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June 3, 2019
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カテゴリ: イギリスドラマ
みなさん、こんばんは。現エリザベス女王を主役に据えた大胆なドラマシリーズ 「ザ・クラウン」 を見ました。

冒頭は作品のカラーを決定づける。S1は暗闇に咳が響きやがて現国王が白いトイレに散った鮮血を見つめる場面。王が自らの死病を知る。S2は女王夫妻が船内引きこもりで結婚生活の維持に何をすべきか話し合う。絵に描いたような幸せロイヤルファミリーを描きたいわけではないとわかる。

Season1ではフィリップが王室の在り方に常に懐疑的かつ批判的で「妻として娘として母として」のエリザベスを求め対極にチャーチル首相やウィンザー公の「君主とは特別な存在であるべき」という考えがある。二つの間でせめぎ合うエリザベスがメインテーマ。

「女王ヴィクトリア2 」「ザ・クラウン」 いずれも王配と長年連れ添った女性君主だがヴィクトリアがアルバートに怒りをぶつけるのに対してエリザベスは父の死後涙を見せる事もフィリップ王配との不和においても言葉を荒げることなく抑制した表情のみで通すのが対照的。

息子に自分の姓を継がせる事が出来ず趣味も仕事も制限つきのフィリップ殿下など、え、ここまで描いていいの?と思うくらい宮廷の皆さまオープン。一族のヘビースモーカー率高し。戦争の英雄チャーチルが老害と言われ政敵に狙われ強かに政界を生き残るサイドストーリーでもある。

ザ・クラウン Season1
The Crown

出演

ジェレミー・ノーサム グレッグ・ワイズ アレックス・ジェニングス 

監督
スティーヴン・ダルドリー

製作総指揮&脚本
ピーター・モーガン

テーマ音楽
ハンス・ジマー

第1話「カモ狩り」Wolferton Splash
エリザベス王女とフィリップ王子の結婚の儀が執り行われる。同じ頃、国王ジョージ6世の体調は悪化し、チャーチルが2度目の首相就任を果たす。

 冒頭。真っ暗な中に咳の音が響く。咳の主は現国王ジョージ6世。便器の真っ白な所に散る鮮血。国王が死病を抱えていることが視聴者にも国王にもわかるファーストカット。物語のトーンは最初から暗い。

 次の場面では切り替わってフィリップが名も身分も捨て王女の結婚相手に選ばれる。そわそわしているエリザベス王女。隙を見てフィリップにちゅーされるなど本当に隙ばかり。娘らしい姿は本当に短い。



 結婚式で最後から二番目に登場して現閣僚ではないのに国民から最大級の敬意を払われるチャーチル。余命を宣告されても煙草が手放せない国王の死病をただ一人知り表面上友好的な関係を保つ海千山千っぷりが第1話で既に語られる。

第2話「国王崩御」Hyde Park Corner
体調がすぐれない国王に代わり、4大陸にわたる外遊へ出かけるエリザベスとフィリップ。一方、議会では党員らがチャーチル追放を目論んでいた。

行く時は王女、戻る時は女王。フィリップから父の死を知らされた時泣きつく姿がシーズン1 の中で唯一エリザベスが涙を見せるシーン(ただし涙は画面には登場せず)でありはじけるような笑顔はこの先封印される。若き国王を支えようと決意するチャーチル。

父が夫に諭したことを知らずに海軍復帰を願う手紙を書いている途中に届く訃報。夫にエスコートされるのではなく先に歩くこと、呼びかけが変わる事、留めが実の祖母(それもご高齢)に跪かれるラストシーンで自らの立場が変わったことを思い知らされるエリザベス女王


エリザベスの王位継承がもたらす生活の変化を実感するフィリップ。チャーチル首相は戴冠式の延期を求め、王位を放棄したジョージ6世の兄が帰国する。

『女王ヴィクトリア』 で女王に妊活を勧める叔父、『ザ・クラウン』 で王冠を捨て恋を選んだウィンザー公爵、『刑事フォイル』 でユダヤ人建国を阻止するため密かに動くクライブ・オード・スミスと日本で放送されるドラマで大活躍のアレックス・ジェニングス。 女王の叔父役が二つ。いずれもちょっと嫌味な役.

