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大変に僭越ながら、向田邦子さんの感性や考え方、行動は僕に似ている。だから読んでいて、「そうなんですよ」、「その通り」、「それが言いたかっただ」と頓首することが多い。例えば、「心にしみ通る幸福」の一節、ー私は読んでいる途中、あるいは読み終わってから、ぼんやりするのが好きだーこれって、僕が感じているままじゃないか!さらに、このあとの表現。ー砂地に水がしみ通るように、体のなかに、なにかが広がってゆくようで、「幸福」とはこれをいうのかと思うことがあるーそう、「これこれ、これが言いたかったんですよ」感じていても文章に表せないことを代わりに表現してくれるのだ。まさに、心の中の痒いところに手が届く、という感じなのだ。本書でも、ー(ことばは)無料で手に入る最高のアクセサリーである。流行もなく、一生使えるお得な「品」であるー※「ことばのお洒落」の一節ー宇宙の未来について思い煩うかたもおいでになるというのに、たかだかビールの大中小について、懊悩するとは、なんたる小者だろう。こんなことでは、とても大きなものは書けそうにないー※「小者の証明 酒中日記2」の一節ー自分の働きと比べても、ほんの一片食(ひとかたけ)の楽しみに消える値段のあまりの高さに、美味しいなあと思って漏らした感動の嘆息よりも、もっと大きな溜息を勘定書きに見たときつくようになってしまった。このあたりから、うちで自分ひとりで食べるものは、安くて簡単なものになってしまった。※「食わらんか」の一節ー(昔の朝食は)うちだけでなく、まわりもシンとしていた。それでいても活気があった。短い時間に火を使い刃物を使う母や祖母の勢いが朝の食卓に流れていたような気がするー※「海苔と卵と朝めし」の一節ー何でも早わかりで判るより、飲んでも食べても見ても判らなくて、これが本当のヨーロッパの姿かな、などと自分なりに宿題を残すほうが、本当の外国旅行かなという気がしている。※「ベルギーぼんやり旅行」の一節などなど。ページをめくるごとに、頓首してばかりである。おかげで、向田邦子さんのエッセイは、長い時間同じ姿勢で読んでいても、首や肩が凝らずに読めるという効能が秘かにある。
2026.02.20
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勝浦駅に降りると、ひな人形が飾られていた。そうか、もう雛祭りの季節が近いのだ。せっかくだから、駅周辺をブラブラと散歩。まずは、マリブ(勝浦中央海岸)から。春の海、波打ち際は底が見えるほど澄んでいる。串浜・松部方面まで一望。おもいっきり深呼吸して背伸び!次いで、遠見岬神社へ。驚いた。河津桜がもう満開!房総半島の春は早い!神社からの眺め。いつ見てもいい!次いで、丘を登ったところにあるKuste(キュステ)へ。ビック雛祭りに向けて準備の真っ只中。準備中のひな人形を見ることが出来ました。ラッキー!勝浦の街はいつ来てもいい!心残りは、帰りの電車の都合で、勝浦タンタンメンを食べることができなかったこと・・・。しゃあない、また来ます!
