウェブにも書いてあったけれど、匂いをしてみると昔からある「コーラキャンディ」を思い出させる。お父さん、口から食べられない分、このフレーバーで少しでも味わえるといいね。そうそう、今日は、キムチが好きなお父さんのために、キムチの素を持っていきました。看護師長さんに許可をいただいていたので、今日早速、ポッカレモンの代わりに、味覚刺激のため、綿棒にキムチの素をつけて舌にのせてみた。日頃はまったく食べない私も試してみたが、じわじわと喉の奥が熱くなっていい感じだ。
2005年11月19日
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昨夜、先生が病室に来られたときにお話があった。以前からする予定だったシャント(脳室-腹腔短絡術)手術の予定が決まった。来週金曜日の午前9時からだ。くも膜下出血発症時の緊急手術で頭蓋骨を外したままになっている右前頭部のところに人工的なレジンという物質で頭蓋骨を形成する骨形成術もこのときに一緒にする。時間は午前9時からおそらく午後1時くらいになるそうだ。この間、病院の待合室で待つことになる。今夜の夫の様子は、昨日に変わりないが、少し手が温かいのと眠そうな様子。私と少し話しては、目をとじる。少年野球部の写真を持っていって、一人一人の話をしたが、疲れたのか途中で目をとじてしまった。刺激になるだろうと1週間前に入れたテレビだけれど、あまり興味がないみたいだ。考えてみれば、夫が見ていたテレビというのは、娘たちがつけているときに夕食を作りながら一緒に見ているコナン、ドラエモン、ポケモンなど子供のマンガばかりだ。自分で見るテレビといえば、もっぱら野球中継だけれど、残念なことに今はアメリカも日本もシーズンオフ。今は、食事(といっても鼻からの流動食)をとるときに、看護師さんがベッドを起こしてくださって、テレビをつけてくれるものの、テレビよりベッド脇にかけてある、大きく引き延ばした家族の写真を見ているそうだ。夫が一番、目を開いて表情がしっかりするのはやはり病室にいて話かけること。
2005年11月18日
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11月17日(木)今夜は、やけに真剣に私の話を聞いてくれている感じが表情から読み取れる。私から目をそらさないので、「お父さん、わかる?わかったら目を閉じて・・・分かったら口を動かして・・・」と何度か言ったが、やはりまだ分からないみたいだ。おそらく、目の前の人間が一生懸命話しかけているのは分かるけれど、いったい何を言っているのか理解できない、ということなのかな、と夫の頭の中を想像してみる。夫が発症してから何度か本で目にした「高次機能障害」というものかもしれない。せめて私が私であることを理解してくれていたらいいのだけれど。もし記憶障害などがあると、近い記憶より遠い記憶のほうが覚えている、というケースもあるらしい。夫に話すのは、最近の話が多くなりがちだが、今日は、結婚した17年前のことからずっとこれまでの出来事を話して聞かせた。私が話している間、ずっと真剣に聞いてくれていた。聞き慣れた言葉や記憶が糸口になって意識が少しでも覚醒できれば、と思う。病室でしばらく過ごしているうちに、先生が来てくださった。状態は良好だが、MRSA菌が便と痰からまた検出されたそうだ。しかし、便が非常に悪いというわけでもないので、単に検出されただけで体内で悪さをしている、ということもないかもしれない、ということだった。夫は37度前半の微熱が続いているが、くも膜下出血でNCUにいる人はたいていまったく炎症が皆無ということはなく、身体が健常でないので何らかの炎症があって微熱があることが多いそうだ。今日のポッカレモンでの味覚刺激。数日前から、通常の綿棒ではなく、喉に薬を塗るときに使う大きな綿棒を使っている。今までは、酸っぱさを感じる舌の両側の部分にぬると、口を動かしていたが、今日は何と、 いかにも酸っぱそうな顔をした!そして少し口をゆがめた。酸っぱいのが分かったんだね、お父さん。いいよ、その調子!