 庭で遊んでいた姉妹は呼び戻される。並行して描かれるウィンザー公爵最後の演説。放送を聞きながら視線をかわすエリザベスと父。やがて王位を担うことになる二人。

「自分の事など一度も考えなかった」「完璧な息子」「天使」と弟の株爆上げ中の母に対して気まずい表情のウィンザー公爵。
マウントバッテンという自分の名をチャールズに継がせたいこと、クラレンスハウスで暮らしたいことを要求するフィリップ。
タウンゼントの妻が家を出る。離婚歴がつくことを恐れるタウンゼントと「自由になれる いつか再婚も」と目を輝かせるマーガレット。飛行機学校の事を聞きに来たフィリップに女性がいることを気づかれる。
「私の最後の使命は陛下が立派な君主になるよう力の限りお助けすること」とマウントバッテンの名を継げない事を諭すチャーチルに戴冠式を16か月延期する真の理由を突き付けるエリザベス。困ったチャールズが泣きついたのがウィンザー公。ウィンザー公爵は見返りに年金復活とシンプソン夫人の称号を要求。「奥方への愛が全てを破滅させた」「それが愛だよ ウィンストン」

 許されぬ恋のツケを未だに払わされているウィンザー公とこれから許されぬ恋に踏み出すマーガレット王女。「あなたはまだ私に謝ってくれていない 普通のつましい暮らしをしたかった 妻として母として」元国王への謝罪を求める現国王エリザベス。現国王が君主の家に入り元国王は追放先へ戻る、歓声に囲まれて。どちらも少しだけ幸せで、不幸。

「君は僕の家も仕事も名前まで奪った」例え女王でさえも慣習を無視できない。フィリップとエリザベス、最初の挫折。ウィンザーの名を継ぐ、と皆に宣言するエリザベス。言い終わった後の彼女を上目遣いで見つめるフィリップ。

第4話「神の御業」Act of God
濃霧のせいでロンドンの都市機能が何日も麻痺し、健康被害が広がる。にもかかわらず何の対策も講じないチャーチル首相に、議会の不満は高まる。

「結婚と同時に空軍元帥になったのに飛行機が操縦できない」タウンゼントと共に空に舞い上がるフィリップ。自由の翼を手に入れた高揚感。

最初はわずかだった異変。1952年12月4日それは確かに報告しているのに見過ごされる。
「どうせ読まんだろうが首相あてにな 送る行為が重要だ」誰もが責任回避したいあるあるな報告パターン。

あれだけヘヴィー・スモーカーなら来るよな、と思いたくなる太王大后の肺の病。それでも病床で隠れてタバコを吸う。どんだけ好きなんだ。濃霧でも出かけたい女王様のためにお付きは懐中電灯で護衛。ラジオで濃霧を“神の御業”と言っているのを聞いたエリザベスは祖母に糺す。「君主制は神より課された使命 務めを果たすべきは国民ではなく神に対して」政教分離派のフィリップを「王族と言えど成り上がり」とばっさり。

フィリップが操縦を習っていると知り驚愕するチャーチル。「未来の国王の父が危険な行動をするなんて!」と怒るチャーチル。「これ以上夫の自由を奪わないで」と頼むエリザベス。濃霧のせいで飛行ができず暇すぎて口笛吹いちゃうフィリップ。「飛行は認めても宙返りは内閣の許可が要る」双方痛み分けのフィリップ飛行問題。

チャーチルの口から“神の御業”という台詞が。アトリーも動き出す。“ディッキー叔父さん”マウントバッテン卿が女王に直々にチャーチルの問題処理能力について女王による辞任要請という踏み込んだ発言を。エリザベスも議会の議題にフィリップの飛行がやり玉にあがったと聞いて表情が硬くなる。