2026.02.17
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飲み会で帰宅が遅くなる夜。出迎えてくれるのは、妻でもなく、もちろん娘でもなく、モヒうさぎさんなのです。モヒうさぎさんは、お立ち台である箱の上で、三つ指をついて(ウサギさんの前脚の指(爪)は5本あるけれども)、出迎えてくれます。高級旅館や料亭並みの最高のおもてなしなのです。ただ、三つ指は単に丁寧な作法というわけではないそうです。かつての武士の挨拶では、親指、薬指、小指のみをつき、人差し指と中指を浮かせておくことで、不意の襲撃を受けても刀を取りやすくする姿勢だったとか。モヒうさぎさんの出迎えは、最高のおもてなしというより、むしろ、この「武士の挨拶」としての臨戦態勢のようです。現に、三つ指でのひととおりの挨拶がすむと、二本足で立ち上がってキョロキョロと周りを見回し、前脚を漕いで踊りだします。ムエタイ(タイ式キックボクシング)の試合前に選手が躍るように、やるき満々で「遊ぼ・遊ぼ」、「ニワンポ行こう!」とアピールしてくるのです。もう、日本の古来からのしきたりから、タイの民俗芸能までありったけの技を駆使してのお誘いです。かくして、霜降りの夜、モヒうさぎさんをニワンポに連れ出すことになるのです。23時過ぎ。白い息が、真南に移動しているオリオン座に吸い込まれていきます。さぶい・・・。酔い覚ましどころか、もはや修行の境地。それでも、モヒうさぎさんは、容赦ありません。追いかけっこを仕掛け、穴掘り(草ホリホリ)に誘ってきます。ただ、モヒうさぎさんに付き合っているうちに、気分が良くなってくるから不思議です。モヒうさぎさんと暮らすようになってから、二日酔いが軽くなったのは、酩酊後のニワンポの反射作用かもしれません。ウコンよりもオルニチンよりもニワンポ。これが、最強の二日酔い対策です。追記:2月14日現在、50日連続ニワンポ実施中! どこまで、この記録伸びるか?
2026.02.15
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犬の散歩をしている途中に、他の犬連れの作者に出合う。そんな気分になるエッセイ集。犬好きにとっては、どのエピソードも強く頷くものばかり。特に、印象深かったのは、言葉を理解しているかわからない犬だからこそ、人をほぐし、和ませるといること。久世光彦さんは言う。「人に疲れ、それでも人が懐かしく、(犬という人)と、これからも続く明日という日について、話している」。そして、「良く見れば、私は機嫌よく笑っているはず」。浅田次郎さんは「ペットという言葉が嫌い」だという。動物にも感謝して対等につきあいたい。落合恵子さんの「バース(ゴールデンリトリバー犬)との暮らしで、私はこんなにもたくさんの喜びをもらっているが、バースからしたらどうなのだろう」という言葉は、愛する動物と暮らす人たちの共通の感想ではないだろうか。ひたむきな動物の愛情に、対等は無理でもできるだけ応えていかなければならない。
2026.02.14
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週末は千葉市でも予想外の積雪。僕らのフィールドは白銀の冷たい絨毯に覆われていたけれども、このまま、うさんぽ無しで日曜日を終えるのは寂しい。「行かないで後悔するより、行って後悔するほうがいいれす」とモヒうさぎさんの覚悟を聞いて、僕らは庭に出た。ところが、先ほどの勇ましさはどこへやら。白い雪の眩しさが、モヒうさぎさんをすくませる。抱っこされたまま、決して庭におりようとしないので、まずは、雪が積もっていないところにそっと置いてみる。先に雪原に降りた僕を見て、モヒうさぎさんも、おっかなびっくり、雪の中に足を踏み入れる。フカフカの感触に違和感があるのか、毛で覆われた脚や、白いお腹で雪に触れて冷たいのか、いつもよりゆっくりとピョンピョンと歩く。そのうちに、庭のあちこちにモヒうさぎさんの足跡がスタンプのようについていく。よく見ると足跡は4つ固まり、内側に小さなものが2つ、外側に大きなものが2つだ。内側の小さい足跡は左だけ少し前で、外側の大きな足跡は小さな左側の足跡を挟んで平行に並んでいる。はて?モヒうさぎさんのひょこひょこ歩く姿を見ていて、謎が解けた。モヒうさぎさんは、まず、短く小さい前脚をつき、次いで、長くて大きい後ろ脚を前に伸ばして着地しているのだ。人が跳び箱を跳ぶ時のように、前脚をまずついて、後ろ脚を外があから大きく飛躍させているのだ。雪がある分、控えめだけど、いつもはもっと後ろ脚を前に伸ばしているに違いない。いやはや面白い!そんな観察をしているうちに、すっかり雪に慣れたモヒうさぎさんは、そこらじゅうをホリホリして背中まで雪まむれになっている。「風邪をひかないうちに帰ろうか」名残り惜しいけれど、今週末のうさんぽはここまでにしよう。次の祭日、週末は晴れるといいね!
