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●岩本沙弓「新・マネー敗戦」(文春新書)読了。ネットで見聞きした、トンデモな事実をこぎれいにまとめている。活字として、まとまったボリュームになっているから、たとえ、新聞・テレビで報道されないタブーであっても、今後は、ここまでは共通認識として一歩踏み込んで議論できる。…米国の借金は確かに減ったものの、2つの問題が残った。一つは、このままではドルの価値が下がる一方である。金なしでドルの世界市場での信認をどう確保するのか。つまり米国ドルを信頼し、米国ドルを必要と思わせる、金に代わって米ドルの価値を確保する何かがやはり必要となる。また、金との固定相場制ではモノを作らなければ自国に資金は集まってこなかったが、変動相場制では基軸通貨である限り、モノを作らずに消費と借金で経済を反映させていくことは可能となった。しかし、その場合にはモノを買って出て行ったドルを最終的に米国に還流するようなシステムも合わせて必要となってくる…金との裏付けを停止したニクソン・ショックと時間を同じくして、サウジアラビアが原油輸出をドル決済すると決めるとOPEC…の他の加盟国が追随した…このOPECの決定により、各国は原油が必要であれば必ず米ドルを確保しなければならないという構造が出来上がった…●彼らのやり方をズバリ言うとこういうことだ。かつて日刊ゲンダイが石油通貨という表現で、イラクを滅ぼした米国のやり方を批判していたのを思い出す。…原油の値段が高くなればなるほど、原油を買うのに必要なドルが増えるため、各国はドル買いに動く…通貨ユーロが発足した1999年前後を境にしてこの原油高=ドル高、原油安=ドル安、の相関関係が崩れた…●原油とドルがリンクしているのはネットではおなじみの事実だが、ユーロの存在は、忘れがちである。ユーロが出来たことの意義というか、独仏の思いが伝わって来る。なお、原油が高騰するとドルが買われるのか、ユーロが買われるのか、この点に注意しながら新聞を読むことにする。ドルとユーロのせめぎあいの状況を示す指標だとわかった。…原油の確認埋蔵量は当時世界第2位と言われていたイラク。原油輸出大国となりうるイラクが原油決済通貨をドルからユーロへ変更することは、1970年以来米国ドルが築き上げてきた米ドルと原油の裏付けを喪失させることに他ならない……イラクの動きを阻止するために米国が取った行動といえば、フセインを世界の悪役とし、後に否定されることとなる、イラク国内の大量破壊兵器の存在を指摘し、なかば強引に引き起こしたイラク戦争である。このことからも、原油に裏付けされた基軸通貨保持に対する米国の必死さがうかがえよう…●この話はほんとうにひどい話である。新聞・テレビは絶対に伝えない。だからイラク人の思いも伝わらない。もちろん、現在は、ドル決済で、原油を輸出している。ロシアとサウジアラビアが接近したという話は聞いたことがある。今後、暴落の恐れのあるドル以外の通貨で決済する方向で、動くことが予想される。プーチンの動きは要注意だろう。…米国は95年を境として、それまで以上に製造業を放棄し、金融で勝負しようと大きく舵を切った…●忘れもしない95年である。当時は、日本はGDP世界2位の大国だった。あれから15年が経って、国益派に政権が託された。自民党と米国は、国民を騙し続けてきた。年次改革要望書がその象徴だ。…米国への資金の流れの切れ目には、その狭間を埋めるように日銀の介入が実施されてきており、その結果日米の株価上昇につながるという傾向がある。つまり、(1)金融危機やテロという非常事態の発生…(2)各市場の動揺、株安、急激なドル安・円高の進行…(3)潤沢な資金の供給、低金利、日銀による介入…(4)ドル高、株高へ、というパターンが見られ、一連の流れで金融帝国である米国は潤い、その恩恵を日本も少なからず受けてきた…●日米の利害が一致していたという。しかし、奴隷的労働を提供して、稼いだ貿易黒字だ。なぜ、米国債にしてしまうのだ。著者によれば、金の保有高は、米国がダントツである。日本も金を買えばいいではないか。…日銀による介入はそのスピーチの2週間後の2004年3月16日をもってピタリと終了。代わりに個人投資家を中心としたFXブームが巻き起こるのである。政府のお金から、民間マネーによるドル帝国への還流が始まったのである…●FXはその後どうなったのだろうか。レバレッジを利かせるので、平均20兆円のマネーが動いたという。日銀の介入はそれほど大きくはなかった。…現代の通貨の裏付けを敢えていうならば、一つの通貨を他の通貨の価値で測るというものだが、全通貨がモノとの裏付けをなくした状態である以上、何が本当の通貨の価値かということはわからない。わからないもの同士で測ってもわからないのである。そういう意味で、現代の為替システムは綻びはじめると、異常事態に陥る危険性はある。1971年ニクソン・ショック前の金1オンスは35ドル。今や同じ1オンスが1000ドル、実に28倍以上に価格が跳ね上がっている。では我々の所得は28倍に、あるいは物価は28倍になっているだろうか……本来貿易取引などで実質の決済手段として使われる通貨量の何倍もの投機的通貨が存在する世界市場である…それはドルという通貨の信認が低下し、ドルの価値が下がるのに合わせて、世界の通過価値全てが下がる状態であり、相対的にモノの価格が上がる状態である…●著者は、国際金融資本とは言わないが、ライオンとシマウマのたとえ話を使って、日本がシマウマであるとする。金融は、日本人には向かない。ダイナミックかつシステマティックな思考、常識にとらわれない肉食系のスタイルは、日本人に不向きだ。…何も丸腰でいろ、というわけではなく、きちんと国家として物申す戦略が必要である。しかし借金をして、あるいはお金を転がして、そして金融危機を発生させ、経済を繁栄させるのはやはり虚業にすぎない。モノを作って売る、労働の対価としてお金を得る、これこそが経済の基本ではなかろうか…●米国流の強欲さが破滅をまねく。日本は資源がない、人だけが唯一のである。手先の器用さ、つまり生産技術、ものづくりで勝負するべきだと思う。それがドル暴落後に活きる。あとロシアへの目配りは必要だろう。原油やその他の資源は、ロシア経由の方が距離的にも有利だ。サハリンと稚内の距離は、まったくもって、近い。沿海州にしたって、札幌・東京間の距離と変わらない。札幌の町にはロシア人がいるけれども彼らと草の根交流するところからはじめればいい。GMの解体を決めたのは、経営者が自家用ジェットに乗って、ワシントンに集まったからだ。税金を投入したAIGのボーナスが問題になったのも記憶に新しい。彼らは、規律がないというか、なにかが決定的に欠落している。金融機関に規制をかけるのはいいが、結局、FRBが金融機関に対して統制を利かせやすい形にしただけだ。次になにを打ち出すか、借金をどうやってチャラにするのか、非常に迷惑な話であるはあるが、彼らも必死だから荒業を使って来るかも知れない。
January 30, 2010
