hongming漫筆

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2008.02.01
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カテゴリ: その他の読書録
 副題ではないらしいが、表紙には、
口べたな人、繊細な人、敏感な補とほどうまくなる
NLP理論・サブリミナル・テクニックを有効活用! 説得しなくても周囲が動く「例の方法」

と書いてある。
 帯には、「木村政雄氏絶賛!!」と書いてある。「木村政雄氏」ってそんなに有名な人なのか。わたしは知らなかった。
 書名に「話し方の技術」とあるが、人間関係の築き方の技術を説いたものである。
 人間関係といっても、ビジネスに限られている。
 正直なところ、読んでいて感じるのは「うさんくささ」だ。
 ナントカ健康法と同じで、「これを食べたら耳鳴りが治った!」というような雰囲気なのだ。
 なるほどと思うところもあるのだが、全体的にはうさんくさい。
 ほっておくと、思考はエスカレートし、「 妄想、決めつけ、自作自演 」のストーリーにはまっていく。(p17)

などと書いてある。この人自身がその見本のように思える。それでも、この人のようにビジネスで成功するのなら、それでもいいのではないか。

 言葉の面では、
彼とは真逆に近い声の調子だったのだ。(p104)

という文もあった。「正反対」と言えばいいのに、わざわざつい最近できた、一般的ではない語を使う神経が理解できない。
 「妄想、決めつけ」の例を挙げよう。
K-1などの格闘技で、お互いが攻めあぐねて硬直状態にあるとき、よく二人を観察してみると、両者の呼吸が合ってしまっていることがわかる。(p101)

 これがその典型だ。もしこれが事実だというのなら、どの試合のことなのか明示してもらいたい。そして、読者が、レンタルDVDなどでそれが確認できるようにすべきだ。
 著者の目にはそう見えていた(そう思いこんでいた)というだけではないのか。
 左右の脳に機能の違いがあることは確かだろうが、右耳で聞いた方が聞き間違いが少ない、左耳で聞いた方がイマジネーションが高まる(p82)などと、本気で思っているのだろうか。

 うさんくさく感じさせるところをもう一つ。
これを、専門用語で「前提」という。(p128)

 何の専門用語なのかは全く説明がない。
 同じ言葉でも、使われる分野が違えば意味も違うのは珍しくない。
 例えば、同じ「寝かす」でも、子どもを寝かすのとパン生地を寝かすのとでは違う。
 「はらう」でも、「悪魔をはらう」と「敬意をはらう」では違う。


 この人自身がどういう人なのかわかりにくい本なのだが、一カ所だけ、人となりを知る手がかりになりそうなところがある。
私が尊敬する石原慎太郎都知事(p120)

というところだ。
 なるほど、そういう人なら、思いこみをとうとうと述べ立てることに躊躇はすまい。

 別に、この本が有害だと言っているわけではない。
 人によっては大変有益な本であるかもしれない。



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Last updated  2008.02.03 12:54:10
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