チャーチルがかわいがっているスコットが「わが半生」を引用し絶賛「変化を恐れず突き進め 今こそ君たちの時代だ」24歳の自分を褒められて複雑な表情のチャーチル。戦場のような病院を見て「変化をもたらす人に伝える」と力強く歩き出したスコットの前には霧のせいで前方が見えない車が。「ただの霧です すぐに晴れます」女王の前でも動じなかったチャーチルが「非凡なお方と有意義に過ごす」ことを楽しんで働いている彼女の死によってようやく動く。「ほんの子供だぞ こんなに美しい…」病院で何かがひらめくチャーチル。近くのメモにすらすらっと書くのはさすが。全く考えていなかったわけではないことがわかる。女王の謁見よりも優先したのは粗末な病院の一部屋での記者発表。「私は今日ここで闇を発見しました 直ちに措置を講じるとここに堅く誓います」流れるように出てくる対策の数々。“無能な首相”が“危機を救う真のリーダー”に。その時日が昇り霧が晴れる。空を見て微笑むチャーチル。

届くべき気象庁の警告が最初に野党党首側に回るなど不手際もあるが土俵際で踏ん張ったチャーチルの国民に向けてのパフォーマンスが素晴らしい。主戦場の病院で医療崩壊を防ぐ手段の発表と原因の究明を打ち出す。部屋で犬を抱いて発表されたら石持て追われたはず。

このまま霧が晴れなかったらそれでも何もしないのが正しいのか?と再度祖母に尋ねるエリザベス。「何もしない方が難しい 全力で臨まなければならない 中立を貫くのは人として不自然 人はあなたに笑顔や同意を望むけどそれを示せば意見を表明したことになる そうする権利は君主に与えられていない 何も言わず 同意せず 笑わず 考えず」「感じず息もせず存在せず?」「君主としてはいい でも私個人は?」ただ後のダイアナの死の時にはこの態度がマイナス評価に繋がってしまう。

死者12000人。1956年大気浄化法制定。

第5話「板挟み」Smoke and Mirrors
慣例に背き、夫を戴冠式委員長に任命したエリザベスだが、フィリップの大胆な計画に波紋が広がる。同じ頃、女王の伯父・ウィンザー公が渡英する。

神経質そうな足が映る。エリザベスの父、ジョージ6世。子供時代のエリザベス。戴冠式前にナーバスになっていたのだ。“堅持”が読めないエリザベス。「堅持する=絶対に破ってはいけないということ とても神聖な約束なんだ。」「聖なる油がパパに触れるとパパは変身するんだ 神様と直接接触ができるようになる 永遠に変わる 神様とつながる この儀式全体の中で一番大切な部分だ だからよく練習しないと大主教」わかっていないような表情を浮かべるエリザベス。後に彼女も聖別される。幼い頃読めなかった言葉を言葉が詰まった大主教に告げて。「王冠は王位の重さ この姿は見たくなかった」エリザベスに笑って見せるジョージ6世が現代のエリザベスに代わる。冠を被る娘と父が時空を超えて対峙する。
アヴァンタイトル。

「僕を憐れんで見栄えのいい仕事を」「違うわ もっと一緒にいたいだけよ」「君が女王様してる(Queening)間待ってろと?いつも女王様してるだろ」

「僕は嫌われてる 部外者みたいにね」すねモードフィリップ。「やるなら総て仕切りたい それが条件だ」「でも度を越さないで 戴冠式は千年の歴史がある儀式なの」言われてもやっちゃうんでしょうねフィリップ。

「ただの公爵夫人よ 妃殿下ではない」こちらもすねモードシンプソン夫人。「おもてなしの極意を教えて頂けるんですよね?」「そんな約束した?」「その分ももらってる」知識とプライベートを切り売り。「私は戴冠を受けてない」母危篤の報に帰国するウィンザー公。「強く振る舞わねばならん」「あなたは強いわ」「君無しで行くよ 冷たいロンドン Cold London 野蛮なロンドンBrutal London 地獄のロンドンへHellish London」その後笑って「やろうか」とシンプソン夫人に言っちゃうウィンザー公めちゃめちゃセクシーな上半身裸ですよ。