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岩本沙弓「新・マネー敗戦―ドル暴落後の日本」(文春新書)を読む。序章より引用。(引用開始)…ライオンは消費も続けて、金も出て行かない方法、すなわち「通貨と金の固定そのものを廃止してしまえばよい」という常人にはとうてい思いつかない考え方に至るのである……米国からしてみれば、ファイナンスが出来たのはよいとしても、それだけでは返済に追われてしまう。問題はいかにその借金を目減りさせるかということにかかってくる……本書で取り上げたこのような見方は金融論や経済学の教科書ではあまりお目にかかることはないだろうし、ある意味邪道とも言える…歴史的背景を踏まえた上で、違った角度から為替政策や制度をご覧いただくと、金融のしくみや強者の論理のようなものが少し見えてくる……百年に一度の経済危機と言われても、経済システムが今日明日にも変わるわけではない。今後の世界経済や為替制度がどこに向かっていくのか、その中で自分の生活をどう守っていくか、判断材料の一つに本書を活用していただければ幸いである…(引用終わり)この本は、ネットで形成した見立てに準じていて、すんなり頭に入って来る。著者の経歴は、次のとおり。エスタブリッシュメントではないが、だからこそ虚心坦懐に昨今の状況を見ることが出来るのかも知れない。(引用開始)岩本沙弓(いわもと さゆみ)金融コンサルタント・経済評論家。1991年東京女子大学卒業後、日・米・加・豪の大手金融機関にて外国為替(直物・先物)、短期金融市場を中心にトレーディング業務に従事。銀行在籍中、青山学院大学大学院国際政治経済学科修士課程終了。日本経済新聞社発行のニューズレターに7年間、為替見通しについて執筆。国際金融専門誌「ユーロマネー誌」のアンケートで為替予想部門の優秀ディーラーに選出。現在、為替・国際金融関連の執筆・講演活動の他、国内外の金融機関勤務の経験を生かし、英語を中心に私立高校、及び専門学校にて講師業に携わる。著書に「円高円安でわかる世界のお金の大原則」「為替と株価でわかる景気の大原則」ほか。(引用終わり)ところで、帯の裏に12月の新刊と称して、面白いのを見つけた。島田裕巳「金融恐慌とユダヤ・キリスト教」(文春新書)がそれ。店頭に並んでいるのを見たことがない。これも買いである。
January 27, 2010
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●阿修羅に副島氏の檄が上位ランクインしていた。「副島隆彦の学問道場」-今日のぼやき-から転載。 http://www.snsi-j.jp/boyaki/diary.cgi 「1099」 ワシントンで、日本の鳩山・小沢政権を打ち倒す計画が年末から密かに練られ始めていたようだ。詳報はお待ちください。 その他、私の少し古い政治・経済の分析の文を載せます。 副島隆彦です。 今日は、2009年1月22日です… …ヒトラーはともかく、ムッソリーニは今でも欧州ではかなり尊敬されており、"本物のイタリア人"の間では最も慕われているといって過言ではない。第二次大戦中、米国はイタリアを攻撃するにあたり、この地域出身のマフィアの"ボス"のラッキー・ルチアーノを介して、南部シチリア島からジョージ・パットン将軍率いる第5軍が攻め上がってムッソリーニ政権を攻略している。 米軍は、港湾での荷揚げ作業に携わる"沖仲し"の労働力を動員するうえで、こうした勢力を配下に置いているマフィアと提携することが多かった。日本でも、山口組の田岡一雄3代目組長が米国と提携したことにより、"ヤクザ世界"で全国制覇を成し遂げたのと同じようなものだ。 ●このあたりの話は勉強になる。ネットならではの話だ。 ネオコーポラティズム論が恐ろしいのは、労働組合を中心に国民各階層を動員していくエネルギーを形成することだ。カリスマ的な指導者の下に国家資源をすべて最も効率よく集中して配分することで、大きな成長経済を達成することができる。 これから米国では、クリントン政権下でそれに類似した政治体制に移行することで、2007年のサブプライム問題から始まった金融恐慌が世界恐慌に発展していくのを、"形式上"食い止めていこうとするだろう。 1930年代の「大恐慌」時代にルーズベルト政権が行ったことと同じような政治体制を、クリントン政権は目指すことになるわけだ。国内的には、労働者階級をはじめ低所得者層や貧民層の生活を支援する姿勢を見せながら、富裕層の財産権や大企業の経営者の経営権を侵害する形で、産業部門ごとに国家統制経済体制に移行していくことになる。日本では、1937年に電力や鉄鋼、石炭等の国有化が推進されたが、それと似たような状況が押し寄せるだろう。 ●ネオコーポラティズムとはなにか、ぼくは極めて不勉強でした。ネオコーポラティズムの潮流が日本にも押し寄せる そうした潮流が日本にも押し寄せてくるのは避けられないことであり、それを私は最も危惧している。私は現在の小沢幹事長が主導権を握る現政権を、国民運動を起こしてでも徹底的に支援していこうと思っている。とはいえ、日本は、米国の情勢の変化に応じて、恐慌への突入を阻止するための統制的な体制への移行についての法律が制定される事態をどうしても想定せざるを得ない。 私は、小沢幹事長が主導権を握る政権を支えていく。しかし、これから変化していくであろう政府や国家体制を、支持するわけにはいかない。今のうちに、国民に選ばれているわけではなく、試験に合格しただけで、天皇の直属の官吏だと思い込んでいる官僚の勢力をできる限り叩きのめしておくことが重要だと考えている…●以下の見立ては勉強になる。…ただし、こうした大手メディアは、小沢幹事長や鳩山政権に対して批判的な報道を繰り広げているものの、米国からの指令や支援により動いているのではなく、あくまでも独自に報道しているに過ぎないと見ている。と言うことは、鳩山政権や小沢幹事長は表面的には偏向した報道による攻撃で窮地に立たされているように見えながら、実際には有利な情勢にあるともいえる。 沖縄の普天間地移設問題をめぐりリチャード・アーミテージ元国務副長官やマイケル・グリーン元NSC(国家安全保障会議)上級アジア部長といった"知日派"とされる元米外交官が日本経済新聞の招待で来日し、現政権批判を繰り広げるといった事例が見られる。 とはいえ、日本の現政権は対米関係ではオバマ政権と交渉するのであり、相手にする必要はない。ただし、カート・キャンベル元国防副次官補が東アジア・太平洋担当の国務次官補に就任したので、相手にしなければならないのは厄介だが。 ところで、ネオコーポラティズムは、別の側面から見れば金融寡占支配という意味合いもある。これはマルクス経済学の流れであり、政治思想的には、ベーム・バベルクの批判に対する"反批判"を行ったルドルフ・ヒルファーディングの金融資本論から始まるものだ。 金融資本論を簡単に説明すると次のようになる。マルクス主義経済学によると資本主義経済はやがて寡占や独占の過程に至るとされるが、各産業部門の上位に君臨する重化学工業部門のさらに上位の大銀行によるコンツェルンのような寡頭支配体制が形成され、それが国家体制をも支配するようになるというものだ。 ●向坂氏は懐かしい名前である。 日本では労農派(左派)のマルクス主義経済学者である向坂逸郎(さきさかいつろう)らが、「国家独占資本主義」という言葉を用いたが、それがまさしくネオコーポラティズムという政治体制と表裏関係にある。ネオコーポラティズムは、構造改革派の思想である。 そして、政治革命としての社会主義革命はあり得ないのであり、人類がすべて平等になることはないといったことがはっきりした時点で、ネオコーポラティズムが出現したのだ。 ただ、そうした構造改革派の思想さえも、カリスマ的な指導者を戴く国民成長経済モデルの開発独裁体制に組み込まれていく、という恐怖がどうしても存在する。世界的な金融恐慌を阻止するため、より正確には、隠蔽して何事もなかったかのように自由社会が継続していくように見せるために、ネオコーポラティズムは必要な政治体制といえる。 小沢一郎というカリスマ性があり、優れた指導者が亡くなった後に(おそらく、これから3年もかからないだろう)、それを引き継ぐだけの人材が現れるかといったことを、私はかなり危惧している。現幹事長と同等の頭脳や人格、知力や体力のある人材が現れることを私は待ち望んでいる。 ●非常に勉強になる。 このため、個人的には「日本型ムッソリーニ」とでも呼び得るようなカリスマ的な人材が出現することに対し、必ずしも否定的ではない。日本国民は国内に立て籠もり、優れた指導者の下で団結して生き延びればいいのであり、またその能力がある。日本の製造業は世界で最も優秀なので、自由貿易体制が維持される限り輸出して多くの外貨を稼ぐことができるからだ。 