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是枝監督らしい、ドキュメンタリー調の映画。 人は死後1週間のうちに、人生で最も大切な記憶を選び、その記憶を抱いて死後の世界へ向かう、という設定。 すぐに選べる人もいれば、何も浮かばない人もいる。選ばないという選択をする人もいる。 思いがけない偶然もあれば、担当者間の恋心もある。 演技が自然で、特に、飛行機に乗っていた人の語り口は、本当にそういう素人を連れてきたのではないかと思うほど。 見た目は若くても、それは死んだ時の肉体が反映されているだけで、数十年前に死んでいたりする。 大げさな演出は何もなく、淡々と時間が過ぎていくのだが、見ていて引き込まれてしまう。 よくできている。
2018.10.07
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この映画があることはずっと前から知っていた。JCOMで放送されたので初めて見た。 独立系プロの作品だと知ってはいたが、たしかにそういう感じがする。しかし、監督は、「悲しき口笛」も撮った人なのだ。 どうしてこういう映画を撮ろうと思ったのだろう。 主人公の少年は、かなり育ちがいいという設定なのだろう。一戸建てに住み、両親も理解がある。なんと言っても主人公が母親が大好きというのが現実離れしている。 作り手は「今の思春期の少年少女はこうだろう」という思いがあり、そのもやもやした悩みを描こうとしたのだろう。 しかし、物語は現実的ではない。観念の世界の物語だ。 原田美枝子の胸が出るだけでなく、ほかの女の子も胸を見せる。ここまでする必要があったのだろうか。 あれこれ事件は起こる。最後は現実的な終わりかたなのだが、余韻を残す。 いろいろひっかかるところがある映画なのだが、それでも何か良質な物を見たという気になる。
2018.10.01
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山岳映画は難しい。 山や雪崩には迫力があるので映像としては人を引きつける。 しかし、山に魅入られた人間に感情移入することは難しい。 なぜだろう。 工業製品の発明に熱中する人の話ならいくらか感情移入できるだろう。 自分は全く格闘技とは縁がなくても「ロッキー」は面白いと思える。 こういう映画があることで、軽い気持ちで山に登ろうとしたりする人がいなくなればそれはそれで意味がある。 風間俊介がかなり重要な役で出ていた。
2018.09.30
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名前は知っていたが初めて見た。 同じ監督でほとんど同じキャストの「ファンシイダンス 」のすぐ後のように思っていたが、約2年後だった。 竹中直人はこの映画のために太ったのだろうか。本木雅弘は筋肉質の役なのでトレーニングして肉をつけてもいいが、ただ太るのは大変だろう。 これも、不真面目な主人公が未知の世界に放り込まれ右往左往しながら自分の道を見つけていくという話。 驚いたのは、この映画にだけ出ている太った女性。ここまでやるとは思っていなかったろう。 最初の大会で包帯ぐるぐるの相手が出てきて、そこまでして出るかと思ったが、それが伏線になっている。 ナンセンスを貫くことはなく、最後は普通の青春映画になっている。 今見ると、出てくる風俗には、「バブルだなあ」と思わされる。大学生も景気が良かったんだね。
2018.09.23
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この映画のことはもちろん知っていたが、実は初めて見た。 BGMがほとんどなく、ドキュメンタリーのような作り。 昔、時々NHKで放送された実験的な2時間ドラマを思い出す。 主役の柳楽優弥はこれで一躍脚光を浴びたが、そのことが彼にとって幸運だったのかどうかはわからない。 ただ、「アオイホノオ」では役にはまっていてうまいと思った。 瞬きをしない演技で、情熱と言うよりも狂気に近い主人公だったのだがぴったりはまっていて面白かった。 この映画を見ると、彼だけでなく、長女(北浦愛)と、たまたま知り合って力を貸そうとする少女(韓英恵)の二人が大きな力を持っていることが分かる。 今でも女優として活躍しているらしい。 やはり思うのだが、この映画がスタートというのは幸運だったのだろうか。 これは実際にあった事件を元にしていて、その事件のことは覚えている。そして、この事件そのものよりも、その後に起こったことが忘れられない。 同じアパートに住んでいた人たちに非難の声が殺到したというのだ。 人に知られないように生活していたのだから気づかなくて当然なのに、「なぜ気づかなかった」「なぜ救いの手を差し伸べなかった」という批判があったという。 他者を攻撃することで自分は正義だと思いたい人がいるのだということを強く認識させられた。 今でもそうだ。というよりも、今の方がその風潮は強いのだろう。 誰かを攻撃することで自分が正しいと思いたがっている人の何と多いことか。 人に土下座させた映像をアップして捕まった人がいたが、その人は「自分はこんなに正しい」ということを世に知らしめようとしたのだ。
