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February 21, 2021
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みなさん、こんばんは。菅総理長男との接待問題で総務省の秋本局長ら総務省幹部2人が異動へ 事実上の更迭だとか。やれやれ臭いものにふたですね。
実在の首きり人の伝記を紹介します。

サンソン回想録:フランス革命を生きた死刑執行人の物語
Les Memoirs de Sanson:Memoires pour servir a l’histoire de la Revolution francaise
オノレ・ド・バルザック
訳安達正勝
国書刊行会

『死刑執行人サンソン ―国王ルイ十六世の首を刎ねた男』を著した安達正勝が訳を担当する本書は、文豪バルザックが著したサンソン家の四代目、シャルル・アンリ・サンソンの回想録。漫画『イノサン』で、日本での知名度を一気に上げた彼の別名は、ムッシュ―・ド・パリと言う。

 冒頭のエピソードではマドレーヌ寺院を歩く“ちび伍長”ことナポレオンの後を尾けていたシャルルがマムルーク兵に誰何される。最初はナポレオンと部下に押され気味だったシャルルだが、素性を明かすが早いか彼等が驚きと恐怖に満ちた表情を浮かべる。“後に皇帝となるナポレオンにも恐れられていた男”としてシャルルを描く事で、当時の死刑執行人がどのように見られていたかを読者に知らしめる。


「普通の市民になることができず、町では敵対的扱いを受ける。立法者は彼らの社会的境遇を改善しようとするが、偏見が彼らを突き落とす。理性は一つの声しか持たないが、偏見は千の声を持っていて、こちらのほうが影響力が大きい。大多数の者は闇であり、少数の者だけが光である。」
「私は裁判所によって下される犯罪判決の執行人であるが裁判所は十分かつ長い時間をかけて自分達の信条と照らし合わせた後にしか判決を下さないとされている。その私が汚辱に印づけられ、一方、拙速で軽率ないしは横暴なことも多い判決を遂行するために大勢の人間を殺めた兵士たちのほうは、軍隊のあらゆる階級に昇進し、一般のあらゆる役職に就き、君主や国家によって与えられるあらゆる名誉を受けるのが適切とされているのは、まったくもって奇妙なことではないだろうか?」

死刑執行が法で定められた刑罰というならば、なぜ民衆はまるでスポーツ観戦でもするかのように処刑場に群がるのか。刑を決めた裁判官や、戦争で敵兵を倒した兵士には尊敬の眼差しを送られるのに、執行する者は忌み嫌われるのか。皆が嫌がる仕事であるが故に、高額の報酬が得られるが、しかし一たび職業を明かすと、自由な結婚もままならない。文字通り職業に縛られた一生となる。その悲劇的な人生は『アンリ・サンソンの手稿』で紹介される。

 イタリアの死刑執行人を描いた三章に亘る物語もまた、職務を遂行しているだけなのに死刑執行人が恨まれる姿が描かれる。それほど忌避する思いがあるならば、いっそ死刑を止めれば良いのに、なぜ死刑はなくならないのか。

「もし犯罪判決の執行人が忌み嫌われるならば、もし彼がすべての人間の中でだれにとってもいちばん忌まわしく嘆かわしい人間であるのならば、もし彼の同胞が身内の中にしか存在しないならば、もし世論が彼を社会関係の外に放逐するのならば、現今の刑罰制度はどうにも正当化され得ないということである。」
 シャルルの言葉を借りたバルザックの主張は、現在でも十分頷ける内容である。



サンソン回想録 フランス革命を生きた死刑執行人の物語 / 原タイトル:Les Memoires de Sanson[本/雑誌] / オノレ・ド・バルザック/著 安達正勝/訳 ​​ ネオウィング 楽天市場店






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最終更新日  February 21, 2021 12:00:19 AM
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