元王族として知識とプライベートを切り売りするもその過去たる故郷はどこまでも冷たい「冷たいロンドン Cold London 野蛮なロンドンBrutal London 地獄のロンドンへHellish London」ウィンザー公によるロンドンの正しい三段活用。

フィリップの委員長就任を告げる女王。「戴冠式を仕切るのはノーフォーク公」と引かないトミー。「女王は若い 学ぶべきことは若い将軍と同じ」ウィンザー公についても手厳しいエリザベス王大后のゴッドマザーぶり。「もう一つの懸念はカンタベリー大主教が解決してくれる あれは水銀と同じで隙間に入り込む」

カンタベリー大主教から呼び出しを受けるウィンザー公「もう国王ではないので出向くわけか」
「これは一体何です?奇襲ですか?」「王の義務を負う自信のない方が出席するのは」ウィンザー公に戴冠式に出席しないよう要請する3人。「大主教ともあろう人が彼女のために汚れ仕事とは」激怒するウィンザー公。「王位を放棄して17年だぞ 過去は水に流すべきだ 社会の洗練度は寛容で測られる」「私は愛する女性を侮辱したりのけ者にしたりできない」戴冠式欠席を決めるウィンザー公。前王は英雄と言い切る大主教たち。メアリー太王大后の死。「君がここにいないことに激しく腹を立てている」シンプソン夫人への手紙。

前王と同じ弔辞に気づくフィリップ。「君の戴冠式はこんな風にはしない」前日演説原稿を頑張るフィリップ。頭の固い元お坊ちゃまとの対決第一声は過去との決別。「今の時代に合わせるべきです 今や技術の発展により夢にも思わなかったことを実現できる時代です」戴冠式がTV放送される。「戴冠式が若い夫婦のおもちゃになっている」と危惧する古株。「夫は度を越したのね」「ビジネスなら称賛に値します ですがこれは王冠に関する事 王冠は何のためにあり王室は何の存在意義が?」

縮小版の戴冠式を提案するフィリップ「イギリス人じゃないからわからないさ」「国民が配給でしのいでる時に豪勢な指揮をやるなら首相が槍に掲げられる事態になっても泣きつくな」「国民は元気の源を求めてる」「国民にとって王室はより高みの理想なのに気軽に見られたら」「国民に親近感を与えるんだ」テレビ放送をOKしたかわりに跪くように命じる女王。

「女王の配偶者が妻の横に立たず妻の前にひざまずく行為が正しいのか?」「王冠に対してよ」「そうは見えない 妻にかしずく無力な夫だ」「誰もが神と王冠に跪く」「君はしない」「重責に押しつぶされてる」「楽しんでる 体中から権力への執着心が滲み出てる 君は妻か?女王か?妻と結婚生活をしたい」「強い男は両方に跪ける」「女王が命令する?僕は例外にしてくれ」「無理よ」

「女王の配偶者が妻の横に立たず妻の前にひざまずく行為が正しいのか?」戴冠式のスタイルが新しい時代に合っていないと不満たらたらだったエディンバラ公だったが結局は千年の伝統と王冠に膝を屈する。聖別と宣誓の時悲しそうな顔をしていた彼の苦悩はこれから続く

戴冠式をTVで見るウィンザー公。家には客人が招かれており戴冠式の説明をすることも料金に含まれているのだろう。聖別の儀式の間エリザベスが見えなくなる。その中継を儀式を行わなかったウィンザー公が見る。「我々は人間だからだ」理由を説明する。

聖別の瞬間を悲しそうに見つめるフィリップ。「普通の女性が油で聖別されればあら不思議!女神様だ」ウィンザー公。「君はふいにしたのか 神になるチャンスをChance to Be a God」「もっと素晴らしいものを私は選んだ」シンプソン夫人を見る。「愛よ」視線が合う。と言いつつ後で庭で泣きながらバグパイプを吹く。逡巡して跪き女王を見るフィリップ。フィリップとウィンザー公、それぞれの諦め。