2018.09.17
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タイトルと高倉健主演ということから連想する内容とは全く違う。基本的には西部劇。主人公が日本人である必然性は何もない。 冒頭は英語の会話が続くのだが字幕が出ない。どういうことだろうと思ったら、後は全編日本語吹き替えだった。 勝海舟と共に咸臨丸で渡米した武士(志村喬!)が、病気でアメリカに残り、現地女性と結婚して生まれたのが高倉健。渡米したのが20年前というのだから、主人公は十代後半という設定なのだろう。 武士であることを誇りに思っている男に育てられた男が「渡世人」というのは変だろう。基本的には銃で戦うし、日本刀を「武士の魂」と言ったりする。 これが日活だったら完全に西部劇にしてしまうところなのだろうが、「渡世人」としてしまうのが東映の残念なところだ。 渡米した武士の息子がガンマンとして成長するという設定から荒野の少年イサムを連想するが、マンガよりは早い。ただし、その原作の「荒野の少年」は1952年の作品。 せっかく高倉健主演で大作を作ろうとしたのに「なんだかなあ」という結果に終わってしまった作品だった。
2018.09.15
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第1作は見ていない(と思う)。それでも家族構成はわかるし、家族の抱えている問題もわかる。 ただ、山田洋次監督の映画全般に言えることなのだが、あくまでも現実とは無関係の架空の世界の物語なので、「こんな家族いるかなあ」と思ってしまいながらも見てしまう。 「男はつらいよ」の寅さんが現実に存在できるかどうか考えてみればいい。 家族は孤独であり、家族であるが故にやっかいな問題が起こるという設定そのものは現実的なのだが、物語の中で起こることは非現実的である。 それが悪いのではない。これこそが映画なのだと思う。「STAR WARS」を見て、「現実的ではない」と批判する人がいるだろうか。そういうことも考えさせる映画だ。 実の子どもたちは冷淡で、息子の嫁だけが理解者というのは、小津安二郎以来の伝統なのだろうか。考えてみれば、山田洋次は「東京物語」をリメイクしたこともあったな。
2018.08.23
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クレージー・キャッツ結成10周年の映画だという。 偽札を巡る、陰謀団、警察、誘拐された女を助け出そうとする男(植木等)が三つ巴で追跡を繰り返す。 自動車やオートバイのほかに、SLや牛が引く荷車まで出てくる。1965年だから家畜は珍しくなかったはず。社会風俗がわかる。 植木等は休みなくアクションを見せ、ジャッキー・チェンの映画はこれを元にしているのではないかと思うほど。 最後はかなり大がかりな話になっていて特撮もふんだんに出てくる。 よくできた娯楽作品だ。 ただ、ヒトラーが「俺たちの世代には少年時代の英雄」だというのには驚いた。おそらく、同盟国の英雄というイメージがあったのだろう。戦後20年経ってもその頃のイメージが残っているということらしい。 「ウルトラマン」でイデ隊員を演じた二瓶正也が陰謀団の一員として出ている。こちらの方が古い。
2018.08.15
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このタイトルの歌があることは知っていたが、その歌を元に作られた映画があったとは知らなかった。しかも、主演が渡哲也。 メインのヒロインは松原智恵子と浅丘ルリ子。二人とも若いが、浅丘ルリ子は「渡り度」などが一段落したあとなのだろう、貫禄が感じられる。松原智恵子はまだういういしい。 もちろん内容は現実離れしたもので、ヤクザの世界にいた男があることで北海道の牧場で世話になり、堅気として生きているのだが、かつて関わりのあった親分や女が現れて、再びダイスを振ったり銃をぶっ放したり。 浅丘ルリ子は、何度目の函館だろう。無国籍な雰囲気にぴったりの町なのだろう。 宍戸錠も自分の役割をきちんと演じていて、プロだなあと思わせる。 意外に面白かった。
2018.08.09
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新聞記者の夫(滝藤賢一)と、がんの妻(広末涼子)。話の内容はすでに知られているので、結末までわかっていて見た。 滝藤賢一は「予告犯」の嫌な経営者の印象が強いでの最初は違和感があったのだが、これくら大げさに演じなければ、かえってリアリティがなくなるのだろう。 以下は、私自身ががんの手術をしており、定期的にがんセンターに行かなくてはならない身だからこそ感じたことだ。 がんになって民間療法に頼る人だってたくさんいるだろう。溺れる者は藁をもつかむ。 しかし、なぜ検診を受けに行かないのか理解できない。早めに検診を受けていれば、命を落とすことにならなかったのではないか。 夫も夫で、新聞記者でありながら、客観的にものを見ることができない。あるいは新聞記者だからこそできないのかもしれない。早期発見早期治療が原則だろう。 がんの治療の面からは全く納得できない。これでは娘さんが気の毒だ。 広末涼子がなかなかいいだけにもやもやしたものが
