しあわせのかたち

しあわせのかたち

2004/12/07
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テーマ: 戦争反対(1263)
カテゴリ: カテゴリ未分類
 このログはおおむね鳩さんへのご返信となります。

 はてさて怒濤の12月に入り、相変わらず忙しさにドライブがかかった状態で七転八倒しておるわけでして、ああもう、なんかもう。マンマミーヤ。

 そんなわけで現実逃避でネットに逃げています。
 探し物はなんですかぁ~♪ 見つけにくいものですかぁ~♪(壊)


>鳩さん

 どうも大変お待たせして申し訳ありません。忙しかったのと面倒くさかったのと、あともうひとつ。いただいた お返事 にどういう方向で返すべきか迷っていた、ということが挙げられます。

 ずいぶんアレコレ考え込んだのですが、ま、それほど悩んでもしゃーないなと思い直し、取り急ぎ書き始めることにしました。まず多分に思想的な部分に関しては、 11月27日 と 28日

 こちらでは以下の現実的な部分に関して、論難を試みてみたいと思います。

>三日で再建可能なテロリストの司令部、とおっしゃいましたが、それを落とすのがどれだけ重要な事か分
>かりませんか。テロ活動は、機動力が重要なので、強固な要塞を持つ必要もありませんが、別に強固な
>要塞であろうと、弾薬が無く、強兵の少ない拠点なら、攻撃する必要は無い。(最も、予防占領なら価値
>があるかもしれませんが、それは今回の攻撃とは趣旨が違うので割愛します。)

 これはもう何度も同じ趣旨のことを繰り返し書くしかないのですが、例えばファルージャ掃討戦が、戦術上どれほどの成果をあげたか、というのは私に対しての本質的な反論にはならないのです。これはJSF.さん宛の反論にも書いたことなのですが、「殺したから減ったのは間違いない」ってそんなムチャクチャな。減ったうえで効果はどうなのか。払った犠牲に対しての効率はどうなのか。そこを勘案せねば、それこそ皮算用でしょう。

「殺したから減った。減ったんだから少なくなるだろ」なんて予想は、予想とは呼びません。国連特別顧問のブラヒミも(まあ私はこの人はあまり信用してないんですが)、「(イラクの治安情勢は)めちゃめちゃだ」、「米国と(イラク暫定政府首相の)アラウィ氏は、敵とみなす50人を殺害することで新たな500人を抵抗運動に追いやっている」と語っています。(ソースは ここ ね)

 で。これまた何度でも書きますけども、現実的な効率勘案をできるような材料を、本来出すべきところが出していないわけですよ。ファルージャ掃討戦を含めた米軍主導の占領統治政策で、イラクの民間人はどれくらい死んだのか。少なくとも私は知らない。鳩さんもおそらく知らない。小泉首相も知らされていないでしょう。

 そうした「効率、勘定を知らされていないうえでなお賛成」とするための理由は2つしかありません。(1)そんな数字は知らされても意味がない(から、知らなくてもいい)、(2)きっと米軍が計算しているだろうから自分は気にしなくてもいい

 このどちらかです。(1)なら「なんで?」と問わねばならないし、(2)ならあまりに無責任でしょう、と糾弾せねばなりません(まあ面倒なのでそんなことはしないけど)。

コメント欄 で瀧澤さんが指摘したように、例えば国会における小泉のように、「建て前だろうがなんだろうが支持しなくちゃいけない」という事情があれば話しは別です。哀れな純一郎君は北朝鮮政策や輸出入産業経済、それにそれこそまさに世界のパワーポリティクスなどを考えて、「対米追従路線」を選んだ(この決断が果たして「本当に得なのか?」というのは一考の余地あり)。純一郎君は凡庸ではあるけれど、鹿児島の知覧特攻平和会館で涙するくらいの人間ではあるわけです。一応忸怩たる思いがあるはず(だと信じる)。

 現実社会における私にしたって家庭を守る義務がありますから、日本の財政事情がドル相場に大きく依存している事情も踏まえて、日米間の厚い信頼が続くことを祈念せざるをえない。実際業務に大きく関わる一分野が、米国市場抜きでは決して語れない産業だったりもします。

 しかし、ネットで書く日記や誰かの日記につけるコメントでは、私はそうした現実問題のしがらみからは、ある程度距離をおけると考えています。完全には不可能ではあるけれども、私は私が感じたように、信じるところに拠って判断し、その考えをここに書くことができる。

 そうした事情を勘案するに、私がアメ公どもの国策や心情、それが悪化することによって降り掛かるであろう、我が国への経済的不利益は、非常に軽んじられます。日米間の信頼関係悪化にともない北米市場での日本製品ボイコットが発生。だから? 横田・厚木・岩国・三沢各米軍基地の規模縮小により北朝鮮有事のさいの緊急攻撃力が低下した。それがなにか? 日米安保大幅改定、在日米軍撤退。バンザーイ! とっとと神州から出て行けコノヤロー! ってなもんです(重ねていいますが、現実存在の私はそんなこと間違っても主張しませんよ)。


>私の道義としては、いかなる理由であれ、テロを起こす人間は屑だと思っています。しかし、追い詰めら

>チェチェンでも、バサエフ派のようなテロリストは全員処刑すべきだと思いますが、義勇軍として戦ってい
>る、他のチェチェン人を道義的に非難する事は出来ない。

 鳩さんが上記でおっしゃっている「道義」は、辞書的な意味での(「人のふみ行なうべき正しい道、道理」)道義ではありません。それは「エゴ」です。私も鳩さんも含め、大多数の日本人は平和で安寧とした生活を送っている。「くだらねー」とは思いながらも政府の政策は近隣諸国との決定的な対立を避けているし、突然失業してもまずいまの日本で生命の危険を感ずるほどの経済状況にはなりません。経済システム上においても政治システム上においても、破滅的な独裁者が近々生まれる可能性は非常に低い。

