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March 10, 2016
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カテゴリ: ニュース
明治大学大学院教授 青山 佾(やすし)

ガバナンスという言葉には二通りの意味がある。

一つはコーポレートガバナンス(企業統治)という場合のガバナンスで、これは企業経営の透明性、すなわち株主から経営の内容が見えるようにして、経営執行に対する監視を強めることを中心とする。社外取締役を増やし、社外から監査を強化する。これは企業社会におけるガバナンスの考え方である。

もう一つ、ガバメント(統治)に対する対立概念としてガバナンスという考え方があり、この場合、日本語では統治ではなく協治と訳される。ガバナンスにも統治という訳語はあるが、「ガバメントからガバナンスへ」という言い方をすると、行政と市民の関係が統治から協治へ、すなわち縦の関係ではなく横の関係へかわるべきだといったふうな議論が行われる。

市民同士の協働とか行政と市民の協働などと言う場合の協働は、ガバナンスという概念と密接に結びついている。ただしこの場合でも、協治・協働のためには透明性は不可欠の要素となり、この点はコーポレートガバナンスと共通である。

現代社会で重要な位置を占めている社会福祉法人、生活協同組合、NPOなど非営利活動にとっては、上記の二通りのガバナンス論はどちらも大切で、避けて通れない議論である。

社会福祉法人は非営利組織として社会から期待されている役割があるが、同時に市場原理が支配する社会の中で一定の収入を得て一定の経費を支払って活動している。だからコーポレートガバナンスと協治・協働という場合のガバナンスと両方を要求される。

社会福祉法人は営利目的ではなく、利益を出資者に分配することはない。この点において企業とは異なるが、しかし経済社会において活動していることに違いはない。市民や関係者との協治・協働のためにも、経営のさらなる透明化を図り、市民らの理解と協力を得ていかなければならない。

同様に社会福祉法人の本来業務がきちんと行われること自体、社会貢献だが、それが市民や関係者に理解されることが大切である。








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Last updated  March 10, 2016 06:07:08 AM
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