2018.08.08
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たまたま泊まることにした本能寺ホテルでエレベーターに乗ると、なぜか戦国時代の本能寺へタイムスリップ。本能寺があった場所にホテルが建っているわけではないのに。 なぜタイムスリップするのかということについては何の説明もない。この映画の場合、そんなことに合理的な説明は要らない。金平糖と呼び出しベルがきっかけになるということだけは描かれている。 したいこともなく、何となく婚約してしまった主人公(綾瀬はるか)が、本能寺の変前日の織田信長と出会って、自分の人生を考え直す。 妙に教訓めいた話になってしまったのが残念。
2018.07.22
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有名な映画なのだが、見たことがなかった。 自閉症の兄(ダスティン・ホフマン)と、打算的な理由で一緒に旅行する弟(トム・クルーズ)。 最初の方は、弟の方が自閉症スペクトラムに見える。 自分のことしか考えられず、恋人の気持ちを理解することができない。また、「レインマン」の話も、最初は、想像上の友達なのかと思わせる。 自閉症を正面から取り上げた数少ない映画であり、もしかするとこれが最初なのかもしれないが、弟の問題も描かれている。 発達障害を持つ者が誰でも特殊な能力を持つわけではないので、これを見て誤解する人もいるかもしれないけれど、こういう生まれつきの特性を持った人がいるということを知らしめただけでも意味がある。 「愛情」がすべてを乗り越えるわけではないと言う結末もリアルでいい。 この映画の時は知らなかったが、トム・クルーズはディスレクシアだと公表している。テレビで見たことがある。 念のために言っておくが、発達障害を理解するための映画ではない。 映画はあくまでも映画を見るためのものだ。
2018.07.20
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ずいぶん前に見た記憶はあるのだが、例によって、ほとんど覚えていない。最後の女性とのくだりは何となく覚えていた。 西部の街というのはこんなにどこも悪党に支配されていたのだろうか。保安官はこんなに命がけで正義を貫こうとしていたのだろうか。時代劇と同じでこういう様式美なのかもしれない。 「こうあってほしい」という願望もあるのだろう。 アルコール依存症の男がディーン・マーティン。この人、「キャノンボール」にも出ていた。 印象に残るのは、保安官を助けるじいさん(ウォルター・ブレナン)。こういう人、日本でも脇役俳優の中にいる気がする。
2018.07.13
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見たのは初めてかもしれない。 定職に就くでもなくぶらぶらしているように見えるが、大学生と高校生の兄弟だとは驚いた。 高校生がモーターボートを乗り回すのか。 この設定は当時としては斬新だっただろうな。 「世の中にはこんな世界に住んでいる人間がいるのか」と今でも思う。今の方がいないか。 知的じゃない高等遊民とでもいうべきか。 岡田眞澄が、店員に英語で注文を聞かれ「焼酎ある?」というところが気が利いている。 ラストは衝撃的。これも観客を驚かせ、話題になったことだろう。 当然だが、津川雅彦も裕次郎も若い。 ただ、こういう世界は感情移入できないし、好きになれないなあ。
2018.07.12
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大杉漣さんの急逝で追悼番組として放送されたものを録画しておいたのをやっと見た。 いかにも北野武らしい映画。 センチメンタルな面と暴力的な面を併せ持っている。 劇中に登場する絵も北野武が描いたものだそうだ。多彩なのだなあ。 当たり前のことなのだが、出演者が今より若い。大杉漣さんも若い。 時は流れたが、映画はその時代を永遠に残すものなのだ。
2018.06.09
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たいていの人はそうだと思うけれど、「ピーター・パン」は「ピーター・パンとウェンディ」しか読んだことがない。 その前の話があると知ってはいるのだが、読んだことがない。かといって、この映画は、その原作を映画化したものではなく、オリジナルストーリーらしい。 フックもタイガー・リリーも実は共に戦った仲間だったというのがいい。ネバーランドにいる限り年をとらず、永遠に一緒にいるのだから、それぞれの世界を持たなければ退屈だろう。 ディズニーのアニメで、ピーター・パンが角笛を吹いていたので、「パン」は牧神のことかとおもっていたのだが、違うのだろうか。
