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「告!栗橋北中学校・三年A組卒業生の選ばれ死君たち」10年前、タイムカプセルを埋めたメンバーのもとに次々届く手紙。「郵便」と告げながらも、それが届くのは真夜中だったり、行動を監視しているような状況下だった。タイプカプセルに賛同しつつも、当日は入院中で(タイムカプセルを埋める立会いには)不参加だった石原綾香は現在駆け出しのカメラマンとなっており、独自に卒業生に会う企画を考えていた。取材対象をタイムカプセルを埋めたメンバーに限定し、それぞれに再会していく。メンバーは当時学級委員長だった湯浅孝介、副委員長の冨永ユミ、株のプロの鶴巻賢太郎、ボーイッシュな三輪美和、医者のどら息子・佐々倉文雄、転校生の石原綾香、不登校児の不破勇と、同じく不登校児の大河原修作、付き合いで担任の武田先生の9人。彼らの元に次々届く奇妙な手紙。「ホール」という言葉に過剰反応を見せるメンバー。タイムカプセルを埋める日前後に何かあったのか?取材中、本人に会えなかったのは、メンバーの一人でありながら、不登校児だったため、在学中から誰も姿を観たことのない不破勇、同じく不登校児だった大河原修作の二人。過去と現在が織り交ざり展開する物語。そして、迎えるタイプカプセル掘り出しの日―だいたい予想は付く展開なのだけど、防空壕探険とか、謎の一人とかひっそりと忍び寄る影のような恐怖は効果的。あとがきで作者が祖母から聞いたという先祖の墓を掘り起こした時に砂のように崩れ去った遺体の話のほうが現実にあった出来事らしいだけに一層緊張感が高まっていたような。~ネタバレメモ~手紙の犯人は大河原の両親。いじめられていると思い込み、不登校となった息子は10年前、「クラスメイトを謝りに来させる」という武田先生の言葉を信じ、引きこもりに。誰かが彼の下を訪ねてくれれば息子は外に出るだろうという過剰な愛情から、湯浅監禁まで発展。真相に気付いた綾香によって彼は助け出され、また、修作も外に出るように。綾香入院中、メンバー(孝介、ユミ、美和、佐々倉、鶴巻)により行なわれた卒業記念の夜の防空壕(ホール)探険。そこで彼らは6人目の声を聞き、慌てて外に出、入口をふさぐ。それ以降、誰かを閉じ込めたのではないかと言う恐怖にさいなまれていた。6人目は探険の話を聞き、追いかけてきた不破勇だった。彼女はその後、用務員さんに助けられており、その後、そのことをネタに小説を書いていた(編集担当は冨永ユミ)
April 29, 2007
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しあわせなミステリーに載っていた短編が気になり、佐方貞人シリーズを借りてみることに。これからも楽しみなシリーズになりました。シリーズ第一作がこの「最後の証人」なのだが、時系列的には前述の短編やシリーズ短編集「検事の本懐」の方が前(検事時代)。で、その後検察を辞めて弁護士になったのが本書。まだ、その二冊しか単行本は出ていないようだが、検事時代、弁護士時代どちらも気になるところ。元検察官の佐方貞人は、刑事事件を専門に扱うヤメ検弁護士。佐方のもとにかつて在籍した地検の所在地で起きた殺人事件の弁護依頼が舞い込む。高層ホテルの一室で起きた刺殺事件、物的証拠、状況証拠共に依頼人が犯人であることを示しており、男女間の愛憎のもつれが引き起こした悲劇だと世間やマスコミの誰もが依頼人に勝ち目はないとみていたが、依頼人は犯行を否認。敗戦必至とみられる弁護を引き受けた佐方に勝算はあるのか?だらしなくてヘビースモーカー、「法を犯すのは人間。法よりも人間を見ろ」、「犯した罪をまっとうに裁かせるだけ」という佐方の人間像が魅力的。過去の事件(事故)と、裁判、事件の経緯が交差して展開。ミステリ?としては落ちというか、落としどころは容易に想像できるが、それでも十分楽しめる。---------------------------------佐方貞人~東京(中野)に法律事務所を持つやり手弁護士。 元検事。検事時代に最初に米崎地検に配属されていた。 