第6話「スキャンダル」Gelignite
マーガレットとピーターから話があると切り出されたエリザベス。王室のスキャンダルが新聞社にすっぱ抜かれると知った王太后は、心中穏やかでない。
「戴冠式のおかげでお姉さんは世界一有名に」「そうね でも私の方が あなたとローデシア旅行に 愛する人と行ける」「秘密の仲だ」「それでも誰よりも幸せ」微笑むマーガレットとタウンゼント。

その頃新聞社にはマーガレット王女のスキャンダルが。「戴冠式の日王女が男性の糸くずを取った。その男というのは亡き国王の元侍従武官ピーター・タウンゼント 平民で離婚経験もある 王室に離婚問題が絡むと 書かせて下さい 国民は食いつく 男の服の糸くずを取るのは親密な行為です」「糸くずの記事を第一面に載せろと?派手にぶち上げろ」

「あのピーター?」「そのピーターよ」「どんな話?」「内緒」「きっと楽しいわ」「楽しみ」

エジプトの革命について知らせる様子を聞いているフィリップ。この頃はまだナセルは海のものとも山の者ともわからなかったが後半重要人物に。国を追われたフィリップは少し暗い顔に。

「今日はどこへ?」「君が興味を持つような所じゃない ランチクラブだ 男ばかりさ エジプトの話だ この前の革命の話 イタリアの情勢不安 気が済んだ?飲みながら女性の話もしたな 紳士のランチクラブだぞ」
「ピーター・タウンゼント?なのに正装か?理解に苦しむ 妹に手を出した?」「知らないわよ」

「ピーターだけが心の支えだった 私も支えた 去年の12月に彼の離婚が成立してから考え始めたの 2人の将来の事をね それで戴冠式の直前に結論に達した 何て言うかその いつか私達は わかるでしょ?」「結婚?」「そうよ 難しい問題があるのはわかってる」エリザベスをちらちら見るフィリップ「姉さんは知ってたはずなのにショック?」「すばらしいわ」「許してもらえる?君主として」「それは各方面に聴かないと 公式な問題よ でもあなたが望むなら」「何よりも望むわ」「反対しないわ」やおら立ち上がるフィリップ「じゃあ祝福しよう よかったな」

「知ってたのか?」「あれほど真剣とは」「何より退屈な男だ 植物を眺めている方が面白い 君にとっても不利になるぞ 君はマーガレットの姉でもあり女王でもある おじさんは王国を壊しかけた 王族だぞ そっくりだよ」「17年前の話よ 王室も変わったわ」「変わったのは王室以外の世界だ」「ハンサムな空の英雄よ」「離婚した空の英雄だ 片方だけが悪い離婚などない」「お父様のお世話よ」「妹の尻を追いながら」「妹を大事にしてる」「そうか?なら離婚せず妹にも手を出さないさ」

記事が仕上がってくる「王室に対する服従と黙認のルールだ」「戴冠式を見ろ 王室は変わった」「王室が譲歩したんだ」「王室の伝言板でいるか 我々は問われてる うちが報じなければ他社にすっぱ抜かれます」

社長はトミーに報告。
「君が乗せる記事は王室関係者に打撃を与える」「だから前もって警告しに来たんだ」お祭り騒ぎのマーガレットの所にトミーがやってくる。

エリザベスはスコットランドでの結婚を提案。「ごめんなさい お母さまが会いに行くみたい 迷惑をかけてるわよね 特に姉さんには」「あなたを応援すると決めたの」「ありがとう 早く彼に伝えたい」