2005年11月17日
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11月16日(水)発症から32日職場を午後6時半頃に出てそのまま病院へ直行すると7時半過ぎに着ける。職場を出るのが7時前になることも多いが、遅くとも8時前に入って午後9時半くらいに夫の病室を出るのが平日の日課だ。今日の夫の様子は昨日に変わりなく、私が行って声をかけるとこちらを見てくれる。違う方向から呼びかけると、必ずではないが頭を動かす。足は脳から最も遠いので、足を刺激すると脳に伝達されるまでの距離が長く、より多くの神経細胞に刺激を伝えることになる。今夜は特に足を重点的にマッサージ刺激をした。足の裏にはいろんな臓器のツボがあるらしいので、東洋医療も勉強しなくては。今日、土踏まずのあたりを押したときも左足が動いた。呼吸もしっかりできているが、痰がたくさんたまっている。こういった意識障害の患者や自分でしっかり呼吸ができない人は、口や鼻、気管切開した喉の穴からカテーテルを入れて気道にたまった痰を定期的に吸引してもらう。そうしないと痰がたまって呼吸が出来なくなるからだ。最初の頃は、吸引のためのカテーテルを入れても、まったく何の反応もなかった夫が、徐々にからだが動くようになった。気管に異物を入れられるのだから、普通の人なら苦しくなるのは当然だ。夫は苦しいかもしれないが感覚が戻ってきている証拠だ。この数日は吸引するときに全身が反射的に動くだけでなく、大きくせき込むようになった。これは良い兆し。今は自発呼吸が弱いので呼吸器をはずせないが、呼吸がしっかりすれば、自分で痰が出せる力があるということ。それに、吸引の後、疲れてしまって無呼吸になったりしていたが、昨日・今日は吸引の後も弱いながらも自発呼吸を続けてくれている。お父さん、もう少しだよ。しっかり呼吸できるようになれば、人工呼吸器をはずせる日も近い。昨日、S看護師さんに聞いた、色んな味の歯磨きをネットで調べてみると、見つかった。32種類のフレーバー歯磨き、Margaret Josefinという化粧品会社?が出している。医療目的ではなく、毎日いろんな息を楽しもう、というもの。流動食だけで普通の食事ができないので、味覚刺激があまりない。そんな中で歯磨きは貴重なチャンス。看護師さんにも余計な負担をかけない。パインやヨーグルトなどから、チョコレート、印度カリーまである。早速注文。
2005年11月16日
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11月15日(火)発症から31日看護師さんの処置が気になる金曜日の医療ミス事件以来、看護師さんの一つ一つの処置を緊張して見ている自分の気持ちは隠せない。一昨日面会時の担当看護師さんの様子を見ていて気になってしかたがなかったことを、昨日昼間、電話を入れて看護師長さんに相談した。本当は会って話したかったけれど、私が面会に行く時間帯は研修かなにかで師長さんはいらっしゃらない。しかたなく電話でご相談した。いいにくいことなので慎重に言葉を選んだ。やはり金曜以来、もしも何かのミスがまたあれば・・ということが気になり、看護師さんの様子が気になってしまうのだ。先日の面会時の看護師さんは、体位交換のときにチューブの調節部の変更だけで、クランプ(はさみのようなものでチューブを完全にはさんで止めてしまうこと)しなかった。吸引のカテーテルの入れ方も熟練とはいいがたく、しっかり痰がとれていない感じだ。検温と血圧計測一つをとっても動作が安心できない感じがする。何かあったら、ということが頭から離れず、思いあまって看護師長に相談したのだ。夫の担当の方の経験が浅いのが見えると、金曜以来、あのときの緊張がよみがえってしまう。NCUは24時間体勢でいろんな状態の緊急の患者さんばかりをかかえておられる。いろいろ考えた上での配置だと思う。それを思うとこんなことを言うのははばかられる。でも、先日の看護師さんの様子が気になり家族として緊張がとけないこと、医療ミス時の担当看護師さんは、どなたか知らないが、その人を夫の担当から外すことを検討して欲しいことを伝えた。師長さんは、とても理解をしてくださった。そして、今日面会に行くと、久しぶりのS看護師さんだった。先生も来てくださって、金曜のトラブルの影響はまったくない、と教えてくださった。今日のS看護師さんは久しぶりだった。非常に危険な時期の患者ばかり担当しておられるせいではないか。夫が緊急で運ばれたときの様子もご存知だった方だ。そのとき担当してくださったことを最初の頃に言っておられたのを覚えている。今日もNCUには夫と同じように運ばれてきた緊急の患者さんがいたが、その間、このS看護師さんが行かれていたことがわかった。てきぱきしておられる上に、久しぶりの担当であることに関係なく、夫の状態の把握はすばらしく、こちらが聞かなくてもどんどん教えてくれる。吸引も夫に「しんどいのにごめんね」と声をかけながら、しっかり吸引してくれるのが素人の私にもはっきりわかる。さて、夫の様子はというと、今日の呼吸はとても安定。着実に呼吸回数をかせいでくれていて、アラームがまったく鳴らなかった。その調子でね!目の動きは、今日は少し右側に偏っていた。