時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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April 12, 2008
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「目黒寄生虫館」 という施設があるのをご存知だろうか。世界で唯一の寄生虫の博物館だそうだ。その名の通り、たくさんのグロテスクな寄生虫が展示されて、思わず身体が痒くなるような思いをするところだ。特に、長い長いサナダムシの標本は見ものである。私も昔1回だけ訪れたことがある。その頃は、閑散としていたのだが、近年は、少し様子が変わり、怖いもの見たさのカップルが、デートスポットとしてよく利用しているとも聞く。

 この寄生虫館を建設したのが、寄生虫の世界的権威として知られた故亀谷了(かめがい さとる)博士である。 「おはよう寄生虫さん」 (講談社)は亀谷博士が、不思議な寄生虫の生態について、虫たちへの愛情たっぷりに書いた本である。

 この本を読んだ後は、たとえば川魚を決して生では食べようとは思わなくなることだろう。肝臓ジストマを持っている場合があるのだ。美食家として知られた北大路 魯山人の死因も肝臓ジストマによるものだということは良く知られている。柳の葉のような肝臓ジストマが肝臓にびっしりと張り付いているさまは想像するだけで身の怪我よだつ。また、雷魚の刺身は美味だそうだが、これは顎口虫という寄生虫を持っており、体内に入ると、身体にこぶの様なものができて、それが動き回る。これも背筋が寒くなるような話だ。

 寄生虫に興味を持つ人がいるというのも、なかなか理解できないことではあるが、このような人々の研究によって、昔は恐ろしい風土病とされたいた寄生虫病の解明が進み、多くの人が救われたのである。中には、自ら寄生虫の卵を飲み込んで実験を行った人もいるとのことであり、ただただ頭が下がる思いである。

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「おはよう寄生虫さん」(亀谷了:講談社)




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Last updated  April 12, 2008 06:11:51 AM
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