映画・海外ドラマ・本 ひとこと言いた~い

映画・海外ドラマ・本 ひとこと言いた~い

カレンダー

お気に入りブログ

クレイマー、クレイ… New! ジャスティン・ヒーハーフーさん

父との別れ。 天野北斗さん

イタリアンランチと… ちーこ♪3510さん

松河屋老舗☆ fujiうさぎ=^・^=さん

憂きも一時 小烏丸の”てる”さん

プロフィール

hoshiochi

hoshiochi

キーワードサーチ

▼キーワード検索

全て | 料理&お菓子&旅&演劇&その他2 | フランス映画 | 韓国ドラマ・赤と黒(ナップンナムジャ) | その他の地域の映画&ドラマ | アメリカ映画 | 韓国映画 | 真田広之 | 韓国ドラマ | アメリカドラマ | その他のジャンルの日本の小説 | 日本のミステリー小説 | イギリスドラマ | よしながふみ漫画&ドラマ&映画大奥 | 漫画・アニメ | 日本ドラマ | 中国&台湾映画 | 日本の作家が書いた歴史小説 | 海外のノンフィクション・エッセイ・その他のジャンル | 東欧・ロシア映画 | イギリス&アイルランド映画 | オランダ映画&オランダドラマ | 北欧映画 | その他のジャンルの海外小説 | 日本の絵本・童話・児童書・ティーンズ小説 | 日本作家によるノンフィクション&エッセイ・その他のジャンル | 日本映画 | 海外の絵本・童話・児童書・ティーンズ小説 | カナダの映画&ドラマ | ドイツ映画&ドイツドラマ | 日本のファンタジー小説 | 海外のミステリー&ファンタジー小説 | 堺雅人 | 日本ドラマ:歴史ドラマ&時代劇 | 三浦しをん:まほろ駅前シリーズ | 山田風太郎 | 香川照之 | 松山ケンイチ | 海外の作家が書いた歴史小説 | ジェイク・ギレンホール | イギリスドラマ:SHERLOCK | 塩野七生 | 吉田鋼太郎 | イタリア映画&イタリアドラマ | ローズマリー・サトクリフ | 大杉蓮 | ベネディクト・カンバーバッチ | インド映画 | 長谷川博己 | 内野聖陽 | 林遣都 | ムロツヨシ | ジョシュ・オコナ― | 井浦新 | 菅田将暉 | ディーン・フジオカ | 台湾ドラマ&中国ドラマ
July 30, 2017
XML
みなさん、こんばんは。本日も昨日に引き続き京極堂シリーズを紹介致します。

狂骨の夢 (講談社文庫)
京極夏彦


榎木津と京極堂の旧知である『旅館いさま屋』の釣り堀を任されている伊佐間一成は、ふと立ち寄った家の女主人・朱美から「妾は人を殺したことがあるんでございますよ」と話しかけられる。関口と中禅寺敦子は、作家・宇田川崇から、妻・朱美について相談を受ける。榎木津と木場の幼なじみである精神科医・降旗もまた、教会を訪ねた朱美から「殺したはずの夫が現れる」と相談を受けていた。

 冒頭はやはり、誰ともつかぬ者の独白で始まるが、なぜか二種類の対立する独白が登場。さて、一人の人の別人格か、 はたまた全く別人か?そう、今回何度も登場するテーマは「二つ」。骨の夢に悩まされる精神神経科医・降旗、自分の記憶が夢か現実か見極められない朱美、神を信じられない牧師・白丘、いずれも信じるものを失って二つの場を行き来する。前半はそんな悩める彼等を『魍魎の匣』で名前だけ登場していたが、今回初登場の釣り堀の亭主・伊佐間の視点や木場の視点で眺める事になる。伊佐間は合理と非合理の間を行き来する関口とスタンスは同じだが、思いつめるタイプの関口に対して、遊民の態である伊佐間には深刻さは見えず、物語に見え隠れする不気味な髑髏のイメージを、彼の飄々としたキャラクターがうまく打ち消してくれている。さて肝心の京極堂はといえば、更に出番が遅くなり、登場場面が372p、決め台詞を言うのが391pと、半分以上物語が進んでしまってから動き出す。でも登場すれば動きは早く、アンビバレンツに悩む彼等の憑物を落とすというより、語る事によって彼等の心の中を整理してあげている。同時多発で起こる事件の関係性は、『魍魎の匣』と対を成す。

 本作はもう一つのシリーズ『後巷説百物語』の或る人物の「騙り」によって、起こった事態が発展し、昭和に生きる京極堂が「語る」事でその事態に始末をつけるという息の長~い伏線になっている。


【楽天ブックスならいつでも送料無料】狂骨の夢 (講談社文庫) [ 京極夏彦 ]
楽天ブックス






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  July 30, 2017 12:00:26 AM
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR


© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: