全8件 (8件中 1-8件目)
1
![]()
へたおやつ 小麦粉を使わない 白崎茶会のはじめてレシピ [ 白崎裕子 ]価格:1512円(税込、送料無料) (2018/1/29時点) 今年は寒いです。寒いのでオーブンを使った調理をしています。外出できないときにはオーブン調理で気を紛らわせるのも一興。結婚する前、九州にいたときは実家に備え付けのガスオーブンがあって便利だったのですが結婚後はなく。。。耐えかねて電気オーブンを買いました。焼き上がりはガスには負けますがなんとかなります。最近、デロンギのコンベクションオーブンをもらいましたがこちらはパワーが強く、○。 さて、マクロビオティックの本や、卵・乳製品・白い砂糖を使わないレシピ本が増えていますね。私は有名どころでマーガリン・ショートニングを使わないレシピは目を通しています。ですが、、、なかなかこれ!といったものには出会えませんでした。有名なマクロビオティックの教室が出しているものでも私がよくても夫がNGを出すものが多くて。やっぱり、バターに慣れた人には難しいかな?と思っていました。ですが、夫は年をとってきて最近では「やっぱり、バターとか小麦粉とかそんなに毎日とれないよね。。」と言い出しました。体が疲れるんですね。そこでこの本。100%植物性、しかもグルテンフリーのお菓子レシピを試してみました。もともと、この白崎裕子さんのレシピは発見が多くて好きだったんです。豆乳ヨーグルトと白玉粉で作るとろけるチーズとか絶品。私のように以前は乳製品OKだったので舌が覚えている人間には代用品としてありがたい。『白崎茶会のあたらしいおやつ』は面倒なものが多かったですが、この『へたおやつ』は使う材料が少ないのでおすすめ。製菓用米粉、てんさい糖、アーモンドパウダー、ココナッツオイルなど、グルテンフリーレシピに必要な材料が揃っているお家ならその日に試すことが出来るレシピが盛りだくさん。濃厚ショートブレット、ふわふわカップケーキ、ジャムクッキーを作ってみましたが夫に好評。これならバターや卵を使っていなくても大丈夫と言われました。 ただし、タイトルは『へたおやつ』ですが普通のお菓子作りになれた人でないと難しい行程はあります。豆腐と溶かしたココナッツオイルを攪拌、乳化させるとき分離するんですね。これは普通のパウンドケーキを作ったことがある人ならおなじみのこと。卵とバターを混ぜるときによく起きます。こんな時にはボウルをあたためながらゆっくりと混ぜる、粉ものを少し加えると落ち着きます。そこが書いていないんです。それと保存方法、保存期間が書いていないところはちょっと減点ですが面白いレシピがたくさん入っているのでおすすめ。 グルテンフリー生活に挑戦している人やアレルギーの方にはおすすめです。ただし、ココナッツオイルが駄目な人には向きません。ナッツアレルギーの方のために代用方法が書いてありますので親切です。
2018.01.29
コメント(0)
![]()
『週刊文春』と『週刊新潮』 闘うメディアの全内幕 (PHP新書) [ 花田紀凱 ]価格:950円(税込、送料無料) (2018/1/23時点) これは最近読んだ本の中で5本の指に入るおもしろさでした。ページを繰る手が止まらず、眠る時間が惜しいほど。本を手にしたまま、寝ていたことがあります。ちなみに私はあまり週刊誌が好きではありません。自分で購入したことがあるのは数年前の『週刊文春』2冊くらい。しかも、年末ミステリーベスト10が出るときだけ。今はそれすらも買いません。ここ数年の2紙は不倫やアイドルの恋愛などスキャンダルを報じるだけ、という印象。誌面が劣化しているからで、昔は新聞・テレビには出来ない仕事をしていたんだなあ、、と感心する内容でした。特に40才以上の人は大事件のスクープや掲載小説を思い出したり、事件報道の裏側を知ったりすることが出来る本になること請け合い。いわゆる「ロス疑惑」を最初に報じたのは『週刊文春』、「イトマン事件」は『週刊新潮』のマネー欄だったとか。ああ、「一杯のかけそば」あったなあ、などなど。ちなみに私はあの話はどこに感動していいか理解出来ず、読んで泣いていた両親に???だったのですが。その後、著者の過去が『週刊新潮』で暴かれたというのもライバル同士、本気で争っていていいです。