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(前のエントリーから続く)
そんな熱いパネルの中で浮かび上がってきた、 汚職対策のアプローチ
は以下の5つ:
(1) 教育
あたりまえですが、将来の汚職を防ぐには、若いうちからの倫理教育が大事
(2) ビジネス側の我慢
Celtelは、1セントたりとも賄賂を払わず、アフリカNo. 1の携帯電話会社に成長したことで有名です。
オマリ氏がCOOを務めていた時、ある国の役人から、「賄賂を払わないと、お前の会社から国際通話をできなくしちゃうぞ」と脅されたそうです。
それでも、オマリ氏は、賄賂を払わず、国際通話サービスを止められることを選んだそうです。
基本的に、 賄賂は一部の下っ端役人が要求してくるもので、政府のリーダーで賄賂がはびこることを望んでいる人はいない
、とのこと。
結局、この賄賂の事件も、政府高官の耳に入り、賄賂を要求した役人は罰せられ、Celtelは一銭も払わずに、国際通話を回復したそうです。
まあ、この期間、国際通話サービスを使っている顧客は迷惑をこうむるので、 ビジネスとしては、ものすごい難しい決断だと思いますが。。。
(3) メディアからの焼きは、罰則よりも効果的
汚職をしている役人は、メディアに取り上げられて攻撃されることを何より恐れているそうです。
なので、 proactiveに汚職を発見して報道
するような、 「働きマン」
的なメディアを育てていくことが大切。
(4) リーダーシップから、仕組み化へ
現状、汚職撲滅を進めているのは、コミットメントの強いリーダーたち。
でも、そうした リーダーがいなくなってしまうと、また汚職がはびこってしまう
。
なので、前に書いた、文書のIT化のような、 汚職を防ぐ「仕組み」の構築
が重要。
(5) アフリカの誇りを取り戻せ!
特別警察の長が最後に叫んでましたが、
アフリカは、植民地になる前の部族の時代には、汚職はなかったそうです
。
部族の長は、賄賂などを受け取らず、部族民の幸せのためにがんばっていたとのこと。
現に、 「汚職」という言葉は、ナイジェリアの現地語には存在しない
そうです。
「汚職は、西洋の奴らが持ち込んだ悪しき習慣である。
アフリカ人たちは、いまこそ誇りを取り戻して、古きよき腐敗のない時代に戻らなければならない!」とのこと。
若干国粋主義的なノリ
だと思いましたが、まあ、熱いメッセージだったのでよしとします。
以上でした。
学ぶところの多い素晴らしいカンファレンスで、
勉強の合間にひーひー言いながら実行委員を務めていた親友のナナ(ガーナ人)、フリミングポン(ガーナ人)などには、
今度日本料理でもふるまってあげようと思ったのでした。
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