hongming漫筆

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2010.06.04
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カテゴリ: その他の読書録
 新潮文庫。1973年発行。

 この本は、おそらく私が中学生の時に買って読んだものだと思うのだがきれいさっぱり何も覚えていない。

 すでに絶版。1961年12月から翌年2月に書けての旅行記。
 ハワイ、タヒチ、フィジー、ニューカレドニアなどを訪れる旅。
 優雅なようではあるが、何しろ今とは事情が違う。
 森村桂が「天国にいちばん近い島」の旅をしたのが1964年だ。
 海外旅行をするにはそれだけの覚悟と手間が要ったのだが、それでも若い研究者がいたりするから驚く。
 半分は旅行記を書く目的で旅をし、写真も著者が撮ったもの。
 かなり英語ができるらしいことはわかるが、諧謔と韜晦でそれを感じさせないようにしている。


肝臓の障碍《しょうがい》と甲状腺《こうじょうせん》、心臓がわるいときに起こります。(p31)

 「障害」ではなく「障碍」だ。常用漢字というか、当時の当用漢字になど縛られていない。

田舎《いなか》へ行っても原住民部落らしい部落とてない(p95)

 こういうのも今では規制されてしまうのではないだろうか。

レモナーデやパンだけ(p157)

 「レモナーデ」とは何だろう、としばらく首をひねり、「レモネード」であることがやっとわかった。

 旅行記であり、旅先での出来事、そもそもその旅先がいかなるところであるかを紹介しなくてはならない。
 当時の読者にとっては、まったく未知の世界であっただろう。

 さすがに北杜夫が偉いのは、日本の尺度で現地を評価しない、ということだ。
 その土地にはその土地の価値観がある、ということを繰り返し説いている。

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Last updated  2010.06.09 00:07:47
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