今の若い人は週刊誌のイメージが悪いでしょうから一度、後学のために読んでほしいです。本来、週刊誌には週刊誌にしか出来ない仕事があり、世界にも類を見ない総合週刊誌が、かつて日本にはあったのだと知っていただきたい。 この本は対談形式。『週刊文春』の売上を一気に上げた名編集長 花田紀凱さんと『週刊新潮』で数々のスクープをものにした、現ノンフィクション作家の門田隆将さん。週刊誌の裏も表も知り尽くしたお二人がスクープ、記者、戦略、訴訟、存在意義について語り尽くします。 私が面白かったのは訴訟について。正しいことを書いたから裁判で勝てるとは限らない―。週刊誌の記者は情報源を守る、これで裁判は殆ど負けてしまうと言うこと。裁判は判決文を全文読んで、解釈しないと駄目だなあと思いました。 ここ数年は、「文春砲」という言葉が定着していますが実は好戦的なのは『週刊新潮』だったというのは驚きました。朝○○○や創○○○や○日○聞 (自主規制。最近、ネットが何かと物騒なので)に正面から切り込む勇ましい週刊誌だったのだなあと。誌面に表れるように社内も、門田さんがいらっしゃるときには「訴訟上等!」で文藝春秋社よりも戦闘態勢だったといいます。ぜひ、初心に返って欲しいですね。 現在は出版業界が冬の時代。取材に以前ほどお金をかけられないそうですが存在意義を守るために頑張っていただきたいです。
2018.01.23
コメント(0)
![]()
ブロンコ・ビリー [ ソンドラ・ロック ]価格:1000円(税込、送料無料) (2018/1/22時点) 先日、観た映画です。クリント・イーストウッド主演、ソンドラ・ロックがヒロインの映画 『ブロンコ・ビリー』。クリント・イーストウッドと言えば、最近では重くて暗い映画を撮っているハリウッド監督ですが、元はウェスタン映画の俳優で、80から90年代はいわゆるアクション映画にも出演していました。シリアスな役が多く、社会派映画を撮っているので硬派なイメージがありますが、実は私生活は、、、、です。ははは、、、、顔に出ない人っていますよね。、結構 公私混同する人でご自分の映画に恋人、娘さん、息子さんが出ていることがあります。この映画はソンドラ・ロックという当時の恋人が出ています。『ダーティーハリー4』に出ている人ですね。《あらすじ》 アントワネット・リリーはお金持ちの遺児。富豪だった父親が「30才までに結婚しなければ遺産没収」と遺書に書いていたため、好きでもない男性と結婚しようとしています。ですが、お金持ちで複雑な家庭に育ったアントワネット・リリーは絵に描いた様な傲慢な女性。いつも、婚約者にきつい態度をとっています。ある日、キレた婚約者が彼女を置いて逐電。アントワネット・リリーは公衆電話をかけるお金もなく旅の大道芸人一座を率いるビリー(イーストウッド)に拾われます。はい、どうなるか展開は読めますよね。ご安心下さい。本当に思ったとおりになります。 激しい暴力、めまぐるしいカメラワークがなく牧歌的とも言える映像。ほのぼのとした明るい映画です。ちょっぴり苦くてふんわりあたたかい安心して鑑賞できる作品。 楽しみが減ると悪いので書きませんが終盤のシーンは圧巻。いかにも、アメリカ!!!!というラストです。
2018.01.22
コメント(0)
![]()
MAMA【Blu-ray】 [ ジェシカ・チャステイン ]価格:1500円(税込、送料無料) (2018/1/11時点) 私の読書や映画鑑賞の趣味はかなり偏っています。映画監督は今は亡きスタンリー・キューブリックが好きで、日本の映画監督だと溝口健二、黒澤明。海外だとヘンリー・セリック、ティム・バートン、クリストファー・ノーラン、ペドロ・アルモドバル、そしてギレルモ・デル・トロの手がけた作品のいくつかは好きです。 ギレルモ・デル・トロは有名なのは『パンズラビリンス』ですかね?『デビルズ・バックボーン』、『ダークフェアリー』、『クリムゾン・ピーク』、『永遠のこどもたち』(制作総指揮)など昔ながらのゴシックホラーに一ひねり、とか一味加えるのが好きな方ですね。この作品の大きく分けるとその系統に属します。 カールとアナベルは若いカップル。画家を志すカールとロックミュージシャンのアナベルというちょっと、、、な二人。彼らは外見は現代的ですが、極めて愛情深い人間。