ところが、フランスの反ネオコン、反グローバリストの知識人として台頭していたエマニュエル・トッドが『帝国以後』を著している。そのなかで、欧州(EU)は自由貿易体制を廃止すべきだと主張している。それは主に中東地域との関係もあるが、反米志向もあり、ブロック経済化の進展が不可避なので欧州が自立を目指すべきだというものだ。この人物は、かつては旧ソ連の崩壊を、そして今回は米国の金融危機を予測したといわれているが、私には欧州帝国主義者にしか見えない。 私は、米国の世界覇権が後退していくという見方では一致するものの、チャールズ・キンドルバーガーが「インターレグナム(大空位期)」と呼んだような、多極化理論やブロック経済化が進むといった見方を排除している。そうではなく、BRICsといわれる新興4大国がこれからは世界を指導していくと見ている。 国際会議で各国の首脳が集まった際に、ブラジルのルラ・ダシルバ大統領やロシアのメドベージェフ大統領、インドのマンモハン・シン首相、そして中国の胡錦涛国家主席の4カ国の首脳が目配せし合っている様子を見ると、これらの国々による世界の管理体制の構築が着々と進んでいることがうかがえる。 2009年6月16日に、ロシアのエカテリンブルクでこの4カ国による首脳会議が開かれたのは、その第一歩といえるだろう。これから米国で金融恐慌が起こることで、2012年ごろにはドル基軸通貨体制が劇的に崩壊していくだろう。 ●以上の言説がにわかに疎心しがたい。いまの段階では。ドル基軸通貨体制が崩れるなんて、ほんとうにあるんだろうか。 ただ、ネオコーポラティズム体制が世界的な潮流になるにあたり、その影響で日本国内でも統制経済体制が強まる際の態度のとり方に、私は個人的に苦慮している。米国内で現在隆盛している経済学の3大経済学といえば、ケインズ主義、マネタリズム、オーストリア学派である。この最後の学派は、ルードヴィヒ・フォン・ミーゼスに始まるものであり、市場原理主義者とでもいうべき資本主義の崇拝者のような派閥であり、統制の動きに徹底的に反対している。 金融危機が起こると金融システムが麻痺して経済活動が破壊されるリスクが出てくることから、一般的には大銀行の救済はやむを得ないこととして当然のことのようにいわれるが、オーストリア学派はそうしたことにも反対している。 大銀行の経営者や株主に責任をとらせて破綻させるべきであり、一般の従業員や預金者も相応の責任を負っているのだから救済する必要はないといったことを求めている。それ以外にもあらゆる規制に反対し、さらには「FRB」というおかしな捏造された中央銀行を解体せよと主張している。 また、オーストリア学派を信奉する経済学者の間には、ジョゼフ・シュンペーターのように、いくつかの期間のサイクルから構成される経済波動循環論を原理としている一群も存在している。こうした一群も、不景気が生じると調整されるべきものが調整されないと景気が回復軌道には乗らないのであり、景気対策を実施すると調整が遅れてしまうのでどれほど大きな不況が到来しても対策を行うべきではないと主張していた。 とはいえ、こうしたオーストリア学派の主張は、それ自体は正しいが、その見解をまともに採用すると経済秩序だけでなく政治体制をも崩壊してしまいかねない。このため、やはり望ましい経済政策はケインズ主義型なのであり、いたずらに経済秩序を崩壊させてしまい、ネオコーポラティズム的で国家管理的な統治体制を成立させてはいけない。 ●政治思想の目白押しである。以上、ぼくは政治思想はまったくの素人だが、副島氏の底力が垣間見えて、非常にためになる。
January 23, 2010
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●阿修羅の国家破産掲示板より。悲観論である。http://money.mag2.com/invest/kokusai/2009/12/post_145.html 先送りされた米国デフォルトとその先にある"潮目" …そのような中、マーケットとそれを取り巻く国内外情勢を東京・国立市にある我が研究所でウォッチしていると、ここにきて一つの気になる情報が飛び込んできた。 去る24日、クリスマス・イヴだというのに開催された米連邦議会上院で、懸案であった連邦レヴェルにおける財政赤字の"上限枠"に関する引き上げが決議されたというのである。引き上げられた金額は約2,900億ドル。これで総額約12.4兆ドルが「上限」ということになった(12月24日付 米国ザ・ヒル・ドット・コム参照)。 「所詮、形式的に決められた上限枠なのだろう。大した意味など無いのではないか」--そう思われるかもしれない。しかし、侮ることなかれ。実際にはここでいう"上限枠"が引き上げられないと、これまで発行した米国債(既発債)の償還をこれから発行する米国債(新発債)によって賄うことができず、米国勢は支払い不能に陥ってしまうのだ。そう、これがデフォルト(国家債務不履行)である。だが、とにもかくにも今回、上限枠の引き上げは小幅ながらも実現した。その限りにおいて米国勢によるデフォルト(国家債務不履行)は遠のいたかのように見える……それでは米国勢が上記の様に自らの抱えるデフォルト(国家債務不履行)を完全に回避せず、この場に及んでも小幅の修正に終始した先には一体何が起こり得るのであろうか。--今回の修正によって"延命"した感のある米国勢が次に辿りつく先は実はもう見えている。それは、2010年2月という"潮目"のターゲットである。なぜなら現状のペースで財政赤字が拡大した場合、間違いなくこの段階でこの"上限枠"に達してしまうからである。そう、その瞬間に米国勢はいよいよ「真実の時(moment of truth)」を迎えることになるのだ…●もうひとつ阿修羅国家破産掲示板より。…次はハイパーインフレーションがやってくるhttp://www.larouchepub.com/other/2010/3702next_hyperinflation.html【1月15日 by John Hoefle】 危機はあらゆる心地よいプロパガンダにもかかわらず、弱まってはいない。 大きな金融に関するニュースのない次期である-主要銀行の閉鎖などの災厄は無い、しかしながら、悪いニュースは絶え間なく漏れてくる。住宅差し押さえ、失業率、更に経済は崩壊の道をたどり続けている。崩壊現象は世界的であることが明らかになるうにつれ、国際的な面では、国家デフォルトの脅威は中心的な問題になりつつある。 この終わりのない悪いニュースの持続はウォール街に対しワシントンのプロパガンダ・マシーンから流れてくる「回復」の呪文のごまかしを暴露するに十分に冷やかなものだ。もしもそんなに状況がいいのならば、なぜこういったものがそんなにひどいのか? 真実は、アメリカあるいは世界のの経済が直面している、問題のどれひとつとして解決はされていないのだ。却って「救済」の外観の下でさまざまな詐欺が行われてきているので、事態を更に悪化させているのだ。そのツケは回ってくる。 ◆風呂の湯を節約 何が世界経済を崩壊に導いたのか? この神話は国際金融マフィアによって作られたのだが、アメリカの住宅市場のサブプライムの崩壊によって、信用収縮があった、というものだ。それが、今度は、投資家をパニックに落としいれ、買いが止まり全体のシステムが凍結したという。このシステムを再出発させるために、中央銀行と政府は流動性資金を流し込み、ひとたびパニックが静まればその価値は戻ると彼らの保証する有毒廃棄物の最後の救いの買い手となった。 彼らが馬鹿げたことを言うのを聞けば、まさしくそれが起きたことなのだ。彼らのすばやい決定的な行動、英雄的で(本当かよ)、時間を稼ぎ、銀行を健全に戻し、利益さえ上げるようになったのだ。彼らは彼ら自身の心では伝説になったのだ。 ●以下、通貨下落時の肝である。実体経済に即した生活をしていれば、通貨が暴落しようが、楽観的でいられる。 