12年前(検察官5年目の時)に、同僚が犯した罪を検察がもみ消したことから 検事を辞めた。その人間が犯した罪で裁かれなければ意味がない、が持論。 依頼を受ける基準は報酬の多寡ではなく、事件が面白いか否か。 単純な犯罪ではなく、ひと皮めくると別の顔をのぞかせるような案件のこと。 島津は本当の罪で裁かれるべきだと、今回の事件では無実を、 そして、事件の背後に過去の事故があったことを明らかにする。小坂千尋~佐方の弁護士事務所に勤める事務員。 弁護士を目指し、法科大学院の夜間に通っている。 弁護士になりたい理由は「結果ではなく理由が知りたいから」。 判決ではなく、事件の本質に向ける彼女の目を買い佐方は採用。 すべてが明らかになった後、真相を知る佐方に弁護をと高瀬に声をかける。筒井~佐方の検事時代、米崎地検の直属の上司。 現在再び米崎地検に配属されている公判部長。 検察官として優秀だった佐方に目をかけていた。 佐方が辞めるきっかけになったもみ消し事件では、 明るみに出れば検察全体の信用問題に関わるため、 「真実を暴くことだけが正義じゃない」と佐方をいさめる。 面倒見がよい。口癖は「法より人間を見ろ」庄司真生~今回の事件の検察官。推定年齢30代前半。 上司・筒井が目をかけていたという佐方を気にしている。 父を殺した通り魔が心神喪失状態だったとして不起訴になったことから、 罪人を裁かない法律を恨み、自分が裁かせる立場になればいいと検察官に。 重い病気になった母がいる。辺見 ~検事正。三宅晃~去年地検に採用された検察事務官。高瀬光治~開業医。38歳の時に独立。順調に経営が成り立っていた矢先、息子(小5)が事故死。 事故状況が改竄され、息子の過失とされ加害者が不起訴に。 7年後、加害者と居合わせところで事件の真相を確信。 余命わずかな妻の最期の願いを叶えるため、妻の計画に協力することに。 佐方の要請で証言台に立つが、真相は語らず。高瀬美津子~夫が息子の死の真相に確信を持ったこと、また、自身の余命を知ったことから、 島津に今度こそ罪を背負わせようと計画を立て、誘惑。 島津に殺されたように見せかけ、自殺する。 島津邦明~50代。建設会社の会社社長。今回の事件の被告。(佐方の依頼人) 飲酒運転により、高瀬夫婦の息子・卓を死なせた張本人だったが、 当時、県の公安委員長を務めていたことから事件の真相を改竄。不起訴に。 W不倫のもつれから美津子を殺したとみられていたが、 事件の真相は佐方により明かされ、推定無罪となる。 だが、過去の事故について再調査がなされることに。丸山秀雄~元警察官。上から命令され、認知症の母の介護もあり、家族を守り、 左遷・異動を避けるため、島津の事故改竄。だが、罪悪感に苛まれていた。 事故の真相をつかんでいた佐方の説得に最後には応じ、証言台に立つ。
September 17, 2012
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・水冥き愁いの街 死都ヴェネツィア・・・すごいタイトルだなー。と今更ながらに。リュウを抹殺できず、教会を裏切りながらも、教会に戻った修道士・セバスティアーノは拘束された。リュウの弱点を自白させるため、ヴェネツィアへ移送されたセバスティアーノは、リュウに最愛の師を殺され、復讐の機会を狙う吸血鬼タジオのもとに。セバスティアーノ救出に、龍・透子・ライルが動く。教会の刺客、教会内の勢力争い、その背後でうごめく影が入り乱れる。セバスティアーノの博愛精神(?)が、みんなをどんどん危機に陥れている気もするシリーズ。聖槍ロンギヌスがキーに。・魔道士と邪神の街 魔都トリノ拉致されたセバスティアーノとタジオ。彼らを追う一行。教会を陰で操る謎の考古学者と古代エジプトの邪神も参戦。鴉も登場。・永遠なる神の都 神聖都市ローマ 上・下いよいよ決戦の地・ローマへ。ヴァティカンでは教皇狙撃事件、高位の聖職者が失踪する事件が頻発。教会の背後にいる邪神の正体とは?~ネタバレメモ~邪神の正体は、さんざん登場していたエジプトの神々ではなく、ルシファーだった。教皇は龍と和平交渉に応じ、セバスティアーノは彼のもとで働くことに。ラストでは、教会(教皇)と龍の仲介役として鎌倉の教会の助任司祭に。荒覇吐の剣・東日流の姫神と透子は一体に。