カールの兄は妻と共同経営者を殺害し、二人の娘を連れて行方不明になりました。貧しいにもかかわらず、捜査を続けるカール。事件から5年後、調査員が行方不明だった娘2人を保護します。森の小屋で、木の実を食べながら暮らしていた二人。事件当時3才だった姉はなんとか人間としての行儀作法が身についていて言葉を理解出来るのですが1才だった妹は無理。野生の獣と変わりません。カールとアナベルに引き取られてなんとか日常生活を送ろうとしますが、二人には不気味な陰がつきまといます。誰の助けも借りずに森で暮らしていた幼い少女たち。医者が話を聞くと自分たちは「ママ」に面倒をみてもらっていた、といいます。二人の面倒をみていたのは誰?一体何者?というストーリーです。 あらすじだけ読んでも分かると思いますが、怖くないですね。この映画、なんというかチープでCGが雑。演出がいまいち。「ママ」の造型がありがち。ただただ、アナベルと少女ふたりの交流、一軒家で逃げ回る女性たちというモチーフが浮き立ちます。何度もいいますが、私はこういう作品をとり続けるギレルモ監督の内部が気になりますね。どうしてこんなに家と女性たちにこだわり続けるのか。いつか自伝を書いて欲しいです。
2018.01.11
コメント(2)
![]()
特捜部Q キジ殺し [ ニコライ・リー・コス ]価格:3367円(税込、送料無料) (2018/1/11時点) 昨日、夫と一緒に観た映画です。『特捜部Q キジ殺し』このシリーズの映画化としては2作目になるのですがうっかりものの夫がこちらから借りてきてしまって。私はいいんですよ、原作を読んでいますし、映画化にしろ、翻訳にしろ、原作と順序が違うことはよくありますから。対応可能。ですが、こんな時にうっかり、2作目から観てしまう人に限って順番通りでないと大騒ぎ、という展開が、、、。(毎度) 原作は北欧ミステリーの躍進を『ミレニアム』とともに牽引した感がありますね。ユッシ・エーズラ・オールスン、デンマークの作家です。この特捜部Qシリーズは現在7作目が出版されています。『ミレニアム』は映画も成功しましたし、それを受けて、こちらも映画化という流れ。映画は大金が動きますから仕方ないですね。ちなみに原作『特捜部Q』シリーズの順番を挙げておきます。1.織の中の女2,キジ殺し3,qからのメッセージ4,カルテ番号645,知りすぎたマルコ6,吊された少女7,自撮りする女たち さて、この映画が、よく出来ているのですが暗い、思い、やりきれないの三拍子揃っていて鑑賞後、結構 落ち込みます。夫は寝る前に観たので後味悪い!!と騒いでいましたし、家族全員で観ることが出来る作品ではないですね。ご注意下さい。多少のグロテスク、残酷描写はOKという方のみ、鑑賞して楽しめる?かな、、、。素直に「おもしろい」というのがためらわれる内容。 原作では「救い」といいますか、息抜きできる部分があります。日本で言うと貴志祐介の「榎本&青砥シリーズ」のようにメインキャラクターの掛け合いはユーモラス、主題は重たくて社会派というパターン。洋の東西を問わず、エンターテインメントとしてはよくあります。日本でなじみが深いものとしては金田一耕助シリーズとか。金田一のもじゃもじゃ頭ひっかきシーン、等々力警部の「よし!分かった!犯人は○○だ!」など。さて、ティーンエイジャー時代に悪行の限りを尽くした良家の子供達が仲間割れして社会の成功者と落伍者、追うもの、追われるものに分かれて戦いを繰り広げます。この若い頃の「悪行」が筆舌に尽くしがたい。若気の至りでは済まないレベルです。スリリングで引き込まれるストーリーですが感情移入は難しい部分があります。主要登場人物の複雑な心情など胸が苦しくなる部分はありますが、万人受けはしないでしょうね。 デンマークは日本にあまり馴染みがない国。なんといっても都市の名前、登場人物の名前が覚えにくい。日本人にとってデンマークで思い浮かぶものというのはアンデルセン童話くらいじゃないでしょうか。「人魚姫」「みにくいあひるの子」「赤い靴」。あちらは、童話ですから登場人物の名前は簡単でしたね。都市の名前は殆ど出てきません。私はアンデルセン童話を岩波文庫で全巻揃えていますがそれでもちょっと登場人物の名前が覚えにくい。