2005/02/14
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 必ず最初の2月7日「マメオトコプロローグ1」から読みなはれ!切に願う!


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「お前はまさか、バビシャ!!!!」

モーテルと、おれの声がかぶる。

みんな動揺している。

そう・・・この大男はバビシャ。

本名、池土 大(イケド ダイ)。

昔より一回り、いや、二回りも大きくなっているが、そいつ本人に間違いない。



汚い話になって申し訳ないのだが、バビシャという人物を語る上で欠かせないので話しておこう。

バビシャというあだ名は彼が小学校の時にう○こを「ビシャビシャ!!」っともらした音にちなんでつけられたものだ。

「バ」が何故ついたのかは定かではない。

これはおれの推測だが、「ビシャ」そのままではあまりに露骨だったためと思われる。

こいつぁマズイな。

バビシャは完全にキレれている。

う~ん。困った。

こうなるともはや手のつけようがない。

神戸は小学校3年と、5年の2回、

バビシャの怒りにふれたことがあって、病院送りになっている。

二度あることは三度あるとはまさにこのことだ。



それを怒らすということは神戸に非があるのだろう。




その時リョウがバビシャに向かって走り出した。

「リョウ!待て!!!待つんや、リョウ!!」

タックが止めるもむなしくリョウはバビシャに突っ込む。

だがリョウは俺たちの中でも最近冷静な男として認められつつある。



何か策があるはずだ。

いや、むしろそう願いたい。

モーテルが不安と期待で葛藤しているおれの肩に手をやってつぶやく。

「リョウのあの顔を見よ・・・・」

見ると、リョウの顔は険しくも・・・・・・・晴れ晴れとした爽やかな顔だった。

「あれが、これから死にに行く無謀な男の顔に見えるか?」

モーテルがニヤリと微笑んだ。

その時リョウが左右に激しく首を振った!!!

バビシャはその不規則な人間離れした動きにとまどっている。

あ!あれは!!・・・・・・・・

さっきリョウが首を左右に傾げていたのは準備運動だったのか!!!

そしてとまどうバビシャをしり目に、バビシャの横を目にもとまらぬ素早い動きで駆け抜けた。

やった!!!

さすがはリョウだぜ!!

あのバビシャの横をいとも簡単に抜けるとは。

おみそれした。



・・・・・・・



感心していたおれだったが、なんだか腑に落ちない。

リョウは向こう側で最高の笑顔でピースをしている。とても満足げだ。

これ、チョット待てよ。チョット待てよ・・・・・・・・と。

混乱した頭を一度整理する。

リョウは見事なまでの動きでバビシャの横を駆け抜けた。

それはすごいことだ。

しかし、神戸は助かっていない。

バビシャも無傷だ。

状況は何も変わっていない。




・・・・こいつ、ただのアホや。・・・・・




くっそー。

こいつに期待したおれが馬鹿だった。

バビシャはそのまま神戸をさらに高く持ち上げた。

「待て!待つんだ!バビシャ!!!」

しかしバビシャには、その願い全く届かず。

そんな俺たちの前で、バビシャは神戸の腹部に懇親の一撃をくらわせた。

「ぶぉふっぶぁっ!!!」

何とも言い難い奇声と共に、神戸は天高く蝶のように舞い上がった。

それはそれは美しい見事な舞だった。

俺たちはしばし、その美しさに見とれていた。

そして、存分に空中で舞いを堪能したかと思うと、

今度は一直線に急降下した。

マズイ!神戸が落ちる!!!!

その瞬間、黒い影が神戸の下に入る。誰だ!!

それは、ほんの一瞬の出来事だった。




・・・そこにはリョウがいた。

床にたたきつけられそうになった神戸を間一髪で救ったのだ。

なんということだ。

おれは自分自信の心を恥じた。

リョウははじめから神戸がこうなると予測していたのだ。

すまぬリョウよ。

お前はやはり出来る男だったんだ。

それと同時にみんながバビシャを羽交い締めにする。

おれはリョウの元へ駆け寄った。

リョウはおれを見てニッコリ微笑んだ。

「リョウ・・・・お前なんて・・・なんて・・・スゴイ男なんだ・・・・すまん・・・おれ・・・・おれ最初・・・お前は・・・」

おれが謝罪を言葉にする前に、リョウがおれの口をそっと手で覆う。

「それ以上言うなて。おれはおれの出来ることを考えたまでだて。それより神戸の介抱を頼むて。」

「あ・・・ああ。」

おれは熱く込み上げてくるものをぐっとこらえ、神戸の様子を見る。

神戸は気絶しているだけのようだ。

しばらく寝かせれば回復するだろう。




しばらくすると、バビシャの方も怒りがおさまってきた。

「ふぅ。なんとかこの場は一件落着だな。」

モコトが額の汗を拭いながらおれに言った。

お前は机の下で震えとっただけやんけ。

そう思ったが、あえて口にはしなかった。

とにかく一安心だ。

でも、なんでケンカなんてしたんだろうか?

バビシャもだいぶ落ち着きを取り戻したようなので、羽交い締めにしていたタックやヒロも腕を緩めた。




おれはバビシャにいきさつを聞くことにした。

「バビシャ・・・・・なんで・・・」

おれが何を聞こうとしてるのか察したように、バビシャが語り出す。

「実は・・・・・・・5階に行く途中で神戸と出会ったんだよ。いわゆる一つの、「久しぶりだな!」という話になって、昔話に花が咲いたのさ。しかしながら神戸がおれの小学校の時の失態について事細かに話してきて、・・・・・・そして・・・・・・そして笑ったんだ・・・いわゆる一つの・・・・虐待だよこれは・・・・」

バビシャはそこまで言うと、下を向いた。

そうか・・・あのう○こ事件のことをまだ気にしていたのか。

泣いているのかバビシャ。

お前も悲しき宿命の星のもとに生まれた哀れな男よ。

今ここにいるのは本当に純粋で、本当に繊細なガラスの心を持った、ただの大男だ。

「そうか・・・」

おれはそれだけ言うとバビシャの肩に手を置いた。

俺たちはバビシャの心の傷が癒えるのを待つためにしばし、休憩をとることにした。





「もう大丈夫だ。みんな・・・・いわゆる一つの、ありがとう。」

しばらくするとバビシャが、精一杯の笑顔でおれたちにお礼を言ってきた。

まだ心の傷は癒えていないだろうに。

その大きな傷を背負ったまま前に進もうというのか?

なんという強い男よ・・・・・バビシャ。

今だけは、大きなバビシャがやたらと小さく見えた。

「君たちも同窓会に呼ばれたのかい?」

そんな自分を隠そうとするかのように、バビシャは本題に入る。

バビシャの問いにみなが頷く。

「そうか、君たちも体育館集合だったのか?」

「そうそう、俺たちも体育館集合だったんだけど遅れちゃって・・・・・・・え!?体育館??おれらは玄関に来てくれって書いてあったけど?」

ついついつられて答えていたが、間違いに気づき、おれは少しばかり焦った。

「やはり・・・・そうか・・・」

バビシャの表情は真剣になっていた。

「やはり、5階に行くのは止めた方がいいかもしれんな。危険だ。」





つづく。








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Last updated  2005/02/15 12:32:16 AM
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