時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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September 18, 2006
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岡野工業株式会社

 最近では、痛くない注射針が話題になった。痛くないというのは、針がとても細いからである。針が細いために、痛覚を感じる神経に当たらないので、刺しても痛くないのである。なにしろ先が0.2mm、根元が0.35mmという細さである。まさに、糖尿病でインシュリン注射を打ち続けなくてはならない人などにとっては、夢の注射針である。これをプレス加工の技術で作り出したのだ。

 ここの社長(本人は代表社員と言っているが)である 岡野雅行氏 が自分の半生を振り返って書いた本が、 「俺が、つくる!」 (岡野雅行:中経出版)である。

 一度直に岡野氏の講演を聞いたことがある。「てやんでい!」、「べらぼうめ!」といった感じの、歯切れがよい、生粋の江戸っ子で、なんとも魅力的な「オヤジさん」であった。この本はその時聞いた、講演の内容をもう少し詳しくしたと言う感じである。

 岡野氏の家は、元々金型製作をしていたが、当時の金型屋はプレス屋の下請けと言う感じで、利益のかなりの部分を持っていかれていたらしい。そこで、岡野氏は、父親と衝突しつつも、大変な苦労をして、プレス加工にも進出する。

 岡野工業で受けるのは、単価が安くて人がやりたがらない仕事、または、難しくて誰もできない仕事であると言う。そうすることによって次の技術につなげているのである。



 岡野工業では、絶対に技術の安売りはしない。「市場のニーズによって価格は決まる」ということををよく分かっているからである。単なるコスト積み上げでは、ノウハウ部分などの付加価値部分が正当に評価されない。

 最近、IT,ITとやたらハイテクな分野やバーチャルな分野ばかりもてはやされている感があるが、日本の技術基盤を支えているのは、このようなローテクの実業部分なのである。それにしても、キラリと光る中小企業の経営者たちの言葉は、本当に魅力的である。


「俺が、つくる!」(岡野雅行:中経出版)
俺が、つくる! 俺が、つくる!



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Last updated  September 18, 2006 09:07:48 AM コメント(10) | コメントを書く
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