2018.06.04
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ジョージ・レーゼンビーがジェームズ・ボンドを演じた唯一の作品で、ほかのシリーズとは雰囲気が異なる。シリーズのことを何も知らずこれだけを独立した作品としてみることができる。 前半は静かな滑り出しで、舞台がスイスに移ってからどんどん派手なアクションになっていく。 驚いたのが、スイスでカーリングをしていたこと。(今のカーリングとは違うルールのようだが、同じものを滑らせていた) 最後はまさか結婚して終わりかと思ったらそういうわけではなかった。シリーズでは珍しい終わり方。
2018.05.22
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懐かしい。村川透と組んだ最後の映画。脚本の丸山昇一、撮影の仙元誠三の名も懐かしい。 「原作」は映画を見る前に読んでいたと思う。中身は全く関係のない話。 これ以後、松田優作はそれまでとは異なる松田優作になった。 それまでのアクション路線の自分とは決別するために肉体的にも自分を変えたのだろう。
2018.05.20
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ある日突然電気が使えなくなる。そのうち回復するだろうと思っていても一向にその気配はなく、自転車で東京から鹿児島を目指す一家。 よくある、最初はバラバラだった家族が困難を乗り越えていく中で一つになっていくという設定。 話の構造は非常にわかりやすい。父親の駄目ぶりがしっかりしている。 電卓も使えないほど電気そのものが使用できない状況では、原発をコントロールできず世界各地でメルトダウンが起こるはずだが、原発はない世界らしい。 トンネルを抜けるのに盲人の案内が必要というのはすぐれたアイディア。 途中で出会うアウトドアファミリーが教えてくれた知識が役に立つ場面がないのは残念。 説教くさい映画ではなく、気楽に楽しめる。
2018.05.11
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沢口靖子主演のこの映画があることは知っていたのだが、初めて見た。 姫の育ての親が三船敏郎と若尾文子。中井貴一が非常にいい役で出てくるが、売り出そうとしていた時期なのだろうか。 出演者が豪華で大作なのはかかるのだが、どうもずれている気がしてならない。この映画制作時にはこれでよかったのかもしれない。 最後は「未知との遭遇」。「火の鳥」の時よりこちらの方が影響がはっきりしている。 市川崑は新しいものをどんどん取り入れる人なのだろう。「木枯し紋次郎」で股旅物に目覚め、映画を撮ったこともあった。 物語はと言うと、原作をかなり整理し、貴公子の求人譚は少なくしてある。 登場人物の中で最も印象に残るのは、原作には登場しない盲目の少女・小高恵美。この人はゴジラシリーズでも神秘的な役でよかった。 不思議な映画だった。
2018.05.04
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タイトル通りならず者が主人公。香港とマカオを舞台にしたアウトローもの。共演者が豪華。まず、丹波哲郎。傑作「網走番外地 」を思い出す。ほかにも杉浦直樹、加賀まりこ、南田洋子などが出ている。それぞれいいやくで、法的にはめちゃくちゃなのだが、人間としてはきちんと筋を通し人情も持ち合わせている。 日活アクションを東映でつくるといこういう感じになるのだろうか。 舞台が香港ということで中国語で話す場面が多い。 たいていはカタカナで書いたものを覚えてそれらしく言うだけなのだが、これは口立てで中国語を教えてくれる人がいたらしい。 カタカナ中国語ではないようだ。
2018.05.03
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画面に登場しない桐島に振り回される高校生たち。 物語はわずか数日のことで、登場人物それぞれの立場によって同じ場面でも意味が違うので、同じ場面が何度も出てくる。 直接桐島に影響されていない人物が二人いる。一人は神木隆之介演じる主人公。もう一人は吹奏楽部の部長。それぞれ、「この世界で生きていく」という自覚に目覚めて行く。 桐島の友人の一人も、最後に、桐島という自分ではないものにすがるのではなく、自分自身がどう生きていきたいのかを考えるようになる。 クライマックスのゾンビの場面は、主人公の中での理想の映像で、そのすぐ後に現実世界が描かれるので、その対比が意味を持つ事がわかる。 非常に良くできた映画だった。
2018.05.02
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前作に続き、全員悪人という設定が徹底している。登場人物がそろいもそろって悪人で自分の事しか考えていない。 チンピラの二人(桐谷健太と新井浩文)がまともに見えるくらいだ。 悪人は滅ぶのもすっきりしている。