February 17, 2012
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恨みをもって死んだ姫は龍になったという。雨の日―実の母がなくなり、家庭内暴力をしていた義父は仕事を辞め、閉じこもったり出て行ったり、大学進学を諦め、酒店で働く蓮は中学生の妹・楓を守るため、義父を殺そうと決意する。一方、同じく母親が亡くなり、再婚した義母に馴染む間もなく実父が亡くなり、義母と一緒に住む中学生の辰也と小学生の圭介の兄弟では兄は義母から嫌われるような行動を繰り返していた。雨のせいで彼らは罪を犯し、龍が生まれ、すれ違った感情の中で生まれた誤解が解けた時、彼らの中に残ったものとは―~ネタバレメモ~どんでん返し上等の道尾作品。楓を襲ったかに見えた義父は、亡き母を思い、墓参りを欠かさない男だった。合い鍵を作り、義父の仕業に見せかけて楓を狙っていたのは蓮の店の店長だった。楓を手に入れるために義父を殺し、それが楓の犯行だと思った蓮は妹を守るためにその死体を遺棄。楓に心を寄せていた辰也は店長から脅迫者に仕立て上げられてしまう。だが、真相に気付いた蓮と兄を心配する圭介により、捕まっていた楓と辰也は助かる。実母を殺したかと疑われた義母・里江とも、彼女に懐かないように頑なになっていた辰也の心がほぐれたことでこれからに光が見える。辰也、圭介兄弟はまだしも、どちらに転んでも蓮と楓に救いはほとんどないラストだが、それでも、楓が無事だったことはかろうじての作者の優しさかな。店長が蓮の家の合い鍵を持っていたことなどはかなりの御都合主義で、無理があり。
August 9, 2009
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燦1・2の続編。圭寿への魔の手はどんどん迫り、また、伊月・燦も運命に巻き込まれていく。----------------------------戯作者になるのが夢で、須賀屋から返された草稿の手直しをするための時間が欲しいという圭寿の望みをかなえるため、伊月は周囲に圭寿は気分が晴れないため、10日余り静養すると伝える。圭寿は世間を知らないために表現に詰まり、伊月不在の夜に庭を散策。その時に供を申し出たのは御年寄り(江戸家老)・兵庫之助典久の長男で、家中随一の剣の遣い手と評判でもあり、伊月との対戦を望んでいる、田鶴藩江戸屋敷近習小姓組頭・山内瑞和。庭には罠と暗殺者の影が。瑞和は罠(虎挟み)にかかり、圭寿は絶体絶命のところを燦に助けられる。伊佐衛門に送り込まれ、江戸定府でお馬廻り組頭を務める傍ら藩邸の動きを探っていた石崎文吾が殺され、その連絡を受けて動いていた伊月は、帰藩後、事態を知る。罠は藩邸内に手のものがいなければ仕掛けられないと、伊月は圭寿と林葉ら少数の者と(燦とで)下屋敷に移ることを瑞和の父・山内家老に提案。山内家老は、赤疱瘡を患い急死した圭寿の兄・継寿は馬が好きで、暗愚ではないが聡明とは言いかねたが、圭寿は名君の器であるために藩主になるのを阻止したい者がいるのではと考える。伊月は身寄りのない子供たちの面倒を見ながら盗みをさせて生計を立てている女掏摸・お吉から、殺された岩蔵の敵を討つための協力を求められる。燦はお吉に協力を約束。お吉は岩蔵が最後に掏った男が持っていた薬包を燦に渡す。燦と伊月は文吾と岩蔵を殺し、圭寿を襲った男が同一人物だと考える。燦は圭寿警護を手伝うことに。鷹の八神があっさり圭寿の腕にとまり、燦驚愕。下屋敷から、本所深川の田鶴藩下屋敷近くの版元店主で、中堅ながら無名の戯作者を多く成功させている須賀屋天三郎のもとを訪れる圭寿(戯作者名・薄ヶ原鷹丸)、伊月、燦。圭寿が手直しした草稿の判定を待つ間に庭を散策していた燦は襲われる。実は須賀屋は神波の一族で、天三郎は風を操ることができ、燦が何者か試したのだった。天三郎の口から出た「闇神波」のことを燦は知らない。見張りのように現れる蛇は闇神波の手なのだろう・・・。まだ手直しは必要だが、「神波碧空伝」は傑作になると評され、圭寿感涙。