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November 17, 2013
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佐藤賢一さんが一年以上連載していた『小説フランス革命』が遂にこの巻で完結しました。
中世から革命期まで登場人物を変えながらフランスの変遷を書いてきた佐藤さん。次の主人公は、ナポレオンかな?


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革命の終焉 小説フランス革命 12 (小説フランス革命)
La fin de la Revolution
佐藤賢一

前巻で、生まれた子供の名付け親にもなったカミーユ・デムーランや「理想を語れ、マクシミリヤン(p151)」と背中を押してくれたダントンを断頭台に追いやってまで「全ての人間を幸せにしなくてはいけないと考える。そういう国を、社会を(『小説フランス革命11 徳の政治』P356) 」作ろうとしていたロベスピエール。しかし当の国民はそんな事は望んでいなかった。ロベスピエールが断頭台に追いやられたとき、民衆は罵り嘲りながら見送った。それでも彼は、「人間には未来があると信じたい。皆が満たされる未来だ。」と、人々の幸福を願いながら死んでゆく。空回りと嘲るにはその真摯な思いがあまりにも痛ましい、絶対権力者の悲哀と孤独が感じられる退場であった。

 そんなロベスピエールの姿は、映画『チェ39歳 別れの手紙』のチェ・ゲバラに被る。キューバ革命を成し遂げた彼は盟友カストロと共に新生キューバの建設に力を注ぐが、理想主義肌であったため国内で孤立化を深め、かつて革命が起こったボリビアで新たな革命を起こそうとした。しかし既に先の革命で土地を手にいれた農民はゲバラの唱える革命に興味を示さず、政府軍の手で彼は殺される。二人とも、自分と拮抗する相手と対決して敗れ去るのではなく、彼等が身をなげうって救おうとした名もなき国民から見捨てられる。

 「市民よ、武器を取れ」とカミ―ユ・デムーランの呼びかけで始まった革命は、その始まりとは裏腹に、無様にあっけなく自ら壊れていった。通り一遍の歴史書に書かれている出来事の羅列の間から感じることが出来ない、革命当時のフランスで人々がどう生きたか、何を考えて生きてきたかが感じられるシリーズだった。途中で民主党による政権交代が行われ、小説に書かれている内容とシンクロするような現実を目の当たりにすることもあった。このように、人や国や時代に固有だと思われている歴史も、姿形を変えて、どこかの国、どこかの時代、どこかの誰かによって、似たようなことが繰り返されている。そして人間は傷と痛みと苦しみの歴史から学び、ロベスピエールが望んだような「皆が満たされる未来」に近づいてゆく。小説の最後の言葉にあるように「いつか必ず春は来るのだ」。






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最終更新日  November 17, 2013 12:04:02 AM
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