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November 5, 2014
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みなさん、こんばんは。月曜日のハイキングの余波で筋肉痛です。

さて、今回紹介するのは大島さんの最新作です。

あなたの本当の人生は
大島 真寿美

 ジュニア小説の大家として一世を風靡した森和木ホリ―とその秘書を務める宇城圭子の所へ、ホリ―を長年担当してきた編集者・鏡味が新人作家の國崎真実を連れて来る。真実を気にいったホリ―は彼女を大ベストセラー小説『錦船』シリーズに出てくる両性具有の黒猫〈チャーチル〉と呼ぶことを決め、内弟子として住まわせる。

 大島さんの初期作品は、少年少女が主人公で彼等の三人称単独視点で綴られていたが、成人男女が主人公になってゆく小説に移行するにつれて複数視点が使われるようになった。本作品もその一つで、書くことに囚われた3人の女性の複数視点で書かれている。

 何事もなく流れていた日常が訪問者によって変わってゆくというモチーフは既存作品でもよく見られる。本作では、ホリ―のファンではあってもその私生活や過去について全く知らなかった真実が訪問者のポジションで、ホリ―やその周辺の人達との関わりを読者に説明する役割を果たす。説明が足りなかった部分は、先に挙げた2人の語り手によって補われる。
訪問者パターンとしては
1.訪問者が影響を受ける

3.訪問者を含めて登場人物の人達全てが影響を受ける
の3つに大別されるが、本作は3のパターン。

 初期作品では主人公が少年少女だったため一方的に影響を受けるパターンが多かったが、今回は互いに影響を与えあう。その中でも強烈な印象を残すのは森和木ホリ―である。「あなたの本当の人生はここにはないわ」という言葉を放ち、元夫や宇城圭子の人生をいとも簡単に変えてしまった彼女は、一見さも自分の事がよくわかっているようだ。しかし、そんな彼女も現在になっても「いったい森和木ホリ―とはなんだったのだろう」と考えこんでしまう。完成された大人など誰一人いない。人は一生迷いながらも、どこかで自分でその答えを見つける。真実がコロッケを見つけたように「べつにうまくなろうと思ってわけじゃなかったのにみるみるうまくなってしまう」‘自分だけの何か’を見つけて、本当の人生を切り拓いていくのだ。

「ゼラニウムの庭」を書いた時、大島さんはこう言っていた。「最近、自分にとって書くとはどういうことなのかが大きなテーマになっていたので、小説を通して一度よく考えてみたかったんでしょうね。これは、次の小説のテーマにもなる予定です」この‘次の小説’が書である。3者3様に‘書く時の気持ち‘―いや、取り憑かれているといってもいいのだから、‘書かざるを得ない気持ち‘と言った方が良いだろうか―を独白で綴っている。特に書くことを仕事に選んでいる人ではなくても、文章を書くことが大好きな人なら、どこか頷ける箇所、共感できる箇所が見つかると思うので探してみて欲しい。





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最終更新日  November 5, 2014 12:48:18 AM
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