 そうした状況に置かれている私や鳩さんにとって、民衆への恐怖によって体制を揺さぶろうとする「テロ」という行為は、憎むべき、根絶すべき手段であることは間違いありません。そもそも日本に生まれてある程度の教育を受け、そのうえで自前のパソコンで飽食のすえにネットなんかやっている人間が、テロリズムに賛成するなんざ百万年早いと言われるでしょう。ごもっとも。

 しかし、それはどこまでいってもどう考えても、「エゴ」でしかないことを自覚すべきです。「私はいまの生活が守りたいから反対する」と。なぜならそれは、一抹の「自分が窮鼠の立場になったら」という想像力を担保するならば当然だからです。
 「いや自分が反体制の立場に立ち、ゲリラになった時は、粛々と処刑される覚悟はある」などと言ってもまったく無意味です。「自分はこうありたい」というのこそエゴであって、そこには自分が処刑されたあとの政治状況や守るべきもの、目的などが完全に後回しにされている。

 鳩さんの理屈を進めると、高杉晋作も桂小五郎も西郷隆盛も大久保利通も「屑」になってしまいます。それじゃあマズいでしょう? 論理的に高杉晋作とバサエフを分け隔てるものはほとんどありません。逆に、末尾で鳩さんが語った「同情します」というひと言。これこそが「道義」なのです。

>さて以前、私は米軍の「戦術的ミスは否定しない」と言ったと思いますが、モスクを空爆する事、聖職者
>の買収があまり進んでいない事等は、これに該当すると考えます。しかし、ファルージャ攻撃という既定
>事実があれば、兵力の逐次投入という戦略上もっともやってはならない事はさけるべきであり、今回、集
>中的に兵力を投入して街を破壊したのは、戦略上の次善策であると考えています。

 米国の戦略目的はあくまで「イラクに平和をもたらすこと」です。ついでにいえば、「イラクに【米国が望んだかたちでの】平和がもたらすこと」。ここを間違えてはいけません。それについては私は大いに異論があるのですが、それはここでは措きましょう。
 戦術的な話をします。

 ファルージャは米国の占領作戦によって武装勢力が追い払われました。あとは廃虚が残ってああメデタシメデタシ。というわけにはいかんでしょう。今回投入した海兵隊たちを、そのままファルージャに駐留させておくわけにはいきません。他地域の鎮圧が後手に回る結果になる。かといってでは今後ファルージャの治安維持はどうするのか? 21万6000人の避難民はどうなる? もうすぐ気温は氷点下です。めちゃくちゃにした市街の封鎖を解いて、「さあ帰っていいよ」と言うつもりでしょうか?

 これはファルージャだけではありません。モスルでもそう。バクダッドですら似たような状況です。賛成派はここんところの現実的な対応策は考えているのでしょうか? 考えている、というのであれば作戦プランをどうぞ教えてください。

>それとも、砂漠の道路を寸断して、兵糧攻めにしたほうが良いとでもおっしゃるのでしょうか。こちらの方こ
>そ、彼我の消耗は著しい物となりましょう。

 誰もそんなことは主張しません。民間人の犠牲者が多過ぎるから、やり方を変えろ、と書いています。果たして今回、都市包囲戦をするほどの必要があったのか? なかったのか? 鳩さんはそうした議論を読んだことがありますか? 私はありません。すべて米軍が独断で決めている。そういうやり方が納得いかないし、異議を申し立てているのです。


>そもそも、今回の攻撃において、米軍が破った陸戦法規という物があるのでしょうか。私が知る限り、あ
>のモスクでの米海兵隊員による、降伏勧告無しの射殺が唯一、軍法会議で取り上げられるべき事件だ
>と思っています。その他にあれば、教えて頂きたい。当方の無知は承知でお願い致します。

 話しの流れで、どう「そもそも」となるのかがイマイチ理解できませんが、瑣末なところでは以下のようなニュースが入ってきているようですね。

◆イラクでの虐待事実、また明るみに=国防情報局長が次官に報告-米
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041208-00000166-jij-int

◆米海軍も拘束イラク人虐待か、ネット上に写真提供
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041204-00000312-yom-int

 上記に加えて、私はファルージャ掃討戦については、まず制圧戦を開始する直前に郊外の病院を占拠したことがジュネーヴ条約に引っ掛かると考えています。医師の不当な拘束が多々あったようですし、これは「兵卒の違反」ではなく、作戦本部も承知のうえでの国際法違反ですから、どうするつもりなんだろう、と愚考しておりますけれども。それと11月上旬にずいぶん派手な空爆をしたらしいですが、それで診療所や救急車が「まったく傷ついていない」って主張は可能なんでしょうか? あまりに左がかったサイトばかりが引っ掛かったんで引用はしませんが、まあずいぶんムチャな掃討作戦だったことは異論がないのでは?

 それとこれは書き方とその文章の受け取り方の問題になりますが、上記の鳩さんの書きようだと、「ハーグ条約に則ってれば何をやっても構わない」というふうに受け取られかねないので注意したほうがいいと思いますよ。まあ余計なお世話なんですけどね。

 ま、「そもそも」を言い出すならイラク占領自体が国際法違反なわけで、国連はそこのところを曖昧にするつもりなんでしょうけどね。ひでー話だ。





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Last updated  2004/12/08 04:36:58 PM


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