燦ですらよけきれずに手(急所)をつかまれたことがあり、(燦曰く)得体が知れないところがあるという圭寿には、やはり異能の、神波一族の血が流れているのではないだろうか。彼の生母・お筆の方は才色兼備、また、藩主長城守の供をして狩に出向くことさえあったという。彼女が今わの際に圭寿(幼名・市之丸)に言った「そなたは・・・たれで・・・あるか」は何を示しているのか。九鬼姫(鷹)を殺された恨みに固執する藩主長城守常寿は、神波一族を根絶やしにするための手を打ったを伊佐衛門に伝える。・・・それは、一族の血を継ぐ燦、伊月はもちろんのこと、圭寿にその血が流れているならば、それこそが圭寿の命が狙われる一番の理由なのではないだろうか。長城守逝去。江戸では一人の浪人風の男が死んでいるのが見つかったところで以下次巻。
August 19, 2012
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3・探求編降臨の野での奇跡から11年後。指物師となったイアルと結婚したエリンには、息子・ジェシがいた。ある闘蛇村でおこったの大量死の原因を探るよう命じられたエリン。真相を探るうちに王祖ジェと闘蛇とのつながり、この国の成り立ち、遠き民の血筋に伝えられていた知恵、母ソヨンの死に秘められた想い、そこに隠されていた真実に近づいていく。そして、王獣を唯一操ることができるエリンは他国からも狙われ、イアルとジェシにも危険が迫る。真相を知ろうと一度はすべての始まりである神々の山脈を目指すが、断念。家族で王宮保護下に入り、王獣を増やし、軍とせよという真王・セィミヤの命にエリンは従う決意をする。イアルは真王と大公の架け橋として、エリンを想い闘蛇乗りとなることを志願する。4・完結編決してするまいと誓っていた王獣たちを武器に変える訓練を繰り返すエリン。新しい闘蛇軍副官となったイアル。守護兵に見守られながら、孤独を抱え、母と同じ道を進むことを望むジェシ。ラーザが闘蛇軍を持つことに成功し、激化していく戦いの中で、王獣たちを解き放ち、夫と息子と穏やかに暮らしたいというエリンの想いは叶うのか。そして、王獣の軍と闘蛇軍が闘って国が滅んだというかの地の伝説は、繰り返されてしまうのだろうかー?まさかの3,4巻刊行。著者もあとがきで書いているように、もとは1,2巻で完結とされていた。だが、続巻によってより深く、より獣と人、人の、国の成り立ちについて掘り下げられ、より”奏者”のタイトルが感じられる物語になったのでは。登場人物メモは→コチラ~ネタバレメモ~実は特慈水で闘蛇を育てることで闘蛇の繁殖を抑制していた。そのため、卵詰まりを起こしたメスのが大量死していた。なぜなら、人の手で繁殖した闘蛇は毒性が強くなり、その闘蛇の群れを王獣が攻撃することで王獣は狂い、毒霧を出す闘蛇は暴走する。これが、かつてかの地の国が滅びていた原因。争いなどにより、その知識が途切れたり、秘密にされていたため、その恐ろしい真実を知らないセィミヤたちは、ラーザ闘蛇軍にリョザ神王国の闘蛇軍とエリン率いる王獣たちを闘わせてしまう。王獣らは狂い、闘蛇の群れの出す毒霧は人々を殺してしまう。狂ったリランの子らを止め、国を、人々を守るため、エリンは命をかけ、音無し笛を吹く。リランとともに地上に激突したエリンは4日後に亡くなるが、王獣を完全に解き放つこと、闘蛇や王獣、野にあれば起こるはずのない異常な状況に置かれた獣たちがなぜ、どんなふうに狂っていったかを人々にきちんと知らせることを約束される。ジェシはセィミヤに願い出て、のちにすべての平民が学べる高等学舎を設立し、母のことも含め、多くの知識を伝えていくことに。
August 11, 2010