問題は、妄想以外はそれらの一切が真実ではない、ということだ。経済は金の上で走るわけではない。それは物的生産と消費で走る、食料の生産と消費、原料を有益な製品へと変えること、その他の有益な活動だ。経済の強さは銀行にではなく、物的な施設:そのインフラ、その農工業の基盤、最終的には、人々の創造性である。 アメリカの経済はこういった強さを基礎としている、というか強かったものを基礎としていたのだ。ここ数十年は、脱工業化社会、情報化時代、グローバリゼーションとして知られている外国の罠のために我々はこのアメリカの政治経済システムを破棄してしまった。世界一だった工業化経済を、金を作ることに狂奔する国家になろうとして粉々にしてしまった。本当の悲劇の中で、我々は工場をカジノに変えて、金持ちになるために富を生産することを止めてしまったのだ。富を補填するために、我々はもはや生産をせず、かつてない額の負債を積み上げることを始めたのだ。我々の銀行のバランスシートが新しい負債で溢れるようになると、この負債を資産へと新たに組み替える新しい企みが生み出され、拡張するこのカジノで他のプレーヤーに売られるようになった。デリバティブ市場が創出され、増大する負債の上に架空の資産の層を積み上げた。 負債が幾何級数的に増大する一方、負債を支払う経済能力は収縮し、工業的な生産からサービス、情報、金融への転換が続いた。我々は明らかに災厄に向かって進んでいた。そしてその災厄が来たのが、2007年の夏だ。 この混乱から抜け出る道は、支払い不能の負債を損金処理し、生産基盤を再構築する緊急的な努力を始めることだ。しかし我々の栄光の指導者らは、まさにその反対をした。彼らはその負債を救うために動いた。そしてそれを、信じがたい速さで金を印刷し、労働者層と生産現場を更に収縮させて行ったのだ。彼らは赤子を投げ捨て風呂の湯を確保した。 ●通貨が暴落するとカネを貸し付けて金利で生活するのは辛い。健康第一。◆債務者の牢獄 自分の負債を支払う能力を骨抜きにすると同時に、新しい膨大な負債をもって負債の危機を救おうとすることは、不合理というだけでなく、狂気の沙汰である。銀行家や監督機関といわれる者たちに至るまで、さまざまな主唱者らは、冷静に理性を働かせて作業をしているように必死に見せようとしているが、どんなことをしてでも自分たちの生き方を守ろうという衝動に駆られて半狂乱で逃げを打っているのである。 深遠の淵から世界を引き戻すよう、計算された行動をする冷静な専門家と見られるよう努力しているが、全くそれには程遠いところにいるこの気の狂った者たちは、正にその深遠の淵際に我々を追い込んだのだ。この者たちは、自分が必要としている解決の道を拒否する発想に囚われ、自分らを無情にも破滅に導く道を取った。彼らは自分達自身の幻想の囚われ人で、他の人々をも道連れにしている。 彼らの戦略は、彼らのカジノのチップの価値を守ることを中心にして組まれている。そして主なやり方は、我々から、あるいはお互い同士で金を盗むことである。負債が正当であろうが詐欺的であろうが、一向に構わないのだ。重要なことは、誰かによって彼らに支払いがされることなのだ。 ●金融機関への規制強化が新聞に出ていた。 ゲームの名前はこの時点で、私営の銀行、ヘッジファンド、保険会社、その他のプレーヤーから、政府にシフトされている。アンクル・サムと納税者に損失を埋めてもらおう。これが汚い(そんなには)秘密ではない、救済の内容だ。ウォール街の主要銀行、AIGのような保険会社、そしていくつかの最大級の会社からから繰り出された価値の無い金融証券を買うために、連邦準備銀行が何もないところから、金を作ったように見える。オバマ大統領の「医療保障」改革案は保険会社と製薬会社を強化するよう設計されたように見える。しかし殆どは、失敗した住宅ローンと住宅抵当証券を政府保証証券に組み替えるためにファニー・メイ、フレディ・マック、ジニー・メイ、それに連邦住宅管理公団が使われたように見える。そして今度はそれが、破綻した銀行の資金を強化するために使用された。TARP計画の下、銀行に数十億ドルを融通し、連邦政府が真偽の疑わしい「利益」を宣伝する間、住宅ローンの混乱を通して数兆ドルの損失を生み出していた。 我々を危機から救うどころか、こういった犯罪的な「救済」企画は公的資金の最大規模の窃盗であり我々の国を破壊しているのだ。 ●ハイパーインフレーションに陥るプロセスを想像する。◆ハイパーインフレーション 通過制度に対する流動性資金の流し込みと生産基盤の崩壊の組み合わせは、ドルの価値の劇的な品質低下になるだろう。多くの人々はインフレに慣れている。通貨が徐々に購買力を失っていくことだ。そしてインフレは重い負債の対処策としてしばしば銀行家と政府によって利用される。安い通貨で返済をすることができるからだ。 このプロセスは時にコントロールを脱することがある。1923年のワイマール共和国の時がそうだ。最近ではジンバブエだ。そうなると通常のインフレはハイパーインフレになる。 そのような状況で通貨当局が経済に金を流せば、流せば流すほど、通貨はより一層早くその価値を失う。救済プロセスの時のように、膨大な資金が創出されている状況の中では、通貨はそれが供給されるより早く、その価値を失う。資金不足の穴埋めのために加速する率で資金は供給されねばならないので、より一層早く通貨はその価値を失うという悪循環を生み出すのだ。 これは驚くべき速さで起こりうる。ドイツでは1923年の3月に5兆5千億マルクの紙幣が存在した。8月には668兆マルク、12月には497,000,000兆マルクとなった。同時期に、卸売物価指数は4872から1,422,900,000へと跳ね上がった。人々は現金を荷車で運び、暖をとるためそれを燃やした。商人は、常に価格を塗り替えていたが、それは市場での価値が暴落したからだ。 毎日の新聞で報道される通貨のレートにミスリードされないようにしないといけない。全ての通貨の価値が下がっている世界的な経済の崩壊の期間では、さまざまな通貨の市場価格の間の比率に過ぎない。そのようなケースでは、ある通貨が他の通貨に対し上昇したら、ひとつの通貨が他の通貨より一層早くその価値を下げているということなのだ。それが現実であり、統計学ではない。事態は深刻である。 このハイパーインフレのプロセスは、既に金融セクターでは始まっている。また消費者部門でも始まろうとしている。それが起きれば、我が国は、そして世界は分解するかもしれない。 古いジョークのバリエーションがある:良いニュースは我々全員が兆万長者であるということだ。悪いニュースは、その兆万はパン一斤分だということだ。もしもそのパンを見つけられたとしたらだが。それが起きる迄は、笑える話だ。ラルーシュ・プランが採用されなければ、これがわれわれの直面しているシナリオだ。 ●巷では、小沢の献金問題がかまびすしい。これだけ騒いだんだから、どう落とし前をつけるのかが見ものである。メディアの権威はどこまで失墜できるのか。
January 22, 2010
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黙ってこれを聞け。鈴木宗男の大演説だ。(7分)
January 17, 2010