2026.02.11
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1月に読んだのは9冊。内訳は、ストーリーコンテンツ(小説・エッセイ)が5冊、事実・主張コンテンツ(ビジネス書・新書)4冊だった。また、分野別では、文芸5冊、ウサギ3冊、歴史1冊。①向田邦子全集・小説4~寺内貫太郎一家~(向田邦子著/文藝春秋) ★★★★ 今月の第4位!②それを読むたび思い出す(三宅香帆著/青土社) ★★③言語化する小説思考(小川哲著/講談社新書) ★★★★ 今月の第3位!④「好き」を言語化する技術(三宅香帆著/ディスカバー携書) ★★⑤歴史のなかの邂逅2~徳川家康~新選組(司馬遼太郎著/中公公論新社) ★★⑥ウサギ学~隠れることと逃げることの生態学~(山田文雄著/東京大学出版会) ★★★⑦ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち・上(リチャード・アダムズ著/評論社) ★★★★★ 今月の第2位!⑧ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち・下(リチャード・アダムズ著/評論社) ★★★★★ 今月の第1位!⓽遅読家のための読書術(印南敦史著/ダイヤモンド社) ★★★※★印は評価(★~★★★★★)まさに、読んだばかりの⓽は、1日1冊・週6冊を目指せということだが、そこまで多読することが良いことなのかどうか。僕は読み飛ばしできないタイプだし、読むのに時間を要すストーリーコンテンツもたくさん読みたい。数に拘らず、月5冊以上の目安でいこうと思う。さてさて、今月読んだ本の中では、⑦、⑧が圧巻だった。うさぎ好きの僕としては、作中のうさぎたちの仕草に見覚えがあったり、我が家のモヒうさぎさんに似ているうさぎさんを探したりしているうちに、すっかりはまってしまい。下巻に入るともう、自身もうさぎたちの群れに入っているような錯覚に捉われ、ドキドキしながら物語の世界に没入してしまった。そして、なぜか、これを読んでから、道の端を歩き、いざという時には隠れられるような草むらを探している自分がいる。まだ、うさぎの群れの余韻が続いているようだ。①は温かい家族の物語。折しも、娘が成人式だったこともあり、娘と、作中の年頃の娘・静江を重ねてしまうともう涙がとまらなくなってしまうのだ。僕は、寺内貫太郎オヤジのように、良い・悪いをはっきり言うことができるだろうか。不安である。②、③、④はいずれも文章術の本。いずれの本でも共通していたのは、相手を意識して書くということ。④では「読者を決め」たうえで、「想定読者と推しの距離」によって情報格差を埋めるべきとする。また、③は、より踏み込んで「小説とは内輪であればあるほど面白い」として、「青春時代を一緒に過ごした友人のように情報を共有」していくのだという。③は他にも、「自分の目でしっかりと世界を見る。見えた世界を抽象化し、別の世界に置き換えて個別化する」といったことで、知らない世界のことを書いていくのだと示唆する。文学を学ぶ娘にも話したい内容である。
2026.02.08
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「怖いれす・・・」そう言うなり、モヒうさぎさんは目を見開き、後ろ脚を強くカーペットに叩きつけた。「危ないれす、一緒に隠れるれす。さあ、早く!」と言うやいなや、ゲージの最奥のトイレに逃げ込んだ。モヒうさぎさんを驚かせたのは、読売新聞が報じた「数万年前の日本にライオン生息 人類と同時期に日本で暮らしていた可能性」という記事だ。国内の化石のDNAを分析したところ、絶滅したホラアナライオンと特徴が一致したらしい。日本北部が大陸と繋がっていた約6~7万年前以降に流入し、3~4万年前に日本列島に到達したとされる人類と同時期に暮らしていた可能性もあるという。読売オンラインなんでも、このホラアナライオンは、現代のライオンよりはるかに大きくて、トナカイのみならず、マンモスの子どもなども食べていたというから驚きだ。見つかったのは、青森、静岡、山口の化石から。富士サファリパークのライオンもびっくり。巨大ライオンが富士山麓をうろつきまわっていたのかもしれない。寒冷な氷河時代で、富士山麓も一面の雪原だったにちがいない。ホラアナライオンも富士山を見上げていたのであろうか。想像するだにワクワク・ドキドキする。「モヒさん、大丈夫だよ。昔の話さ」トイレに蹲るモヒうさぎさんをナデナデしてあげる。「そうなんれすか! なーんだ、モヒがガブッとしてやろうと思ってたのに」にわかに強気になったモヒうさぎさんがゲージから飛び出してきた。′フンガフンガフンガ、鼻息が荒い。モヒうさぎさんだって、厳しい生存競争を勝ち抜いてきたアナウサギの末裔なのだ。逞しい!