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風の影 上に続いて読了。謎の作家フリアン・カラックスの過去が明らかになるにつれて、様々な因縁、交差が浮かび上がる。フリアンと関りが明らかになった悪徳刑事フメロに付け狙われるダニエル。フメロに内戦時より目を付けられていたフェルミンも窮地に立たされる。フリアンと関りがあり、ダニエルに嘘をついたヌリアは何を隠しているのか?また、フリアンとペネロペの悲恋をなぞるようにダニエルとベアトリスの恋も加速する。フリアンの著書の悪魔(ライン・区―ベルト)を名乗る謎の男の正体は予想通り。入り組んだ紐が解けたときはほっとした。最後まで蚊帳の外で心配しか出来なかったセンペーレ(ダニエル父)はちと切ない。~ネタバレあり~ダニエル ・主人公。フリアンを追い、人々を繋げる。ベアと結婚。センペーレ・ダニエルの父。古書店主。妻亡き後は一人身を通している。フェルミン・「センペーレと息子書店」の店員。元ホームレス。 内戦時にフメロに痛めつけられ、それ以後目を付けられている。 ダニエルに協力。ベルナルダと結婚。イサック ・「忘れられた本の墓場」の管理人。彼の死後、フェルミンが管理人に。ヌリア ・イサックの娘。元出版社社員。 フリアンを愛していたが、ミケルと結婚。 だが、いつまでもフリアンを愛し、彼を匿う。クララ ・ダニエルの初恋の人。盲目の女性ベルナルダ・クララの乳母。フェルミンと結婚。トマス ・ダニエルの友達だったが、ベアのことを機に疎遠に。ベアトリス・トマスの妹。妊娠。ダニエルと結婚。フリアン・カラックス~バルセロナ出身の謎の作家。『風の影』の著者 ペネロペとパリに駆け落ちしようとするが失敗。 単身パリに行き、作家に。 バルセロナに帰ってきてペネロペの死を知り、自分の著作を燃やし、 自らも死のうとしたが生き延び、焼け爛れた顔となる。 ライン・クーベルトを名乗り、その後も暗躍するが、 自分と同じような道を辿るダニエルに惹かれ、彼を見守るように。 フメロ殺害後、姿を消すが、名を変えてまた小説を書くように。 ペネロペが自分の異母妹だったことは知らぬまま。フォルトゥニー ~フリアンの父(本当の父親は別にいるらしい)。帽子店主ソフィー ~フリアンの母。フランス人。リカルド・アルダヤ~バルセロナの大財閥ホルへ ~リカルドの息子。フリアンの友人。フメロに利用され、死ぬ。ペネロペ ~リカルドの娘。フリアンと恋に落ち、妊娠。 だが、実はフリアンの本当の父親はリカルドで、彼らは兄妹だったことから 父親に監禁され、死産する。ハンシタ ~アルダヤ家の乳母。ペネロペの妊娠が発覚後、追放され、最期は養護院で息を引き取る。フェルナンド ~神父。フリアンの友人ミケル・モリネール~ジャーナリスト。フリアンの親友。 彼女の想い人はフリアンと知りながらもヌリアと結婚。 結核を患い、余命尽きる直前、フメロに嵌められたフリアンを助け、 彼の身代わりとして死ぬ。フメロ ・バルセロナ警察の刑事部長。カラックの旧友でもあったらしい。ペネロペに懸想。 権力を笠に来て悪行三昧。フリアンに殺される。
April 15, 2007
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あさのあつこは現代物でも、からっとしたスポーツものに見せかけて闇を潜ませたり、学生ものでも闇を描くことが多いが、時代物であるこのシリーズにその「闇」、浮かび上がるような「夜」が一番似合っている。やっとしっくりきた感じがする。*弥勒の月小間物問屋「遠野屋」の若おかみ・おりんの溺死体が見つかった。心に虚空を抱え、切れ者ゆえに苛立ち、世の中を斜めに見、バッサリ言葉と態度で人を切る若き同心・木暮信次郎と彼に仕える岡っ引きの親分・伊佐治は、妻の亡骸を前にした遠野屋主人・清之介の立居振舞に違和感を覚える。妻の死を調べなおすように懇願する清之介だったが、彼の過去に踏み込もうとする信次郎に反発する。事件の周辺で起こった病死、殺人などが全て遠野屋清之介につながるとき、見えた景色とは―藩内で一二を争う名門であり、藩政の中枢で用心と言う役職以上の力を手にしていた父・宮原忠左衛門忠邦に暗殺者として育てられた周防清弥。父の命で手を血で染めていたが、腹違いの兄・主馬暗殺を命じられ自害を決意。だが、兄弟もろとも抹殺しようとした父を殺害し、兄に「生き直せ」と送り出されて江戸に来、おりんと出会い遠野屋に婿入りし清之介となっていた。彼の父が使っていた暗殺部隊が清弥に部隊を束ねてほしいと医者・源庵として遠野屋周辺に近づき、彼の妻を死に導き、殺したいとの思いに狂った信次郎と親交のあった臨時廻り同心・吉田敬之助をあやつり、様々な事件の裏で糸を引いていた。