北欧のミステリーを読むときにはメモ帳必須です。こんな風に英語の作品と比べるとハードルが高いですがハリウッドのお約束展開に飽きた方にはおすすめです。追記;夫は「どうしてこんなに北欧のミステリーは暗いんだよ! ウインターブルーか?」と言っていました。『ミレニアム』のあとにこの作品はきつかったみたいです。特捜部Qーキジ殺しー【電子書籍】[ ユッシ・エーズラ・オールスン ]価格:1034円 (2021/1/25時点)楽天で購入 私はこのシリーズ、好きなんですけどね。シリーズが長く続くと失速したり、ネタが尽きて登場人物の人間関係がぐちゃぐちゃになったり、というのは国内外でよくあります。このシリーズは節度とバランス感覚があってここまでファンを引っ張っています。映画版と原作小説との違いについてはこちらに詳しいです。
2018.01.11
コメント(0)
![]()
クリムゾン・ピーク [ ミア・ワシコウスカ ]価格:1000円(税込、送料無料) (2018/1/6時点) 昨日観た映画です。 ギレルモ・デル・トロのゴシック・ホラー 『クリムゾン・ピーク』。 私はギレルモ・デル・トロ監督の作品が好きなんです。 全て観る、ということはないですが (いろいろなジャンルを手がけているので、、) 気になった作品はチェックしています。 最初に観たのは『ミミック』ですが、 『パンズ・ラビリンス』、『デビルズ・バックボーン』、 『永遠のこどもたち』(制作総指揮)、『ダーク・フェアリー』、 『クロノス』とか好きですね。 この方は日本の映画やアニメ、漫画に造詣が深く 手塚治虫、押井守、永井豪、大友克洋、伊藤潤二、円谷英二 を敬愛しているとか。 日本人の感性に近い部分と そうでない部分を面白く思っています。 特に私が興味をひかれるのは 彼がゴシック・ホラーにこだわり続けるところ。 今時、ゴシック・ホラーですよ。 『ウーマン・イン・ブラック』のように あちらでは新しい視点を持ち込むということもなく 古くからあるものをある形で 作り続けるところが興味深いです。 さて、本題に戻って『クリムゾン・ピーク』。 ジャンルとしてはホラーですが 別に怖くありません。 私は昨夜、12時近くまで一人で観ましたもん。 でも、特にぞっとする部分はなく。。。 これだったら新感覚ホラーと言われた『イット・フォローズ』の方が 数倍怖いです。 ただただ、映像がきれいだなと思いました。 (あらすじ) 20世紀初頭のニューヨーク。 イーディスは実業家の父親とともに暮らしています。 若く、ウェーブがかかった長い金髪の持ち主。 美しいのですが世事に興味を持っていません。 いつも小説を書いて暮らしています。 それでも、父親と幼なじみの医師 アランに見守られて つつがない日常生活。 彼女には他の人と違うところがあります。 時々、幽霊が見えるんです。 初めて見たのは母親のお葬式。 コレラで死んだ母親は棺を釘付けにされていて 最後のお別れが出来ませんでした。 が、夜、彼女の部屋に現れます。 「クリムゾン・ピークに気をつけなさい」 という謎の言葉を残して。 長じてからも彼女は「幽霊」に興味を持ち、 自分が書く小説では隠喩として使うのですが 特に霊感が強く、いつも見ているという訳ではありません。 ある時、彼女の前にイギリスから来た 準男爵トーマス・シャープと姉のルシールが現れます。 自分たちが開発している粘土掘削機に投資して欲しいという依頼。 イーディスの父、カーターは 彼らを胡散臭く思い、距離を置こうとしますが、 トーマスとイーディスは距離を縮めていきます。。。。 はい、展開は分かりましたね。 そのまま、裏切らずに進んでいきます。ラストまで。 ですからストーリーについては 特に目新しいところはありません。 ゴシック・ホラーらしい 室内装飾と服装がいいですね。 特にイーディスを演じた女優さんが ラファエル前派的な外見。 多分、美術担当が ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティのファン。 彼の絵画のような作り方をしていて 面白かったです。 そして、ギレルモ監督のこの手の作品は お屋敷がいいんです。 広く、暗く、陰鬱で、複雑。 この映画はこれが全てですね。 こんなお城はありえない!!