2018.04.26
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第2弾。これまたよくできている。冒頭のフォークダンスから感心させられる。 「旅のしおり」という発想もいい。 説教臭くならず、ばかばかしさに徹しているのが素晴らしい。 女優もうまい。仲里依紗だけでなく、本田翼も菜々緒もいい。演出のうまさもあるのだろうが、みんな好感が持てる。
2018.04.25
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予告編を映画館で見て、コメディタッチの映画なのだろうと思ってはいたが、ここまで徹底しているとは思わなかった。 コメディは難しくて、日本映画ではあまり成功例がないように思うのだが、これは遊び心満載で、しかもみんな大まじめに演じているので満足できる。名のある俳優がばかばかしい事を真剣に演じているから面白いのだ。これで中途半端にお笑い芸人を出してふざけさせたらすべてぶちこわしだ。
2018.04.25
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百人一首が話の中心ではなく青春映画であり、周囲の思惑には全く鈍感な主人公をめぐるドタバタを織り込みながら物語が展開する。 これで終わってもいいような作り方だが、続演が作られるそうだ。 屈折した部分がないので、すっきりする。 カルタの試合の場面はほとんど香港映画。
2018.04.24
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やけにみんなタバコを吸う。医者も院内で吸う。患者も待合室で吸う。 自分ががんになった目で見るといろいろ思うことがある。 まだ告知しないこともできる時代だったようだ。 最後はオーケストラの演奏にのせて般若心経を唱える。 QOL(クオリティ・オブ・ライフ)というものについて考えさせられる映画だ。
2018.04.19
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何の知識もなく見た。見ていて、大江健三郎の家のことだとはわかったが、何を描きたいのかよくわからない。夢なのか現実なのかもわからない。 大江健三郎と伊丹十三が義兄弟でであることも知らなかったので、まっさらな状態で見たのだが、どうもよくわからない。 すべて主人公の描いた絵本の中の物語なのだろうか。
2018.04.16
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チェーン店になっていないスーパーマーケット。近所に大規模チェーンのスーパーができて苦境に。それを経営責任者の幼なじみが救うという、展開が非常にわかりやすい話。 女は経営のプロでも何でもない、夫に先立たれた主婦。ただしレジ経験は豊富。 ライバルの裏工作や身内の裏切りもお約束。カーチェイスもある。 犬を連れた客(野際陽子)が議員の妻で、その客を怒らせたことが伏線になるのかと思いきやそういうことはなかった。 この映画を見て,素人でもスーパー経営ができると思った人もいるのではないか。 津川雅彦が吸いかけのたばこを海に捨てたのは嫌だった。 「県庁の星」はこれに影響を受けているのではないか。
2018.04.14
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実写化したい気持ちはわかるけれど、難しいなあ。どうしてもアニメに似せなくてはならないし。ルパンと銭形はよく似せていた。食事中など、次元が帽子を取っているシーンがいくつもあって変だった。 原作に合わせているのかもしれないが、しょっちゅうタバコを吸うのはいただけない。 監督は「ゴジラ ファイナルウォーズ 」の北村龍平で、彼らしいアクションがてんこ盛り。 ストーリーに爽快感がなかったのはちょっと残念。
2018.03.26
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SFブームだった時に、どういうつもりなのかわからないが、特撮映画の東宝が特撮を使わずに作った映画。SF少年だった私は、当時映画館で見たのだが、SFという感じはしなかった。 なぜUFOからの光を浴びると血が青くなるのか全く説明がない。 UFOがどこから何をしに来ているのかもわからない。武力攻撃をしてくるわけでもない。 途中にナチスドイツの映像が入っており、ナチの時代と同じような時代が再び来るぞという警鐘をならしていることはわかる。しかし、それが前面に出ているわりには、不条理ということしかわからない。 勝野洋と竹下景子が出ていたことは覚えていたのだが、主役は仲代達矢だった。この時代はまだまだ若い。沖雅也も出ていた。 印象には残るのだが、不思議な映画だった。
2018.03.23