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本山美彦「消された伝統の復権」より、野崎日記(256) オバマ現象の解剖(1) インペリウム(1)を読む。(貼り付け開始) 二〇〇九年末に封切られたマイケル・ムーアの話題作『資本主義、ある愛の物語』によって、ゴールドマン・サックスのあまりにも巧妙な錬金術に世界の注目が集まるようになった…●同志社から三和銀行経由でハーバード大学で政治学を学んだ仲間(?)がいる。彼は、ゴールドマンサックスの日本法人に勤めている。典型的なジャパンハンドリングのための日本側カウンターパートだろう。売国奴と罵倒される立場に堕ちてしまったという訳だが、本人たちは、たいそう裕福な暮らしを送っているのかも知れない。ハーバードで政治学というのがやばいわ。別に勉強が好きなわけでもないし、頭が切れるわけでもない。体力と世渡り術に長けていたというところか。…古今東西、金融は厳しく取り締まられてきた。なんであれ、それを手に入れたいという欲望はある。しかし、モノに対する欲望には上限がある。いくら高級車が好きでも、ひとりで何百台と所有できるものではない。高級ワインに目がないといったところで、何万本も飲めるわけではない。もうこれ以上は要らないという欲望の限界がモノにはある。 ところが、カネに対する欲望は無限に大きい。限度がない。一〇〇万円を手に入れた人は、さらに一〇〇〇万円が欲しくなる。それを実現すれば次には一億円、そして一〇〇〇億円、一兆円と、それこそ自足することがない。●先生のおっしゃることで、もっともわかりやすい話である。カネが減価すれば、蓄財の用をなさなくなる点を突っ込んだのが、シルビオ・ゲゼルであり、そこに問題解決の糸口を見出したのがミヒャエル・エンデだ。カネは、時間とともに価値が減るどころか、利子を生んで、蓄財にもってこいである。 そもそも、カネ儲けのできる人や組織には第一級の情報が入ってくる。カネ儲けは情報が一般化する前に投資することによって可能になる。当たるも八卦、あたらぬも八卦の世界にカネ儲けはない。必ず、儲かるという確かで最新の情報に基づいて投資はおこなわれる。上限のないカネへの欲望が、買占めや価格操作によって、経済社会の安全を脅かす。そうした投機が横行すれば、失業者が続出し、社会は破壊される。だからこそ、アリストテレスのいう社会的合意の産物としての「ノミスマ」(貨幣)論が、オイコノミカ(経済学)の基礎に据えつけられたのである。それは貨幣を社会的に制御することであった。●米国ではゴールドマンサックスの会長から財務閣僚に横滑りしたり、そういう意味では、情報の非対称性は相当のものなのだろう。 市場は、あらゆる産業に平等な条件を与えているのではない。この点の認識がとくに重要である。まず、玄人向けの産業は利益が薄い。鉄鋼業は膨大な設備と従業員を抱えなければならない。生産に擁する固定費は莫大である。固定とは売上高にかかわらず必要となるコストのことである。変動費にしても原料高が製品コストを直撃する。 ところが、鉄鋼の買い手は素人ではない。業界のコストを正確に理解している玄人としての巨大寡占体が買い手である。鉄鋼企業の販売価格は、巨大な力を振るう買い手との長期間にわたる交渉の末にやっと、そこそこの薄利を上乗せされたものに圧縮させられてしまう。つまり、最終需要先を持たない鉄鋼などの素材産業は儲からない。●広く浅くが素材産業の強みだ。生活を下支えする、縁の下の力持ちである。 それに対して、素人相手の産業の利益は大きい。素人は正確な生産コストを知らないからである。しかも、素人はこれでもかこれでもかと打たれるコマーシャルに心を奪われる。まるでファッション服を求めるように、新製品に飛びつく。このことは、テレビ・コマーシャルの出し手を見てもすぐさま理解できることである。鉄や造船などのコマーシャルにお目にかかることはきわめて稀である。だからこそ、寡占ないしは独占体は最終需要に照準を合わせた消費財に成立する。たとえば、鉛筆、歯磨粉、洗剤、ピアノ。ほとんどの人は上位二社程度しか名前を想いう浮かべることができない……正確な価格を知らしめないで営業する典型例が投資銀行である。彼らが売りまくった金融商品、とくに証券化された金融商品には市場価格が付いていない。その多くは市場から付けられたものではなく、投資銀行が顧客のために見繕い、自社の計算式によってはじき出された人為的価格である。いきおい、ブームが投資会社によって煽られる。●ITバブルのときにベンチャーファンドと付き合ったことがある。ファンド数本で、年間10億円のIPOを果たしたこともある。しかし、そんな付き合いは、利殖としても長期的に上手くいくものではない。 ブームとはバブルである。ブーム時に投資銀行は、証券化された金融商品を高値で顧客に売りつけて膨大な利益を得る。そのうち、様々な顧客情報を総合することによって、投資銀行はバブルが弾けるという読みを持つようになる。投資銀行は、今度は、売りつけた金融商品の空売りに出る。空売りとは、売るべき金融商品を顧客から手数料を出して借り、借りた金融商品を使って売り浴びせることである。金融商品の価格が十分に下がった段階で現物を買い戻し、それを借りた相手に返却すれば、高値で売り、安値で買い戻すのだから差益が出る。つまり、投資銀行は、バブル時にも、バブル破裂時にも、利益を出すことができるのである。●カラ売りのしくみがわかった。こういうことなのね。 そして、金融機関がそのような方向に向えば、社会のカネは雇用拡大のための生産的投資ではなく、激しい価格変動がある金融商品売買に集中するようになる。いきおい、社会の資本は、投機化して、生産の縮小、雇用の減少をきたしてしまう。その意味において、バブルを煽ったのも、バブルを破裂させたのも、投資銀行であったと断定してもよい。金融の自由化とは雇用の拡大に向う義務を免除されて、自由に投機に耽ることができるという体制整備のことである。●投機というのはすなわち博打である。ウォールストリートは博徒の街だということだ。 投機は、しかし、必ず失敗する。しかし、失敗によって大打撃を受けて、競争相手の投資銀行が撤退してしまえば、公的資金の注入を受けて生き延びることができた投資銀行は、次の飛躍のチャンスを掴むことになる。●ゴールドマンサックスが悪質なのは、ここからの先生の説明で十分だ。 実際には、ゴールドマン・サックスの被害は小さかった。にもかかわらず、同行は、他の甚大な損失を出した金融機関と同額の公的資金の注入を受けた。注入を受けただけなく、AIGへの投資額二〇〇億ドルのうち、一三〇億ドルの補償を政府から与えられた。 二〇〇九年の世界恐慌前夜にもかかわらず、ゴールドマン・サックスの従業員三万人の一人当たり平均報酬は七〇万ドルもあった。会長のブランクファインの二〇〇七年のボーナスは六八〇〇万ドルもあり、ゴールドマン・サックス株を五億ドル程度付与されていた。そして、二〇〇九年の第二・四半期(四~六月期)の利益は三四億ドルであり、ボーナス分として二〇〇億ドルを別途積み立てているとの観測が流れた。二〇〇億ドルとは、一ドル=九〇円で換算すれば一・八兆円もの巨額である。そして、会長は二〇〇七年を上回るそれこそ史上空前の巨額ボーナスを支給されることになる。●こっちは金融資本に収奪される側で、消費者としても物価に含まれる利息相当分を支払うのに四苦八苦している。かといって、貯蓄がないと将来の不安が大きいので、ベーシックインカムではないが、高福祉社会の実現を試す価値はある。そうすれば、雇用問題に寄与しない、金融資本の権勢を削ぐことができる。価値転換の分節点にあると思いたい。 ゴールドマン・サックスは、二〇〇八年のTARP(不良資産買取政策)によって、米政府から一〇〇億ドルもの公的資金注入を受けた。二〇〇九年に二三%もの利子をつけて返済したので、なにも遠慮は要らないとの判断なのであろうが、この巨額のボーナスがムーアによる「カネを返せ」という映像を生み出したのである。 投資銀行は、よしんば破綻しても政府からの支援を受けないという条件で、営業内容の一切を金融監督当局に報告する義務を免除されてきた。 ところが、現実に破綻の恐怖が生じると、FRBからの公的資金による救済を受けたのである。約束違反である。もともと投資銀行は、商業銀行のようにFRBの監督下にはなかった。SECの指揮下にあった。ところが、FRBは投資銀行を救済するために、FRB八〇年の歴史の中で初めて、投資銀行を銀行持ち株会社にして商業銀行的位置付けをした。事実上は、投資銀行業務を禁止されたのではなく、その業務を継続できるのに、組織上だけで商業銀行として模様替えさせられたのである。