と 突っ込みたくなりますが、そこはお約束です。 (広大な土地にそびえ立つ豪邸。 資金不足で天井には穴が空いていて雨漏り。 しかしエレベーターはついているし、動いている!) タイトルのクリムゾン・ピークというのは このお屋敷が建つ土地のこと。 赤い粘土が白い雪に降り注ぐことからそう言われています。(逆ではありません。こんな土地だから彼らは掘削機に心血を注いでいるのです」 これを知ったときにイーディスは母親の幽霊が残した助言に やっと思い至るのですが、 遅すぎ。 ここで疑問。 どうしてイーディスの母親は こんな分かりにくい助言をしたのでしょうね? 本格推理小説のダイイングメッセージじゃあるまいし。 推理小説の中であれば様々な理由をつけられますが、 この映画の中では無意味。 だって幽霊なんですもん。 誰に忖度しているの?? もっと分かりやすく 「あなたの前に準男爵が現れたら やばいから近づくな!!」って言えばいいのに。 まあ、出来は普通。 ただ、ギレルモ監督がゴシックホラーにこだわり続ける 理由の方が興味深いですね。 毎回、それを探るために見続けています。
2018.01.06
コメント(0)
![]()
【新品】ヒドゥン・フェイス DVD価格:4298円(税込、送料別) (2018/1/2時点) 年末年始は夫と映画鑑賞をするか、読書をするかが恒例となっています。今年は結構、読む本がたまっているのですがついつい、やってしまっています。Kindleの罠!!電子書籍で購入すると、端末のスイッチオンしなければ物質として目に見えないためたまってしまう、、、という悪循環に陥ります。注意が必要ですね。 さて、映画というのは1時間半から2時間かかり、時間とお金を使うのであらすじ、キャスト、スタッフを調べ、数年前の作品であればレビュー★の数までチェックしてから鑑賞、という方が少なくないと思います。ですが、映画好きは特にあらすじさえ読まない方が楽しめる作品はあるなあ、、、と思います。その点、昔は良かったですね。私は九州の生まれ育ちで福岡では24,5年ほど前まで1本のお値段で2本の映画が楽しめるというお得なシステムがありました。(これ、都会の人には大笑いされます。)ですから、お目当ての作品より同時上演作品がよかったとか何も知らずに観た映画が拾いものなんてケースがあったんですよね。 何が言いたいかと言いますと、、、、コロンビア・スペイン合作『ヒドゥン・フェイス』というこの映画、あらすじを読んだら楽しめない人が一定数いるので気になったらなにも読まずに見た方がいいよ!!!特にミステリー好きは!!!です。ジャンルとしては、サスペンスとしておきましょうか。一部で「エロティックサスペンス」なんて書いているところがありますが、若くてきれいな女の子がちょっとシャワーを浴びる程度。女性でも気にせずに鑑賞できます。ジャンル分けで客を減らしてどうする!! さて、以下は恒例のネタバレ。すでにご覧になって、大丈夫、分かっているという方だけ読んで下さいね。*************************************** スペインの若き指揮者 アドリアンはコロンビアの交響楽団に招待されます。1年契約なので恋人のベレンを同伴。ナチスにゆかりのある豪邸を借りて住んでいました。ですが、ある日、ベレンは「もう、あなたとはやっていけない」というビデオメッセージを残して姿を消します。落ち込んだアドリアンは酒浸りに。バーで酔っているところを面倒を見てくれた気のいい美女 ファビアナとすぐさま恋をし、豪邸に同棲することになります。(このスピードがさすがラテン)するとファビアナの身に異変が起こるようになります。シャワーを浴びていると突然、熱湯が降り注いだり、洗面所の排水口から声が聞こえたり。ある日、警察が尋ねてきてアドリアンの元彼女 ベレンは出国していないと知らされます。行方不明の女性、ファビアナの周囲で起きる怪奇的な現象―。ベレンの身に何が???があらすじです。 はい、ロミー・シュナイダーとフィリップ・ノワレの『追想』をご覧になった方や横溝正史の愛読者ならここでピンと来ますよね?なんでわざわざ「ナチス」??サスペンスでしょ?プロパガンダ映画じゃないよね?絶対になんかあるよね?お屋敷に!!!そうです。あるんですね。これが。