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山口百恵の映画。原作は読んだことがない。 山口百恵が二役の映画だということしか知らなかった。 大きな盛り上がりがあるわけではなく、呉服問屋の娘として育った千重子が、自分そっくりの苗子と出会う。かといって、互いの身の上を知って姉妹として仲良く暮らすよいうような話ではなく、千重子を取り巻く人々、苗子を取り巻く人々との関わりが淡々と描かれる。 山口百恵の引退記念作品なのだそうだ。 三浦友和とむすばれるわけでもない。沖雅也や石田信之の方が出番の多い役。 女優を見せるための映画だった。
2018.03.22
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テレビで放送されたのを見た。 なるほどこういう話だったか。典型的なスポーツものを競技カルタに置き換えている。 この話になる前にいろいろな因縁があってこうなっているのだが、それはわからなくても話は楽しめる。 長い話を縮めているらしく、展開は忙しい。 いきなり優勝するのではなく、一度はたたきのめされなくてはならないと思うのだが、そこまで話は広がらない。 大会も、きれいな衣装はそろえられず、練習ですりきれたジャージ姿で登場するようなことがあってもいいと思うのだが、主人公はいいことばかり。 続編では挫折が待っているのかな。
2018.03.21
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8月14日のことではなく、14日から15日までの24時間。ポツダム宣言を受諾しようとする者と、最後の一人まで戦い続けようとする者。 郡部は現実には戦争を終わらせるしかないとわかってはいるのだが、簡単に受け入れることはできない。 天皇の放送をやめさせようとテロに出る将校。レーコード録音までの曲折、さまざまなことが同時に起こっている。 見ていて驚いたのがほとんど男しか出てこないこと。軍人と政治家ばかりなのだから当然なのだが、今ドラマ化するとしたら、妻や恋人が出て着るはず。 唯一女性という存在を見せるのは特攻に出発する若者に饅頭を食べさせる母親。 軍刀で切りつける場面や、ピストル自殺の場面は凄惨。 岡本喜八はこういう映画も撮る人だったのか。
2018.03.19
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いきなり登場する市川雷蔵がいきなり銃で撃たれてびっくり。 海軍が新型魚雷を開発している時代。 主題歌が藤巻潤! 藤巻と山口崇が雷蔵と同年配の役で驚いた。こうしてみると、市川雷蔵もつい最近の人だったのだ。 藤巻潤の用紙が変わらないのにも驚いた。 ヤクザの世界に生まれた男は、結局その世界で生きるのが定め、という映画だった。
2018.03.18
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これまた三船敏郎と仲代達矢だ。 丘の上の豪邸に住む会社重役の息子が誘拐されたのかと思うと、犯人の勘違いで運転手の息子が誘拐されていた。 三船演じる重役の息子は江木俊夫だった。 自分がのし上がることだけを考えてきた三船が、運転手の息子の身代金として会社を手中に収めるために用意した金を使うかどうか。 犯人の仕掛けたトリックに敗れ、後手に回る警察。 話が良くできており、見ている方もずっと緊張を強いられる。 子供を取り戻してからは、犯人を許せないという刑事の意地で、より重い罪に陥れようとする。 重役は、本来は立派な人間ではないのだが、運転手の息子のために身代金を出したと言うことで、世間からは高く評価される。ひねりもよくきいている。 犯人が鞄を焼いた時に立ち上る煙に、白黒映画の中でそこだけ色がついているのも秀逸。 見ているといろいろと勉強になる。
2018.03.13
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映画の内容については取り立てていうことはない。ヒロインになるかと面輪ら田音亜我身でもあっさりしているのが日本とは違うなあ、と思うくらい。 気になったのは主題歌。「ゴールドフィンガー」というでだしのところが「ムーンリバー」と同じに聞こえる。ここだけ取り出すと似てるよね。
2018.02.17
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こんな時代もありましたと言いたくなる。 この冬のJRのスキーのプロモーションに使われているが、舞台は新幹線では行けないところ。 「バブル」などという言葉もなく、ただ定食に就いて働けば収入が得られ、生活できた時代。 ストーリーは特に凝ったものではなく、わかりやすい。志賀高原と万座が二キロしか離れていないというのが複線と言えば複線。 しかし、いくらなんでも、ボーゲンからパラレルにいけるかどうかという女の子が、日没後、新雪の山を越えていけるわけはないのだが、そんなことをいうのは野暮。 ユーミンの歌が流れる、原田知世のイメージビデオとして見ることもできる。 レストランなんか実在のものなのかな。 当時の風俗を知ることができる資料でもある。