公的資金融資のための苦肉の策であったことはいうまでもない。●ひどい話である。日本人には、到底まねのできないシステムだ。奴らのやり口を覚えて、後の世に伝える責務がある。 サブプライム・ローン危機前よりも、膨大な財政出動によって市中を駈けめぐるカネの量が桁違いに増えている。しかも、最大のライバルであるリーマン・ブラザーズとベア・スターンズが市場から消えた。メリル・リンチも残っているが、メリルは青息吐息で、昔日の面影もなく、ライバルといえるのはモルガン・スタンレー一行である。こうして、オールドマン・サックスは、以前にも増して投資銀行業務を活発に展開できるようになったのである。ゴールドマン・サックスが空前の利益を確保できたのは、米政府が規制についてなにもせず、カネのみ惜しみなく市場に供給した結果にほかならない…●ドルの信認の話は、しばらくは表面化しないようだが、アジアの取引がドルでなく、元によってなされるようになったいま、ドルのだぶつきはどこかで問題を引き起こす。…ゴールドマン・サックスをはじめ、米国の投資銀行界では、高給をとることが成功の証であり、豪勢な消費が顕示される。まさに、金儲けに耽溺している。 たとえば、ロンドン店の総裁、マイケル・シャーウッドは、豪華なヨットを五隻も買い換えた。それは帆走が目的ではなく、ただ所有することに喜びを持つと誇らしげに語っている。その一つのライオンハートと名付けられたヨットは二〇八フィート、三二〇万ポンド(四七億円)もした。●おかしい。次にあるように、短期間で、生涯賃金を生み出す反動を畏れる。 ただし、勤務条件は非常に厳しい。休暇はほとんどとれない。年に数日あるかないかである。毎年三~五%の従業員が首になる。平均勤続年数は八年程度と非常に短い。従業員の多くは四〇歳までに退職する。他人を蹴落として生き残ることが自己目的となり誇りとなる。金融の肥大化は、人々の精神を確実に貧しくさせている。カネを集める吸血鬼の顔付きになるまで人々が堕落する(数値については、Times Online, November 8, 2009より)。 この連載は、切り捨てられている普通の人々の悲しみが社会変革の梃子になることを願いつつ、倫理なき金融のおぞましさ、そして、中国もそうした金銭的強欲の弊に染まりつつあるという恐怖に駆られて、オバマ現象、メガ・チャーチ現象、レフトビハンド現象を描いた。●長銀をクビになって、外資系をわたり歩いていた旧友がいつしかJPモルガンの名刺に変わっていたが、今年の年賀状に、浪人中だとあった。二宮尊徳的な価値観でこの国はやってきたし、今後もそれしかない。中国にGDPを抜かれたから、今後はひとりあたりのGDPで勝負するとでも言い出すんだろうか。それだと欧州の国々にかなわない。では、なにを拠り所にするか、世間は、政権交代の余波で、かまびすしいが、国のあり方をどう変えていくか、戦略の部分を組織的に透明度を高くしながら策定すべきときではないか。
January 16, 2010
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メディアは、日刊ゲンダイを除いて、民主叩きで偏向しているが、今日は、サンプロで非常に痛快なシーンがあったらしい。「脱官僚」、「国民の生活第一」という民主党のスローガンに国民が応えたのであって、自らの既得権が失われるのに抵抗する、官僚とメディアのやり方はまったく支持できない。バックに米国の影があるのは、過去の「神州の泉」さんの記事にある通りだと思うし、だからこそ、官僚とメディアは強気なんだろう。そんなことわかっているけど、世はネット時代であり、過去のパターンは通用しないのだ。ネット論壇では、郷原氏のような援軍を逐一フォローしていて、なにしろこの論壇はプレーヤーが多いし、誰かがどこかで常にウォッチしているから、われわれの選んだ政権を潰す動きに制約がかかる。サンプロ事件は、各ブログが伝えているが、阿修羅に出ていた記事がもっともリアルかつ痛快なので、記念に引用しておく。恐るべし、ネット論壇。 (貼り付け開始) 1月10日放送のテレビ朝日番組「サンデープロジェクト」で、2004年度の官報に小沢一郎民主党幹事長の政治資金管理団体「陸山会」の収支報告書に小澤一郎氏からの4億円の借入れの記載があった http://www.asyura2.com/10/senkyo77/msg/215.html http://www.asyura2.com/10/senkyo77/msg/169.html http://www.asyura2.com/10/senkyo77/msg/224.html http://www.asyura2.com/10/senkyo77/msg/265.html ことが報道された。 マスメディアは「不記載」だとして小沢幹事長サイドを激しく攻撃してきた。 番組に出演した枝野幸男氏は、検察庁職員が捜査情報を漏洩している可能性に言及し、その場合には漏洩した職員の違法行為について処分が必要であることを明言した。 マスメディア各社は「不記載」と報道してきたことに対する責任を明らかにする必要がある。メディアこそ「説明責任」を果たすことが求められる。 〔2ちゃんねるの動き〕 284 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:49:23 ID:ZLdrkFVB郷原キタ 294 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:50:50 ID:CKs45lYoきた! 295 名前:炎の川 ◆.NMZccAvvY [sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:50:50 ID:2l+WnRzd収支報告書きたー 296 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:50:51 ID:TtZ0DChuきた¥ 297 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:50:54 ID:cEndQ6JI田原狼狽してるwww 301 名前:椎名柱子 ◆ROnDoZ1B/2 [sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:50:59 ID:v6R9Wqld官報キター! 306 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:51:03 ID:QIzubphj 郷原「検察は何もしてないのに、マスコミから捜査情報としか思えない情報が流れている」 309 名前:無党派さん[] 投稿日:2010/01/10(日) 10:51:05 ID:7SaqhnCT郷原キターーーーーーー 316 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:51:56 ID:snH96duDさすがだぜ郷原w 317 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:51:57 ID:U0aKEWCg郷原が艦砲発射! 320 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:52:22 ID:fk4J/GP2 テレビで官報の件流れたのはこれが初か? 322 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:52:36 ID:ZLdrkFVB 官報の問題がマスゴミに発表されたのは、初か。 