とはいえ、左にまったく動かないわけではない。看護師さんの動きを追って、左、左上、と動かすのを見たので安心。それから、右腕の動き、やっぱり確信した。今日は、Cyndy Lauperの曲に合わせて私が夫の右手を持ち上げて、叩いてリズムをとっていたとき、右腕に力が入って、さっと引いた!確かに自分の意志で動かしたと思う。これは痛覚というよりも、継続して叩かれているのが嫌だったんだと思う。それからもう一つ。午後9時を過ぎてから、看護師さんが「ごめんねー。目を開けてねー」といって、瞳孔の動きの速さをチェックするために、目をつぶっている夫の目を開いてペンライトを間近で点灯させるときに、眉間にしわをよせた。うーん。すごい意志表示。今日は私が何も言わなくても、アロマするわねー!とS看護師さんが熱いお湯を入れてきてくれた。午後9時30分、「お願いします」といって帰途へ。
2005年11月15日
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11月14日(月)発症から30日今日の面会時の夫の担当は、私のいないときの夫の様子をいつもいろいろ教えてくれるT看護師さん。ケアにも安心感があってコミュニケーションもとりやすくホッとできる人。昨日の深夜も担当していただいたそうだが、そのときに、夜中だというのに暗闇で目をぱっちり開けているそうだ。うーん、発病前も、夫はいつも夜中に起きていたからねー。夜型人間は今も健在か?それから、昨日うっかりスルメを1枚、病室に置きっぱなしにして帰ってきてしまった。実は、夫は意識がないとはいえ、口は結構動く。歯磨きの歯ブラシ、吸飲のカテーテルなど、口の中に物を入れると咬んで離さないときがある。物をかめるなら、とスルメを持参して咬ましてみた。咬むことは脳の刺激になるし、咬んで味が出たらまた味覚による刺激にもなる、と昨日早速トライしていたのだが、そのままティッシュの上に置いて忘れてかえってしまったのだ。T看護婦さんに、「これはー?」と不審がられて、説明して大笑いになってしまった。彼女は、「ひょっとしてスルメも匂いがするから置いてあるのかなーと、そのままにしていたんです」ということだそうだ。今まで知らなかったことで大事なことは、夫の手が痛覚に反応する、ということ。誰からも聞いていなかったし、私が触っているときも手が反応しないので、どうなのかな、と思っていた。その話で昨日のことを思い出した。昨日、体位交換のときに夫の右手が動いたように感じたけれど、身体を動かしているときだったので、自信がなかった。それにまだ手はまったく動いていない、と思っていたので。痛覚刺激に反応するのであれば、昨日のはやはり、本当に右手が動いたのかもしれない。この話を帰宅してから長女にすると、長女も今日の面会のときに手が動いた、といっていた。昨日新しく、夫が好きな音楽ばかりを集めて編集していたCDを持ってきた。Cyndi LauperやMadonna、CarpentersなどとJ-pop。娘たちが面会のときに病室で一緒に歌っていたらしい。今日は、夫の歯磨きを看護師さんと一緒にした後、Orange Sweetのアロマオイル、とてもおいしそうな匂いを病室に残して午後10時、帰宅。
2005年11月14日
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発症から29日目今日も次女と一緒に面会。夫の様子は昨日と変わりなく、こちらの声かけや動きに目を動かし、頭を少し回転させて答えてくれる。ただし、私や娘が誰なのか分からないのか、あるいは分かっているが反応できないのかはまだ不明。今日はまた、別の写真をたくさん持っていってお父さんに見せた。健康な人間なら当たり前のことを、今の夫はできていない。数日前から座位の状態、つまりベッドを90度近くに起こして支えながら座った状態に慣れる、ということを毎日少しずつしていたらしい。しかし、金曜の脊髄液トラブルのため、金土日の3日間はお休みになってしまった。木曜日に先生からそのことを聞いたときに、私が知らない、ということを知り、早速先生が「私がいるときに座位をするように」と看護師さんに指示してくれていたんだけれど。音楽運動療法についての本を読んでいる。『脳は甦る-音楽運動療法による甦生とリハビリ』音楽家の野田燎先生と麻酔蘇生学の後藤幸生先生が書かれた。水頭症、パーキンソン病、そして夫のような脳血管障害による意識障害を持つ数多くの患者の治療に長年取り組んでこられた。その治療法と症例、また医学的見地から「意識と脳のメカニズム」についての説明も詳しく書かれている。この本を読んでいると希望がわいてくる。脳外科医の先生の話は、脳のCT写真と夫の症状から説明できることを説明される。当然のことかもしれない。立場上、確実性のないことを患者の家族に説明することができないのだと思う。でも、本からは可能性のある情報を学ぶことができる。主治医から回復の見込みを否定された患者が、回復している例がたくさん書かれている。一般にいったん死滅した神経細胞はもう生き返ることができないとされている。しかし、この本の説明では、損傷していない神経細胞が、いろいろな外的刺激によって、損傷してしまった部分の代わりを果たす部分が出てくるというもの。このことは、『リハビリテーション』上田敏 講談社(リハビリの専門家)にも書かれていた。これによると、脳幹の反応が最も大切で、今症状が悪くても脳幹の損傷がなければ、いろいろな部位の回復が見込めるとういこと。足の拇指裏側の付け根は脳幹のツボといわれているので、ここを刺激して痛覚をみたときに、ある程度回復の可能性がわかるらしい。実際にどのように刺激するんだろうか。今日、病院で夫の足の親指の裏側を押してみたが、わからない。どれくらい強くどんなふうにすればいいのか、明日、看護師さんに聞いてみよう。