源庵と対峙した清之介を止めたのは信次郎。清之介は妻や義父の残した言葉を胸に商人として生きることを改めて決意。清之介は妻おりんが「(自分にとって)弥勒のようだった」と表現。*夜叉桜江戸の町で女郎が次々と殺されていく。若き同心・信次郎は、被害者の一人が挿していた簪が、元暗殺者の小間物問屋主人・清之介の店「遠野屋」で売られていたことを知り、清之介に絡む。過去を消し、平凡に、普通の商人として生きようとする清之介は時として喜怒哀楽を表に出すように。全てを見通すような信次郎に時に驚かされながらも、非常時には頼りになると思ってしまう清之介。清之介を商人として扱ってみたり、闇の住人は闇でしか生きられないとバッサリ切り捨てたりしながらも彼に会うと絡まずにはいられず、平凡を、退屈を憎む信次郎。以前は不信感も強かったが、それぞれに魅力を感じ、時には父親目線でたしなめる岡っ引きの伊佐治。この三人の関係性の変化も魅力か。今回は遠野屋で働き、清之介を慕う信三の再会した幼馴染・おいとが鍵。自ら女郎となっていたおいとは実は商家・黒田屋の火事で失踪した娘だった。黒田屋の養子となったものの、実母が女郎上がりだったため、虐げられていた由助は女郎だった実母への恨みもあいまっておいと殺害を女が怖いと言う浪人・伊織に依頼。伊織はカモフラージュも含めて次々に女郎を殺害するが、自分を追ってきた元武家の妻・菊乃に殺害される。菊乃はその後自害。遠野屋と新たな商いを模索していた由助は、信次郎によってお縄に。菊乃の娘(赤児)は信次郎の言葉を受けた菊乃が遠野屋に預けていた。おりんの死のショックから自殺未遂をし、信次郎と清之介によって一命を取り留めていたおりんの母・おしの(一時惚けていたが、少しずつ回復中)がおりんと清之介の子供だと信じていること、清之介自身が人を育てられるか、育ててみたいと思ったことから遠野屋の娘・おこま(駒代)として引き取ることに。一方、父の後を継いだ清弥(清之介)の兄・主馬が、清らかなだけでは藩内を正せないと暗殺者として清弥の力を求め、江戸で再会する。清之介は商人として生きる、生き直すと兄の命を断るが、兄は諦めない様子。表題は(妻を殺された恨みから)桜の下で夜叉の面をつけて舞う夢を見たことがあるという清之介の言葉から。
June 6, 2009
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須賀屋が力を入れて売り出そうとする「神波碧空伝」の挿絵を依頼された宝仙は高揚するが、直後、襲われ隻腕に。燦は須賀屋から神波一族を恨む闇神波が、動き始めたことを知らされる。里に残った與次は殺され、篠音は襲われる。父が亡くなったことを知らされても圭寿に帰国は許されず。圭寿に亡き兄の側室・静門院から目通りの申し出が。妖艶な静門院に圭寿は大殿の種ではないと言われた伊月。伊月は静門院の屋敷から帰る道中、毒を盛られ危機迫る!・・・ところで以下次巻。文庫版連載のようなものだとしても一冊が短い。もうちょっとまとまって読みたいところ。
July 24, 2013
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短編集。幽霊の家・洋食屋の娘で後を継ぐ気のあるせっちゃんと ロールケーキ屋の息子だが、後を継ぐことを迷い、何をしようかと考える岩倉君の物語。 岩倉君の住んでいる取り壊し寸前のアパートに大屋さん夫婦の幽霊が出るのだが、 どこまでも微笑ましいような話。「おかあさ―ん!」・社食で毒入りカレーを食べてしまい、入院。 無事退院し、普通に日常生活に戻れたと思ったが、落ち着いた頃にぶり返しが来て…。 ぶり返す中には良い想い出しか残ってなかったが、 虐待したということで絶縁された母のこともあった。 あったかくなんかない・小説を書くようになった私が思い出すのは死んでしまったまことくんのこと。 まことくんの家の灯りがともっていれば暖かいと思っていたこと。 まことくんの目には私の家が暖かく見えていたこと。ともちゃんの幸せ・いろいろあったがともちゃんが好きな人が振り向いてくれそうな時が近づいてきた。デットエンドの思い出・婚約者に裏切られた私は叔父の紹介でバーの二階に居候。 店員の西山君に見守られつつ再生するまで。幼少時に周りから見たら大きな傷なりかねない経験を持った登場人物が多い。よしもとばなな作品では珍しいことではないが。