323 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:52:39 ID:HdZ1RFQx 岸井と星が官報見て固まったwww 329 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:53:10 ID:cEndQ6JI郷原なんでキレてんだw 333 名前:無党派さん[] 投稿日:2010/01/10(日) 10:53:43 ID:MWAaJBVj 官報ショック拡大へ 336 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:54:04 ID:S1R3gday郷原格好いい 337 名前:無党派さん[age] 投稿日:2010/01/10(日) 10:54:15 ID:82GQN9sz 官報 テレビ報道 初出! おめでとう!! 田原は本当に知らなかったのか?かなり動揺しているように見えるが。 340 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:54:23 ID:9GowWQWZ 裏取りしないで記事書いたのが白日に晒されたからな訴えられたら勝てないだろ 341 名前:無党派さん[sage]投稿日:2010/01/10(日) 10:54:35 ID:QIzubphj で、この官報に記載されてる云々をみて、また検察やマスコミは方針を変えるわけでしょだからダメなんだよ 342 名前:無党派さん[] 投稿日:2010/01/10(日) 10:54:48 ID:vu8miJlw 俺も思うな。一体これはなんの罪なのか。小沢=悪いで洗脳されているから何が悪いのか全く解からない 358 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 10:56:44 ID:eF3QsSZ5 まあ、グレーな事案を法解釈で引っ張るのが検察だから。 425 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:04:43 ID:S1R3gday岸井は真面目に狼狽している 426 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:04:52 ID:CKs45lYo岸井www 427 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:04:55 ID:m32Pq8C2岸井ww 428 名前:炎の川 ◆.NMZccAvvY [sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:05:02 ID:2l+WnRzdなんだよ。岸井はシランかったのか。 429 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:05:02 ID:HdZ1RFQx財部が岸井と星を官報の件で追求岸井「そこは確認しないといけませんが・・・」 431 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:05:06 ID:9GowWQWZ岸井と星は針のむしろwwwww 433 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:05:07 ID:KZS+Ef8o岸井大慌てw 434 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:05:09 ID:xrn1DGDJこのかすれ声も事案を理解していなかったんだろうなw 436 名前:無党派さん[] 投稿日:2010/01/10(日) 11:05:11 ID:MWAaJBVj みんな特捜部はおかしいと思ってるんだよ、誰かが止めないと検察の信用問題につながる自民党と特捜部は戦術変更を余儀なくされ、メディアの報道も今後は胆沢ダムに絞られるますます何を持って小沢を潰すのかわからなくなってくる 454 名前:無党派さん[] 投稿日:2010/01/10(日) 11:06:07 ID:qVpQm0cv小沢=悪って図式でものを見たい人が多いってことだ 460 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:06:30 ID:mHNQemYL サンプロ 枝野「前々から言っているが、メディアに関係者しか知らない情報が流れている。検察が流しているなら、これは公務員法の機密保持違反です」 岸井「ロッキードも取材していたので検察リークに反論しますが、検察は情報をマスコミに直接話しません。まずこっちから検察に質問をぶつけるんです。その時の検察官の表情やニュアンスで判断するんです。そうでなければ記事には出来ません」 郷原「現時点では検察からの発表がなく、メディアの報道しかありませんが、今の段階では石川議員がどのような罪状容疑をうけるのかが全くわからない。4億円の不記載の容疑化と思ったら、実は官報に記載されていますし。では、この4億円を小沢側がどう手に入れたが問題なのか?なので検察側も、今なんの容疑で調査しているのか発表が必要だし一方小沢側も、この4億をどう手に入れたのかの説明をしない。両者発表しないから、いわば低レベルなゴタゴタが長い間続いてしまう」 471 名前:無党派さん[age] 投稿日:2010/01/10(日) 11:07:26 ID:82GQN9sz 岸井は、自分の無知とマスゴミの裏とり不足を率直に認めろよ。なんで検察批判に逃げるのか。記事にしているのは、てめえらマスゴミだろ。記事にした事実が間違っているなら断罪しろよ。 475 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:07:57 ID:TtZ0DChu判を押したように間違えるなんて、マスコミは複数ある意味ないな 476 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:07:58 ID:HdZ1RFQx小川アナ「官報の資料は衝撃で、何が何だか分からなくなった」 478 名前:無党派さん[] 投稿日:2010/01/10(日) 11:08:08 ID:r5ZJpWct検察が清和会に好意を持った、間抜けで役立たずの組織って事が分かっただけでも成果あり 491 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:10:05 ID:4+p8UMFN岸井があそこまで狼狽したのを見たのは初かも …157 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:14:10 ID:HdZ1RFQxサンプロでついに官報出てきたね。小川アナと材部が「衝撃の資料」といい岸井と星が慌ててたな。あれは面白かった。 159 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 11:16:25 ID:xk5NYlS6岸井と星の妄想新聞記者が郷原の前で借りた来た猫状態w最後は財部にも馬鹿にされて終了w 376 名前:無党派さん[sage] 投稿日:2010/01/10(日) 14:36:10 ID:ofsAPzjE昔から官僚が都合の悪い政治家を抹殺するのに、マスコミを操って「金権政治家」と言うレッテルを張るのは都合が良かった。そして今小沢にも同じレッテルを貼ろうと必死なのが、今の特捜達。(貼り付け終わり) 参考まで出典は次の通り。 第22回参議院選挙総合スレ413http://society6.2ch.net/test/read.cgi/giin/1263062538/ 権力の所在はどこにあるのかわからない。属国日本と言われてきただけのことはあるのかも知れない。小沢氏や鳩山氏は馬鹿ではないから、上手く立ち回るだろう。米国の軍産複合体と国際金融資本の魔の手をかわすだけの器量はある。なにより、「国民の生活第一」なのであって、米国の方に顔を向けて仕事をやっているのではない。そこが過去の自民党政権と違う点だ。