エリザベス王太后は記事の事をエリザベスに知らせに。「私は2人の娘を等しく愛してる 2人も等しく問題を抱えているようね マーガレットには幸せになって欲しい あの子の姉であり女王でもあるあなたを守らなければならない」「私は妹を応援するつもりよ」「あなたの今の人気が永遠に続くと思わないで」「1772年の王室結婚法を?好ましくない結婚を これが議会と教会を怒らせた 不利益を被る結婚を強行しないようにと 王族が25歳以下で結婚する場合は君主の許可を得なければならないと 25歳以降は不要です」「マーガレットが25歳まで待てばあなたの同意を必要とせず決定を下せる あなたと政府や教会との関係を守ること」「おっしゃることは良くわかります でもマーガレットはまだ23歳よ」「できれば別々に」「事を大きくしないように」

記事が一面に出てほくそ笑む記者。「25歳まで待てばあなたの自由にできる」「それは転属?追放?スキャンダルを鎮めるの」「お父様は私も待たせた」「3か月でしょう 私たちは2年よ なぜスコットランドの話を?」「ごめんなさい」「わかった いう事を聞くわ この決定に従う だからローデシアにだけは一緒に行かせて それもだめ?」「二人での行動は危険よ カメラマンが付きまとう でもあなたが戻ったら必ず2人だけで会わせる 約束するわ」

「ヨハネスブルグを断るとシンガポールに それも断るとブリュッセルと 退屈だが近い」「何もかも無理やりすぎる」「女優の外交に同行するのは共感を得るチャンスだ」「フィリップも反対された でも姉は彼との結婚を強行した」「キスして 戻ったらもうできない」

「タウンゼント大佐の同行が間違いでなければと」珍しく言い間違いをするトミー。「奥さんに非がある 彼はいい父親だったわ」「引き離すのは妹がかわいそう」「心の傷は癒えます」
結果的に女王より注目を集めてしまうタウンゼント大佐。「大観衆の歓声は女王だけでなくタウンゼント大佐にも惜しみなく送られています」「ピーターへの感謝と妹への支持で同行を許した」一向に噂がおさまらない。「良かれと思った決断も時に再考が必要です」歓声にこたえるタウンゼント大佐を見ているエリザベスとトミー。

「話しても?リリベット」「マスコミの注目を浴びたことお詫びします 同行に感謝します 気遣って下さった」「マーガレットと私は何でも分かちあってきた 彼女の公務がない時は一緒に過ごそうと 散歩や水泳乗馬 実に残念だ」「そうね」「この件について決断を下されましたか?」「そうねトミー 全て任せるわ」

帰国して空港に降り立つエリザベス「ありがとうピーター」「陛下」

「タウンゼント大佐 今や時の人ですな こちらへ」「君のブリュッセルへの転属を即刻実施する 元軍人なら荷造りは得意だし旅立ちに感傷を持ち込まない」「話が違う 王太后もご存知でしょう ブリュッセルに赴任する前の48時間は彼女と過ごせるはず この指示は違反しています」「私には家族で交わされた極秘の約束事がわからない」「約束通り王女が戻るまで」「トミー 君は職務に熱心だ マーガレットと私のロマンスに世間は注目している 彼等の喜びと共感に理解を示すべきだ 忠告しよう 我々を非難すると後悔する」「お返しに私からも忠告しよう ピーター 王室の方々は敬称でお呼びすべきだ」「お互いに気持ちが通じ妻となる女性は名前で呼ぶ」「飛行機が待っている」ローデシアでスピーチするマーガレット。飛行機に乗るタウンゼント。

電報を見たマーガレット「すぐ姉と話したい 早く!」「陛下の居場所がわからないようです」「イギリスの女王よ どこにいても目立つ」たらいまわしされる電話。やっとサンドリンガム・ハウスにつながる。「ひどいわ 戻ったら会わせると約束したのに なぜ行かせたの?応援してくれて嬉しかった 反対だったのね 目立てないのが嫌で 妹に光が当たるのが嫌だったんでしょ 人気を奪われるのが嫌で引き裂いた 私を守ってくれなかった 私ももう守らない 報いを受けるといいわ」記事が流れる。「1936年の王冠を賭けた恋とは違い…」「国民の権利は王室にも保障されるべきだ」「イギリス王室は今まで王室は不要だとする多くの論証を乗り越えてきた 現在国民の忠誠心はかつてないほど強固である だが王室の無慈悲な行為に対する非難を乗り越えるのは難しいだろう」批判的な記事が続く「2日で忘れるさ 多分ね」「妹は許してくれる?」「許さざるを得ない 皆そうさ」ランチクラブに出かけるフィリップ。逆に宮殿の奥に奥に向かっていくエリザベス。