2005年11月13日
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あの日から4週間が経った。当日、翌日の生きるか死ぬかという切迫した状況だったことを思うと、よくここまでがんばってくれていると本当に嬉しい。こんな状況になったときの心境というのは、なってみなければ分からないもので、決して想像できるものではない。今、夫が生きていてくれることがどんなに嬉しいことか。昨日、初めて自分で頭を動かしてくれたときの感動は、赤ちゃんが成長するときの感動に似ているけれど、それ以上だ。今日、面会に行くと、担当の看護婦さんが非番だけれど、手紙を他の看護婦さんに託してくれていた。昨夜、面会のときに、「病院の図書館で得られる意識障害患者の回復事例などに関する情報をコピーしておいたら、読まれますか?」と聞かれたので「ぜひお願いします」と伝えた。それで、今日は早速そのコピーと手紙を残してくれていたのです。 昨日お話していた資料です。参考にしていただければ幸いです。 中略 私自身、○○様の日々の変化を見ることができ、本当にうれしく 思っています。奥様は○○様の回復を願い、毎日自分にできる 事をされてますよね! 私は家族の方の献身的な関わりは 必ず実を結ぶと信じています。多少長い目でみていく事が重要 (必要)だと思いますが、私たち、スタッフ一同で○○様の 回復を願っています。 それに向けて私たちが出来ることはしていきたいと思っています。 私はいつも○○様に「絶対帰りますよ。家族の所に帰るんですよ」 と耳元で言っています。私は○○様の生命力を信じています。 ドクター、ナース、家族が同じ目標で関わっていく事が大切だと 思っています。あと、奥様の体調の方はどうですか? 疲労がたまってきたり、目に見えるくらい疲れが分かるような ときは、まず休養をとってください。 ○○様も奥様の疲れた顔はきっとみたくないと思いますしね! あと、私から一言。「絶対にあきらめない」 私はこれをモットーに○○様に関わっていくつもりです。 何かあれば、いつでもスタッフに言ってくださいね。 帰宅してから読んだのですが、感激して泣いた。Kさん、ありがとうございます! こんな看護師さんに助けていただいて、本当に嬉しいです。先生もきっとすごい厳しい勤務スケジュールをこなしながら、一生懸命みてくださっている。お父さん、こんなにみんなが応援してるよ!それから、日記を読んでくれている両親も友人も、私や私の娘たちのことを心配してくださって、ありがとうございます。大丈夫です。一番下の娘が4歳児ということもあって、意外と明るく、毎日、笑いのたえない生活をおくっています。疲れすぎたら休むようにしています。今日は、面会時に病室でローズマリーとペパーミントのアロマオイルを使いました。看護師さんも喜んでおられました。アロマポットではなく、ちょうどいい具合の小型の「やかん」があったのでそれを持参し、熱湯を注いで使いました。うちの夫には、優雅なアロマポットは似合わないので、「やかん」でちょうど良かったです(笑)。今日は次女と一緒だったが、次女の声にすぐ反応していた。この回復は、今週前半から投与していただいているらしい遷延性意識障害に効く薬のせいか、脳室が小さくなったせいか、はたまた、時間薬とリハビリと声かけのせいか分からないけど、良くなるなら何が原因でもOK。
2005年11月12日
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疲れがたまっていたので、朝から仕事には出ず、体調をくずして学校を休んでいた長女に少し家庭教師をした。それから家事もろもろをかたずけ、担当の看護師さんから「意識障害にアロマセラピーが効果があった例があるらしい」と聞いていたので、医療アロマセラピーに詳しい方に相談に行った。もちろん、アロマが必ず効くわけではないことは分かっている。でも少しでも可能性があることはやっていきたい。アロマの先生にアドバイスをもらい、ローズマリーとペパーミント、オレンジを購入。明日から病室でハーブの匂いで、臭覚の刺激も開始。夫は栄養を鼻から流動食で摂っているだけなので、食事の匂いなどもまったく嗅いでいない状態だ。きっと良い刺激になると思う。アロマカウンセリングの後、夕方いったん職場に出て1時間半ほど仕事をしてからいつもどおり、病院に向かった。面会に行くと病室に入るなり、先生が来られて話をしたい、とおっしゃられた。昨夜お話をしたところなのに、何だろうと思いながら別の部屋へ移動。話の内容は、看護ミスの説明と謝罪だった。夫は、重症くも膜下出血の後遺症で水頭症になっている。