May 19, 2005
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とある高校の学校行事・歩行祭。全校生徒が上下白のジャージを着て、必要なものをリュックに詰め、朝の八時から翌朝の八時まで、休憩と仮眠を挟んで歩きとおす行事。面倒臭いと思っても、何とかやり遂げたいと思う面々。特に、今年で最後の三年生にはそれぞれ思いいれもあった。早く自立をしたいと思う西脇融、テンポの良い戸田忍、完全夜型人間の高見光一郎、融の異母兄弟である甲田貴子、才色兼備の遊佐美和子、脚本家志望の梨香、あっけらかんとした千秋…父の不倫した相手の子供が自分と同学年にいる。受け入れられないというか、その状況を嫌悪する融。融の冷たい視線に衝撃を受けつつも、話してみたいと願う貴子。二人の視点を行き来しながら展開。そこに転校していった貴子と美和子の親友・榊杏奈の回想、彼女の弟の出現、融に思いを一方的に寄せる内堀、中絶した従姉妹の相手を探す古川などのエピソードが盛り込まれる。恩田陸の学園モノはなんだか懐かしい感じだ。この本が確か2005年度の本屋大賞(本屋さんが選ぶ1冊の本)の受賞作。大きな事件が起きなくても、底にあるそれぞれの葛藤や想いが交差する。一日歩き通す中で起きる変化が面白い。静かに、でも進む。ただ歩くなかにも変わるのは景色だけではない。「みんなで、夜歩く。たったそれだけのことなのにね。どうして、それだけのことが、こんなにも特別なんだろうね。」と、去年の歩行祭の時に残した杏奈の声が読み終わった時に甦ってくる。追記:作中で忍が「ナルニア国物語」を丁度良い時期に貰っておきながら最近、ふと手にするまで読まなかったことについて、今でも遅くはない、でも、もっと子供の頃、ちょうどよいころに読んでいれば、成長する中で大事な基盤になっていたのに。というようなことを言う。確かに、今振り返って、あの頃読んでいたら…と思う本、あるので共感した。ナルニア~は運良く読んでいて、今でも大事な所にある。そういうことってあるよなぁ。今出てる新しい本でも、これをもっと子どもの頃に読んでみたかった!と思うものもあるし。まぁ、本の出会いに遅いことはないから出合った時に楽しめればいい、とも思っているのだけれども。
June 5, 2005
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BLAZE MES 1990天才心臓外科医・天城雪彦を佐伯病院長の命令で、東城大学病院に連れて帰るべくモナコへ飛んだ研修医の世良。手術をするかしないかを患者の財産をカジノ(ルーレット)で賭けさせて決めるという一風変わった非常識なルールを持つ天城に、世良は振り回される。二年間の期間限定で腹部外科から天城の心臓血管外科でサポートする(部下に)なった世良。新人研修医・駒井もうろちょろ。総合外科の佐伯の天城へのオファーは、大学病院改革のため東城大に心臓外科センター(スリジエハートセンター)を作るため、(天城が)センター長に就任することだった。同じ心臓外科グループである黒崎、垣谷の反対がさっそく上がるが、腹部外科グループの高階講師も天城の医師としての姿勢に反発する。ハートセンター設立予定地は、でんでん虫こと碧翠院桜宮病院の近く。下見に来た天城らは、桜宮巌雄、葵、双子らと出会う。この頃、藤原は総合外科病院の婦長。ハートセンター設立のため、天城は公開手術を行うことに。メンバーは垣谷、青木、麻酔医・田中、オペ室主任・猫田看護婦、彼女のサポートに花房、中村技士、プレゼンターに高階。スリジエハートセンター、天城はその後どうなっていくのか、それはまたどこかで描かれるのだろう、か?この頃、世良と花房は良い感じ。速水についていった花房は、極北市で世良と再会するのだろうか?講談社刊。
May 19, 2011
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