2018.02.06
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伊丹十三の遺作。 わがままな大物女優が殺人事件の目撃者となったために、新興宗教の教団に狙われることになり、二人の刑事が護衛につく。 護衛する側、される側の両方の生活が描かれ、じょゆうがいろいろと勉強しているところも描かれる。よくできているのは、女優がただの傲岸不遜な人間ではなく、殺人事件の目撃者となったときには、被害者をなんとかして助けようとしたりして必死になったりしているところ。誰だって色々な面を持っている。それをきちんと描いているところが珍しい。 全体のストーリーよりも、一つ一つの場面を見せることに力を入れて工夫しているように見える。全体としては、オウム真理教事件を想起させる内容。 20年も前の映画だが、出演者の多くが今も活躍しているのに驚く。特に、今は個性的な脇役として知られる、木下ほうかや渡辺哲などがでている。
2018.02.01
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007シリーズの第2作。 古典的名作。敵がソ連ではなくスペクターというところが話を複雑にしているが、後半はアクションの連続で、かなり大がかり。 有名な主題歌も雰囲気によく合っている。 命を落とす登場人物も多いのだが、陰惨にならず、ハッピーな結末が約束されていて、娯楽の見本になっている。
2018.01.28
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この時には、すでに荒井注は脱退しており、志村けんがメンバーとなっている。 1975年というともう40年以上も前の映画。風俗は古いが中身はそのまま現代に置き換えても作れそうな話。それだけ普遍的な物語ではあるのだが、キャラクター設定には時代を感じさせるものがある。 いかりや長介演じる刑事と妹(樹木希林)、行きつけの飲み屋のおかみ(園佳也子)は戦災孤児という設定。戦後30年経っているのだが、元戦災孤児はまだまだ若い。 加藤茶演じるチンピラとその姉(倍賞美津子)の父親は常磐炭鉱で石炭を掘り出して生涯を終えたということになっている。姉の出身地を「富岡町」と具体的な地名にしている。 ドタバタ映画なのだが、安っぽさがない。出演者はなかなか豪華。 伊東四朗が若いのには驚いた。
2018.01.27
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007シリーズの映画第1作。初めて見た。ショーン・コネリーが若いだけでなく、鍛え上げた肉体を見せている。 諜報部員という何をするのか実際にはよくわからない職業であるため、ほとんど何でもあり。ギャンブルにも格闘技にも精通しているという特殊な人間。 見て驚いたのは、「燃えよドラゴン」がこの映画の影響を強く受けているらしいこと。 島に敵の秘密基地がある。敵のボスは、片手が義手で黒い手袋をしている男。ただ、片手が義手というのは、海賊フックの例もあることだし、片手が義手というのは欧米の伝統なのかもしれない。 超人的な主人公とヒロインの活躍娯楽映画の傑作である。 これなら人気が出るはずだ。
2018.01.26
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松田優作の遺作。なぜか今まで見たことがなかった。 この映画公開直後に松田優作が亡くなったことで、彼ばかりが大きく取り上げられていた記憶があるが、日本側の主役は高倉健。 日本での撮影場面も多いようだが、アメリカで撮影されたらしい、ちょっと変な日本も出てくる。それでもかなり努力してリアルな日本を描こうとしていることはわかる。 アメリカの刑事と日本の刑事。最初は文化的や制度の違いからいざこざがあるが、友情物語になり、最後の場面も、日本人好み。 「ブラックレイン」といえば原爆後の「黒い雨」を思い浮かべるが、ちゃんと「黒い雨」につながっているのだった。 どうしても、松田優作がこのあとも生きていたらどうなったか、ということを考える。おそらく私などに想像のつくような人生は送らなかっただろう。
2018.01.25
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父は無く、母は遠い土地で働いていると聞かされて祖母と暮らしている少年。夏休みになったが友達は皆行くところがあり、自分だけ居場所がない。ふとしたことから母親の写真を見つけ、母親に会いに行こうと決意する。 成り行きでチンピラ(ビートたけし)がその少年を母親のいる豊橋へ連れて行くことになる。 もちろん、まともな人間ではないので金を使い果たしたり、タクシーを盗んだりとろくなことはしない。 それでも人としての情はあり、少年がつらい思いをしないように気を遣うことはできる。 「菊次郎」というのは少年の名ではない。チンピラの名だ。 つまり、チンピラが少年との旅の中で成長したり、自分のことを考えたりする物語なのであり、主人公は少年ではない。 菊次郎が経験した夢のような夏の物語なのだった。 小さなエピソードの積み重ねでありながら、それがつながっていったりする。最初に大体の構成を考えて、物語を作りながら撮影していったのだろうか。 グレート義太夫や井手らっきょなどにも持ち味を出している。