そのため、腰椎から入れたチューブから脊髄液を少しずつ抜くことで現在、脳室が広がるのを防いでいる。その脊髄液の流量調節が開放されたままになっていて、一気に1日分の流量を流出させてしまったとのこと。念のためすぐにCTをとると、やはり脳室は極端に狭くなっていた。しかし、これによる何らかの問題は今のところみられず、おそらく特別な問題は生じないとは思う、という先生の説明だった。すぐに説明してくださったことには感謝している。でもこんな話を聞くのは非常な緊張を生む。後で病室に帰って見てみると、そのせいで、夫の頭蓋骨をはずした右側頭部が強くへこんでいた。先生と看護師長の2人が謝ってくださった。これまでしていただいている感謝の気持ちには変わりがないことを伝えた上で、このようなことが2度と起きないように対処してほしい、とお願いした。本当にそうしてほしい。面会に行ったときに、お父さんの手が腰の下に敷かれてしまっているのを今まで2回発見した。このこと自体は感覚がはっきりしていたら、おそらく手がしびれているだろうな、という程度だけれど、体位交換をしてくださるときに、手が下に敷かれたままになっていることに、気がつかない看護師さんもいるのだな、とちょっと不安を覚えたことはある。救急医療の現場で働く人は本当にたいへんだと思う。敬意と感謝の気持ちには変わりないが、一人一人の方が、慎重すぎるほど慎重に細部までこだわって治療や看護にたずさわっていただけることを願うばかりです。さて、お父さんはというと、頭部がへこんでしまっているものの、今日も表情を見る限りでは、意識がはっきりしているような錯覚を覚える。あまりに表情がはっきりしているので、「父さん、わかったら目をぱちぱちして!口を動かしてみて!」と言うのだけれど、そのように反応はしてくれない。聞こえているけれど、それを脳に伝えてその意味を理解できるところまでいっていないのか、あるいは、意味は理解できるけれど、それに反応するための命令が脳から出せないのかのどちらか、ということかな。でも、今日はすごい進歩があった!昨日ぐらいから、眼球の動く範囲がさらに広がっていると感じていた。左方向にも大きく目を動かすことができていたので、今日は左を向いているときに、右側の写真を「これ見て!」と指さすと、そちらの方にさっと目を向け、しかも頭も一緒に右側へ数センチ回転させたのです!!すごい!お父さん、頭が動かせるようになった!!これは大大進歩です。痛みに反応して足を少し動かすことができていたけれど、自分の意志で頭を動かせた。しかも、今日は、眼球の動く範囲がさらに増えている。上の方を見ることもできて、点滴の流動食の袋がかかっているところを指さして「これがお父さんの食事やで」と言うと、上の方をすぐに見た。お父さん、やったね。今日は、担当看護師さんの夜勤で一緒にすごく喜んでくれた。嬉しいよー!!
2005年11月11日
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昨日発熱を心配したけれど、今日は体調が良いようで、熱も下がっていた。良かった。今週初めに呼吸が安定しなかったりして、SIMVが4回から8回に変わってしまったけれど、表情がだんだん良くなっていきているのが分かる。髄液量の自己調節がうまくいかなくて脳室が広がる水頭症の状態が見られたけれど、それは、腰椎から入れてるチューブで月曜日に調整量をまた増やしてもらったので、状態は良くなった。来週以降のシャント術まではこれで管理していくことになるそうだ。今日、先生と話ができたので調べて気になっていたことを聞いてみた。夫のような脳血管障害による術後の遷延性意識障害に対して、高気圧酸素治療という治療法があるが、状況を見てその治療を考えることはできるのかどうかたずねた。気圧を変えた治療室の中で酸素を直接血液中に溶解させ、多量の酸素を供給することで効果がある、というものだ。調べて見ると、いろんな治療法があるようだが、できるだけ副作用の少ない、薬物に頼らない治療がいいと思っていたので、これならいいな、と思ったのだ。先生の答えは、このJ病院では行っていない、ということだった。この治療法は、実施することで100%効果がある、というものではなく、保険適用になっていないそうだ。J病院は国立なので、こういった状態改善の確実性がない治療法は実施しない、ということなのかもしれない。しかし、確か国立大学付属の病院で実施しているところがあったはず・・。 いや、J病院は急性期の専門機関だから、急性期に必要な治療のみ実施している、ということかもしれない。これだけ目がはっきりしてきているので、何とか目を使った刺激をもっと増やすことで、さらに回復を引っ張っていけないか、と思って昨夜ネットで探していると、「アイトレック」を使って意識障害に役立ったという情報を見つけた。アイトレックはサングラス式のテレビのようなもの。目のすぐそばで映像が動くので、視覚の弱い意識障害者でもかなりの刺激になるようだ。いや、でも何もこれを使わなくても、テレビ画面のほうが大きいし、より自然だ。病院だからテレビを入れることができるはず。看護師さんに聞いた。思いのほか簡単に「大丈夫ですよ。テレビカードを買ってきてください。すぐにでも見せてあげましょう。」と。よし!明日からテレビだ。
