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バチカンに行ったことがあります。スイス衛兵が護衛しているのが不思議だな、と思っていた記憶があります。でも、中の人達も様々に悩んでいたのですね…なんて。
ローマ法王の休日
を見ました。
ローマ法王の休日
HABEMUS PAPAM
監督&脚本&出演
ナンニ・モレッティ
出演
ミシェル・ピコリ
バチカンの法王が亡くなり、世界各国から枢機卿が集う。「コンクラーべ」と呼ばれる有名な法王を選出する会議のためだ。そこで誰もが密かに思っていることは、「神さま、どうか私が選ばれませんように」。規定の得票を獲得するものが現われず混迷が続く中、唐突に無名の枢機卿メルヴィルが新法王に決定してしまう。その結果に当惑したメルヴィルはパニックに陥ってしまう。困った報道官たちが、素性を知らないセラピストに診察してもらおうと、彼をヴァチカンの外に連れ出すが、メルヴィルは隙を突いてローマの街へと逃げ出してしまい…
中世のイタリア、ロドリゴ・ボルジアは大金を積み政敵を排除して法皇の地位を得た。だが、かつてはそれほど魅力的だった法皇職も、現代では重圧に他ならない。神に仕えることを職務とする枢機卿達が皆「選ばれたくない」と思っているほどなのだから。下馬評にも挙がっていなかったほど政治力もカリスマもないメルヴィルが選ばれたのだってほんの偶然だ。要は、誰がなってもいいものだ。この映画はまるでそう言っているようで、カトリック教徒であるイタリアがそんな挑発的でいいのか?と思ってしまう。
可愛いアン王女ならば若気の過ちで済むことを、なんと中年のメルヴィルも実行してしまった。しかしアン王女には明確な目的があったが彼の逃避行には希望がない。神に祈れば全てが解決したはずの世界で生きてきた男が、一番大事な場面で人々に話す言葉を思いつかない。では信仰とは何だろう。
シリアスなメルヴィルパートに対して、彼不在のバチカンはコメディタッチで描かれる。法皇を治療するためにやってきたカウンセラーは、枢機卿を指揮して国別対抗のバレーボール大会を主催するし、メルヴィルの逃亡を唯一知る護衛は、スイス兵士に彼の身代りを頼む。身代りが時折カーテンを揺らすことで、人々は法皇が安寧に暮らしていると知り安心する。
てっきりどちらかが折れておしまいかと思っていたのでラストシーンには驚いた。監督は満足しているのだろうか。
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