2018.01.23
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生田斗真が出ていると言うこと以外何も知らないで見た。 なかなか複雑な話で、主人公と、二人の殺し屋と、裏社会組織殲滅を狙う工作員たちが絡み合っており、最後に謎解きはあるのだが、よくわからないところもある。 驚いたのが山田涼介。山田涼介かなあと思ってみていたが、あまりにも救いの無い役。 よくこの役をやったなあ。これで一皮むけたのではないだろうか。
2018.01.22
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28歳で独身の娘(原節子)が結婚を決意するまで。題名は、冬も春も経て収穫を迎える麦になぞらえたものか。 舞台は鎌倉。自分の両親を「お父様」「お母様」と呼ぶような家庭の物語。 登場人物がそれぞれ落ち着くべき所に落ち着き、はっぴエンドのように見えるが、実は同居していた家族がバラバラに暮らすようになるという話。 何気ない日常というのは幸福でも不幸でもなく淡々と過ぎゆきながら変化していくものなのだ。 原節子の兄の役の笠智衆が若くて驚く。 「大和の伯父」というのが出てきて、奈良県から出てきたのかと思ったら、神奈川県の大和だった。この頃は、一面に麦畑が広がっていたりしたのだな
2018.01.21
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物語を描きたかったのではなく、暴力を描きたかった映画。 暴行、拷問、殺人が躊躇なく繰り出される。 何しろ暴力団の話なのだから人の命などなんとも思っていないし、みんな徹底して自分のことしか考えていない。その点は徹底しているので、見ていていやな気持ちにはならない。 登場人物の過去の因縁など全く出てこない、誰も彼も現在とちょっと先のことしか考えていない。 三浦友和がめずらしく暴力団の役。 娯楽作品に徹している映画だ。
2018.01.19
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スパイダースの映画。映画としての価値はどうだかわからないが、映像資料としての価値がある。 なぜか冒頭で田辺は骨折してしまい、出番が少ない。 何曲も歌が入り、スパイダースの映画を見た、という気になる。 ただ、アンプに隠されたプルトニウムを巡る騒動というのはどうかなあ。 原爆を作れると言う言葉も出てくる。もっと他のものでもよかったのではないかと思うが、諸外国での核実験が続いていた時期でもあるのだろうし、あえて核を持ち出したのかもしれない。 高品格や内田良平が懐かしい。
2018.01.17
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もうずいぶんと昔の映画で、もはやパニック映画の古典。知らない人も多いだろう。 筋立ては単純なのだが、それだけにわかりやすい。 船の転覆までに主な登場人物の紹介がなされており、それが脱出の過程で起こる事件の伏線になっている。 転覆後、牧師がなぜパーティ会場に残っていてはいけないと判断したのか、根拠がよくわからないのだが、とにかく革新的な牧師の判断力と行動力でことが進む。 判断を誤った人たちがクリスマスツリーに群がり、重みで倒れていくところは、CGではないだけに迫力がある。
2018.01.16
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話題になったのは知っていたが、初めて見た。 捨て子だった少女が芸者として育てられ、一人前の芸者になるが、いろいろあって銀行員になり、さらにまた芸者に戻る。 芸者の話かと思っていたのだが、芸者ではない時期の話も長い。 いろいろと新しい趣向が凝らしてあって、画面のサイズがなぜかスタンダードサイズ。 歴史的仮名遣いで経過が説明されたりする。 とにかく女にだらしない男(津川雅彦)に惚れ込んで、男の出生に力を貸すが、くっつりたり離れたり。女の方も、世間一般の倫理観とは違う世界に生きている。 政治の世界も銀行界もでたらめがまかり通り、とにかく金がものを言う。 面白いことは面白いが、なんだかすっきりしない。 いや待てよ、こういうの見たことがあるぞ。 昔、NHKのドラマで、社会の外側を漂っているような、地に足のつかない生き方をしている若者を主人公にしたものをいくつか見た記憶がある。 そんな生活が続くわけないじゃないかと思いながら見ていたが、これもそういう世界と言えなくもないか。 違うかな?
2018.01.13
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