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2011.01.16
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テーマ: 心の病(7263)
Dr.林のこころと脳の相談室 」で紹介されていたので読んでみた。
 書名は「精神病」だが、統合失調症についてだけ書いている。
 ただし、1998年に書かれたものなので、「統合失調症」ではなく「精神分裂病」という表記になっている。
 この病名というのはやっかいなもので、病名が誤解を招くことがある。
 この本の中では、「パーソナリティの歪み」というものが出てくる。一般には「人格障害」なのだが、著者は、
「人格」という日本語には人間の価値という意味合いが多く含まれるから(p219)

と、「人格障害」という語を用いない理由を述べている。
 長く治療に携わった専門家が書いたものなのだが、一読して印象に残ったのは、結局ほとんど何もわかっていない病気だ、ということだ。
 まず原因がわからない。予後の予測もつかない。

 原因については諸説あるとは知っていたが、ウィルス説は初めて知った。
 19世紀になって出現し、20世紀初頭に頂点に達し、その後減衰始めていて、21世紀には消えてしまうかもしれない、というのだ。
 著者はただそういう説を紹介してるだけで、正しいとも正しくないとも言っていない。
 私は、19世紀になって出現したということはないのではないかと思う。
 人類の歴史とともにあったのではないか、と思っていたのだが、著者によると、「分裂病の症状が軽症化しつつある」ということはあるらしい。
 それもまた原因がわからない。
 そんなにわからないことだらけでどうして治療ができるのか、というと、最初の事例の中で、ある医師が、患者の父親に言ったという言葉を紹介している。
臨床医学の世界では原因不明の病気は、無いかの病気でも外科の病気でも、まだ実にたくさん残っている。

 言われてみればその通りだ。
 虫垂炎で入院した時、医師に、「何かの原因で炎症を起こしたのだろう」と言われたが、なぜ炎症を起こしたのかはわからない。それがわかるなら予防できるはずだ。
 勉強になる本だった。

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Last updated  2011.01.19 10:12:17コメント(0) | コメントを書く
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