January 10, 2010
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地域通貨と聞くとなにやらしょぼい感じがするが、電子マネーと合体すると響きもスマートになる。地域通貨は、「エンデの遺言」を見たひとはわかると思うが、利子の持つ否定的な側面を止揚して、流通速度を上げて、景気を浮揚する、というか、滞る血流を地域のすみずみまで行き渡らせる。一般通貨がはらむ問題点は、等身大の生活通貨なのに、巨額の投資や投機に使用されて、しかも、そうやって築き上げた富を蓄えるために都合よく出来ている、つまり、時間の経過とともに減価するどころか逆に利子を生み、さらにいえば、利子を返済するために、モノ・ヒト・カネの稼働率を上げ、生産性を目いっぱい向上して、供給過剰により地球資源のエクスプロイトを強いる点にある。その点、地域通貨は、生活に必要な商品を買うための媒体(メディア)であり、蓄財とはまったく関係がないし、もちろん、名前からわかるとおり、地域のお金であって、世界をまたに駆ける投機マネーとは棲み分けできる。ただし、あくまで補完通貨であって、貯蓄に向いていない、つまり、消費を強いるということは、生活防衛の観点でいうと、給料のすべてが電子マネーだったりするとちょっと困る。逆にいうと生活保護や年金、あるいはベーシックインカムなどは、電子マネーで支給すれば、公共のためになるんではないだろうか。イオンのWAONがどこまで普及するかわからないが、こういう試みをイオンひとりに任せるのではなく、各自治体やNPOがもう少し関与すべきだと思う。現状、エディやスイカ、後払い方式のものでは、ピタパなど、電子マネーが徐々に普及してきているが、WAONのように地域振興を旗印にしている感じではない。また、各種のポイントカードが乱立していて、非常に消費者として、要するに、財布がブタになって困っているのだが、これらが相互交換できるよう、あたかも手形のように、流通の仕組みをなんとかしなければならない。こんなことを感じているのは、私だけではないと思うのだが、いかがだろうか。以下、「電子マネー 地域通貨」でググると一番に出てくる記事を引用する。(貼り付け開始)電子マネーで商店街が復活だ!大型スーパーと商店街といえば、犬猿の仲といわれてきましたが、久里浜では両者が協調して電子マネーを普及させる取り組みを始めています。共通商品券を含めた活用も企画されており注目を集めそうです……不況のせいで全国各地で地域通貨が復活か……市町村でも独自に共通商品券を発行するところが増えています。各自治体は、自分たちで疑似通貨を発行してでも街を元気づけようと頑張っているわけで、今回の不況の深刻さを物語っています。が、同時に、私個人としては、思わぬところで地域通貨が芽吹いた感じがしてうれしく思っています。地域通貨ではWAONが先行するも苦戦中地域通貨といえば、本家のWAONを忘れてはいけません。イオングループが発行する電子マネーWAONは07年4月に登場した時から地域通貨を標榜していました(イオンが進出した地域で、商店街と共に使える地域通貨を目指しています)。私は、昨年春に中部地方のI市、東北地方のM市など、商店街にWAON導入を検討する市町村を巡って取材しました。あれから一年間、なかなか良い知らせが届きませんでした。イオンと商工会議所、市役所は熱心に進めようとするのですが、商店街は大型スーパーの電子マネーを使ってポイント(0.5%)を付ければ、商店街のお客をみな持っていかれるという思いが強く、話し合いは進まなかったのです。久里浜商店街で突然、WAONの普及が始まった!やはり難しいか、と諦めかけていたところに横須賀市久里浜で新しい動きがでていると聞きました。久里浜というのは三浦半島の町。昨年8月にジャスコ久里浜店がオープン。それに合わせるように、2月には240店舗ある商店街のうち50店でWAONを導入して大いに盛り上がっているというのです。さっそく行ってみました。街の基点は京急久里浜駅。そこから500メートルほど南下したところにジャスコ久里浜店がありました。その間に挟まれるように久里浜商店街が広がっているのです。商店会協同組合の森下守久理事長は、「イオンの出店の話があったときに、これは起爆剤になると思いました。それにはWAONを使えるようにして、私たち商店街全体がイオンのモールのような関係になればうまくいく。これほどの不況になったら、お互いに助け合わないと共倒れになる。共存共栄の時代です」とその狙いを述べています。イオンのモールに加わるのだから、同じ通貨のWAONを使うのは当たり前。なかにはイオンの特売日に合わせて20日と30日に自らも5%割引をしてイオンに歩調を合わせている店もあるほどです。WAONののぼりを立てるだけで、「ついで買い」を狙える好立地WAONは徐々に認知度もあがり、商店街でも活発に使われるようになっています。最も使われている店は、駅からジャスコに向かう道筋にある八百屋さん。「のぼりを立てているとWAONを使おうとたくさんの人がやってきます。女性だけでなく男性もやってくるようになった」と店主も喜んでいます。イオン側も商店街とのコラボレーションが猛烈な勢いで進んでいくので、戸惑うくらいといいます。イオンにとってはこの挑戦の意味は大きいといえます。大規模小売店舗立地法(大店立地法)が制定されて郊外店は思うように作れなくなっています。今後は市街地への進出を余儀なくされるでしょう。その際に地元商店街との軋轢が懸念されますが、それを解決する方法として久里浜のケースは大いに参考になるからです。繁華街進出の際の手本になる可能性では、どこが参考になるのでしょうか。私なりに分析してみました。ひとつは「商店街にまだ活気があるからWAON導入が可能だった」という点。いくつも商店街を回って分かるのは、シャッター通りになってしまうと再生は難しくなります。久里浜商店街はまだ活気が残っているので繁盛は可能なのです。もうひとつは「商店街が駅とジャスコの間にはさまれた恰好になっているため、駅から降りてジャスコに向かう人がついで買い物をしてくれる」という点。つまり、駅(ターミナル)とジャスコで商店街を挟んだからうまく行ったということです。しかし、これはどこの町にも当てはまるものではないでしょう。商店街が駅から離れたところにあったり、長く伸びていたりいろいろです。しかし、顧客の導線をうまく捉えれば流通系電子マネーを地域通貨として生かせる道は拓ける、それを久里浜は教えてくれています。プレミアム商品券の活用も検討さらに、5月には総額8億8000万円にのぼる横須賀プレミアム商品券が発行され、10%のプレミアム付きで使えるようになります。そこで、いま、この商品券を使ってWAONにチャージすると、ポイント還元率を高めようというアイデアもでています。電子マネーとプレミアム商品券を結びつけるのはうまいやり方です。今後の展開に注目です。(貼り付け終わり)私が地域通貨に興味をもったのは、「エンデの遺言」を見て、故ミヒャエル・エンデの到達した、深い叡智に感銘を受けたからです。今日、地域主権が叫ばれていますが、昔、各藩が藩札を発行していたことなども、もう少し意識しながら、目を凝らして行きたい。未曾有の不況で、経済が停滞している状況を打開するための選択肢のひとつとして、地域通貨としての電子マネーに注目しています。そうそう、申し遅れましたが、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
January 2, 2010
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