何と戸棚のそばに鍵があって大きな姿見がドアになっていて隠し部屋があるんです。(『リリス』と『鏡の国のアリス』を足して2で割ったような、、)鏡はマジックミラー。実はベレンは浮気者のアドリアンを疑っていてビデオメッセージを残して、自分が去った後の彼を見るつもりだったんです。それが慌てたために鍵を落としてしまい、閉じ込められてしまったんですね。彼が悲しむかどうかを見たかったのでしょうが、なんと出ていった翌日には別の女性と同棲。ベレンはショックを受けながらも、ファビアナに助けを求めていたんです。さて、ファビアナはなかなかしたたかですし、賢いお嬢さん。変な現象が起きているのは水回りだけ、と気付きます。洗面所のカウンターボウルに水を張って問いかけます。「あなたはベレン?」、「閉じ込められているの?」「生きているの?」すると下水管を通じてベレンが音を立てて応えるんですね。ファビアナはいったん助けようとしますが、躊躇。お金持ちの指揮者をゲットしたのに元彼女が出てきたら、自分はどうなるの?バーの店員から指揮者の恋人としてパーティに出たりちやほやされたり、海外に移住の話まであるのに、、。考えると簡単にドアを開けて救助、とは行きません。逡巡する日々を送っているとファビアナに気がある警察官が彼女にある写真を渡します。それはアドリアンと交響楽団のメンバーが密会している様子を撮したもの。 ベレンが去ってすぐに自分と一緒になって、しかも他の女性とも浮気??目が覚めたファビアナはベレンを助けようとドアを開けるのですが気付いてすぐに助けなかったことでベレンはファビアナに怒っています。弱った振りをして横たわり、ファビアナが近づいた途端に反撃。ベレンはファビアナを閉じ込めて外に出るのでした。うーん、ラテンな内容ですね。まあ、救いはベレンが激しやすいけれど根が悪い子ではなくてアドリアンが気付くように思い出の写真を鏡に貼り付け、鍵を残して去っています。ファビアナは助かるんだろうな、、、、と思わせるラストです。 既視感はありますが、なかなか楽しめました。何と言ってもファビアナを演じた女優マルティナ・ガルシアがきれい。私達がスペインと聞いて思い描くよりもソフトで線が細い美人です。コロンビアのソフィー・マルソーと言われているとかいないとか。若い頃のソフィー・マルソーはもっとふっくらしていましたけどね。音楽も良かったですし、暇なときにはどうぞ、という映画です。
2018.01.02
コメント(0)
![]()
ひまわり [ ソフィア・ローレン ]価格:2721円(税込、送料無料) (2018/1/1時点) 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。 さて、大晦日はいつも夫と映画を観ています。わが家にはテレビはありませんが、パソコンとDVDプレイヤーはありますので再生には問題なし。昨日は、選択を誤った、、と思います。ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが共演した『ひまわり』。1970年公開の作品ですので、私が生まれる前。今の若い人は余程の映画好きではないと観ていないかもしれませんね。私の世代でも怪しいですものね。が、映画を知らなくとも音楽はどこかで聴いたことがあるのでは?数々の映画音楽を手がけたヘンリー・マンシーニの作品。聞くだけでなんだか哀しくなります。 戦争で引き裂かれる一組の夫婦を描いた作品。押しつけがましさのない、いい映画だと思います。タイトルにもなっているひまわりの広大な畑が圧巻。『ドクトル・ジバコ』にもひまわり畑が出てきますがあちらはロシアでの撮影許可が下りなかったため別の場所で撮っています。こちらはウクライナの映像だそうです。 私はマルチェロ・マストロヤンニの演技を初めて観たのは『甘い生活』でも『あゝ結婚』でもなくルキノ・ヴィスコンティの『白夜』という人間ですが、やっぱり上手いですね~!!!最初はいい加減で陽気なイタリア人男性だったアントニオが戦争、敗戦、異国での暮らしを経験して寡黙になっていく様子がリアル。 観た後、ずっしりと来る映画なので大晦日には全く向かず、今回は失敗したなと思いました。
2018.01.01
コメント(0)
全8件 (8件中 1-8件目)
1