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December 14, 2013
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猪瀬東京都知事が連日のように苦しい弁明を繰り返していますね。昨日は3分で会見を打ち切ったとか。もともと権力のある側を糾弾して人気を得たのに、いざ権力を得た者の側になると、苦しい答弁を繰り返す。立場が変わっても変わらぬままでいることなんて出来ないのでしょうか。

こちらはエリザベス女王が登場する直前のイギリスの物語です。
権力者の側にいるクロムウェルが、とうとうアン・ブーリンを処刑台に追いやります。


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罪人を召し出せ
Bring Up the Bodies
ヒラリー・マンテル

ヒラリー・マンテルの『ウルフ・ホール』に続き、トマス・クロムウェルを主人公にしたシリーズの第二作。本国イギリスでは『ウルフ・ホール』と『罪人を召し出せ』を併せて全六話でBBCがドラマ化し、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーでも上演が決まっている。

 表紙はアン・ブ―リンのちょうど首の所で絵が切れており、裏表紙ではもう少し中心を上に据えた同じ絵が描かれている。首の所で切れているのは、本作の最後でアンが処刑されていることに関係しているかもしれない。また、表紙をめくると原題の「Bring Up the Bodies」が表示されているが「the Bodies」だけが赤字で表示されている。「the Bodies」は「身柄」でもあり、処刑された「死体」でもある。そしてもちろん、死体は複数である。

 第一作目は貧しい鍛冶職人の息子クロムウェルが国王の寵臣にのしあがるサクセスストーリーだったが、本作での彼は、右も左も分からない若造ではない。

と、有能ぶりがこれでもかと列挙される安定した大人だ。子供までもうけた(死産&流産)最初の王妃を兄の妃(王太子妃)と言い変えてまで結婚を無効にし、大騒ぎの末に結婚したアン・ブ―リンが世継ぎを設けることができず王に飽きられていく中で、クロムウェルは先の読めない王の思考を読み、信頼を勝ち得ていく。
 世継ぎの男性を産めなかったことでアンを処刑するのはあまりにも残酷に思えるが、本作では「王国の安定を維持すること。これこそ王が民とのあいだに交わす協定である。血を分けた息子がいないなら王は跡継ぎを見つけ国が疑惑と混乱分裂と陰謀に翻弄されぬうちにその子を後継者に指名しなければならない。 (P279)」と、国を存続させていくために男系で血脈をつなぐことが国民との無言の契約であったとして、ヘンリーにも同情の念を寄せている。またアンの態度如何によっては、処刑せず修道院で暮らす選択があったらしき事も示唆している。

 飛ぶ鳥落とす勢いだったアンがあっという間に側近や寵臣、親族にまで裏切られてゆき「わたしは王妃ですよ。わたしに危害を加えれば、あなたに呪いがふりかかるわ。わたしが自由の身になるまでは、雨は一滴も降らないのよ。 (P443) )」と、およそ理性的でないことまで口走る。まるで絵に書いたような栄光と凋落であるが、この様子を傍観者として見ていたクロムウェルも、いよいよ次巻では自分がその場に立たされる。これほど時勢と気まぐれな王を操ることに長けていた彼が、なぜ失墜するのか。その謎が明かされる時が楽しみである。






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最終更新日  September 13, 2023 01:49:06 AM
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