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2010.05.27
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カテゴリ: その他の読書録
 新潮文庫。1974年9月30日。

 今では絶版らしい。
 遠い昔に読んだ本が息子の本棚にあったので借用して再読。
 覚えているところもあればすっかり忘れているところもある。
 昔はわからなかったが、今は、主人公の「ピョッコリ」に、精神科としての立場から意味を与えているのがわかる。
 解説によれば、なんとこれは、1966年から翌年にかけて、新聞に連載された小説だったそうだ。
 もちろん、その解説は読んだことがあったはずなのだが例によってすっかり忘れていた。
 それにしては、
旧華族よ。きっと血族結婚でパアがそろってるのよ。その兄嫁なんて本物の白痴よ。(p156)

などという、現在ではとても書けないようなことが書いてある。


 医師でなければおそらくわからないだろう、という語も使われている。
あとに」残った色素沈着には、レプラではないかと心配したりもした。(p35)

 「レプラ」とは「ハンセン病」のことである。

 言葉の面で、今では引っかかるところがいろいろある。
しきりとあちこちに電話を掛けていた。(p37)

 「しきりに」ではなく「しきりと」になっている。

 死語もある。
我ながら見事な手さばきだ。おれはベテランだからな。プロ野球なら、いわばボーナス・プレーヤーだ。(p285)

 この「ボーナス・プレーヤー」は意味不明である。
 ここぞというところで活躍して臨時ボーナスをもらう選手ということなのだろうか。

 読み終えて思ったこと。
 今でも「ユーモア小説」というのはあるのだろうか。
 人を笑わせるのは難しい。
 また、読む方も、進んで読書をしようという人でなければ小説を読むことはない。


 現代にも「ユーモア小説」は存在しているのだろうか。
 わからない。
 そもそも現代に「ユーモア」は残っているのだろうか。

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Last updated  2010.05.29 16:05:26
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