2005年11月10日
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11月7日(月) 発症から23日先生とお話。今日のCT写真を見た。脳室が広がっている。重症くも膜下出血の患者はたいてい水頭症になる。現在は腰椎ドレナージで髄液を外に出しているが、外に出す量を減らした結果、脳室が広がった。夫も水頭症なので、脳から髄液を腹腔まで誘導するチューブを挿入するシャント術を来週行う。また、脳圧を逃すために最初のクリッピング手術のときに除去していた頭蓋骨部の骨形成術も同時に実施。その説明と手術同意書を預かった。呼吸が安定しないのは、脳室拡大のためかもしれない。土日の呼吸状態の悪さから、人工呼吸器のサポートが、1分に8回に逆戻りになった。昼間はがんばっているけど、夕方から無呼吸になったりするそうだ。私の面会時も呼吸の様子はかなり後退した感じだった。それから、下痢の原因は、MRSA感染だったことがわかり、手洗い、エプロン、マスクなどを徹底することになった。お父さんは確かに写真を見ている目が上方から下方に動いた。3回とも反応したペンライトのライトを少しまぶしいと感じてまばたきをした。11月9日(水)発症から25日面会時、身体が熱いので気になる。検温で37.8度。やっぱり。発熱は何が原因だろう。また、感染症か・・お父さんと目が合う。やっぱり、きっと見えてる。写真を見せるとやっぱり目の動きが違う。左足はふくらはびをつねると痛みにしっかり反応する。ペンライトには、まばたきをする。数日前は、まぶしがらなかったから、目の見え方も進歩していると思う。
2005年11月09日
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11月3日(木)発症から19日発症から毎日、面会に行っている。長女は学校から帰宅した後、カバンを置いて自転車で病院へ。午後5時半頃から30分くらい。その後、買い物をして帰宅し、夕食を準備してくれている。私は仕事帰りにそのまま病院へ、だいたい8時前に着き、午後9時半頃までいる。11月4日(金) 発症から20日炎症反応と微熱が続く。土日呼吸の状態が少し低下。体調が悪いせいか、あるいは髄液ドレナージの設定量を減らしたために、CTでは少し脳室が大きくなっている。11月5日(土) 発症から21日夫の両親が3回目、弟が2回目の面会。お正月にとった家族の写真。拡大してカラープリンタで印刷したものを持参してくれた。早速、ベッドの脇にかけて、よく見えるようにした。今日、初めて足が動いた! 足の爪をペンを強く押しつけてはじくと、とても痛い。これをすると足を引っ込めた。看護師さんがチェックのため午後2時頃行なったときに、初めて動いたそうだ。病棟の看護師さんみなさんも、とても喜んでくれたみたいで、みんな見に来たそうだ。家族も見せてもらった。お父さんは何度も痛い思いをしたかもしれないけど、嬉しいよ。11月6日(日)発症から22日写真を目の前で見せると、わずかな動きだけど追視している!長女がフルートを持参して生演奏を披露。自宅にある写真も大きくしてプリントしたものを持参。夫が保育園の運動会で三女をおんぶしているところ。だっこして、夫も三女もすばらしい笑顔を見せている写真。次女の野球ユニフォーム姿。
2005年11月08日
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10月31日(月)発症16日経過が良ければ本来なら今ごろは一般病棟に移っている時期だが、夫の場合はもうしばらくNCUにとどまることになりそうだ。それでも術後2週間も経過すると、医師と話す機会も減る。ここは、毎日のように循環器系の患者が救急車で運び込まれる急性期の専門医療機関。先生も程度の差こそあれ、毎日同じような患者を診ておられる、ということを考えると夫のことばかりにかかわっておれないのは、あたりまえだろう。家族がしっかり見ているかどうかも夫の今後に違いが出ると思う。日増しに表情がはっきりしてきているのも毎日見ていると分かる。目の動きは、右方向に偏っている。いつも正面を向いているか右方向を見ているかなので、左には動きにくい状態なのかもしれない。今日は、明らかに私の顔を見ていて、私が顔を少し移動させると追視するような動きがあった。確かに。 お父さん、見えてきたね!それにしても、夫が元気だった頃は、ほとんど夫の顔を見ていなかった。家族にはかかせない人だけれど、空気みたいに当然の存在だったからだ。今は、毎日1時間半以上も夫の手や足をマッサージしたり動かしたり、目を見て必死で語りかけたりしていると、ときどき不思議な感じがする。病気は不幸かもしれないけれど、こんなに相手のことを思って毎日生活している私の今は、幸せなときなのかもしれない。------11月2日(水)発症18日下痢。それまで便がほとんど出ていなかったため、下剤をしばらく使っていたのが、急に下痢をしだしてなかなかたいへんなようだ。逆に整腸剤を投与していただくことになった。お父さんはもともと腸が弱かったから病気の今はなおさら弱っているのかもしれない。腸の蠕動運動があまりなく、栄養もあまりとれていない。お父さん、がんばってよ!看護師長さんを始め、こちらの看護師さんはみなとても親切で、お父さんに少しでも刺激を増やそうと、今、歯磨きを1日3回してくれていると教えてくださった。意識のないお父さんの歯磨きをするのはたいへんだ。私も一緒にさせていただいたが、口を開けてほしいときに歯をしっかり噛み合わせてなかなかあけてくれなかったり、歯磨きを洗い流すときも喉に入っていかないように吸引しながらイソジン液で洗う。看護師さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。