2026.02.07
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サンマは目黒に限る。そして、東京出張からの帰りは高速バスに限るのである。まず、フカフカのシートに必ず座れる。帰宅ラッシュで押しつ押されつの電車とは大違いなのだ。ゆったりと本を読むのもいいが、目的地に向かいながら景色をながめつつ、飲食を楽しむのが最高だ。かつて、霞が関の官僚が深夜帰宅の際、タクシーの運転手からビールやおつまみの供与を受ける、深夜タクシーが問題になったが、近年では、居酒屋とタクシーを融合させた「新・居酒屋タクシー」なるサービスもあるのだという。高速バスの場合、他のお客さんもいるので、ジャブジャブ飲んだりはできないが、迷惑を掛けない程度にしんみりと一献かたむけるのは構わないだろう。そんなことで、先日は、コンビニでワンカップの300mlと、チーズ、サラミ、ピーナッツを買い込んで、勇躍、バスに乗り込んだ。これが大当たり!都内の夜景を眺めながら、チビリチビリと日本酒を飲む。隅田川にかかる清洲橋越しのスカイツリーの大きさよ。葛西臨海公園の観覧車からは湾岸道路はどう見えるのか。そんなことを考えながら、また、チビリチビリ。眺めのいいスカイラウンジや、大きな水槽があるバーで飲んでいるような気持ち良さだ。そうこうしているうちに、あっという間に自宅近くの景色に変わっている。もう少し、飲んでいたい・・・いや、乗っていたいくらいだ。飲食代としては、ほぼ1,000円。気分のいいせんべろを楽しんだ。東京出張の帰りは、高速バスが定番化しそうだ。
2026.02.06
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毎朝の通勤、このところ改札を抜けて、あえて狭い階段を使ってホームに降りている。理由は、これ。「やめましょう 歩きスマホ」のポスターが見たいから。京都・高山寺の鳥獣戯画をモチーフにしたこのポスター。うさぎ好きの僕は、慌てふためくうさぎと、盟友カエルの掛合に、思わずほくそ笑んでしまうのだ。「なんのこと」とばかりとぼけている「改札ふさぎ」うさぎ、「おっとっと」という慌てている「足元取り」うさぎ、「あぶなっ」というカエルと、気が付かないうさぎのギャップの「ぶつかり」うさぎ、「なんだと」「そっちこそ」と両者、大興奮の「大揉め」うさぎ、「もうだめだ―」と悲鳴が聞こえてきそうな「線路落ち」うさぎ。うさぎが加害者で、カエルに迷惑を掛けているのが、うさぎ贔屓としては少々引っかかるが、それでも、うさぎとカエルは良いコンビだと思う。そういえば、うさぎもカエルも月に住んでいるとされ、後ろ脚で跳ねるところも共通だ。喧嘩するほど仲がいいということだろうか。このポスター、うさぎファンでなくても、強い印象を残すのではないか。ながらスマホ禁止の効果もきっと高いに違いない。だから、いつまでも掲出を続けて欲しいものである。
2026.02.02
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