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March 3, 2016
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みなさん、こんばんは。アカデミー賞、レオナルド・ディカプリオが遂に主演男優賞を獲得しましたね。
こちらの作品も彼の主演で映画化されますが、ますます楽しみになりました!

エリック・ラ―ソン
The devil in the white city:Murder,Magic,And Madness at the Fair That Changed America
悪魔と博覧会

 国の威信をかけたイベントが大変なのは、これからオリンピック開催を控えているニッポンが、否応なしに実感していくことだ。早くも新国立競技場のデザインとエンブレムが仕切り直しとなったが、大なり小なりのトラブルは、これからも起こるだろう。

 今から百年以上前の1893年、アメリカでコロンブスのアメリカ発見400年目を記念した万国博覧会が開かれた。アメリカ発見云々というのはこじつけで、アメリカ人はパリ万博で見たエッフェル塔にショックを受けていた。鉄と鋼鉄の建物ならばうちが一番!と思っていたのに、あっさりフランスに抜かれてしまったのだ。負けず嫌いのアメリカはエッフェル塔を引っ提げたパリ万博を超えるイベントを開催しようと盛り上がり、アメリカ第二の都市シカゴが会場に選ばれる。

 シカゴの建築家ダニエル・ハドソン・バーナムが、会場設計から現場監督まで担う、博覧会の責任者となった。ビッグプロジェクトによくある通り、計画は最初からトラブル続きだった。パートナーの病死、金融パニック、エッフェル塔を超えるモニュメントのアイデア、軍資金を提供する博覧会協会との軋轢、事故による工事の遅れ。これらを皆の協力で乗り越えて…ときれいにまとめたいところだが、バーナムの剛腕で押し切ってしまった所も少なからずある。それでも窮地に陥った時には不思議に有能な人材が現れたりと、ドラマみたいな現実が起こり、プロジェクトは危なっかしくも進んでいく。

 「困難を一つ一つ乗り越えて、世界にもの見せてやろう」と万博に向かっていく人々がいる一方で、全く別の所を見ている男もいた。マーティン・スコセッシ監督により映画化される作品で、ディカプリオが演じるのがその男だ。若くてイケ面で自分が設計した3階建のホテルを所有する彼の周りには、若くて綺麗な女性が現れてはいつの間にか消えていく。家の中に「どこから見ても遺体を火葬するのにぴったりな」窯があり、ガスや薬の匂いもする。怪しいと分かっているのに誰も彼を問いただすことをしない。


 人を驚かせるための建築を考える男と、人を殺すための建築物を建てる男。
高みを目指す男と、地下室の闇を愛する男。
相反する要素を抱えた大都会シカゴの光と闇が、対照的な男の生涯を辿ることで浮き彫りになる。ノンフィクションなのに、まるで物語を読んでいるように頁が進む。


 さてここで、明るい話をひとつ。
シカゴ万博で、建物も含めた会場の景観を担当したのは「ランドスケープ・アーキテクト」を名乗るフレデリック・ロー・オルムステッド。彼は池の中州に何もない島を作ろうとしたが、横槍が入る。シカゴ交響楽団の指揮者はコンサートホールを建てたいと言い出し、後の大統領セオドア・ルーズヴェルトは自分が創設したクラブの狩猟キャンプを展示したいと押す。そしてなんと、日本政府も日本の寺院を建てたいとアプローチ!うわぁ、いらんことしぃかいな、と思いきや、最終的に島を勝ち取ったのは日本で、宇治の平等院鳳凰堂を模した日本館「鳳凰殿」と日本庭園を建設。素晴らしい、ニッポンの建築!こちらも映画にならないかな。



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最終更新日  March 3, 2016 09:49:28 AM
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