2005年11月07日
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夫が回復し、この日記の内容を話して聞かせる日のためにできるだけ詳しく記録にとめておきたい。10月29日(土) 発症14日入院して2週間になる。我が家で夫の状態を知っているのは、私と長女だけ。中学1年の次女と4歳の三女はお父さんが動くことも話すことも反応することもできないことを知らない。最も危険な2週間を乗り越えた今、次女にはきちんと説明して一緒に面会に行き、お父さんの力になって欲しいと思った。朝、「看護師長さんに、中学生でも面会OKの返事をもらったから、今日はお父さんの面会に一緒に行こう」と声をかけ、その前に話したいことがある、といってテーブルに向き合った。医学事典の脳の図を見せながら、くも膜下出血という病気がどういう病気か、お父さんの頭がどうなって手術をしたのか、お父さんががんばって危ない時期を乗り越えたこと、これから家族がしっかりお父さんに話しかけたり、スキンシップをしていくことで、お父さんが元気になっていくことを伝えた。そして病院に向かった。お父さんの無反応な様子に動揺するんじゃないか、と心配したけれど、長女と私が病室で始終、軽口をたたいていたのに安心したのか、言葉は少ないものの何とかお父さんの状態を受け入れられたようだ。良かった!それにしてもお父さんの表情ははっきりしてきた。反応はできないけれど、きっと話をしっかり聞いてくれているはず。------10月30日(日)発症15日三女をおばあちゃんに預け、3人で面会に行く。次女は地域のソフトボール部の試合に行った後、ユニフォームのまま行った。お父さん、気がついてくれるかな。身体の状態が少しずつ良くなってきた。血管攣縮の危険性もなくなり、右手の点滴針2本が抜いてもらえることになった。呼吸もできるだけ自発呼吸の力を増やしていくために、人工呼吸器の設定をサポートにしてもらっている。通常、1分間に呼吸数は平静時に12回~18回くらいだが、人工呼吸器による設定呼吸は4回/分のみ、自分で吸気開始するとそれをサポートするように追い風を送ってくれて十分な吸気ができるようになる。完全自発呼吸に向けての訓練だ。お父さんがんばって!
2005年11月05日
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この2週間、くも膜下出血を含む脳卒中関連の本を2冊、リハビリや音楽療法に関する本を2冊、医師であり本人が患者である人を含む闘病記2冊を読み、インターネットで関連する情報を探し続けた。特に気管切開を行った10月28日には、私自身が相当落ち込んでいたこともあり、明け方までネットで情報を探しては読むことを繰り返した。そして貴重な情報を見つけた。アメリカの情報である。長期的に植物状態の人でも意識障害から脱却できる奇跡的な回復が、奇跡ではなく、あるリハビリプログラムを実行し続けることで相当高い確率で実現できている、という事実。病院で脳神経外科医の話を聞いていると、どの程度よくなるかは・・・、多少は良くなるとしても話せるかどうか別・・・など、非常に暗い気持ちになってしまっていたのが、この情報を見て、すごい元気が出てきた。平均で6か月間の植物状態にあった250人の患者について、一定の刺激を毎日頻繁に与えることで、その大半が覚醒し、35%が自立するまでに至ったというもの。6か月も植物状態にあった人たちがこれほどの回復をするなら、まだまだ見込みは限りなくある!いろいろなことを学ぶうちに、限りない可能性を持つ人間の脳にあらためて畏怖を覚えた。
2005年11月04日
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10月16日(日) 午前11時J病院NCUの控え室で夫の脳のCT画像を見ながら先生の説明を聞いた。昨夜の大出血の状況では、脳全体が真っ黒になっている可能性もある、と先生は考えていたが、現時点でCTを見るかぎりでは、損傷部分は限定されているとのこと。右前頭葉は出血が広がった場所、それ以外には、おそらくは運動野の下肢をつかさどる部分が少し黒くなったものの、大きな損傷は見られない。この話を聞くとき、最悪の場合を覚悟しなければならない、と思っていたためか、それまでの緊張が一気に解き放たれて、話を聞きながら涙があふれてきた。もちろん、今後、脳の損傷部分が広がってくる可能性はまだまだある。さらに、「昨日は言わなかったんですが・・」と医師は続けた。