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June 7, 2014
カテゴリ： 海外のミステリー＆ファンタジー小説
みなさん、こんばんは。大雨警報が出ている所もあるようです。お気をつけて。
さて、今回はデンマークの特捜部Qシリーズ第三弾を紹介します。
新キャラクター投入でどんどん面白くなっていきますよ。
【送料無料】特捜部Q（Pからのメッセージ） ［ ユッシ・エーズラ・オールスン ］ 楽天ブックス
特捜部Q（Pからのメッセージ）
Flaskepost fra P
ユッシ・エーズラ・オールスン
ボトルに詰めた手紙がきっかけで恋に落ちる男女を描いた『メッセージ・イン・ア・ボトル』という映画があった。しかし本作に登場するボトルメールはそんなロマンティックなものではない。
男に小屋に閉じ込められた兄弟が、必死の想いで血で書いた手紙をボトルに詰めて送り出す場面から本篇は始まる。俄然読者は期待する。さあ、特捜部Qのくらいついたら離れないカールがすぐにでもこの兄弟を助けるだろう、と。
さて我らが期待のカールは、酔っ払った翌朝に、何と近所の顔見知りとベッドにいるという（幸いにしてパンツは履いていたらしい、それは幸いなのか？）、ラブコメのオープニングのような登場のしかたをする。前作で全身不随の相棒を引き取る事を決意し、2週間の休暇が明けてこれから仕事に行こうという時にしては、何ともしまりがない。続いて出勤したカールは職場でも散々な目にあう。そして件のメールがやっとカールの前に現れるが、ここで読者は気付く。冒頭の場面とカールがいる現在とは、タイムラグが生じていることを。アクセルいっぱいに踏み込んで、謎にのめりこんできた読者はここで一息つくだろう。たとえこの手紙の謎を解き明かしたところで、出した相手を今すぐ救う事はできないことに気づくからだ。おまけにカールは「いたずらじゃないか？」と消極的だ。ここで物語を終わらせないために登場したのが、前作から登場している部下ロ―サ。とぎれとぎれの手紙解読に夢中になり、消極的なボスに業を煮やして出社拒否。あげくの果てに全然警察と関係ない姉をよこす始末。
いずれも問題ありそうな部下も抱えて前途多難なカールだが、彼自身が関わった事件についても、今回問題が浮かび上がってくる。次回以降の伏線となるのか。ますます先が読みたくなるシリーズだ。
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ユッシ・エーズラ・オールスン
ボトルに詰めた手紙がきっかけで恋に落ちる男女を描いた『メッセージ・イン・ア・ボトル』という映画があった。しかし本作に登場するボトルメールはそんなロマンティックなものではない。
男に小屋に閉じ込められた兄弟が、必死の想いで血で書いた手紙をボトルに詰めて送り出す場面から本篇は始まる。俄然読者は期待する。さあ、特捜部Qのくらいついたら離れないカールがすぐにでもこの兄弟を助けるだろう、と。
さて我らが期待のカールは、酔っ払った翌朝に、何と近所の顔見知りとベッドにいるという（幸いにしてパンツは履いていたらしい、それは幸いなのか？）、ラブコメのオープニングのような登場のしかたをする。前作で全身不随の相棒を引き取る事を決意し、2週間の休暇が明けてこれから仕事に行こうという時にしては、何ともしまりがない。続いて出勤したカールは職場でも散々な目にあう。そして件のメールがやっとカールの前に現れるが、ここで読者は気付く。冒頭の場面とカールがいる現在とは、タイムラグが生じていることを。アクセルいっぱいに踏み込んで、謎にのめりこんできた読者はここで一息つくだろう。たとえこの手紙の謎を解き明かしたところで、出した相手を今すぐ救う事はできないことに気づくからだ。おまけにカールは「いたずらじゃないか？」と消極的だ。ここで物語を終わらせないために登場したのが、前作から登場している部下ロ―サ。とぎれとぎれの手紙解読に夢中になり、消極的なボスに業を煮やして出社拒否。あげくの果てに全然警察と関係ない姉をよこす始末。
いずれも問題ありそうな部下も抱えて前途多難なカールだが、彼自身が関わった事件についても、今回問題が浮かび上がってくる。次回以降の伏線となるのか。ますます先が読みたくなるシリーズだ。
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