第7話「知識は力なり」Scientia Potentia Est
ソ連の水爆実験と時を同じくして、英国首相、外相ともに深刻な健康問題に悩まされる。自分の教養の偏りを不安に感じたエリザベスは、家庭教師を雇う。

『女王ヴィクトリア』との共通点多し。「女王としては君臨し妻としては夫に従う」女王という複雑な立場や「知識がない自分」に悩む姿。コンプレックスを感じる当の相手アルバートには相談できずヴィクトリアが頼ったメル郷(LordM)がすかさず「知識と知恵は違う」と言ってくれた。
エリザベスは家庭教師から自分が何を教えられていたかを知る。

自らと外相の病気を国内外に隠していたのがばれて「乳母に怒られるのが大好きな英国男子」よろしくエリザベスに怒られる首相チャーチル。今の女王ならば本当に乳母やに叱られる若者の図になるだろうなぁ。

皆が習うような数式や歴史は習わずに来たエリザベスが自らの無知を恥じてユニークなキャラの家庭教師を雇うが彼女が教えられたのは他の誰もできないことをする能力。彼女から諭されたチャーチルはかつて即位前に自らが支えようとしていた国王の成長を悟る。

第8話「誇りと喜び」Pride & Joy
エリザベスは、夫と外遊へ出かけ過密スケジュールをこなす。その間、代理として公務を遂行したマーガレットは、姉とは違う個性を出そうとするが…

エリザベスとマーガレットの国を駒にしたシブリングライバリー(sibling rivalry)。互いに自分に無いものを羨む二人。思うまま発言する妹が国民の人気を集めれば姉は外遊で大英帝国の威信を見せつける。フィリップが外遊の欺瞞にちくりと一言。

第9話「暗殺者たち」Assasins
フィリップとギクシャクしているエリザベスは、旧友と過ごす時間に安らぎを覚える。チャーチル80才の誕生日を記念して、肖像画が描かれることに。

自党他党共に放たれる刺客や自然現象の濃霧さえも乗り超えてきた怪物チャーチルを仕留めたのは一度も肖像画を描いたことのない現代画家。誰にも話したことのない苦悩を見抜いた彼が描いた肖像画に映る最も自分が見たくない姿を目の当たりにして遂に引退を決意。

S1E7で女王に殊勝な事を言っていたものの第二次大戦を勝利に導き若き女王を支えた首相を誰も老害の一言で排除できず仕留めたのは肖像画=つまりは自分だった。女王の慰労に涙ぐみながらも肖像画は燃やすという所に生涯諦念とは無縁のチャーチルの執念が垣間見える。

自分は同性の友人との直通電話を断られたのに女王は異性で噂のあった相手とのホットラインを持っていると聞けばやはり不公平は否めない。だからフィリップ殿下がこれからますますやさぐれていくわけだが(ちょっと同情)。


第10話「栄光の女王」Gloriana
再会したマーガレットとピーターの行く手には、新たな障害が立ちはだかっていた。エリザベスは、女王としての立場と、姉としての想いの間で揺れ動く。

国王として妹の結婚に悩むエリザベスに「姉として妻として考えろ」と一人の人間に立ち返るよう勧めるフィリップ殿下と「国王は化け物だ」と人ではない説を訴えるウィンザー公。父との約束を破っても王冠を選んだエリザベスから妹と夫が去っていくEnding。


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最終更新日  May 19, 2021 02:57:34 PMコメント(0) | コメントを書く


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