くも膜下出血後は、出血時の損傷以外にも、発症後4日~2週間くらいの間に起きる血管攣縮(れんしゅく)がひどくなると脳梗塞を引き起こし、さらに損傷部分が大きく広がって命に危険が及ぶこともあるとのこと。緊張がゆるんだのもつかの間だった。子供たちが待ってる。3人の娘たちのためにも、これから2週間、お父さんがんばってほしい。17日(月)発症日を「0」として今日は2日目。今日のCTでも脳のダメージは広がっておらず、脳の腫れもひどくないので長らく深い眠りにあった夫の麻酔は夜、止めてもらった。18日(火)発症から6回目のCT。少し損傷が広がったのが認められた。基底核-尾状核、淡蒼球のあたり。夫の動脈瘤が破裂したのは前交通動脈で、ホイブナー動脈が痛んだ。それがある部分らしい。麻酔を止めたといってもすぐに目が覚めるわけではない。太り気味の人なら脂肪に残留するので1週間くらいかかることもあるそうだが、夫の場合は数日とのこと。20日(木)7回目のCTは変化なし。しかし、まったく麻酔から覚める様子がない。目に光りをあててもかろうじて瞳孔が反応する程度。月曜からは特別面会時間の許可をいただき、仕事から病院に直行して毎晩夫に話しかけている。長女は、夕方、クラブを早退したり休んだりして午後5時30分くらいに面会にきている。次女と三女には、事の深刻さをまだ伝えていない。NCUは急性期の患者ばかりで治療や検査、処置が多く、患者の負担もあるので面会時間は30分まで。21日(金)発症から明日で1週間。はじめて、わずかに自発呼吸が少し出たことを看護士さんが確認。23日(日)8回目のCT。変化なし。幸いなことに血管攣縮による脳梗塞が発生していない証拠。本来ならこの頃には起きて口から食事をとったりしている患者もあるのだが、夫はまだ意識がなく人工呼吸器に頼っている。この時点で目が覚めないのは、麻酔が原因ではなく、出血時に何らかの大きなダメージがあった可能性がある、と医師から説明を受けた。その場合は、覚醒したとして、話したりすることもできるようになるかわからない。私はそんなことは信じない。CTを見るかぎり、ダメージは少ない。夫は眠っているだけなんだ。ネットで国内外の症例を調べたり、関連する本を数冊購入した。24日(月)手術当日は触れるのもどうにかなりそうで怖かったが、はや9日目。病状が落ち着いてきたので、今は意識障害のことがとにかく心配。面会時、必死で話しかけ、手を握り、肩をさすったり押したりして呼び続けた。しばらくして、自発呼吸を示す紫色のラインがわずかながらモニターに表示された。やった!お父さん、がんばれ。手指を曲げ伸ばししたり、足をさすったりと可能なかぎり五感を刺激し、明日まで弱々しくても自発呼吸を続けて欲しいと願った。25日(火)昨日からお願いして面会時間を特別に延長していただいた。夜9時30分頃まで面会している。今日は夜、私の母がきてくれたので、長女と2人一緒に面会に出かけた。そして、病室を空けると、自発呼吸のラインが出ていた。看護士さんが「自発呼吸が少しだけど出てきたよ」と言ってくれた。そして、帰り際、痰のせいで呼吸が苦しくなった夫が、その拍子に目を開いた!苦しんでいるのだけれど、それでも自分で目を開けてくれた!わずかの進歩に、長女と安堵して帰路についた。26日(水)次女と三女の唄や声、お父さんへのメッセージを録音し、お父さんにテープを聴かせ始めた。面会中に目を開いてくれた。まだ焦点は合わないし、どれくらい分かっているのか分からないけれど、状態が改善している証拠。あせらずゆっくりでいいよ。27日(木)口が動いた。発症前にちょうどものすごく気に入っていつも聞いていたDixie ChicksのライブCDを聞いていると目をあけてくれる。夫のようなくも膜下出血の重症患者はよくなるそうだが、髄膜炎になった。まだ頭から脊髄液のドレナージを行っているのでたいへん感染しやすい状態だからだ。頭のドレナージを中止して腰から行うことになった。これで頭の方はすべて閉じた。28日(金)自発呼吸が出てきているとはいえ、非常に弱々しく人工呼吸器のサポート値を下げると苦しくなってしまう。意識が覚醒せず食事も口からとれず、気管切開をすることになった。のどのところに穴をあけ、そこに人工呼吸器をつなぐ。このこと自体は、今まで口につないでいた呼吸器がなくなるので、口元が夫も楽になるし、顔まわりもきれいになって、楽になったように見える。しかし、気管切開をするということは、自分で呼吸ができない、つまり改善状況が悪いという証拠である。それを思うといたたまれない気持ちになった。医師の説明も酷く聞こえる。外科医として最善の治療をしてくださったことには本当に感謝しきれないほど感謝している。命を助けていただいた。でも、最善のことをしていただいた上で、夫の意識は戻ってこない。それに対して、回復の見込みがないという言い方をされると、医師の話はなぜこのように冷酷なのか、なぜ決めつけるのか、何がわかるのか、と悔しさと辛さとがこみ上げてくる。帰宅してから必死に症例をネットで探した。米国の昏睡回復研究所が掲載している昏睡からの回復プログラムと事例に関する報告を見つけた。画期的な内容だった。夫も絶対回復する!
2005年11月03日
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